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毎月の生活費は平均いくら?独身から4人家族まで調査してみました

毎月の生活費は平均いくら?独身から4人家族まで調査してみました

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竹国 弘城

竹国 弘城

RAPPORT Consulting Office 代表、1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)、証券外務員一種

証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、お金に関するコンサルティング業務や執筆業務などを行う。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。RAPPORT Consulting Office 代表。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)。

この記事のポイント

  • 貯金のできない家計は知らず知らずのうちにお金を使い過ぎていることも。
  • 毎月の生活費の平均額は、お金を使い過ぎていないかを判断する参考となる。
  • まずは固定費から家計の見直し・節約を実行する。
  • 家計の状態の把握・管理には家計簿アプリの活用が便利。

特に贅沢をしているつもりはないのに貯金ができない。そのような家計は知らず知らずのうちにお金を使い過ぎている可能性があります。

ただ、お金を使い過ぎているかどうかは、普段何気なく生活していると気付きにくいもの。この記事では、お金を使い過ぎかを判断する、おおよその目安となる毎月の生活費の平均額について、世帯構成別の調査結果をご紹介します。

 

【世帯構成別】毎月の生活費の平均額

【世帯構成別】毎月の生活費の平均額

ここでは、国民生活基礎調査(厚生労働省)と、家計調査(総務省)の結果をもとに、世帯構成ごとの毎月の生活費(家計支出)の平均額をご紹介します。

 

①独身世帯の平均生活費

独身世帯の生活費

国民生活基礎調査によると、独身世帯の生活費(家計支出)の分布は上記のようになっており、月10〜15万円の世帯が最も多く、20万円未満の世帯が全体の76.5%を占めています。

また、家計調査によると、独身世帯(勤労者世帯)の月の消費支出の平均値は、178,801円(世帯主平均年齢:43.5歳、持ち家率:33.3%)となっています。

 

②夫婦のみ世帯(2人世帯)の平均生活費

夫婦のみ世帯(2人世帯)

国民生活基礎調査によると、夫婦のみ世帯の生活費(家計支出)の分布は上記のようになっており、月20〜25万円の世帯が最も多く、30万円未満の世帯が全体の73.5%を占めています。

また、家計調査によると、2人世帯(勤労者世帯)の月の消費支出の平均値は、286,282(世帯主平均年齢:55.5歳、持ち家率:74.0%)となっています。

 

③夫婦+子1人世帯(3人世帯)の平均生活費

夫婦+子1人世帯(3人世帯)

国民生活基礎調査によると、夫婦と子1人世帯の生活費(家計支出)の分布は上記のようになっており、月20〜25万円の世帯が最も多く、30〜35万円の世帯が続き、35万円未満の世帯が全体の79.2%を占めています。ピークにばらつきがあるのは、子どもにかかる生活費、教育が、子どもの年齢によって大きく変化することが反映された結果と考えられます。

また、家計調査によると、3人世帯(勤労者世帯)の月の消費支出の平均値は、309,758(世帯主平均年齢:50.0歳、持ち家率:75.9%)となっています。

 

④夫婦+子2人世帯(4人世帯)の平均生活費

夫婦+子2人世帯(4人世帯)

国民生活基礎調査によると、夫婦と子2人世帯の生活費(家計支出)の分布は上記のようになっており、月30〜35万円の世帯が最も多く、20〜25万円の世帯が続き、35万円未満の世帯が全体の74.5%を占めています。ピークにばらつきがあるのは、夫婦+子ども1人世帯同様、子どもにかかる生活費、教育が、子どもの年齢によって大きく変化することが反映された結果と考えられます。

また、家計調査によると、4人世帯(勤労者世帯)の月の消費支出の平均値は、332,533円(世帯主平均年齢:45.8歳、持ち家率:81.9%)となっています。

 

生活費の平均値はあくまで参考に

上記①〜④と比べて、同じ家族構成で平均値を上回っているようであれば、お金を使いすぎている可能性があります。

ただし、上記の数字は平均値。世帯主年齢が高く、比較的収入の多い世帯のデータも含まれています。そのため全体の平均よりも収入の低い世帯であれば、生活費は平均値より低く抑えるべきといえます。

 

【参考】1世帯当たり1か月間の収入/世帯人員別・勤労者世帯(総務省 2018年(平成29年)家計調査)

世帯人員 1人 2人 3人 4人
可処分所得 268,462円 391,332円 457,388円 489,567円

大切なのは実際の収入の中でうまくやりくりし、しっかりと貯金できているかどうか。平均値はあくまで参考として捉えてください。

 

各世帯の平均生活費から学ぶ、生活費を下げる家計見直しのポイント

生活費を下げる家計見直しのポイント

平均に比べ生活費にお金を使いすぎていると感じた方は、以下のポイントを中心に、すぐに家計の見直しにとりかかりましょう。平均を下回っていたという方も、見直す余地が残っていれば見直しを行い、貯蓄に回せるお金をさらに増やしていきましょう。

 

 

固定費→変動費の順番で見直し、生活水準をいきなり落とさない

節約というと、食費を削ったり、電気をこまめに消したり、外食やレジャーを控えたりといった、変動費を削るイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。

変動費の節約は、我慢すればある程度の効果がすぐ出る反面、常に節約を意識しなければならず、生活が窮屈になったり、ストレスを感じ長続きしにくい傾向があります。

それに対して住居費(家賃・住宅ローン返済)や生命保険料、通信費(携帯代)などの固定費は、自動引き落としなどで無意識のうちに支払っていることも多く、手付かずになりがちです。

確かに固定費の見直しは、変動費の見直しに比べ手間はかかります。しかし一度の見直してしまえばその後も節約効果が持続し、生活をあまり変えず大きな節約効果が期待できるのが特徴です。

そのため、まずは固定費を下げる見直しを行い、その後で不必要な飲み代など削れる変動費から徐々に減らしていく。これが無理なく支出抑制効果を持続させる効率的な家計見直しのポイントです。

 

固定費の見直しポイント

住居費の見直しポイント

  • ローンの借り換え(住宅ローン返済中の方)ローンの借り換えで返済負担が軽くならないかをチェックしてみましょう。 住宅ローン借り換えシミュレーション(フラット35)
  • 引越・家賃交渉(賃貸住宅に住んでいる方)家賃の安い他の物件への引越、あるいは今の家賃が周辺の家賃相場に比べ割高であれば家賃交渉を検討してみましょう。

 

保険料見直しのポイント

  • 保障(補償)の重複・過不足がないかチェック加入している保険の内容を確認し、重複していたり過剰になっている保障(補償)を見直すことで、保険料が下がる可能性があります。
  • 複数の保険会社を比較同じ保障(補償)内容でも、保険会社によって倍近い保険料の差があるケースもあります。保険会社を比較することで、保障(補償)内容を変えず、保険料を下げられる可能性があります。

 

通信費見直しのポイント

  • 格安スマホへの乗り換え大手キャリア(docomo・au・SoftBank)でスマートフォンを契約している場合、格安スマホ(MVNO)への乗り換えによって、毎月のスマホ料金を1/2〜1/4程度まで節約できる可能性があります。

 

自動車関連費

  • 必要性を検討夫婦それぞれ車を保有している場合など、使用頻度などから必要性を検討し、台数を減らすあるいは車を持たない選択も視野に見直しを検討してみましょう。
  • カーシェアリング・レンタカーの有効活用

 

平均生活費を知るために:家計簿アプリを活用して家計の状態を把握・管理する

家計簿アプリを活用して家計の状態を把握・管理する

家計を見直し、しっかりと貯蓄のできる理想の家計になるには、まず家計の現状把握から。今ではスマホで利用できる家計簿アプリがあり、簡単家計簿をつけられるようになり、家計の把握・管理が簡単になりました。

 

おすすめの家計簿アプリ

数ある家計簿アプリの中でも、機能性や使いやすさから私がおすすめするのは「マネーフォーワードME」「Zaim」の2つです。

いずれも登録した口座やクレジットカードの出入金を自動で家計簿に反映する機能があり、入力するのは現金払いなど一部の支払いのみ。手入力が必要な支払いも、レシート撮影による読み取り機能で簡単に入力ができます。

入力した情報は項目ごとに自動的に集計、グラフ化されるため、視覚的にわかりやすく家計の現状を把握できます。各支出項目の予算を設定することで、予算に対してあとどのくらいお金を使えるのかをリアルタイムで確認できて便利です。

 

マネーフォーワードME と Zaimの比較表

マネーフォーワードME Zaim(ザイム)
自動集計機能
レシート入力機能
予算設定
口座残高管理
連携可能金融機関・サービス数 2,670(2019年2月1日現在) 1,500以上
データ閲覧可能期間 過去1年分(無料会員)
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対応OS Windows・MacOS・iOS・Android Windows・MacOS・iOS・Android
有料プラン料金 月額500円(税込)
月額480円(Apple ID決済・税込)
月額360円(税込)
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毎月の生活費の平均額に関するまとめ

毎月の生活費の平均額は、お金を使い過ぎていないかを知る、おおよその目安となります。ただし、あくまで平均値であり、大切なのは実際の収入の中でうまくやりくりし、しっかりと貯蓄のできる家計になることです。まずは家計の状態・問題点を把握し、固定費の見直しから始めていきましょう。

 

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