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家庭内別居は離婚理由として成立する?離婚するための条件を詳しく解説

家庭内別居は離婚理由として成立する?離婚するための条件を詳しく解説

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森本 由紀

森本 由紀

行政書士、AFP(日本FP協会認定)、離婚カウンセラー

行政書士ゆらこ事務所・離婚カウンセリングYurakoOffice代表。法律事務所勤務を経て、2012年に行政書士として独立。メイン業務は協議離婚のサポート。養育費、財産分与など離婚の際のお金の問題や離婚後の生活設計に関するアドバイスなど、離婚する人の悩みを解決するためトータルなサポートを行っています。法人設立や相続に関する業務にも力を入れています。

この記事のポイント

  • 家庭内別居というだけでは離婚理由にならない。
  • 家庭内別居になった理由によっては離婚できる可能性がある。
  • 家庭内別居中も婚姻費用は発生する。
  • 家庭内別居中に浮気をしても不貞行為になる。

夫婦仲が悪くなると、会話もなくなり、「家庭内別居」と呼ばれる状態になることがあります。家庭内別居になったら、そのことを理由に離婚できるのでしょうか?

本記事では、家庭内別居が離婚理由として成立するかどうかについて説明します。家庭内別居から離婚する場合の注意点についても知っておきましょう。

 

【家庭内別居と離婚の成立条件①】家庭内別居とはどんな状態?

家庭内別居とはどんな状態?

誰でも一度は耳にしたことがある「家庭内別居」。いったいどのような状態なのかを知っておきましょう。

 

家庭内別居の定義

「家庭内別居」は法律用語ではありませんが、一般によく使われている言葉です。「家庭内別居」に、厳密な定義はありません。夫婦としての関係は破綻しているにもかかわらず、離婚することなく同居している場合に、「家庭内別居」と呼ばれます

家庭内別居の状態では、夫婦間に会話が全くなくなっているのが普通です。寝室はもちろん、食事も別々というケースもあります。

 

家庭内別居が続くと熟年離婚になりがち

日本では、離婚率自体はそれほど上がっているわけではありませんが、離婚全体に占める熟年離婚の割合が増えています。

家庭内別居が続くと、夫婦関係修復が困難になり、熟年離婚になる可能性が高くなります。家庭内別居の夫婦がどれくらいいるのかのデータをとるのは困難ですが、熟年離婚が増えていることで、家庭内別居も増えていることが推測されます。

 

【家庭内別居と離婚の成立条件②】家庭内別居になるケース&別居や離婚との違い

「家庭内別居するくらいなら、離婚した方が良いのでは?」と思うかもしれません。しかし、離婚や別居の選択ができず、家庭内別居となることはよくあります。家庭内別居になるケースとしては、次のような場合が考えられます。

 

別居したいけれどできない理由がある

夫婦の関係性が悪くなると、離婚するか否かの結論を出す前に、まず別居という選択肢をとることもあります。しかし、別居すると経済的困難が生じる場合や、持家があってどちらも出て行きたくない場合などは、すぐに別居というわけにもなかなかいきません。

このような場合には、家庭内別居せざるを得ないことになります。

 

離婚したいけれど親権について決まらない

子供がいる場合、離婚時にどちらが親権者になるかを決めなければなりません。親権を取りたい場合、離婚前でも子供と別居すれば不利になってしまいます。離婚時の親権が不安な場合にも、家庭内別居することがあります。

 

明確な原因がなく家庭内別居になることもある

家庭内別居になった原因がよくわからないことも珍しくありません。結婚生活に不満やストレスを感じている場合、いつの間にか夫婦の会話がなくなり、生活も別々になってしまうということがあります

 

【家庭内別居と離婚の成立条件③】家庭内別居は何年か続くと離婚理由になる?

家庭内別居は何年か続くと離婚理由になる?

離婚をするときに問題になるのが、離婚理由です。家庭内別居が離婚理由になるかどうかを知っておきましょう。

 

裁判で離婚するには離婚理由が必要

離婚理由とは、裁判になった場合に離婚が認められる理由(法定離婚原因)です。離婚理由がなくても双方が合意すれば協議離婚ができますが、一方が離婚に納得しない場合には、離婚理由が必要になります。

 

家庭内別居はそれだけでは離婚理由にならない

別居が長期間続いている場合には、法定離婚原因のうち「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する可能性があります。長期間の別居により、婚姻関係は実質的に破綻していると考えられるからです。

家庭内別居を長期間続けた場合でも、別居の場合と同様、婚姻関係は破綻していると思うかもしれません。しかし、家庭内別居というだけでは、婚姻関係は破綻しているとはみなされないのが通常です

 

【家庭内別居と離婚の成立条件④】家庭内別居で離婚が認められるケース

家庭内別居で離婚が認められるケースとは?

家庭内別居自体を理由に離婚することはできませんが、次のようなケースでは離婚できる可能性があります。

 

 

浮気がきっかけになっている

家庭内別居となったきっかけが離婚理由となるようなものであれば、離婚は可能です。たとえば、どちらかの浮気をきっかけに、家庭内別居になることもあるでしょう。

浮気(不貞行為)は離婚理由になりますから、浮気をきっかけに家庭内別居になった場合には離婚できます

 

生活費を渡さない

たとえ家庭内別居の状態であっても、婚姻中である以上、夫婦は生活費を分担する義務(婚姻費用分担義務)があります。家庭内別居中、相手が必要な生活費を渡してくれないなら、悪意の遺棄として離婚理由に該当します

 

【家庭内別居と離婚の成立条件⑤】家庭内別居を終わらせるにはどうすればいい?

家庭内別居を終わらせるにはどうすればいい?

家庭内別居を終わらせるには、夫婦関係を修復するか、離婚を進めるか考える必要があります。

 

家庭内別居からの夫婦関係修復は可能?

家庭内別居になったとしても、夫婦関係修復が不可能なわけではありません。ただし、放っておいて自然に修復できる可能性はきわめて低いでしょう。また、家庭内別居が長引くほど、修復が難しくなってしまうことは言うまでもありません。

夫婦関係修復をしたいなら、自分から相手に働きかけることが必要です。会話が全くなくなっているなら、あいさつからでも始めてみましょう。

いきなり面と向かって関係修復について話し合うよりも、ちょっとしたきっかけから少しずつ会話を増やしていく方が効果的です。

 

家庭内別居からの離婚の切り出し方

家庭内別居になっている場合でも、離婚については慎重に切り出した方がよいでしょう。協議離婚するには、夫婦が離婚に合意しなければなりません。たとえ家庭内別居であっても、相手が離婚にNOと言えば、簡単に離婚はできないということです。

「婚姻関係は実質的に破綻しているんだから、相手は離婚に応じれくれるはず」という思い込みは危険です。

強引に離婚を進めようとすれば、相手は意固地になって離婚を拒否することもあります。相手の気持ちも確認しながら話を進めるようにしましょう。

 

【家庭内別居と離婚の成立条件⑥】家庭内別居で離婚する場合の注意点

家庭内別居で離婚する場合の注意点

家庭内別居の後、離婚することになれば、慰謝料や財産分与で夫婦の関係を清算しなければなりません。家庭内別居後の離婚で注意すべきことを確認しておきましょう。

 

①家庭内別居中の浮気でも慰謝料が発生する

家庭内別居では夫婦としての関係が破綻しているため、どちらかが浮気をする可能性も高くなります。家庭内別居になっている状態で浮気をした場合、慰謝料が発生するのかという問題があります。

婚姻関係が実質的に破綻していれば、不貞行為は認められず、慰謝料は発生しないのが原則です。そのため、別居している夫婦の場合には、一方が浮気をしても、他方が慰謝料請求できないことがあります。

家庭内別居の場合には、裁判になっても、婚姻関係が破綻しているとまではみなされないのが一般的です。家庭内別居中に浮気をすれば、離婚時に慰謝料請求される可能性があります。

 

②家庭内別居は財産分与には影響を与えない

財産分与では、離婚時の夫婦の財産を2分の1ずつに分けるのが原則です。しかし、離婚する前に別居が先行している場合には、別居時が財産分与の基準時となります。

離婚前に家庭内別居の期間があっても、家庭内別居が開始したときを基準として財産分与を行うということはありません。通常どおり、別居時や離婚時を基準として財産分与を行います。

 

家庭内別居と離婚の成立条件に関するまとめ

家庭内別居は、別居とは違います。同居している以上、婚姻関係が破綻しているとはみなされにくく、通常は離婚原因にもなりません。家庭内別居の状態で浮気をしたとしても、不貞行為として慰謝料が発生する可能性があります。

家庭内別居から離婚したい場合には、相手と話し合って、離婚に合意する必要があります。夫婦関係の清算のため、きちんと話し合いをし、円満離婚を目指しましょう。

 

離婚問題で困ったら専門家に相談することが大切

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