- 不労所得とは労働によらず得られる収入のこと。
- 不労所得を得るには仕組み作りのための努力と時間が必要。
- 不労所得によって、お金だけでなく本当にやりたいことをするための時間が手に入る。
公開日:2020年8月9日
日々の仕事にストレスを抱え、働かずに暮らしたいと思ったことがある人は多いのではないでしょうか。
もちろん働く楽しさはありますが、お金のために働いているのであれば、「不労所得」によって「やりたくない仕事」に使う時間を減らし、より自分がやりたいことに使う時間やお金を確保できるようになるかもしれません。
ここでは、不労所得の作り方と、これから不労所得を作っていこうという人におすすめの方法について解説していきます。
目次
不労所得の意味は、文字どおり「労働によらず得られる収入」のことです。
不労所得を得るにはお金を生む仕組みが必要であり、相続した資産(不動産や株式など)から家賃や配当金が入ってくるようなケースを除けば、何もせず不労所得が得られることはありません。
不労所得は、その方法によって得られる収入額は変わり、ときには損失が出ることもあります。不労所得を得るためにかけた労力や時間が、確実に収入につながるとは限らないのです。
しかし、その仕組みが軌道に乗れば、時間や労力をあまりかけなくとも継続的に収入を生み出していくことが可能になります。
労働の対価として得る勤労所得は、身体的・時間的な拘束を受けますが、働いた時間や成果に応じて収入が得られ、基本的に収入はマイナスになりません。しかし労働しなければ収入は途絶えてしまいます。
不労所得と勤労(労働)所得にはこのような違いがあるのです。
不労所得を得る方法にはさまざまな方法がありますが、その多くは自身が保有する資産を運用したり投資したりして収益を得る「資産運用系」、あるいは自身が制作したブログや動画、楽曲、書籍、イラスト・写真などから収益を得る「コンテンツ系」にのどちらかに当てはまります。
すでに資産を持っている人はその資産を運用することで、資産を持っていない人は新たに投資を行うことによって不労所得を作ることができます。資産運用によって不労所得を得るには、保有する資産が多いほど有利です。
自身でブログや動画・楽曲・書籍・イラスト・写真などのコンテンツを制作し、広告収入や印税などを得ることで不労所得を作ることもできます。
自身の制作したコンテンツから不労所得を得るには、オリジナリティや有用性などが重要になってきます。その点でなんらかの経験やスキルを持っている人ほど有利といえます。
不労所得を作ることは誰でもできますが、不労所得だけで生活できるレベルになるには、それ相応の努力が必要であり、すぐには難しいといえます。しかし何もしなければ不労所得を得ることはできません。
次項からは、「これから不労所得を作っていこう」という人でも比較的簡単に始められる不労所得の作り方をご紹介します。
現在のような低金利ではあまり効率的とはいえませんが、預貯金は社会人ならほとんどの人が利用する商品であり、ほぼリスクなく不労所得を得られる点が強みです。
メガバンクの普通預金金利が年0.001%(税引前) であるのに対し、あおぞら銀行BANK支店はその200倍の年0.20%(税引前)。金利は銀行によって違うため、金利の高い銀行を利用すれば利息を増やすことができます。
これから投資を始めるという人は、少額でも分散投資ができる投資信託がおすすめです。投資信託であれば、投資対象や投資時期の分散によってリスクを軽減しながら、無理のない金額で徐々に資産を積み上げていくことができます。
投資信託では利益の分配金が不労所得にあたりますが、資産を増やすという点では、分配金を再投資に回したり、分配を行わない商品を選んだりしたほうが投資効率は上がります。
ETF(上場投資信託)
株式市場に上場している投資信託のこと。一般的な投資信託に比べ売買手数料や信託報酬が割安であり、投資対象が同じであれば、コスト面で有利。
REIT(不動産投資信託)
不動産を投資対象とする投資信託のこと。実物不動産へ投資するにはまとまった資金が必要であり、換金(売却)しにくいといったデメリットがあるが、REITなら少額でも投資でき、売買しやすいというメリットがある。利益の多くを分配する仕組みによって、比較的高い配当が期待できる。
投資信託は分散投資によってリスク軽減効果は期待できるものの、元本保証ではないため損失が出るおそれもあります。
企業の株を保有して配当金を受け取る方法もあります。配当額は保有額に比例して増えるため、資金力があるほど効率的に不労所得を得られます。
年間5%を超える銘柄も珍しくありませんが、配当は企業業績や配当方針の変更などによって引き下げられることもあるほか、株価が値下がりして損失が出るリスクもあります。
特定銘柄への集中投資は、その企業の業績によって資産が大きく影響されてしまうため、1銘柄への投資額を投資資金の1割程度までに抑える、投資する銘柄を分散するなどしてリスク軽減を図るようにしましょう。
シェアリングサービスとは、保有する資産を人に貸し出して収益を得る仕組みをいい、保有する資産を有効活用することで不労所得を得られます。
出典:一般社団法人シェアリングエコノミー協会「シェアリングエコノミー 領域map」
空間(スペース)のシェアリングサービスとしては、次のようなものがあります。
モノのシェアリングサービスとしては、次のようなものがあります。
シェアリングサービスでは、利用するサービスによって利用者とのやりとりや、部屋の清掃などが必要になります。利用者との間でトラブルが起こったり、貸し出したモノが壊れてしまったりするおそれもあり、保険に加入するなどの備えも必要です。
不動産を賃貸して得られる家賃収入が不労所得となります。住宅ローンを利用すれば実際に持っている資金以上の物件を購入できるため、資金効率がよいのも特徴です。
家賃収入から減価償却費や税金などを差し引いた利益がマイナスとなる場合には、そのマイナス分を給与所得などほかの所得と相殺することで節税効果が期待できます。
不動産投資は金額も大きく、空室リスクやすぐに換金できない流動性リスクがあります。得られる収益や将来売却する場合の売却価格は、立地などの要素に大きく左右されるため、物件の選択も非常に重要です。
不動産を保有するには維持管理のコストもかかります。コストを含まない表面利回りや節税効果を強調し、実際の収支はマイナスにもかかわらず、利益が出るように見せて投資用マンションの購入を勧める業者もいます。
メリットだけでなく、コストやリスクを十分理解した上で慎重に判断することが大切です。
アフィリエイトやアドセンスという仕組みを利用することで、自身のブログやサイトから広告収入として不労所得を得られます。
アフィリエイトとは「成果報酬型の広告」のことであり、ブログやサイトを見た人が広告をクリックしたり、商品やサービスなどを購入した場合に報酬が支払われる仕組みです。
出典:A8.netサイトをもとに筆者作成
アフィリエイトで報酬を得るには、まず自身のブログやサイトをASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)へ登録し、ブログやサイトの記事に広告を掲載する必要があります。
アフィリエイトではサイト訪問者が広告をクリックし、商材を購入しなければ報酬は得られません。そのため、ブログやサイトを見てもらうための対策(SEO対策)と、サイト訪問者が行動を起こしてくれるような魅力のある記事を執筆できるかが鍵となります。
広告主によっては広告を掲載するための審査があり、広告を掲載するには審査をクリアする必要があります。
アフィリエイトマーケティング協会が実施した「アフィリエ イト・プログラムに関する意識調査 2020」によると、回答者のうち「収入なし」が31.6%を占め、1ヶ月のアフィリエイト報酬が1,000円未満の人が約半数(48.2%)という厳しい結果になっています。
一方で1カ月に100万円以上の報酬を得ている人も6.5%おり、初めは収益が得られなかったとしても、人気のブログやサイトになれば、大きな収益をあげられる可能性は十分あります。
「はてなブログ」など無料で登録できるブログからはじめ、アクセス数が稼げるようになってから有料プランやWordPressなどに移行するようにすることもでき、コストをかけずに始めるられるのも強みといえるでしょう。
ASPによって得意とするジャンルや取り扱う広告(商材)、報酬率などに違いがあり、自身が紹介したいと思う商材を取り扱っているASPを選ぶ必要があります。
A8.net | 業界最大手のASP。案件数が多く、幅広いジャンルの商品・サービスの紹介が可能。 |
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バリューコマース | 大手ASPで、独自の広告商品も多い。Yahooショッピングと提携できるのが強み。 |
afb(アフィビー) | サポートが充実しており、最低支払額が777円と定額。 |
Amazonアソシエイト | Amazonが取り扱う商品の紹介が可能で商品数が多い。 |
もしもアフィリエイト | ボーナス報酬制度が魅力。 |
楽天アフィリエイト | 楽天市場や楽天ブックスなど楽天グループが取り扱う商品・サービスの紹介が可能。 商品にコメントをつけて投稿し、購入につながれば報酬が受け取れる「楽天ROOM」というサービスもあり、長い文章を書くのは抵抗がある人でも始めやすい。 |
アフィリエイトのように特定の商品などを紹介するのではなく、サイト内に広告の「スペース」を設置して収益を得る方法もあります。その代表が「Google Adsense(グーグルアドセンス)」です。
Googleによる審査をクリアすればサイトに広告を表示することができ、その広告が表示されたり、クリックされたりすると報酬が発生します。
Adsenseは、自身のサイトで情報発信を行なっているものの、特に紹介したい商品やサービスがない人にはおすすめです。また、アフィリエイトと併用している人も多くいます。
商品やサービスを紹介する記事ではなく、記事自体を販売する方法もあります。
「note(ノート)」は文章やマンガ、写真、音声などを投稿できるメディアプラットフォームサービスのこと。記事はブログやSNSのように無料で公開することもできますが、有料(100〜10,000円で自由に設定)で販売することもできます。
動画や音声、楽曲などのコンテンツを発信して収益を得たいという人は、「YouTube」から広告収入を得る方法があります。
自身のYouTubeに広告を出し収益化するには、チャンネル登録者数1,000人以上、過去1年間の再生時間が4,000時間以上という条件をクリアしなければなりません。広告単価も人によって異なり、一般の人であれば1再生あたり0.1円未満というのが相場です。
すぐに大きな収益をあげるのは難しいといえますが、世界に向けて自身のコンテンツや情報を簡単に発信できるというのはYouTubeの大きな魅力といえます。また、本業の収益アップを図るための集客や営業のツールとして活用するのもひとつの方法です。
不労所得を作るにはさまざまな方法がありますが、どの方法でもある程度収入を得られるようになるまでには時間と努力が必要であり、何もしなければ不労所得は得られません。
まずは今までどおりに仕事を続けながら、自分にあった不労所得の作り方を見つけ、少しずつでも不労所得を積み上げていくことを始めてみましょう。
不労所得によって本業以外に収入源を確保できれば、お金の不安が減るほか、お金のために働く時間を減らすことができ、本当にやりたいことにより多くの時間を使えるようになるでしょう。
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