- アコムおまとめローンは複数社の借り入れが一元化できる。
- アコムおまとめローンなら年収の3分の1以上でも借り入れ可能。
- アコムおまとめローンを利用する場合、他社借入は一括返済の必要がある。
- 銀行カードローンは一元化できないなど、注意すべきことがある。
公開日:2019年9月28日
複数社からの借り入れで借金苦に陥っている場合は、おまとめローンを活用しましょう。おまとめローンは借金の一元化ができ、返済負担が軽くなる方法です。この記事では、アコムおまとめローンについて、条件や注意点など詳しく解説します。
目次
大手消費者金融のアコムは、複数社の借り入れがまとめられる「おまとめローン」 を提供しています。厳密には「貸金業法に基づく借換え専用ローン」という名称ですが、この記事では、一般的に馴染みのある「おまとめローン」という表現で解説していきます。まずはアコムおまとめローンの基本スペックを見て行きましょう。
アコムおまとめローンの限度額は300万円です。新規申し込みの借り入れ限度額が800万円ですから、それと比べると物足りなさを感じるかもしれません。しかし、個人が無担保無保証人で300万円まで借りれるわけですから、ゆとりある限度額だと言えます。もちろん、申込者個別の限度額は審査結果によって異なります。
返済期間は最長13年7か月、返済回数は1回~162回ですので、合わせて把握しておきましょう。
アコムおまとめローンの金利手数料は、実質年率7.7%~実質年率18.0%です。新規申し込みの場合は実質年率3.0%~実質年率18.0%となっていますが、借り入れ金額が低い程、金利は高くなるため、3.0%と7.7%の差は、限度額800万円と300万円の差によるものです。
ただし、万一遅延をしてしまった場合には、実質年率20.0%の遅延損害金がかかりますので注意が必要です。
アコムおまとめローンの申し込み料金としては、20歳以上という年齢条件とともに、安定した収入と返済能力が必要です。安定収入と返済能力がなければ、借金が焦げ付くリスクが極めて高くなるため、これら条件が前提となります。
そのため、無職の人や専業主婦は借り入れできません。申込条件に関してはおまとめローン特有のものではなく、アコムの新規申し込みでも同じ条件となります。
おまとめローンは他社借入を一元化するサービスですが、他社借入れを残したまま、おまとめローンの活用はできません。他社借入は全額を一括返済する必要があります。ちなみに、おまとめローンを利用した場合、他社からの追加融資はできないことが原則となります。
アコムおまとめローンは、総量規制の例外が適用となります。そのため、ゆとりある借り入れがしやすくなります。では、アコムおまとめローンと総量規制との関係について見ていきましょう。
総量規制というのは、改正貸金業法に定められており、貸金業者は年収の3分の1を超える融資をしてはいけないというルールがあるのです。総量規制がなければ、貸金業者による過剰融資によって多重債務者が増えてしまいます。
多重債務による借金苦で自殺者が増えたこともあり、総量規制によって過剰融資を防止しているのです。
しかし、おまとめローンの場合は、総量規制の特例として年収の3分の1を超える金額でも借りられます。利用者が一方的に有利となる場合には、総量規制の対象外となるのです。
利用者が一方的に有利になる場合とは、金利や返済額が下がる場合です。これにより、アルバイトやパートなど低年収者でも利用できる可能性が高くなります。
銀行カードローンも総量規制の対象外です。なぜなら銀行は貸金業法の範疇ではなく、銀行法の定めに従って運営しているからです。そのため銀行カードローンの場合には、年収の3分の1を超える借り入れが可能です。
ただし、貸金業法改正前に、消費者金融が行った過剰融資と同じ状況であるとの批判が相次ぎ、自主規制する銀行が増えています。
アコムのおまとめローンを利用すると「金利が低くなる」「毎月の返済額が下がる」「返済日がまとまる」という3つのメリットがあります。それぞれのメリットについて具体的に解説します。
アコムおまとめローンを利用すると、金利が低くなりやすいです。上記で軽く触れた通り、消費者金融からの借り入れは借金額が高いほど金利が下がります。
他社からバラバラに借り入れをしている場合、1社ごとの借り入れ額は低くなり、金利が高い傾向があるのです。しかし、バラバラの借金をまとめることで借入額が高くなり、金利を下げることが可能となります。具体例としては以下のとおりです。
A社 | B社 | C社 | アコムにおまとめ | |
---|---|---|---|---|
借入額 | 10万円 | 20万円 | 100万円 | 130万円 |
金利 | 20.0% | 18.0% | 15.0% | 15% |
借金の返済は元本と利息の合計を返済するため、金利が下がるということは返済額が下がるということです。返済額の合計はもちろんのこと、毎月の返済額も下がる可能性が高いので、借金の負担を軽減することができます。
返済日がまとまるというメリットもあります。おまとめローンを利用する前は、借金している会社ごとの返済日に返さなければなりませんでした。返済日が複数あると、うっかりミスなどで返済遅延をお越し兼ねません。
しかし、返済日がまとまると管理が楽になるため、遅延リスクも下がります。もちろん通常のアコムカードローンと同様に、ネットや店舗、コンビニATM、振替などで返済可能です。
アコムおまとめローンはメリットばかりではありません。「新規申し込みより審査が厳しい」「限度額が低い」「他社より金利が高い」というデメリットもあります。おまとめローンに申し込んでから後悔しないために、あらかじめデメリットも把握しておきましょう。
アコムおまとめローンは、新規でアコムのカードローンに申し込むよりも審査難易度が高いです。おまとめローンは他社借り入れ分を一元化するという特性上、借入れ金額が高い傾向があります。
そのため、借金が焦げ付くリスク回避のため、しっかりと審査が行われます。消費者金融のカードローンやキャッシングは審査難易度が低いと言われていますが、同じ感覚で申し込むと、敢えなく落されてしまう場合があります。
限度額が低いこともデメリットです。先述のとおり、アコムの新規申し込みでは最大800万円が限度額ですが、おまとめローンの場合は300万円が限度です。他社借入の合計が300万円以下であれば問題ありませんが、300万円を超えている場合にはまとめられません。
アコムおまとめローンは、他社のおまとめローンよりも金利が高めに設定されています。そのため、他社おまとめローンを利用した方がお得となる可能性があります。ただし、金利が低いほど審査難易度が高くなるため、他社おまとめローンはより審査が厳しいと考えられます。他社おまとめローンの金利は以下のとおりです。
消費者金融ごとのおまとめローン | 実質年率 |
---|---|
アコム借換え専用ローン | 実質年率7.7%~実質年率18.0% |
プロミスおまとめローン | 実質年率6.3%~実質年率17.8% |
アイフルおまとめMAX | 実質年率12.0%~実質年率15.0% |
アイフルかりかえMAX | 実質年率12.0%~実質年率17.5% |
アコムのおまとめローンの申し込みはとてもカンタンです。気軽に申し込み可能である上、迷わずに手続きを進められるでしょう。具体的な手順を紹介いたします。
アコムおまとめローンに申し込みたい場合には、フリーコール(0120-07-1000)に電話しましょう。オペレーターが親切丁寧に対応してくれますので、安心して電話が可能です。電話をした際に、必要書類や事前手続の説明をしてくれますので、メモを用意して電話すると良いでしょう。
電話が終われば、必要書類を準備した上で、店頭窓口か自動契約機に行く必要があります。人と対面で手続きをしたい場合には店頭窓口へ、誰とも会わずに手続きをしたい場合は自動契約機に行きましょう。
ちなみに、自動契約機の利用中はドアにロックがかかるため、他の人と鉢合わせせずプライバシーを守れます。
必要書類として運転免許証が求められますが、持っていない場合は個人番号カードでも構いません。これらがない場合には、健康保険証+(住民票か公共料金の領収書か納税証明書)の提示が求められます。
また、収入証明書の提出が求められた場合には、源泉徴収票、確定申告書、税類通知書・所得(課税)証明書、給与明細書のいずれか1点が必要です。収入証明書は直近で発行されているものが必要となります。
必要書類の提出が終われば、審査が行われます。審査結果はその場で回答してくれますので急ぎの場合にも安心です。無事に審査通過となれば、そのまま契約に進みます。契約が完了するとそのまま融資となるため、即日融資対応となっています。
他社への振込は原則アコムが行いますが、自分で清算となった場合には、他社を清算したことが分かる書類提出が求められます。
アコムおまとめローンを利用する場合には、「銀行カードローンは一元化できない」「審査落ちしやすいケースがある」「申し込み受付は電話のみ」など、いくつかの注意点があります。それぞれの内容を見ていきましょう。
他社借入が銀行カードローンである場合には、アコムおまとめローンで一元化はできません。他社借入の主体が銀行なのか消費者金融なのかを確認しましょう。
クレジットカードのリボ払いをまとめたい人も多いようですが、クレジットカードのリボ払いも一元化できません。あくまでも、消費者金融からの借金をまとめるサービスだと考えておきましょう。
アコムおまとめローンでは、申込者の社会的ステータスである「属性」をチェックした上で、個人の金融取引内容が記録されている「信用情報機関」への照会が行われます。しかし、これらの審査に落ちやすい人がいらっしゃいます。どのような人が審査落ちしやすいのか、把握しておきましょう。
希望額が年収の半分以上であれば、審査落ちの可能性が高いでしょう。おまとめローンが総量規制の対象外だからといって、借り入れ額が多すぎると審査落ちしてしまいます。属性や信用情報の実績が良かったとしても、年収の半分以上の希望は控えましょう。
他社借入が5社以上の場合も審査落ちしやすい人の特徴です。多重債務になると、借金が焦げ付くリスクが高くなります。そのため、金融業者は他社借入を嫌います。他社借入が多いほど審査で不利となりますが、その数が5社以上の場合には審査通過は厳しくなるでしょう。
過去に金融取引で事故を起こした場合にも、審査通過は難しくなります。信用情報に繰り返しの遅延や長期滞納の履歴があると、審査通過は困難です。日頃から健全な金融取引を心がけ、万一延滞をしそうな場合には事前に借り入れ元に相談しましょう。
新規申し込みの場合には、インターネットや店頭・自動契約機から行うことができますが、アコムおまとめローンの申し込みは、電話受付のみとなっています。新規申し込みの時と同じ感覚で申し込もうとすると不便を感じるケースもありますので、あらかじめ想定しておく必要があります。
アコムおまとめローンは、他社借入れを一元化し、金利や返済額の負担を軽くできるサービスです。消費者金融に科せられている総量規制の例外であるため、年収の3分の1以上でも借りれます。
しかし、他社借入は一括返済の必要があることや、銀行カードローンは一元化できないなど注意すべきことがありますので、事前に把握した上で利用しましょう。
債務整理の手続きは複雑で難しいため、債務整理のプロへ相談することが賢明です。まずは相談料無料で債務整理に強い弁護士事務所に相談してみるのがいいでしょう。
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