- 仮想通貨を購入する方法は「取引所」と「販売所」の2つ。
- 取引所はユーザー同士の売買で、販売所は仮想通貨取引所との取引になる。
- 仮想通貨取引所を選ぶポイントは、「取扱通貨数」「セキュリティ」「取引量」「手数料」の4つ。
- 初心者は少額から積立投資を始めるのがおすすめ。
公開日:2020年3月28日
仮想通貨を取引するには、仮想通貨取引所に口座を開く必要があります。しかし、仮想通貨取引所はたくさんあるので、どの取引所に登録すればいいのか迷う人もいるのではないでしょうか。今回は、仮想通貨の購入方法と仮想通貨取引所を選ぶポイントについて解説します。
目次
仮想通貨は、暗号資産とも呼ばれています。仮想通貨を購入する方法は、「取引所」で買うか「販売所」で買うかの2種類です。一般的には、この2つを合わせたものを「仮想通貨取引所」と呼んでいます。
取引所とは、ユーザー同士が合意して取引する場所です。ユーザーが提示した条件で取引に応じる相手がいれば取引成立です。
自分の望んだ価格で取引が成立しやすい一方、同意する相手が出るまで時間がかかる場合があります。ただ、販売所に比べて手数料が格段に安いため、費用を節約したい人は取引所を利用するようにしましょう。
販売所は、仮想通貨取引所を相手に売買する場所です。そのため、取引相手がいなくて注文が通らないといったことはなく、注文を出せばすぐに取引が成立します。ただし、取引所より手数料は高くなる傾向があるので注意が必要です。
仮想通貨取引所を選ぼうと思っても、どこにすればいいか迷ってしまうかもしれません。そこで、仮想通貨取引所を選ぶ際のポイントを4つ紹介します。
仮想通貨取引所のサイトで、どの仮想通貨が取引できるのか確認できます。ビットコインはどの取引所でも購入可能ですが、その他のコインであるアルトコインは取引所によって取り扱いがない場合もあります。
自分が取引したい通貨に対応しているかは、必ずチェックするようにしましょう。
仮想通貨取引所を選ぶ時にもっとも大切なのが「セキュリティ」です。セキュリティは取引所の防御力。不正アクセスやハッカーの攻撃などを防ぎ、ユーザーの資産やシステムそのものの安全性を保てる取引所を選ぶようにします。
過去には取引所がハッキングされ、仮想通貨が盗まれるという事件が複数起きました。その場合でも取引所側の補償に限界があるため、あらかじめハッキングが起きないようにセキュリティが徹底されているかを確認しないといけません。
また、仮想通貨取引所でセキュリティレベルを上げるための「二段階認証」を設定できるかもチェックしておくようにしましょう。
取引量とは、仮想通貨ごとの取引金額を示すものです。取引量が少ないと、買いたい時に買えなかったり、売りたい時に売れなかったりという流動性リスクが高まります。
流動性が低いと価格の変動が激しくなってしまう可能性があるので、取引量の多い通貨を調べ、それを扱っている取引所を選ぶようにしましょう。
取引所ごとに手数料が異なるので、必ずチェックしておきたいポイントです。取引手数料だけでなく、ビットコインの送金や入出金に手数料がかかることもあります。各取引所のサイトなどで事前に確認しておきましょう。
出典:コインチェック
コインチェックは、仮想通貨アプリダウンロード数がNo.1で、初心者でも使いやすいアプリ画面が特徴。平日・土日関係なく、24時間いつでも500円から仮想通貨を売買できます。
過去には仮想通貨の流出事件がありましたが、大手マネックスグループになったことにより安心度が高まりました。現在は、ネットワークにつながっていない場所に資産を保管しているので、堅牢性の高いセキュリティが担保されています。
出典:ビットフライヤー
ビットフライヤーは、仮想通貨サービス利用率国内No.1の仮想通貨取引所。ビットコインだけでなく、モナコインやイーサリアムなど様々な仮想通貨を取引できます。ビットフライヤー のアプリなら、24時間365日いつでもどこでも仮想通貨を取引できます。
株主に三菱UFJグループやみずほグループが入るなど、母体にも安心感があります。
出典:GMOコイン
GMOコインは、FX口座数世界一の実績を持つGMOインターネットが運営する仮想通貨取引所。ネット証券大手のGMO証券も運営しているので、セキュリティが強いことで知られています。
仮想通貨を資産として現物保有するだけでなく、レバレッジを使った資金効率の高い取引もできます。また仮想通貨を貸し出して、最大年率5%の貸借料を受け取ることも可能です。
仮想通貨を買うなら、価格が大きく上昇しそうな通貨を買いたいものですが、どの仮想通貨でも上がるわけではありません。中には急落する仮想通貨もあります。
仮想通貨を選ぶ時は、まず時価総額を確認しましょう。時価総額ランキング上位10位までの仮想通貨であれば、資金が多く集まっているので安心感があります。
代表的なところでは、「ビットコインキャッシュ」や「リップル」「イーサリアム」「ライトコイン」などがあります。仮想通貨の時価総額は、以下のサイトで確認可能です。
ただ通貨に迷った時は、素直にビットコインを購入することをおすすめします。ビットコインは仮想通貨の中でもダントツの時価総額を誇り、信頼性があるので値上がりする可能性が高いからです。ニュースなどでも取り上げられる機会が多く、情報も得やすいというメリットもあります。
時価総額が低くマイナーな仮想通貨を「草コイン」と呼び、主に海外の仮想通貨取引所で購入できます。「コバン」「マイン」「ミンドル」など多くの種類がありますが、そのような通貨はそもそも信用に値するかわからないので、初心者は買わないほうが無難です。
仮想通貨の販売所・取引所、それぞれの購入方法を確認していきましょう。
販売所を利用して仮想通貨を購入する時は、希望するだけの量を購入できます。コインチェックとユーザーがコインを売買する仕組みで、少し手数料が高めに設定されていますが、確実に仮想通貨を購入できます。
取引所では売買板に出ている価格と数量に応じた取引になります。ユーザー同士のマッチングがうまくいかなければ取引は成立しません。板情報には、仮想通貨のリアルタイムの買い注文と売り注文の状態が並んでいます。
もっとも安い価格で出されている売り注文が「買値」、もっとも高い価格で出されている買い注文が「売値」です。買値と売値の価格差を「スプレッド」といいます。売買する時はスプレッドにも注意しましょう。
ただし販売所と取引所では見方が変わってきます。仮想通貨取引所と直接取引を行う販売所では、取引手数料が無料の場合が多いものの、実際にはスプレッドの中に仮想通貨取引所に支払う手数料が含まれているからです。
スプレッド幅が固定されている場合は、スプレッドが狭い取引所のほうが投資家にとって有利です。固定されていない場合でも、傾向としてスプレッドが狭い取引所を選ぶようにしましょう。
一方の取引所では、ユーザーが出した注文状況によってスプレッドが変わるので、スプレッド幅を気にしてもあまり意味はありません。
取引所の注文方法には、相場で取引が成立している現在の価格で購入・売却する「成行注文」と、購入・売却したい価格と数量の希望を出して、同じ数量と価格で取引したい人が現れるまで待つ「指値注文」があります。
成行注文をする時は、自分が売買したい価格・数量に注文が出ているかを気にする必要があります。
取引所では、スプレッドよりも売買が活発に行われるかどうかのほうが重要です。注文量が多い取引所のほうが、売買は成立しやすいからです。複数の取引所の板情報を見るとその差がよくわかるので、見比べてみることをオススメします。
それでは、実際の仮想通貨の購入方法を見ていきましょう。今回は、人気が高い仮想通貨取引所であるコインチェックで、実際の購入方法を解説しています。
出典:コインチェック
口座を開設したら取引するために入金しましょう。コインチェックの入金には、以下の3つがあります。
入金手数料がかからず、コンビニのATMなどからも振り込みが可能で、利用しやすいのが特徴。
2018年10月から全銀協(全国銀行協会)が、24時間365日いつでも他行口座にお金を即座に振り込めるシステム(モアタイムシステム)を稼働させたので、モアタイムシステムに参加している銀行からは、コインチェックに24時間振込が可能です。
コンビニ入金とは、コンビニに設置された端末で日本円を入金する方法。全国のコンビニエンスストアで簡単に手続きができます。
クイック入金はペイジー決済とも呼ばれ、携帯電話やパソコン・ATMから入金できるサービス。金融機関の営業時間に左右されず、24時間365日決済が可能です。コインチェックへの入金もすぐに反映されます。
出典:コインチェック
入金したら、仮想通貨を購入します。通貨によって最低取引単位は異なりますが、初心者は少額から始めるようにしましょう。コインチェックの販売所では、仮想通貨を500円から購入できます。
たとえば、ビットコイン(BTC)の場合、1BTCが100万円だとしても0.001BTC単位で取引ができるので、約1,000円で購入できるのです。
仮想通貨は、まとまった資金がなくても取引を開始できるのが魅力です。1つの通貨にかかる資金が少ないと、手軽に始められるだけでなく、ネムやリップルなど複数の仮想通貨に分散投資しやすいというメリットがあります。
仮想通貨のリスクを軽減させる方法として、「積立投資」があります。積立投資とは、毎月決まった日に同じ額の資金で仮想通貨を購入し続けることです。
たとえば、毎月10日に3,000円積立すると決めたら、毎月ビットコインを買い続けます。この時大切なのは、ビットコインの価格に左右されずに買い続けることです。
ビットコインの価格の動きを気にしてしまうと、「もっと良い条件で買おう」という気持ちが強くなっていつまでも買えなかったり、価格が上がると慌てて購入してしまい不利なタイミングで買ってしまう可能性があります。
こうした心理的な影響を持ち込まず、機械的に決めた日に一定額で仮想通貨を買い続けることが成功の秘訣になります。積立投資のメリットは、次の2つです。
ビットコインなどの仮想通貨で投資を始めたいと思っても、まとまった資金がない人もいるでしょう。そんな人でも始められるのが積立投資です。3,000円程度の資金でも毎月積み立てることで、将来大きな利益を狙うことも可能なのです。
2つ目のメリットは、時間分散によってリスクを抑えられることです。仮想通貨の積立投資は、「ドルコスト平均法」とも呼ばれています。ドルコスト平均法とは、価格が安い時にたくさん購入し、逆に価格が高い時は少量しか購入しないため、平均的な取得額が分散されることです。
ドルコスト平均法は一方向に動く相場よりも、上下に激しく動く方相場のほうがより効果を発揮します。仮想通貨は1日に10%以上動くことも珍しくないため、ドルコスト法にマッチしているといえるでしょう。
ただし、積立投資は長期で考えるようにしてください。始めて数ヶ月程度ではなかなか結果を出すことはできないからです。短期的に仮想通貨の価格が下がったからといって積立投資を止めてしまうと、利益を出すことはできません。
価格が下がった時は、多くの数量を買えるので、むしろチャンスと考え積立投資を続けるようにし、長期的な利益を狙うようにしましょう。
今回は、仮想通貨の購入法とおすすめの取引所を紹介しました。初心者はビットコインから始めるようにしましょう。取引量が多く、ニュースなどで見る機会も多いからです。
ただ、仮想通貨取引所によってスプレッドは異なるので、今回紹介した3つ(コインチェック・ビットフライヤー・GMOコイン)すべてに口座を開き、板を確認してから取引するようにしてください。
仮想通貨は1日に10%程度動くことはよくあるので、リスク管理も大切です。少額の積立投資から仮想通貨を始めるようにしましょう。