- dポイントを利用した資産運用サービスにはポイント投資と日興フロッギーの2つがある。
- ポイント投資では間接的に、日興フロッギーでは直接株式投資ができる。
- dポイント投資は投資初心者が資産運用を始めるきっかけにはなるものの、注意点もいくつかある。
公開日:2020年8月22日
最近少額から投資が可能なポイント投資に関するサービスがさまざま登場しています。その中でもdポイントを使った資産運用サービスに関しては、複数の種類があり、さまざまな活用方法があります。
そこで、今回はdポイントを利用した資産運用サービスの概要、買い方、おすすめの運用方法等についてご紹介いたします。
少額投資の詳細はこちらの記事をご覧ください。
目次
dポイントとは、スマートフォンなどのサービスを取扱うNTTドコモが作ったサービスです。スマートフォンの利用代金や買い物などでポイントを貯めることができますが、そのポイントを運用ポイントに変更し、ポイントそのものを運用することも可能です。
運用で増えたポイントは、もちろんスマートフォン関連の費用や買い物にて利用できます。このdポイントを利用した資産運用サービスには複数のものがあります。
資産運用では、現金を利用して行うのが原則です。しかしdポイント投資であれば、現金を利用しないで済みます。ですので、失敗してもお金そのものは減りません。
また、ポイントであれば、小さい規模から資産運用を開始することができますので、本格的に資産運用をする前の投資に慣れる練習として利用することもできます。
インターネットの口コミなどを確認すると、少額から気軽に投資できることに魅力を感じて、サービスに関心を持ち実際に利用される方が多いようです。ポイントの仕方や効率的なポイント獲得方法もあれこれ考え、ゲーム感覚で楽しみながら投資を行っている方が多い点も特徴的です。
サービスにご興味のある方であれば、こういった実体験者の口コミを確認してみると、どんな投資が可能なのかイメージしやすくなると思います。
dポイントというと、NTTドコモのスマートフォンを利用している方向けのサービスであるかのような印象を持つ方も少なくないでしょう。しかし、dポイントはNTTドコモスマートフォンの利用とは関係なしで利用可能です。
具体的には、dアカウントをメールアドレスなどの登録で発行すれば、誰でも利用が可能です。ポイントの獲得についても、NTTドコモ以外の日常の買い物などで獲得する方法がたくさんあります。
dポイントを利用した投資には大きく2つの種類があります。以下、それぞれについて説明いたします。
まず1つは、ロボットアドバイザー(以下、ロボアドと記載)による資産運用サービスを展開する、株式会社お金のデザインによるサービスの仕組みを用いた投資です。
内容は、運用コース(アクティブ、バランス)を選ぶタイプと、テーマ(日経平均株価、ヘルスケア等)を選ぶタイプの2つに分かれます。個別に株式を購入するわけではありませんが、間接的に株を買うことができるサービスです。
自分で投資の銘柄を具体的に選ばなくてもよい点が一番の特徴です。いずれの種類も、投資のタイプを選びさえすれば投資を開始できます。ですので、金額面に加えて商品の選択という観点でも低いハードルで投資を開始することができます。
dポイント投資を利用するのに手数料はかかりません。口座開設や本人確認書類の提出などの手続きも不要です。また、アプリ等が必要になることもありません。dポイント投資の専用サイトがあり、そこでポイントの投資、管理、引き出しなどを行います。
株式会社お金のデザインのサービスを利用するものに、THEO+ docomoというものがあります。これは株式会社お金のデザインのロボアド口座を開設し、それにdポイントサービスを連携させることで、dポイントが貯まりやすくなるサービスです。
こちらはdポイントそのものを運用するわけではない点が、dポイント投資と異なります。
なお、THEOのロボアドサービスにご関心のある方は下記記事もご参照ください。
もう1つは、日興フロッギーというdポイントで株式を直接買うことができるサービスです。具体的には、dポイントを使って株を100円から購入することができます。購入可能な銘柄は約3,700社あるので、比較的有名な企業の株式もdポイントで購入することが可能です。
dポイントを保有していない方でも、今なら口座開設時にポイントを獲得するキャンペーンが実施されていますので(2020年7月時点)、その際に獲得できるポイントから投資を始められます。
dポイントの資産運用サービスは、元々は前述のポイント投資だけでした。しかし、個別株を買いたいという声が寄せられるようになり、元々投資メディアだった日興フロッギーで株式投資が可能になりました。
その後、さらにdポイントでの株式購入もできるようになったのが、今の日興フロッギーです。リリース後1週間で日興フロッギーからの証券口座開設申し込みが今までの10倍程度になり、サイトPVも3倍程度に増えたということです。
ポイント投資と異なり、個別株式をdポイントで購入することが可能です。しかも、日興フロッギーは元々投資メディアだったこともあり、株式投資に関する記事が多数掲載されています。それらを読むことでも投資に使えるポイントが付与されます。
これらの記事を読んで、金融知識を学びながら投資を実践できる点が大きな特徴です。わかりやすい相場の解説、有名人へのインタビュー、漫画などを題材にした記事など種類も豊富です。
日興フロッギーで投資を始めるには、ダイレクトコースというSMBC日興証券のネット口座を開設して、dアカウント連携をすることが必要です。ですので、一般的な証券口座開設時と同様に、免許証等の本人確認書類や通知カードなどのマイナンバー確認書類が必要となります。
もちろん証券口座を作るからといって、必ず証券口座でも取引をしなくてはいけないわけではありません。
2種類のdポイント投資を始めるに当たって、最低限確認しておくべきポイントを以下まとめてみました。まずはポイント投資について記載いたします。これらからさらに詳細を確認されたい方は、dポイント投資の公式ホームページなどもご参照ください。
出典:dポイント投資
年齢に関する制約はありません。ただし、未成年は法定代理人の事前の同意がないと利用できません。この点は一般的な資産運用の場合と基本的に同じです。
コース選択の場合は、THEOグロース・AIファンド(世界の株式中心)、THEOインカム・AIファンド(世界の債券中心)の基準価額に連動します。ですので、実質的に投資信託を購入している状態になります。
テーマ運用の場合は、関連テーマのETFの値動きに連動して増減します。こちらは、実質的にETFに投資している状態になります。
ポイント運用そのものの利用料や手数料はかかりません。しかし、dポイントは運用するときに運用ポイントに交換してから投資に利用し、引き出しするときはそのまた反対になります。これらの交換時には手数料が発生するとの記述が規約にあります。
dポイントを運用する際は、100ポイント単位で運用ポイントに交換(追加)できます。交換上限は1回あたり99,900ポイントです。それに対して、運用中の運用ポイントは1ポイント単位でdポイントへ交換(引き出し)できます。交換(引き出し)できるポイント数に上限はありません。
次に、日興フロッギーを始めるに当たって最低限確認しておくべきポイントをまとめてみました。これらからさらに詳細を確認されたい方は、日興フロッギーの公式ホームページもご参照ください。
年齢に関する制約はありません。ただし、未成年は法定代理人の事前の同意がないと利用できません。
国内株式を購入できます。東京証券取引所の市場第1部、市場第2部、マザーズ、JASDAQに上場している株式、ETF、REITのうち、SMBC日興証券が選定する銘柄(3,760銘柄 2020年1月末時点)を取引することが可能です。
すべての国内株式を購入できるわけではありませんが、主要な銘柄に関してたいていの銘柄を購入することが可能です。なお、dポイントに加え現金でも100円から投資可能です。
100万円以下であれば、買付時の手数料は無料です。売却時は売却代金の0.5%の手数料がかかります。この手数料はスプレッドといい、手数料分があらかじめ売買代金に込みになっている仕組みとなっています。
売買代金と別枠での手数料は発生しませんので、一般的な株取引などと比べて金額もシンプルに計算できます。
日興フロッギーの画面から個別銘柄を検索して株式を購入することも可能ですし、記事から購入することもできます。日興フロッギーは元々金融メディアとして運営しており、今でもさまざまな記事が日々配信されています。
その記事を読んで気になった銘柄があれば、その記事から買付画面に遷移して購入することも可能です。
dポイントを利用してどのように資産運用に取り組んでいけばいいのでしょうか。この点はもちろん人それぞれではありますが、比較的さまざまな方におすすめできる投資の仕方について、さらに投資をする上で気をつけるべき点について記載いたします。
dポイントを利用した資産運用では、金融リテラシー向上、資産運用の効率化の両方の観点でうまく利用する余地があります。主なものとして3点ありますが、以下具体的に記載いたします。
日興フロッギーでは、インベスターZなどの漫画を題材にしたコンテンツ、YouTuberのHIKAKINさんや著名な投資家などの有名人へのインタビューなど、記事のバラエティも豊富です。
また、カエル先生によるマーケット解説や、半沢直樹など今注目されているトレンドに関する銘柄紹介など、現在の投資環境やトレンドも確認可能です。興味のある記事から金融知識を学び身につけていくと、今後本格的な投資をするときに生きてくるでしょう。
dポイント投資を利用した資産運用では、dポイント投資でテーマから選べたり、日興フロッギーの記事から個別株を購入できたりと、自分の興味関心から銘柄を選びやすいです。その分、自分がどんな切り口から投資するのが向いているか研究しやすいといえます。
自分の投資の成功パターンも意識しながら利用すれば、自分の投資スタンスを確立することもできるでしょう。
dポイントは日常生活でも貯めることができます。また、SMBC日興証券のネット口座での取引でも貯めることができます。例えば、投資信託などの積立などでもdポイントを得ることができます。
それらのポイントをさらにポイント投資に回せば、より効果的に資産を増やすことができるでしょう。また、ネットをチェックすると、どういう形でdポイントを獲得して投資に回しているのか口コミも探せますので、そういった情報も参考になります。
dポイントを利用した投資サービスは、いずれも投資初心者の方が気軽に投資を始めやすく、なおかつシンプルに投資を継続できるように設計されています。その分、資産運用のルールが一般の投資と一部異なる部分があります。
また、本格的に資産運用を行っていく上では不都合な部分もあります。これらの点から生じる注意点は主に以下の4点です。
今まで紹介したそれぞれのサービスはポイントを通じた投資です。実際の金融商品は通貨で購入するものなので、ポイント通じた投資では、リアルタイムで商品を購入することはできません。
購入可能な時間帯も通常の資産運用とは異なりますので、購入可能なタイミングや実際に資産に反映される時間にも注意が必要です。
dポイントを利用したそれぞれの資産運用サービスは、まだ始まったばかりの新しいサービスです。運営側としてはまだ試行錯誤でサービスを提供していますし、現在は利益を上げるというより、利用者を増やすための販促を重視して運営している側面もあると考えることができます。
ですので、今後ルール変更の可能性も考えられますので、ルール変更の情報には注意が必要です。
これらのサービスはいずれも少額から資産運用を行うことができるのが特徴ですが、その分、本格的に資産を増やすための投資として向いているかといわれると、必ずしもそうとはいえません。
扱う金額が大きくなれば、手数料も高コストになる場合もあります。ですので、あくまで資産運用の入り口として当該サービスを利用するのがよいでしょう。
これらのサービスではいずれも投資信託を購入することはできません。dポイント投資に関しては実質的に投資信託に投資するサービスもありますが、直接投資信託を購入しているわけではありません。
投資信託では実践しやすい分散投資という観点からは、やりづらさを感じる側面もないわけではありません。価格変動などのリスクを抑えたい方は金額面で調整するなど工夫があるでしょう。
このように、dポイントを利用した投資サービスには、間接的に株式を購入できるものと直接株式を購入できる方法の2つがあります。個別銘柄までは選べない方も投資しやすいですし、少額から気軽に個別株式を購入することもできます。
これらの2パターンの株式投資ができる間口が広い投資がdポイント投資です。ご関心のある方は公式ホームページにて内容を確認してみてください。