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住宅購入・住宅ローンについて多い相談と回答をご紹介

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佐藤 元宣

佐藤 元宣

佐藤元宣FP事務所代表、日本FP協会CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士。 税理士や社会保険労務士といった士業事務所経験と保険代理店を行った経験などを活かし、生活する上で避けて通れない「お金」の相談に幅広く応じている独立系FP。家計の収支状況と専門性を融合したプランニングを提供しています。

筆者は、有料相談のみを行っている独立系FPですが、収入のある方、収入のない方を問わず、住宅購入や住宅ローンについて悩みを持っている方が多いことを率直に感じています。

また、有料相談であったとしても、自分の悩みを解決したいといった方の心情を考えますと、無料相談を提供しているところよりも、一歩秀でたサービスの提供が求められるとも感じます。

本記事では、筆者個人の経験則が強いものとなりますが、住宅購入・住宅ローンについて多い相談と回答を紹介し、併せて押さえておきたいポイントをまとめて公開します。

Q.どのようにして住宅ローンを考えたら良いのか、よくわかりません

住宅購入をする方のほとんどは、金融機関から住宅ローンの融資を受けて購入することになりますが、住宅ローンは、完済するまでの期間に渡って、滞りなく毎月返済を行っていかなければなりません

そのため、大前提として、住宅ローンの返済を毎月行ったとしても、生活に支障の出ない範囲で、かつ、貯蓄も行える範囲で借入を行う必要があります。

たとえば、住宅ローンの返済を毎月8万円ずつ行っていかなければならない返済プランの時、少なくとも、きついと感じた場合やちょっと窮屈と感じた場合は、返済プランを見直したり、借入金額を下げるなどの対策が必要といったイメージです。

 

住宅購入にかかるお金(諸費用)を知り、内覧会に足をたくさん運ぼう

住宅購入にかかるお金は、土地や建物といった不動産の価格だけではなく、住宅購入にかかるさまざまな諸費用がプラスアルファーでかかります。

以下、主な諸費用をまとめて紹介します。

 

住宅ローンの契約にかかる諸費用

  • 事務手数料
  • 印紙代
  • 保証料
  • 火災保険料
  • 地震保険料
  • 団体信用生命保険料
  • つなぎ融資手数料・利息

 

不動産業者から仲介で住宅を購入する場合の諸費用

  • 仲介手数料

 

住宅購入にかかる税金や登記費用

  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 司法書士や土地家屋調査士にかかる報酬
  • 印紙代
  • 固定資産税等精算金

 

その他の諸費用

  • 引っ越し費用
  • 家具・照明器具・カーテン・オプション費用
  • 水道加入負担金
  • 修繕積立基金

 

これらの諸費用は、必ずかかるものと、かからないものがあるほか、住宅ローンでまとめて借りるのか、手持ちの自己資金から支払うのかによって、住宅ローンの借入金額が異なってきます。

また、住宅を購入する不動産業者によっても大きく変わることになるため、土日などに行われるさまざまな業者の内覧会に参加して、理想の住宅購入や設備を付けるには、どのくらいのお金がかかるのか相場感を養うことがとても大切です。

 

質問に対するポイント

  • 毎月の返済金額は、余裕のある範囲内で行うことが鉄則
  • 貯蓄は、将来の貯蓄だけでなく、毎年納める義務が生じる固定資産税や都市計画税の積立金のほか、契約更新になる火災保険料の積立金についても考えておくこと
  • 内覧会には数多く足を運び、相場感を養おう。業者によって価格帯が全く異なる

 

Q.住宅ローンの金利は、どれを選べば良いのか、よくわかりません

住宅ローンの金利は、変動金利、固定金利、期間選択型固定金利と呼ばれる金利があります。

変動金利や期間選択型固定金利は、基本的に金利が低いため、毎月の返済金額が少なくて済む一方で、返済金額が選んだ金利によって変わることになるため、返済計画が立てづらい特徴があります。

固定金利は、変動金利や期間選択型固定金利に比べて金利が高いものの、返済金額や総返済金額が確定することになるため、返済計画が立てやすく安心感が得られる特徴があります。

 

返済金額の上下変動に耐えられるかどうかが金利選びのポイント

住宅ローンの金利を選ぶ上でのポイントは、返済金額の上下変動に耐えられるかどうかが大きなポイントになります。

具体的には、収入が多く、毎月の住宅ローンの返済金額が上下変動したとしても余裕がある方であれば、変動金利や期間選択型固定金利がおすすめです。

逆に、収入が低く、毎月の住宅ローンの返済金額が上下変動することに対する余力がない方は、固定金利を選んで安定した住宅ローンの返済をすることが大切です。

 

質問に対するポイント

  • 目先の利率や返済金額に目を捉われると取り返しのつかないことになる可能性も
  • 繰上返済を計画的に行うことで、支払利息や総返済金額は抑えられる
  • ご自身が置かれている状況を優先して金利選びをすることが大切

 

Q.頭金の仕組みがよくわかりません

頭金とは、自己資金のことをいい、単刀直入に頭金の有無によって、住宅ローンの借入に大きな影響を及ぼすことになります。

一般的には、頭金がなしで住宅ローンを申し込みするフルローンの場合、住宅ローンの審査が厳しめに行われたり、金利の優遇が受けられないなどの特徴があります。

一方で、頭金が借入金額の10%や20%以上ある場合は、住宅ローンの金利が通常よりも低くされるメリットや住宅ローンの審査が通りやすくなるなどもあるため、頭金が多ければ多いほど、お得になることは確かです。

 

頭金があると、どのくらい返済金額が変わるのか

頭金があると、どのくらい毎月の返済金額が変わるのか、ここでは、シミュレーションをした結果について、表でまとめて紹介します。

 

借入条件(シミュレーション条件)

  • 借入金額:3,000万円
  • 金利:全期間固定金利5%
  • 返済期間:35年
  • 返済方法:元利均等返済(ボーナス払いなし)

 

頭金 借入金額 毎月の返済金額 毎月の返済金額の差額 35年間の

総返済金額

なし 3,000万円 91,855 38,579,239
100万円 2,900万円 88,793 ▲3,062 37,293,264
300万円 2,700万円 82,669 ▲9,186 34,721,315
600万円 2,400万円 73,484 ▲18,371 30,863,391
900万円 2,100万円 64,298 ▲27,557 27,005,467

頭金があるのとないのでは、毎月の返済金額や完済までの総返済金額に大きな差が生じていることがわかります。

シミュレーションではすべて同じ金利で計算しておりますが、借入金額3,000万円に対して頭金が300万円以上あれば、金利優遇する金融機関も多いため、実際には、上記表で紹介した金額よりもさらに返済金額などが少なくて済む結果になります。

 

住宅ローンを抱えている専門家の立場でお伝えしたいこと

筆者は、子育てをしながら住宅ローンを抱えている立場でありますが、これから住宅購入をされる方や住宅ローンを申し込まれる方にお伝えしたいことを紹介します。

 

住宅購入は、年単位でじっくりと時間をかけて行いましょう

筆者が住宅購入をするまでには、とにかくたくさんの不動産業者の内覧会などに足を運び、それぞれの業者の価格帯やスタイルをたくさん目と足を使って確認しました。

そのため、実際に住宅を購入するまでに年単位の時間を費やしましたが、たとえば、同じ業者の内覧会に何度か足を運ぶと、似たような家づくりになっていることに気が付けます。

つまり、この業者に頼むとこのような感じの家になるのだな、といった家のイメージが出来上がっていくわけです。

また、価格帯がまったく異なりますので、依頼する業者によって予算内、予算オーバーといった感覚も身に付けることができます。

 

住宅設備は、妥協しない方が良い

筆者は、独立系FP事務所を開業していることから、トイレや洗面所といった水回りの設備は、お客様が利用することもしばしばです。

そのため、それなりにグレードの高いものを選んで取付しましたが、結果として、キッチンや風呂なども含めた水回りの設備には、かなりの費用を費やした結果となりました。

しかし、実際に住宅の引渡しを受けて生活をしてみますと、毎月の水道光熱費が思ったよりも格段に安く上がっていることを実感しています。

現状では、照明器具にLEDが使用されているのが一般的だと思われますが、特に水回りの設備は、一度付けてしまいますと、なかなか変えることはないため、できる限り妥協しないで良いものを付けた方が得策かもしれません。

電化製品も同様に、住宅購入を機に買い替えするのであれば、中途半端なものを設置するよりも質の高いものを設置した方が、毎月の水道光熱費の負担が少なくて済むことを実感できると思います。

 

まとめ

住宅購入は、人生の中で最も高い買い物にあたるため、住宅ローンの申し込みやお金の借り方によって、負担する金額には大きな差が生じることになります。

ご自身が納得した住宅購入と住宅ローンの借入ができることが最善であることは言うまでもありませんが、本当に高い買い物であるからこそ、計画的にじっくりと時間をかけて行ってほしいものと感じます。

また、住宅ローンは融資を受けることよりも完済する方が大変であることは確かですので、将来的に想定されるリスクなども視野に入れた上で、後悔のしない、住宅購入を実現していただきたいものです。

 

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