- 新築戸建ての火災保険に安くする方法を具体的に5つ紹介しています。
- まず火災保険の補償範囲を必要最低限度に設定して、次に新築物件としての各種割引を上手に活用することが重要です。
- 各社によって火災保険の内容や割引は異なるため、ネットの見積もりサイトを上手に活用して比較検討するようにしましょう。
公開日:2019年10月20日
新築戸建ての住宅物件を購入された際に、通常一緒に検討されるのが火災保険となります。
ところが、住宅購入資金だけでも多額の出費となるにもかかわらず、住宅ローンを借りた金融機関から紹介された火災保険の見積もりをみると数十万円!?となっていて、非常に驚いたという体験談もあるようです。
今回は新築戸建て物件の火災保険に安く入る方法について具体的に紹介していきたいと思います。
なお、賃貸物件向けの火災保険については以下記事で詳しく解説しています。
まず最初に戸建て物件の火災保険の基本的な内容と選び方についてご説明しましょう。その次に新築物件という観点から火災保険に安く入る方法についてご紹介していきたいと思います。
なお、火災保険の基本的な内容と選び方については詳細を以下記事にて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まず火災保険の対象です。火災保険は損害保険の一種類ですから、対象物が損害を受けた時に保険金が支払われるという保険です。その損害を受ける対象として、火災保険では建物と家財とに区分しています。
新築の物件に対して火災保険を検討するのですから、上記3の家財のみということはないと思いますので、1建物のみ、か、2建物と家財、のどちらかを火災保険として選ぶことになります。
ここで火災保険を安くする方法の1つ目となります。
新築の火災保険を安くする方法①:火災保険の対象は建物のみとする
もちろん家財に対しても補償されていた方が安心ですが、その分保険料は高くなります。人間は家財がないと暮らしに不自由するだけですが、建物が無ければ暮らしていけません。このように原点まで立ち返ると自ずと優先するのは建物である、ということがお分かりいただけると思います。
ただし高級な家財があるというご家庭は例外です。家財も火災保険の対象として、必要最小限度の補償を手当てしておきましょう。
火災保険の対象が決まった後は、どんな損害(被害)の補償で加入するかということと、その補償金額について決める必要があります。
また建物の構造についても注意をすることが必要です。
ほとんどすべての戸建て用の火災保険に共通する補償(基本補償)は、以下の通りとなっています。
次に任意で補償をつけられるものを挙げておきましょう。建物のある地域特性や周辺環境によっては、付けておきたい補償もあると思います。
ただし、火災保険を安くするという観点からは、これらの任意補償の加入は厳しく考えておく必要があります。
付けておきたいケースがあるとすれば、洪水の恐れがある地域特性なので水災を付けたいということであったり、大通りに面しているため騒擾の補償は手当てしておきたい、というような場合に限っておいたほうがよいでしょう。
新築の火災保険を安くする方法②:原則として基本補償のみとする
ただし、損害が発生して支払われる金額のもととなる補償金額は安易に下げてはいけません。
この補償金額を下げることで火災保険を安く出来るため、つい補償金額を引き下げようと誘惑がおきるのですが、これを下げてしまうと、同じ程度の建物を建て直ししようとしてもお金が足らず、火災保険に加入していた意味がなくなってしまいます。
補償金額は建物の再調達価格(新価)として定めた金額の最大限に設定しておきましょう。
新築の戸建ての火災保険の場合に必ず確認して欲しいのが建物の構造です。建物の構造が強固であるほど、火災保険は安くなります。
とはいえ一番安くなる構造は「T構造」といってコンクリート造や鉄骨造の建物となります。
通常の戸建て物件であれば木造が一般的であり、木造だと「H構造」に該当するため安くなるわけではありません。
ただし、木造であっても、省令準耐火建物というものに該当するツーバイフォー住宅などであれば「T構造」に分類されて火災保険が安くなる可能性があるのです。
新築の火災保険を安くする方法③:建物の構造を確認する
ここまで戸建て物件の火災保険の基本的な内容と安くする方法について確認をしてきました。
ここからは新築物件という観点での火災保険を安くするポイントを紹介していきます。新築物件の火災保険を高くしないための注意点となりますので、よく確認していただけたらと思います。
新築戸建ての火災保険をまず最初に検討するきっかけとしてあげられるのが、住宅ローンを借りた金融機関からの紹介です。
念願の新築戸建ての購入するにあたって住宅ローンを利用される方が一般的ですし、その住宅ローンで購入資金を借りた金融機関には恩義を感じてしまうのが人情です。
そうした金融機関の担当者から住宅ローンの手続きに合わせて、必要不可欠な火災保険を提案されると、「じゃあついでにお願いしようかしら」となってしまいがちです。
もちろんそうした金融機関からの提案内容が良くないということではありません。金融機関からの火災保険は団体扱ということで保険料が割引になっていることも多くあります。
しかしながら一方で、これまで説明してきたような観点で必要最低限の補償となっているかというとそうではないことが多いのも事実です。
火災保険を提案する立場から考えると、加入後災害が起こってから、なぜこの補償を付けてくれなかったのか!とトラブルになることもあるため、どうしても手厚い補償での提案になることが多いということを押さえておきましょう。
また金融機関によっては数多くの保険会社と提携しているわけではないため、提案の火災保険がそもそも限れていることもあるので注意が必要です。
したがって金融機関からの提案はその場で申込をせず、一旦保留にして他の火災保険と必ず比較検討を行うようにしてください。
その結果、金融機関に内容を変更した提案は出来ないのかと問い合わせることも出来ますし、それが可能であれば、そうした金融機関経由で火災保険に加入することも何ら問題はありません。
新築の火災保険を安くする方法④:金融機関の提案は一旦保留にしてチェックする
各種割引の制度もしっかりと確認したうえで火災保険を選ぶことが大切です。新築戸建ての火災保険を選ぶ際に活用したい各種割引制度を紹介していきましょう。
火災保険の対象となる物件が建築月の11ヶ月後までであれば適用される割引で多くの保険会社で取扱がある制度です。各社によって異なりますが、概ね新築から11ヶ月以内となっています。新築戸建ての火災保険には是非活用したい制度です。
火災保険はその成り立ちから火災のリスクに備えることを主眼にしてきました。そうした火災のリスクを減らせる物件であれば保険料を減らすことが可能となります。
そうした観点で注目したいのが、このオール電化(住宅)の割引制度です。数社での取扱となりますが、新築物件がオール電化住宅であれば、ぜひ活用したい割引となります。
オール電化割引とともに火災のリスクを減らせるという観点から設けられている割引制度がノンスモーカー割引です。
喫煙者がその物件に居住していないことが条件となります。なお喫煙での火災となった場合に、保険金額に対するペナルティ(保険金額の減額など)が存在しますので、適用する場合には十分内容を確認してください。
長期割引の活用も検討しましょう。長期割引とは保険期間を複数年~10年間までで設定することで火災保険が安くなる制度です。
これは新築物件に限ったことではありませんが、新築物件で最初の火災保険を検討する際には重要な割引となります。各社によって割引率が異なりますので、後ほど説明する見積もりの際にチェックするようにしてください。
新築の火災保険を安くする方法⑤:新築割引などを活用する
ここまで新築戸建ての火災保険を安くする方法について説明をしてきました。最後のポイントとして、ネット見積もりの比較は必ず行うようにしましょう。
各社のホームページでも見積もりが可能ですが、複数の商品を一つずつ確認していくのはかなり煩雑となります。
そこで活用したいのが一括見積りが出来る比較サイトです。
確かに一部個人情報の入力が必要とはなりますが、数多くの火災保険を比較して、自己の新築物件に適した火災保険を安く選ぶ手段としては必須となったといえるでしょう。
先程ご説明した金融機関から提案された火災保険の内容をチェックする際の比較資料としても有効です。
一括見積りのサイトで比較検討して、気になった火災保険に絞ってその後のコンタクトや詳細をつめていくことをお勧めします。
新築戸建ての火災保険に安く入る方法を確認してきました。まず火災保険として補償範囲を必要最低限度に設定しましょう。次に新築物件としての割引を上手に活用することが重要です。各社によって火災保険は異なるため、ネットの見積もりサイトを上手に活用してください。