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火災保険ってどんな補償内容?住宅ローンとセットで加入?

火災保険ってどんな補償内容?住宅ローンとセットで加入?

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田中祐介

田中祐介

住宅ローンアドバイザー、2級ファイナンシャルプランナー

大学卒業後、大手金融機関にて融資業務を担当。その後外資系生命保険会社にスカウトされ転職。 主にライフプランニングを中心に活動。以後、保険代理店へと移籍。移籍後は数多くの企業と提携し 個人向けマネーセミナーを開催中。金融業界で経験した知識、経験を基に「お金」にまつわる幅広い知識を 「いかに分かり易くお伝えするか?」をモットーに日々活動しています。

この記事のポイント

  • 火災保険の検討は早めにやっておいて予算に入れておく事が大切
  • 建物、家財含めてどこまで補償したらいいのか?損壊リスクを考え適切な補償を備える
  • 最近の自然災害を考慮し購入する場所の周辺調査もしておいた方がベストだと言えます

今回はいつもと違って、火災保険に関して執筆していきます。住宅を購入する際に検討加入しなければならないのが「火災保険」です。いったいどんな補償内容なのか解説していきます。

 

火災保険とは?

火災保険とは?

早速ですが、火災保険って皆さん聞いた事はありますよね?

何故皆さん加入するのかと言いますと、例えば家が全焼してしまった場合、住む所が無くなり、ローンだけ残りますよね。それを解消するために火災保険に加入し、買ったものを購入した時と同じように元通りにする(これを再調達価格と言います)為、保険金額を設定し(この場合建物価格)同じ価値あるものに建て直す為です。

しかも燃えた時だけの保険ではありません。まずは何を対象に補償されるのか解説していきます。

 

火災保険は何を対象に補償される?

火災保険は何を対象に補償される?

建物が対象

自宅を購入した際に建物を対象とするのは当然と言えば当然でしょうか。火災保険を考える際に建物とは「建物・屋根・門・塀・車庫・倉庫」等を指します。最近良く見かける太陽光パネルも建物に該当します。建物に設置されてあり、簡単に動かせないものが対象だとお考え下さい。ちなみに室内のエアコン。これも実は建物に該当します。ちょっとした小ネタです。

 

家財が対象

家財道具の事を指します。テレビや冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、カーテン、ベッド等様々です。この家財道具を対象とするかしないかは「任意」になります。自宅を購入したけど、建物は保険掛けるとして、家財どうしようか?といったお考えの方も多いです。

筆者のお客様で落雷によってテレビや冷蔵庫等がショートして完全に使用不可能になったお客様もいました。残念ながらその方は家財を補償に入れていませんでしたので、泣く泣く自腹で全て買い替える事に・・・。

このようなケースもありますので、慎重にお考え頂ければと思います。またメガネやコンタクトレンズ、パソコン、スマホ等は補償されませんのでご注意下さい。

 

建物や家財がどんな時に補償されるの?

建物や家財がどんな時に補償されるの?

先程は「何が対象」になってるのかを書いてきました。ではその「対象」が「どんな時に(原因で)」補償されるのか詳しく解説していきます。参考までにこれからお話しする7つの構成に関しては絶対に付けなければならないという契約内容ではありません。

保険会社によって異なりますが、外して契約する事も可能ですので憶えておいて頂ければと思います。

 

火災保険の構成

火災保険の補償内容は、おおまかに7つの原因で被害に遭った場合に対する補償で構成されています。

  1. 火災・落雷・破裂・爆発
  2. 風災・雹災・雪災
  3. 水災
  4. 物体の落下・飛来・衝突・水濡れ・労働争議に伴う破壊行為等
  5. 盗難
  6. 不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)
  7. 地震

1つずつ解説していきますね。

 

1.火災・落雷・破裂・爆発

家が損壊を受けた原因が「火災・落雷・破裂・爆発」4つのいずれかであれば対象となります。火災は燃えた場合、落雷により出火または家電製品がショートした場合、破裂・爆発は主にガス等が原因で破裂した若しくは爆発した場合に補償されます。一般的な補償内容と言えますし、加入する際は主になる契約内容となります。

 

2.風災・雹災・雪災

台風や竜巻等でガラスが割れたとか、最悪家が倒壊してしまった場合に補償されます。また雹は大きさもまばらですが、中にはソフトボール位のものも降ってくるそうです。雹により屋根に穴が開いたとか、ガラスが割れた場合は補償されます。雪災は主に雪が降り積もる地方で起きる現象の一つ、雪の重みで家が潰れた場合です。

最近では例年以上に台風の発生頻度が多く自然災害の脅威は益々高まっているように感じます。そんな時、火災保険に加入していれば、万が一被害に遭っても補償されますね。

 

3.水災

水災は大雨や河川の氾濫等で家が水に浸かってしまった場合に補償対象となります(厳密に言うと床上浸水、地盤面より45cmを越える浸水、または損害割合が全体の30%以上に該当した場合)。また降雨により土砂崩れの被害に遭った場合もこの水災補償の対象となります

特に河川の近くに家がある方、山中にご自宅や裏に山がある方等は検討すべきでしょう。また昨年では浸水被害にあった県もニュースで流れていました。

降雨による集中豪雨も頻発しているように思います。異常な降水量によって水災は引き起こされますので、必ず家を購入する際、火災保険で水災でお悩みの方は、自治体が配布しているハザードマップも合せてご確認頂ければと思います。

 

4.物体の落下・飛来・衝突・水濡れ・労働争議に伴う破壊行為等

極めて稀なケースによって家が損壊を受けた場合です。物体の落下・飛来は物が飛んできて家が損壊を受けた場合です。あまり聞いたことはありませんが、隕石など想像して頂ければ分かり易いかと思います。

衝突は、他人が運転する自動車が誤って家に衝突し逃げられた場合です。水濡れは給排水設備に生じた事故で建物が被害に遭った場合等を指します。

労働争議に関しては「デモ」や「スト」といった言葉で連想して頂ければと思いますが、日本国内において破壊行為が行われる事も稀と言えば稀でしょうか。このケースで家に破壊行為が及びガラスや建物・家財が壊れた際は補償される事になります。

 

5.盗難

盗難によって、ガラスが壊されたり、ドアの鍵穴が壊されたり、と侵入する際に家に被害があった場合補償されます。また家財道具や現金被害等は「家財」を保険の対象に組み込んでおかなければ補償されませんのでご注意下さい。

 

6.不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)

これまで記載してきた5つの原因にいずれも当てはまらない場合で、窓ガラスを割ったり家の壁に穴が開いたりした時に対象になります。実は火災保険にご加入した方の殆どがこの不測かつ突発的な事故で保険金を請求しているんです。(筆者のお客様では9割方が本請求です)

いくつか事例を挙げますと、自宅内で転倒しそうになり、椅子に手を着いた。その際に椅子の背もたれに付いてあった突起物が壁と衝突し更に体重が加わり壁に穴が開いてしまったというケース。問題無く修理代金等、保険金をお支払いする事が出来ました。

別のケースでは「家財」を保険の対象に組み込んでいた方です。掃除機をかけていた際に振返った瞬間、掃除機のヘッドが誤って液晶テレビの画面に衝突。テレビが映らなくなった。このケースも対象となりました。また釣り竿を手入れしていたら、子供(幼児)が誤ってへし折った。実はこれも対象になりました。

意外にも使われる事が圧倒的に多いので皆さんも知っておいて損は無いと思います。

 

7.地震

地震が原因で補償する場合、地震保険に加入する必要があります。地震保険は基本的に単独で加入する事はできません。建物や家財を補償の対象とする場合に、地震保険を付けるか付けないかを決めるのです。

また地震保険は保険金額の半分までが補償の対象となっていて、そもそも国の保険な為、どの保険会社で加入しても掛け金は同じです。最近では地震も増えてきました。地震が原因で建物が倒壊した、家財が壊れた等の場合に補償されます。

どの地域でも地震が無いとは言い切れませんし加入には慎重な姿勢を見せる方が多い様に感じます。それだけ自然災害の脅威を真剣に考えている証拠だと思います。

 

火災保険はどのタイミングで加入したら良いのでしょうか?

火災保険はどのタイミングで加入したら良いのでしょうか?

筆者の経験上パターンは2つ

良くある質問ですが、火災保険はどのタイミングで加入したら良いのでしょうか?筆者の経験上パターンは以下2つあります。

  1. 引き渡し日から保険がスタート出来る様にしておく
  2. 住宅ローンの融資実行の日から保険がスタート出来る様にしておく

本来なら業者さんの手元を離れ管理監督責任が施主(購入した方)に移るタイミングがベストだと考えますが、中には金融機関から「融資実行までに火災保険に入っておいて下さい。また契約書の写しを下さい」と言ってくる所もあります。そうなると引渡し前の融資実行のタイミングでスタートしなければなりませんので、金融機関に確認しておきましょう。

 

備える際の注意点

ご自宅を購入する方に共通して言えるのが、火災保険を検討するタイミングが殆ど引き渡し前になる事が多いです。その際に初めて見積もりを取る事になりますが、見積もりを見て金額に驚かれる事もあります。

火災保険は最長10年間掛ける事ができ、1年単位で契約も可能です。しかし、10年一括での契約の方が割引が掛かりかなり安くなります。それでも物件によっては30万円を超えるものもあれば20万円代で収まるケースもあります。

直前になって不利なお買い物にならない様に、ある程度物件の打合せの段階から火災保険の金額を概算で予算に組み込むのも一つの手だと言えます。

 

火災保険に関するまとめ

いかがでしたか?今回は身近な保険の火災保険に関して書いてきました。知っている事もあれば、あれ?こんな時にも使えるんだ!といった発見もあったのでは無いかと思います。

折角購入した自宅に損壊が無いのが一番でしょう。しかし、リスクは突然やってきます。しっかり備えて対処していきましょう。

マンション購入に関するポイントはこちらの記事をご覧ください。

 

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