- ownersbook(オーナーズブック)は、不動産のプロが厳選した案件に1万円から投資可能。
- オーナーズブックを運営するロードスターキャピタル株式会社は、東証マザーズ市場に上場しているので信頼性が高い。
- オーナーズブックの平均利回りは約5%。
- オーナーズブックは元本保証ではないので、運営会社や貸付先のデフォルトリスクがある。リスクを軽減させるために分散投資を心がける。
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OwnersBook(オーナーズブック)は、不動産案件に特化したソーシャルレンディングサービスです。不動産のプロが厳選した案件に投資できるので人気が高いサービスですが、実際の評判やメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。今回は、オーナーズブックについて解説します。
ソーシャルレンディングサービスについては、以下記事も参考にどうぞ。
目次
出典:オーナーズブック
ソーシャルレンディングとは、多くの投資家から資金を集め、それらをまとめてファンドを作って投資を行う仕組み。 オーナーズブックは、不動産に特化したソーシャルレンディングです。
不動産投資は大きなリターンを得ることができるという魅力がありますが、実物不動産に投資するためには、数千万円~数億円と多くの資金が必要です。また、不動産業者を通じて不動産投資をした場合、多額の手数料がかかるので、期待したほどの利回りが得られないというリスクもあります。
しかし、オーナーズブックを利用すれば、一般の個人投資家でもクラウドファンディングを通じて、不動産のオーナーと同様の立場を実現できます。さらに1万円からの少額投資が可能なので、簡単に不動産投資を始めることができるのです。
ソーシャルレンディングは新しいサービスなので、財務内容に不安のある事業者も少なくありません。しかし、オーナーズブックを運営するのは、ロードスターキャピタル株式会社(3482)という東証マザーズ上場企業です。
ロードスターキャピタルは不動産投資の専門家によって設立された会社で、これまで幅広い不動産投資の実績があります。また、上場企業なので、過去の業績を開示していて、財務内容を確認することが可能です。
さらに、オーナーズブックで掲載されている案件には、すべて不動産の担保を設定しています。万が一借り手企業に貸し倒れなど不測の事態が起こった場合でも、資金を回収できる見込みが比較的高くなっているのです。
オーナーズブックの利回りは4~7%、平均5%前後です。実物不動産投資の期待利回りは6~8%程度と言われています。それよりはやや低い利回りですが、少額から投資でき、プロが厳選した案件に気軽に投資できるので、5%というのは非常に魅力がある数字です。
それではオーナーズブックの評判を見ていきましょう。
オーナーズブックを運営するロードスターキャピタルは、不動産投資の専門家によって設立された会社。不動産鑑定士を含む不動産取引のエキスパート達が、業界で長年培った経験を活かして厳選した不動産を取得しています。
これまでの不動産投資家や不動産運営、アセットマネジメントに関する豊富な知識や経験を活かし、投資家に厳選した投資物件を提供しています。
同じように不動産に少額から投資できる金融商品として、「J-REIT 」があります。オーナーズブックとJ-REITの大きな違いは、手数料体系と投資先を把握できるかどうかという点です。オーナーズブックは個別の不動産を投資対象としているので、個人投資家でも投資先を把握した状態でいろいろな物件に分散投資できます。
また、オーナーズブックは不動産のオーナーと同様の地位を得ることができるというのが、大きな特徴です。オーナーズブックの平均利回りは約5%と、J-REITの平均利回り約4%より高くなっています。
さらに、元本保証ではありませんが、価格変動リスクがありません。安定的に高い利回りが期待できるというのも、オーナーズブックの大きな特徴です。
オーナーズブックのオリジナル機能として、登録会員が参加できるSNSがあります。オーナーズブックを利用している個人投資家同士で対話することができ、お互いに色々な情報交換できます。岩野社長も参加しているので、疑問点や要望を直接伝えることができるというのもメリットです。
オーナーズブックは1万円と少額から投資できます。それでは実際にどれくらいの金額で始める人が多いのでしょうか?オーナーズブックが2017年に発表したプレスリリースでは、初期投資額の65%が10万円以下となりました。
出典:オーナーズブック
さらに、2回目以降も初回と同水準以上投資した人は、全体の約8割。多くの人が初回と同額水準以上の金額を投資する傾向にあることがわかります。
出典:オーナーズブック
投資家登録後、1年経った時点での平均投資額は、男性が25.9万円、女性が24.6万円となりました。投資金額を25万円、利回り5%で考えると、利益は年間12,500円(税金は考慮せず)となります。
この金額が多いかどうかというのは個人差がありますが、大手銀行の定期預金では25万円預けても年間25円しか利息がつきません。その差は大きいといえます。
デフォルトリストとは、資金の回収ができない状況に陥るリスクのことです。オーナーズブックの運営会社であるロードスターキャピタル社の経営状況が著しく悪化した場合、ソーシャルレンディング事業が継続できなくなる恐れがあります。
ただし、ロードスターキャピタルは東証マザーズに上場をしているので財務内容を公表。他のソーシャルレンディングサービスは未上場企業が多い中、信用リスクは低いと言えます。
また、運営会社であるロードスターキャピタルのデフォルトリスクのほかに、オーナーズブックの貸付先企業がなんらかの理由により、債務不履行になる可能性もあります。
貸し倒れが起きた場合でも担保が設定されているので、資金のすべてを失うということはあまり考えられませんが、それでも元本割れのリスクがあり損失を被る可能性があるということは覚えておきましょう。
現在、都市部を中心に不動産市場は活況を呈していますが、市況が悪化した場合には貸し倒れリスクが高まります。不動産が本来想定していた価格で売却できなかったり、タイミングよく買い手が見つからなかったりなどの理由から、ファンドに損失が出る可能性があるからです。
また、オーナーズブックでは担保を設定していますが、担保とする不動産の担保価値が下がる可能性もあるため、必ずしも担保売却による債権回収が果たされないリスクもあります。
オーナーズブック固有のリスクでありませんが、ソーシャルレンディングは基本的に一度出資すると途中解約はできません。そのため、融資金額や期間に関しては、慎重に検討して行う必要があります。急にお金が必要になっても途中で解約することができないので、しばらく使う予定のない余剰資金で投資を行うようにしましょう。
オーナーズブックは上場企業であるロードスターが運用していることや、不動産の担保がついていることから、ソーシャルレンディングの中では比較的安全性が高いサービスです。
ただし、オーナーズブックは元本保証ではありません。リスクを把握した上で、いかにリスクを軽減させるかということが重要です。
そのために、一つの案件にすべてのお金を投じるのではなく、複数の案件に分散投資するように心がけましょう。