- Funds(ファンズ)は1円から始められる貸付ファンドのオンラインマーケット。
- 1.5~6%程度の利回りが期待できる。
- ファンド組成企業は、上場企業や成長が期待されるベンチャー企業。
- ファンズは元本保証の金融商品でなく、返済遅延や貸し倒れ(デフォルト)の可能性もある。
- リスクを低くするために、複数のファンドに分散投資するようにする。
公開日:2019年7月26日
貸付ファンドのオンラインマーケットであるFunds(ファンズ)の人気が高まっています。ただ、これまでのソーシャルレンディングと異なる点もあるので、仕組みがわかりにくかったり、メリットやデメリットが気になる人もいるでしょう。
この記事ではファンズの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
目次
出典:Funds
ファンズは、お金を貸したい投資家とお金を借りたい企業をつなぐためのオンラインマーケットサービス。運営会社であるファンズがオンライン上で投資家から資金を集め、各分野のプロであるファンド組成企業が借りて企業にお金を貸すという仕組みになっています。
ファンズのポイントは、銀行を通さずに自分たちでお金の貸し借りができるということです。ファンズのような募集企業が間に入って、ネット上でお金を返したい人と借りたい企業をマッチングさせるのです。
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ファンド組成企業は投資家の出資金を用いて借り手企業に貸付を行い、元本と利息の回収作業を行います。この一連の貸付事業がファンド事業で、投資家の分配金の原資になります。
ファンズは、投資型クラウドファンディングに関する最新ニュースやコラムが読めるニュースサイト「CROWDPORT NEWS」を運営しています。
ソーシャルレンディング業界について非常に詳しく解説しているサイトです。そのファンズが自社独自で貸付ファンドへの投資サービスを始めたのが「Funds」です。
ファンズの口座開設の流れは、以下の4ステップです。
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口座開設では名前や住所・出金時の振込先の登録が必要。口座開設の申し込みは、入力内容を保存しておけばいつでも途中からの再開が可能です。
手順にしたがってマイナンバーを提出します。手元にマイナンバーがない場合は提出をスキップできますが、口座開設完了には必ずマイナンバーの提出が必要です。
ファンドの組成企業は、法令により税務署にマイナンバーが記載された支払調書を提出することが義務付けられているからです。
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口座開設の内容が確認できたら、住所確認のため簡易書簡が送付されます(通常5営業日以内)。
口座開設できたら、募集中のファンドに申し込めます。口座開設は無料でできます。
ファンズの入出金口座は、「デポジット口座」と呼ばれています。デポジット口座とは、「預り金口座」のことです。
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振り込みした資金は、平日10時・12時・15時のタイミングで入金を確認できたものについて、1時間以内にマイページ上に反映されます。
それでは、ファンズのメリット・デメリットを確認していきましょう。
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ファンズは予定利回り1.5~6%の貸付ファンドを扱うオンラインマーケット。貸付ファンドとは、利回りと運用期間が予定された金融商品です。
株やFXのように相場による値動きがないため、投資したら運用中の手間はほとんどかかりません。また、利益予想が立てやすいので、投資計画を立てやすいというメリットがあります。
ファンズは投資ではなく、「貸付」サービスです。株式やFXといった投資系のサービスとはわけて考えるようにしましょう。
貸付ファンドのリスクとリターンの関係を見てみると、「ミドルリスク・ミドルリターン」になります。株式や FXといったハイリスク・ハイリターンと、国債や預金といったローリスク・ローリターンの間をとった金融商品と言えます。
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ファンズは安定した利回りだけでなく、最低投資金額が1円と少額で始められるということも人気のある理由です。
あまりにも少額だとほとんど金利はつきませんが、初心者でも気軽に始められるというのは、大きなメリットです。
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ファンズは、ファンド組成企業から業務委託手数料を受け取ります。投資家は口座開設に関する費用からファンド手数料まで無料で利用できます。ただし、振込手数料は顧客負担になるので注意しましょう。
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ファンズに参加する企業は、上場企業や成長が期待されるベンチャー企業。 これまでのソーシャルレンディングは、貸出先が分かりませんでした。しかし、ファンズでは貸付先がわかるようになっています。
貸付先の企業がさらに別の企業に貸し付けるので最終的な貸付先はわかりませんが、基本的に関係会社へ買付けするというスキームを採用しています。ですから、どのような企業に貸付けしているのかをある程度把握できるのです。
ファンズ自体はファンドを運用することはなく、投資家と資金需要者(借り手)をマッチングするサービス。 通常のソーシャルレンディングの場合、事業者は一つだけですが、ファンズならば複数の参加企業がいるので、分散投資しやすいというメリットがあります。
ファンズでは一つの口座から複数の組成企業が提供する貸付ファンドに投資を行える仕組みがあります。複数の組成企業が提供する貸付ファンドに分散投資をしてポートフォリオを組めるのです。
ファンズに参加しているファンド組成企業は上場企業も多いので、他で資金調達することも可能です。しかし、ファンズに参加することによって、知名度アップを図れます。
また銀行から融資を受けることは、形式的であまり融通が効きません。ファンズを利用すれば新しい資金調達手段を確保できるので、これは大きなメリットになります。
ファンズは元本保証ではないので、損失が出ることもあります。ファンズのリスクとして、主に次の3つがあります。
Funds(ファンズ)のファンドは、金融市場で取引されているものではないので市場価格はありませんが、売却価格を決定する際は、市場動向の影響を受けることがあります。
また、市場価格がないため評価額や売却額が低く評価される可能性があり、顧客に損失が生じる場合があります。
ファンド投資対象の債務者の信用状況により、予定通り利払いが行われない、または元本が返済されないリスクがあります。
顧客が出資した金銭はファンド組成企業に属し、ファンド組成企業はこの出資金を用いて出資対象事業を行っています。
ファンズの組成企業は上場企業や成長が見込まれるベンチャー企業ですが、信用力が悪化した場合、業務運営が不能または停止することにより、顧客に損失が発生する可能性もあります 。
厳しい審査を通った企業のみがファンド組成企業として運用する権利が与えられているので、ある程度の安全性は保たれていますが、デフォルト(貸し倒れ)リスクはあるということに注意しましょう。
ソーシャルレンディング事業者の一つであるクラウドクレジットは、期待リターンマップが公開されています。案件の期待リターンがビジュアル化されているので、投資を考えている方におすすめのサービスです。
現状では、ファンズに期待リターンマップはありません。 貸し倒れを避けるためにも、リスクとリターンを分かりやすく表示することが望まれます。
ファンズだけでなく、ソーシャルレンディングは基本的に途中解約できません。また運用期間が終了しても、分配されたお金が入金されるまでには時間がかかることがあります。
最初は期間が短めのファンドから始め、しばらく使う予定のない余裕資金で運用を始めると安心です。
ソーシャルレンディングの口座を作る時、ポイントサイトを経由すればお得に口座開設できます。ポイントサイトを経由することで、数千円相当のポイントをゲットできる可能性があるからです。
たとえば、業界最大手のSBIソーシャルレンディングは、複数のポイントサイトから申し込めます。会員登録と5万円の投資というのが基本的な条件です。ポイントサイトごとに付与ポイントは変わりますが、最大で4,200円貰えるサイトもあります。
2019年7月時点でファンズはポイントサイト経由では申し込むことができません。
しかし、 過去にはFunds(ファンズ)のファンド組成企業である「デュアルタップ」がセミナー参加で500円のクオカードをプレゼントするなどのキャンペーンを行ったことがあります。
このようなキャンペーンがあるかどうか、ホームページで確認するようにしましょう。
ファンズは金融商品であり、元本保証ではありません。ファンドの登録を行う際に審査を行っていますが、金融商品である以上100%貸し倒れが起きないとは言い切れません。そのため、以下のようなポイントに注意する必要があります。
ファンドの詳細ページには、利回りの他にどのような事業を行っているのか、ファンド組成企業の業績やファンド固有のリスクなどが掲載されています。必ず目を通すようにしましょう。
複数のファンドに投資するだけでなく、特定のファンド組成企業に資産を集中することがないよう心がけましょう。
ファンズに限らず、ソーシャルレンディングでもっとも心配なのは、返済遅延や貸し倒れ(デフォルト)のリスクです
返済遅延とは、元本や利息の返済が遅れることです。そして貸し倒れとは、貸付先の企業が事業に失敗して、元本を満額返済できなくなることです。
しかしファンズでは、このようなリスクを軽減させるために、次にような厳格な審査体制をとっています。
社内に金融の専門家や弁護士が複数在籍し、ファンド組成企業、借り手企業、ファンドの内容を厳しく審査しています。
次の項目を厳しくチェックします。
このような内容をファンズ社内で厳正に審査し、必要に応じて外部のプロフェッショナルによる客観的意見もききます。かならず複数人の目で厳しい審査手続きを行っているのです。
最後に、ファンズの評判・口コミを見ていきましょう。
これ良さげ!ロケットの資金調達に使いたい
スマホで貸付ファンドに投資できるマーケットプレイス「Funds」をクラウドポートが公開 (TechCrunch Japan) – https://t.co/omZO8mHFQ5— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2019年1月8日
堀江貴文氏(ホリエモン)も、ロケットの調達資金に使いたいと Twitter でつぶやいていました。
その他の口コミもみておきましょう。
【口コミ・評判】Funds(ファンズ)が人気すぎて投資できない(泣) https://t.co/r112JjaBRf
— いしやん@投資垢 (@ishiyaaan0703) 2019年2月15日
クラウドポートが展開する新サービス『Funds』。クラウドファンディングやソーシャルレンディングの新しいプラットフォームとして期待が高まります!
【Funds(ファンズ)】貸付ファンドで誰でもコツコツ資産運用! https://t.co/2REajtcGhw
— なおころ@ほったらかし投資ブロガー (@Naokoro_) 2019年1月8日
【Funds(ファンズ)の評判と口コミは?】
▶個人向け社債のような投資
▶ファンド組成企業の株価がストップ高
▶ホリエモンもロケットの資金調達に利用!?などなど…
サービスリリース前からかなり高い注目を集めている資産運用サービスで期待大です👀https://t.co/DFXO7RKEAd— ろー@仮想通貨ブロガー🔥 (@hs_maji) 2019年1月15日
注目を集めているファンズ。人気が高すぎて申し込めないという口コミも目立ちました。
Funds(ファンズ)は、1円から始められる貸付フォンドのオンラインマーケットです。これまでのソーシャルレンディングとは違った仕組みで、業界初のサービス運営を行っています。
ファンド組成企業や借り手に対する厳しい審査を行っているので、安全性は高いと考えられます。口コミでもいい評判が目立ちました。ただし、元本保証の金融商品ではないので、メリット・デメリットを理解し、分散投資してリスクを抑えるようにしましょう。