- ソーシャルレンディングは3~10%の利回りが期待できるが、なるべく手数料が安い事業者を選ぶことも大切。
- ソーシャルレンディングの手数料には4つの手数料がかかる。
- 手数料が業界最低水準の5社を紹介。
公開日:2019年6月2日
1万円と少額から始めることができて高利回りが狙えるソーシャルレンディングは、新しい金融商品として注目されています。リスクやプロジェクトにより違いがあるものの、3~10%程度の高い利回りが期待できるからです。
しかし、コストである手数料が多くかかっては、せっかくの利益が減ってしまうので、なるべく手数料の安い業者を選ぶ必要があります。今回はソーシャルレンディングの手数料について解説し、おすすめのソーシャルレンディング事業者を紹介します。
ソーシャルレンディングにかかる手数料は主に次の4つです。
口座開設手数料は、投資口座を開設するための手数料。現在はかからないファンドがほとんどです。
投資商品を購入するときの手数料で、ソーシャルレンディングでは別途手数料を払う必要はありません。ただし、運営会社が融資を行う際、「融資実行手数料」を徴収しています。
融資実行手数料は約1~3%。直接の負担ではないものの、間接的に投資家が負担していると言えるでしょう。
投資商品を保有している時にかかる手数料です。購入手数料と同じように、投資家が直接負担する必要はありません。しかし、ソーシャルレンディングで表示される利回りは「運用手数料控除後の数字」です。
たとえば6%の利回りで投資家から資金を集めたファンドが、融資先に8%で貸し出されていたとしたら、2%分はソーシャルレンディング会社の利益になります。これも間接的な手数料と考えられます。
振込・出金手数料はソーシャルレンディング事業者によってかかる会社、かからない会社があります。
ソーシャルレンディングでは、毎月分配金が出るファンドが多く、1回の金額は小さくても毎月出金を繰り返していると大きな金額になります。なるべく振込や出金手数料のかからない会社を選ぶことも大切です。
それでは、手数料が安くて安心して運用を任せられるソーシャルレンディング事業者5社の比較をしていきましょう。
SBIソーシャルレンディングは、証券、銀行、保険など金融サービス全般を取り扱う総合金融グループ・SBIグループの一員です。2011年からソーシャルレンディング事業に参入し、業界では第2位の成立ローン額です。
SBIソーシャルレンディングの良い評判の一つとして、出金手数料が無料というのがあります。ソーシャルレンディング事業者の多くは、出金手数料がかかります。SBIソーシャルレンディングのファンドは毎月分配金が出るので、出金手数料が無料というのは大きなメリットです。
SBIソーシャルレンディングでは、分配金の振込などの出金手数料は無料ですが、振込入金は顧客負担でした。しかし、2019年2月からクイック入金サービスを開始。住信SBIネット銀行の即時決済サービス経由で振込をすると、振込手数料がかからなくなりました。
口座に資金が即時に反映される「クイック入金サービス」は、ソーシャルレンディング業界では初めてのサービスです。
出典:クラウドクレジット
クラウドクレジットは、日本で唯一の海外特化型ソーシャルレンディングです。さまざまな国や地域の事業者へのローンに投資し、トップクラスの利回りを誇っています。投資家の資産形成と世界の成長をつなぐサービスです。
伊藤忠商事が株主として入っていることや、資本金等の規模も大きいことなどから、事業者としての信頼性が高く、今後の成長が期待されています。手数料に関しても、口座開設手数料からファンドの運用手数料などが無料です。
ただし、振込手数料は投資家負担。また、出金手数料は月1回まで無料ですが、2回目以降は756円かかるので注意が必要です。
出典:funds
Funds(ファンズ)は、ソーシャルレンディング各社の比較サイトを運営しているクラウドポートが運営しています。資産形成したい個人投資家とお金を借りたい企業を結ぶ、国内初のソーシャルレンディングのオンラインマーケットです。
Fundsに参加する企業は、上場企業や成長が期待されるベンチャー企業で、クラウドポートが厳選しています。
ですから、利回りは1.5~6%と他のソーシャルレンディングよりもやや低いものの、ファンド運営者の倒産リスクなどは低いと考えられます。
最低投資金額は1円、期間は4カ月~1年と他のソーシャルレンディングよりも少額・短期の投資ができるので、初心者にもおすすめのサービスです。
投資家の手数料負担は振込手数料だけです。口座開設から出金手数料まで無料で利用できるので便利です。
出典:オーナーズブック
オーナーズブックは、不動産案件に特化したソーシャルレンディングです。投資案件はすべて不動産投資のプロが厳選。
オーナーズブックを運営するロードスターキャピタル株式会社は、ソーシャルレンディング以外にも自社で不動産投資や不動産管理などを行っています。
東証マザーズに上場しているので、財務内容などを確認することができるのも安心材料の一つです。口座開設やファンド運用手数料は無料ですが、振込手数料、出金手数料がかかります。
出典:レンデックス
レンデックスのサービス開始は2017年7月。ソーシャルレンディング事業者の中でも比較的新しいサービスです。6~10%程度と他に事業者に比べて高い利回りと、2万円から投資できるという点が魅力です。
手数料の負担は振込手数料のみ。手数料の負担が少なくて高利回りが狙えるソーシャルレンディングサービスです。
1万円前後の少額から始めることができ、5%以上の高い利回りが期待でいるソーシャルレンディングですが、手数料がかかっては高リターンを望めなくなってしまいます。
今回ご案内した5社はいずれも手数料が業界最低水準となっています。運用実績と合わせて手数料が有利なソーシャルレンディングを選ぶようにしましょう。