- ソーシャルレンディングは1万程度と少額から投資できる。
- ソーシャルレンディングは不動産を対象にした案件が多い。
- 期待利回りは5~10%と高い。ただし、元金が返ってこないリスクもあるので、きちんとした業者を選ぶことが大切。
公開日:2019年5月30日
不動産投資は、物件の購入から管理まで手間がかかり、しかも数百万~数億円の資金が必要です。しかし、ソーシャルレンディングを利用すれば、1万円程度と少額から始めることができ、5~10%の高い利回りが狙えます。
今回は、不動産融資関連のソーシャルレンディングについての解説と、おすすめのソーシャルレンディング事業者を紹介します。
目次
ソーシャルレンディングとは、インターネットを通じてお金の借り手と貸し手を仲介するサービスです。富士キメラ総研の調べでは、2016年に650億円だった融資額は、2017年に1,330億円と急増しています。
平均的な利回りは5~10%。高い利回りが狙えるとともに、価格変動リスクがないので、一度投資すると満期に償還されるまで何もする必要がありません。
2018年7月時点での国内ソーシャルレンディング事業者数は25社(クラウドポート調べ)で、不動産融資を対象にした事業者が多くなっています。主に、次のように分類できます。
日本におけるソーシャルレンディングは、不動産需要とともに発展しました。不動産に特化している事業者がたくさんあります。
不動産を中心にしながら、他の業種の案件も取り扱っている事業者です。他の業種案件としては、「事業性資金ファンド(中小企業などに資金を貸し出す)」や、太陽光発電や風力発電などの開発を促進する「代替エネルギーファンド」などがあります。
不動産を含めて、さまざまな業種の案件を取り扱っている事業者です。
不動産投資とソーシャルレンディングの違いを確認しましょう。
不動産投資とは、自己資金もしくは銀行などからの借り入れでマンションやアパートなどを購入し、人に貸し出すことで収益を得ようとすることです。物件の購入から、管理まで手間や時間がかかります。
ソーシャルレンディングで不動産投資する場合は、ソーシャルレンディング事業者に口座を開き、ファンドを選んで投資を行うだけです。不動産投資に比べて手間がかかりません。
それでは、不動産投資とソーシャルレンディングについて、具体的に以下の4つを比較します。
金融商品の利益には、値上がり益である「キャピタルゲイン」と、家賃収入や分配金などの「インカムゲイン」の2種類があります。
不動産投資では、家賃収入の他に物件の値上がり益(キャピタルゲイン)も狙うことができます。ただし、値下がりして損失になる可能性もあります。
一方、ソーシャルレンディングの利益は分配金(インカムゲイン)のみで、値下がりのリスクはありません。ただし、ファンドが貸し倒れになると元本が返ってこないリスクがあります。
不動産投資の利回り(家賃収入)は約6%。ただし、この数字は不動産経営にかかる費用は考慮されていません。物件管理費、ローン返済、固定資産税等の費用がかかるため、実質的な利回りはもっと低くなります。
一方、ソーシャルレンディングの利回りは約7%。不動産投資よりも高くなっています。基本的に不動産にかかる諸費用を引いた後の数字なので、実質的な利回りです。ただし、振込手数料などかかる業者もあるので、やや低くなることもあります。
不動産投資では、最低でも数百万円の資金が必要です。ある程度の資金がある人でないと始めることができません。一方、ソーシャルレンディングなら1万円から始められます。少額から不動産投資をしたい人は、ソーシャルレンディングがおすすめです。
レバレッジとは、少ない資金で大きな取引を行うことです。不動産投資では、銀行などの金融機関から融資を受けることができるので、自己資金の何倍もの不動産物件を購入できます。物件価格は、数百万円~数億円しますので、借り入れを行うのが通常です。
一方、ソーシャルレンディングは金融機関から融資を受けることはできません。自己資金の範囲内での投資となります。
それでは、不動産投資におすすめのソーシャルレンディングを紹介します。
最低投資金額 | 期待利回り | |
---|---|---|
オーナーズブック | 1万円 | 4~5% |
レンデックス | 2万円 | 9% |
FANTAS funding | 1万円 | 8~10% |
LCレンディング | 2万円 | 6% |
SBIソーシャルレンディング | 1万円 | 3~9% |
出典:オーナーズブック
オーナーズブックは、都内を中心とした不動産を扱っており、利回りは4~5%程度と他の事業者と比べると低めです。しかし、不動産投資のプロが選定した安全性の高い案件に投資できます。
最低投資金額は1口1万円。少額から大口投資家まで、不動産のプロが厳選した案件に投資できます。また、運営会社であるロードスターキャピタルは財務内容を公開しているので、安心して投資できます。
出典:レンデックス
レンデックスは国内の不動産案件に特化し、リスクを抑えられるように1年以下の短期投資を中心とした不動産案件を掲載しています。
平均利回りは9%と高く、2万円から投資可能です。案件の大部分に担保を設定しているので、いざというときの返済の可能性を高めることができます。
FANTAS fundingは、1口1万円から投資できるソーシャルレンディングです。最短4カ月からの運用期間で、空き家再生や中古不動産を手がけています。
期待利回りは8~10%と高くて魅力的です。ただし、中古や空き家物件なので、立地などを確認して、借り手がつきそうな案件に投資するのがいいでしょう。
出典:LCレンディング
LCレンディングの親会社は、ジャスダックに上場しているLCホールディングス株式会社です。しっかりとした母体があるのは安心材料といえます。
担保つきの案件が多く、基本的に投資対象はグループ会社が探して運用している不動産案件です。
LCグループには、不動産金融について豊富な経験と知識を持つプロフェッショナルが多くいます。そのプロが厳選した案件に投資できます。
SBIソーシャルレンディングは、SBI証券など多くの金融関係の事業を展開しているSBIグループに属しています。大手のSBIグループに属していることから、会社の信頼性は高いです。
常時募集している不動産担保ローンの利回りは、3.2〜5.0%。不動産バイヤーズローンファンドは6.5〜9.0%です。
いかがでしたか。ソーシャルレンディングは1万円程度の少額から投資でき、中には10%近い利回りが得られるファンドもあります。
ただし、高い利回りには危険も伴います。担保はついているのかなど安全性を確認するようにしてください。
不動産といってもいろいろな対象があるので、複数の案件を確認し、自分に合ったファンドを見つけるようにしましょう。