- 楽天証券を利用する際は、楽天銀行も開設してマネ―ブリッジに申し込むこと。
- マネ―ブリッジによる優遇金利の恩恵は大きい。
- 楽天での買い物、振込などを活用して貯まったポイントを有効利用しよう。
公開日:2019年7月13日
今回は楽天銀行のサービスである「マネーブリッジ」について解説していきたいと思います。このマネーブリッジは無料で非常にお得な内容となっていまして、楽天銀行と楽天証券を結びつけるためのサービスです。
楽天証券で口座開設をお考えの方や開設していらっしゃる方は、是非最後までご覧ください。
目次
まず初めに「マネーブリッジ」とはどんなサービスなのかを解説していきます。サービス自体は楽天銀行のサービスですが、申し込むに当たっては楽天証券の口座を開設する必要があります。
ですからサービス単体では受けられませんのでご注意下さい。サービスの内容はこちらになります。
出典:https://www.rakuten-sec.co.jp/
順に解説していきますね。
いきなりサービスの目玉について触れますが、この優遇金利は圧倒的にお得です。何故かと言いますと、現在、様々な銀行で取り扱っている普通預金金利の100倍に相当する金利で口座を開設する事が可能となります。
条件は先程も書きましたが、楽天証券、楽天銀行を口座開設しサービスに申し込むだけで、年利0.1%もの優遇金利を受ける事が可能です。では、どれほど開きがあるのか検証してみます。
現在3メガと呼ばれる銀行でも普通預金の金利は0.001%となっています。対してマネーブリッジを設定した楽天銀行では0.1%の金利です。
では手元に当分使う予定のない100万円があったとします。それぞれの銀行に10年間ほど置いておいたらどのようになるでしょうか?
楽天銀行以外の銀行(0.001%)だと10年後の元金と利息の合計は1,000,1001円となります。増えた金額に対し約20%の税金がかかりますので、実際には80円ほど増えたという事になります。
では楽天銀行(0.1%)の場合、10年後の合計は1,010,045円になっています。同じく税金を差し引くと約8,000円増えた計算になります。
安全資産の預貯金にいくらか置いておく事は大事です。この違いを是非将来に活かしたいですね。
この自動入出金はスイープと呼ばれています。何の自動入出金なのかという事ですが、楽天証券と楽天銀行を行き来する「お金」の事を指します。
どういった時に使えるのかと言いますと、「投資」に活用するタイミングです。本来、投資をする場合「証券口座」にお金を入れておく必要があります。
その範囲内で買い付けを行う訳ですが、万が一口座内のお金が不足していたら、銀行口座等の手持ちから証券口座に入金しなければなりません。
そこで、スイープが活躍します。投資に関する買いを注文する際に、残高が不足していたら自動的に楽天銀行内にある残高から楽天証券へ不足金額を自動的に移す事が可能になります。
逆に証券口座内にあるお金を楽天銀行へ自動的に移す事もできますので、その際に先程書いた優遇金利の0.1%の恩恵を受ける事ができます。
また、どちらにいくらは残すといった細かい設定も可能ですので、積極的に売買する方は利用するべきでしょう。設定は無料。そして入出金に関わる手数料は無料となっています。
出典:https://www.rakuten-sec.co.jp/
ここからはスイープの設定のやり方を解説していきます。
出典:https://www.rakuten-sec.co.jp/
やり方は簡単です。まずはマネ―ブリッジの設定を完了させ、上記手順に従って行うだけです。以前はスマホから設定できない不具合があったようですが、現在では解消されています。
無料で登録可能なので、投資に慣れてきたら合わせて設定しておきたいところです。
出典:https://www.rakuten-bank.co.jp/
さて3つ目の特徴ですが、ハッピープログラムという仕組みがあります。これはどういたものかを解説していきます。ハッピープログラムとは楽天銀行のお客さま優遇プログラムです。
エントリーするだけでお取引ごとに楽天スーパーポイントが貯まり、楽天スーパーポイントを振込手数料に利用できるようになります。
また、ATM手数料が最大7回/月、振込み手数料が最大3回/月まで無料になる制度の事です。
楽天証券を開設し、合わせて楽天銀行も開設します。日頃の取引銀行を楽天に変更するとお得な条件で銀行を利用する事ができますので、日頃使用している銀行と比較してみて下さい。
また楽天スーパーポイントが付与されるのは非常に大きく、貯まったポイントで投資もできます。ポイントは100円につき1ポイントとなっています。
VIP、スーパーVIPともなるとかなりの取引が必要になりますし、口座内に100万円、若しくは300万円を置いておかなければ到達しません。
とはいえ、先程の優遇金利がありますので、他行に預けているお金がある方は移した方が、ポイントでお得、金利でお得となりますので、是非実行して下さいね。
ではどうお得なのかを図で解説していきます。
出典:https://www.rakuten-bank.co.jp/
このように様々なシーンで楽天スーパーポイントが付与される事になります。多くは他行への振り込み等でポイントが付きます。
また、楽天証券で投資信託や株式などを買い付けると、金額や残高に応じてポイントが付く様に改編されました。
ここ最近の改編となりますので、直近で行った方は以下の記事をご覧ください。
4つ目の特徴です。この残高表示サービスとは、楽天証券にログインしている状態で、連動している楽天銀行の預金残高が確認できるという事です。
通常、残高確認を行う場合は銀行のサイトやアプリで確認しますが、マネ―ブリッジで繋がっている為、すぐに確認が取れます。
なぜこのようなサービスがあるのかと言いますと、先程のスイープを使う際に、銀行口座にいくらあるのかが分かれば、即時に買い付けができますよね。
一旦銀行を確認してとひと手間、ふた手間を省いたサービスです。このサービスも無料ですので安心して利用できますね。
こちらのサービスは楽天証券にて「信用取引口座」をお持ちの方が対象になります。今まではNISAや、つみたてNISAに連動していましたが、「信用取引」とは一体何の事でしょう。ここで簡単に解説しておきます。
信用取引とは金融用語のひとつで、株取引において株式や株式購入の資金を証券会社より借入れて株の売買を行う投資手法の事です。元手以上のお金を借りる事によって、大きな取引をする事が可能になります。
これは上級者の方が行うサービスになります。デイトレードと呼ばれる取引(FX)が主になりますが、お金を借りるに当たって、当然担保となるものが必要になります。
まずはご自身のお金を証券会社に預ける事になります。この預けたお金の最大3.3倍までの取引が可能となります。(これをレバレッジと言います)
但し、大きな取引ができる代わりに、リスクもその分大きくなってきますので注意は必要です。そして、預けた担保のお金は最低限維持しておかなければ取引ができません。
楽天証券でのマネ―ブリッジに申込、投資あんしんサービスを受けると、預けたお金(保証金と言います)が維持しなければならない水準を割ろうとしたら、同時に開設してある楽天銀行から自動でお金を移してくれる事になっています。
こうする事で、タイムリーな売買にも臨めますね。また、移し替えの手間暇はこれまでのサービス同様必要ありませんから、ニーズにマッチしたサービスであると言えます。
最後の特徴ですが、らくらく入出金という特徴です。これは次のようなサービスとなります。
証券口座から銀行口座への行き来を、何の取引も無い状態でも手数料無料で行き来させる事ができるサービスです。
これまでのサービスは取引がある状態でお金の移動ができましたが、本サービスにおいては、買付などの取引が無くてもそれぞれの口座にお金を移すことが可能となる訳です。
このサービスも手間暇かけない為、口座を開設して積極的に投資をなさる方には便利なサービスと言えますね。
さてここまでは6つの特徴を解説してきました。気になるのはデメリットですよね。私が考えるデメリットをいくつか挙げますが、正直デメリットと言っても、無いように思います。とはいえ、次の様な考え方もできます。
こういったところ位でしょうか。サービス自体は無料で使えます。費用が発生する事もありません。また、証券口座にしても、費用無く開設可能ですので、これは使っておいた方が圧倒的にお得だと言えます。
ここまで特徴を書いてきましたが、手数料は一切かかりません。無料ですのでご安心下さい。但し、取引に関係する手数料(買付など売買に関わるもの)はサービス無料ですが、信託報酬等の費用が発生しますのでお気をつけ下さい。
楽天銀行のアプリからはマネーブリッジには申込できません。必ずPCサイトからの申込となりますので、先にサイトへ訪問しマネーブリッジの申し込みを完了する必要があります。
このサービスに関しては一言で恩恵が大きいとしか言いようがありません。最大の目玉でもある普通預金金利が0.1%は従来考えられませんでした。普通預金ほど、日本人に馴染んだものはありません。
そこにこの金利ですので、預けておいても他の銀行よりは増えます。投資をしない方も、マネーブリッジには登録する事をおすすめします。
さてここからは、マネ―ブリッジ最大の目玉でもある金利に関して触れます。今回楽天銀行が0.1%と大きな金利を打ち出してきました。
前述しましたが、3メガバンクですらこの金利には到底追いつきません。では、他にこのようなサービスがないか調べてみました。
楽天銀行と近い水準にある銀行が下記になります。
身近な銀行では、イオン銀行がメジャーな所で金利も群を抜いて高いですね。それぞれの銀行の条件と使い勝手に関しては次の通りです。
GMOクリック証券と連動したサービスの「証券コネクト口座」を開設(申込)しなければなりません。サービス自体の概要は、楽天のマネーブリッジに似ています。
楽天が、楽天銀行、楽天証券で口座開設が必要なように、GMOあおぞらネット銀行もGMOクリック証券の口座開設を必要とします。開設に関して、手数料などはかかりません。
銀行利用の利便性に関してはセブンイレブン、イオン銀行ATMが利用可能です。対して楽天銀行が左記銀行に追加してローソン、ゆうちょ銀行ATMなど全国的に利用可能といったところです。
東京スター銀行では給与受取口座として指定すれば普通預金金利が0.1%になります。取引されている方は指定しておくのも良いでしょう。
利便性という面ではセブン銀行、ゆうちょ銀行、ファミリーマートATMと提携し、また店舗がありますので、店舗併設のATMは使えます。店舗に関しては全国に展開はしていないようです。
イオン銀行は0.15%もの高い金利を打ち出しています。条件に関してはイオンでのお買い物やイオンの電子マネーWAONの利用、チャージなど各取引にスコアが付いてきます。
このスコアが下図のランクに到達したら、ランクに応じて金利が適用される仕組みです。
出典:https://www.aeonbank.co.jp/
トップランクのプラチナステージへは150点ものスコアが必要になります。大きなスコアを狙うとなるとイオンカードで18万円以上の利用があれば100点が付きます。WAONの利用は9万円以上であれば100点付きます。
生活用品の殆どをイオンで賄っている方は高いスコアを狙えるかもしれません。
楽天銀行の金利と他行を比較しましたが、条件を考えると楽天銀行に分があります。利便性はもちろんですが、知名度、条件が緩く、手っ取り早く0.1%を手に入れる事は可能です。
また、銀行はNISA口座と異なり、いくつも開設して問題ありませんから、高い金利を受ける条件さえ整っていれば分散しておくのも一つでしょう。