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年収700万円の家賃はどれくらい?《独身・家族別》適正な目安をFPが解説

年収700万円の家賃はどれくらい?《独身・家族別》適正な目安をFPが解説

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竹国 弘城

竹国 弘城

RAPPORT Consulting Office 代表、1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)、証券外務員一種

証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、お金に関するコンサルティング業務や執筆業務などを行う。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。RAPPORT Consulting Office 代表。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)。

この記事のポイント

  • 家賃は手取り年収の25%以内に抑えるのが理想。
  • 独身・一人暮らし世帯であれば。家賃は手取り収入の20%以内に収めやすい。
  • 子供のいる家庭では、居住を希望する場所によって適正額の範囲内では物件を見つけにくいケースもある。

この記事は約8分で読めます。

家計の支出の中でも特に大きな割合を占める家賃。適正な家賃がどれくらいなのか気になる人も多いのではないでしょうか。今回は年収700万円の独身世帯と子供のいる世帯、それぞれのケースで適正な家賃相場がどれくらいなのか解説します。

 

年収700万円の人の手取り収入は500万円台

年収700万円の人の手取り収入は500万円台

年収(会社から支給される額面給与額)はすべて自由に使えるわけではありません。

会社員(給与所得者)の場合、給与からは所得税と住民税、社会保険料(年金保険・健康保険・雇用保険・40歳以上の人は介護保険)が天引きされ、実際の手取り収入は額面の75%〜85%程度になります。年収700万円の人であれば手取り収入は560万円前後です。

手取り収入は所得控除額に影響する扶養家族の人数や配偶者の所得額、住民税額に影響する前年の所得、加入している社会保険などによって変化するため、額面給与額が同じでも人によって手取りは違います。

(控除額は扶養家族が多いほど多く、配偶者の所得が一定以上となると減る。住民税は前年所得をもとに計算され、前年所得が多ければ住民税額は増える)

所得税率は課税所得が多いほど高くなる仕組み。そのため世帯年収が同じ700万円でも、1人が700万円稼ぐ場合と夫婦共働きで700万円稼ぐ場合(夫500万円・妻200万円など)では、後者のほうが所得税が少なくなり世帯としての手取り収入は多くなります。

 

年収700万円は全体の上位14%の所得水準

民間給与実態統計によると、通年勤務の給与所得者の年間平均給与は441万円(男性545万円・女性293万円)。年収700万円以上の人は全体では上位14.2%(男性上位21.3%、女性では上位2.8%)に位置し、給与所得者の中では比較的高い所得水準にあるといえます。

 

家賃の適正割合(相場)は手取り年収の25%以内

家賃の適正割合(相場)は手取り年収の25%以内

適正な家賃の目安とされるのが手取り年収の25%。年収700万円、手取り年収が560万円であれば、家賃は年間140万円(≒月11万6,000円)以内に抑えるのが理想です。

ただし25%というのはあくまで目安。家賃の比較的安い地方では移動に欠かせない自動車関連費がかさみやすかったり、家族が多く広い間取りが必要だったりします。

25%を大きく超えるのは好ましくありませんが、住んでいる地域や家族構成などに応じて、家賃とそのほかの生活費の割合を調整することも必要です。

 

【年収700万円×独身世帯】家賃・生活費の理想的な割合

【年収700万円×独身世帯】家賃・生活費の理想的な割合

年収700万円(手取り年収560万円・ボーナスをならして月収換算47万円と仮定)、独身(一人暮らし)世帯の家賃(住居費)とそのほかの生活費、貯蓄の理想的な割合(適正額)の目安は次の通りです。

 

【年収700万円×独身世帯】手取り収入に対する生活費・貯蓄の理想的な割合(適正額)

支出費目 理想的な割合 1カ月あたりの適正額の目安
住居費 地方18%〜都市部24%
(21%)
8万4,600円〜11万2,800円
(9万8,700円)
食費 12% 5万6,400円
水道光熱費 3% 1万4,100円
通信費 3% 1万4,100円
被服・理美容費 5% 2万3,500円
日用品費 2% 9,400円
自動車関連費 地方8%〜都市部0%
(4%)
3万7,600円〜0円
(1万8,800円)
交通費 地方1%〜都市部3%
(2%)
4,700円〜1万4,100円
(9,400円)
医療費 1% 4,700円
交際費 4% 1万8,800円
趣味娯楽費 6% 2万8,200円
生命保険料 2% 9,400円
貯蓄・運用 35% 16万4,500円
合計* 100% 47万円

*合計額は便宜上カッコ内の割合、金額で計算。

 

 

独身・一人暮らし世帯は家賃を抑えやすい

独身の一人暮らしでは部屋数が少なくて済むため家賃も抑えられます。一人暮らし向けとして一般的なワンルーム・1K・1LDKの各間取りの所在地別家賃相場は次の通りです。家賃が特に割高な都心の一部地域の物件を除けば、平均的な物件の家賃は手取り収入の20%以内に収まります

所在地・間取り別 家賃相場(2020年2月時点)(単位:万円)
所在地 間取り
ワンルーム 1K 1LDK
港区 11.46 13.61 25.94
新宿区 6.46 9.57 17.71
世田谷区 6.72 8.14 14.35
中野区 5.92 7.07 16.05
八王子市 4.11 5.19 7.87
さいたま市浦和区 6.46 6.88 8.89
横浜市中区 7.64 7.53 12.23
つくば市 4.82 4.96 6.25
札幌市中央区 4.00 3.90 5.93
仙台市青葉区 5.93 5.03 7.33
金沢市 5.40 4.15 6.21
名古屋市千種区 5.90 6.16 9.42
大阪市中央区 7.95 6.48 11.97
広島市中区 5.80 6.02 8.23
高松市 4.85 4.48 5.24
福岡市博多区 5.09 5.02 6.82
那覇市 4.50 4.95 6.36

 

家賃を生活の質や収入を高めるためのコストと考える

便利な立地の物件は家賃も割高な傾向がありますが、一人暮らし向けの間取りであれば適正額の範囲内に収まる物件も多くあります。

通勤のストレス軽減や時間の有効活用につながるのであれば、家賃を生活の質や収入を高めるためのコストと考え、割高でも会社に近い物件に住むのもよいでしょう。

 

独身者は趣味・贅沢と貯金・運用にメリハリをつけてお金を使うのがポイント

総務省「家計調査報告(2018年平均)」による単身勤労者世帯(平均年齢43.5歳)の実収入(額面収入)は、月33万0,867円、額面の8割が手取りとすれば月約26万5,000円。

手取り47万円というのは平均よりも20万円以上多く、子どもの教育費や万一の際の高額な死亡保障などが必要ない独身の人の場合、平均的な生活をしていれば家計にゆとりがあります。

このゆとりは人生や生活を豊かにするための趣味や贅沢と、将来のための貯金や運用、スキルアップにつながる自分自身への投資などにメリハリをつけて使いたいところ。

ゆとりがあっても普段の生活水準をあまり上げるべきではありません。生活の満足度を高めるために生活水準を上げても、時間が経つと慣れてしまい満足度は下がってしまうもの。

さらに生活水準を上げても同じことの繰り返しでキリがありません。ある程度不自由のない生活ができる状態であれば、それ以上に生活水準を上げる必要はないのです

 

【年収700万円×子供のいる世帯】家賃・生活費の理想的な割合

【年収700万円×子供のいる世帯】家賃・生活費の理想的な割合

年収700万円(手取り年収560万円・ボーナスをならして月収換算47万円と仮定)、子供(小学生)が2人いる4人世帯の家賃(住居費)とそのほかの生活費、貯蓄の理想的な割合(適正額)の目安は次の通りです。

ここでは児童手当(1人あたり月1万円、3人目以降は月1万5,000円)をそのまま貯金(または運用)に回すと想定し、割合には含めていません。

 

【年収700万円×4人世帯(夫婦・小学生2人)】手取り収入に対する生活費・貯蓄の理想的な割合(適正額)

支出費目 理想的な割合 1カ月あたりの適正額の目安
住居費 地方20%〜都市部25%
(23%)
9万4,000円〜11万7,500円
(10万8,100円)
食費 13% 6万1,100円
水道光熱費 4% 1万8,800円
通信費 4% 1万8,800円
被服・理美容費 4% 1万8,800円
日用品費 3% 1万4,100円
自動車関連費 地方8%〜都市部0%
(4%)
3万7,600円〜0円
(1万8,800円)
交通費 地方1%〜都市部3%
(2%)
4,700円〜1万4,100円
(9,400円)
教育費 5% 2万3,500円
医療費 2% 9,400円
交際費 2% 9,400円
趣味娯楽費 5% 2万3,500円
生命保険料 4% 1万8,800円
こづかい 8% 3万7,600円
貯蓄・運用 17% 7万9,900円
(+児童手当2万円)
合計* 100% 47万円
(+児童手当2万円)

*合計額は便宜上カッコ内の割合、金額で計算。

 

 

都心部の物件では適正額をオーバーする可能性が高い

子供が2人いる家庭の場合、夫婦の寝室と子供部屋2部屋を確保できる間取りとしては3LDK程度が理想ですが、広い間取りの物件ほど家賃も高くなります。家族向けで一般的な1LDK・2LDK・3LDKの各間取りの所在地別家賃相場は次の通りです。

年収700万円の人の場合、希望する場所によっては適正額の範囲内で物件を見つけにくいケースもあります

所在地・間取り別 家賃相場(2020年2月時点)(単位:万円)
所在地 間取り
1LDK 2LDK 3LDK
港区 25.94 34.22
新宿区 17.22 24.23
世田谷区 14.68 17.98 20.94
中野区 15.63 22.48 26.33
八王子市 7.78 9.08
さいたま市浦和区 9.23 10.59 16.95
横浜市中区 12.94
つくば市 6.24 7.08 7.23
札幌市中央区 5.93 8.31 12.51
仙台市青葉区 7.33 7.67 9.32
金沢市 6.20 6.64 9.26
名古屋市千種区 9.42 12.17 15.20
大阪市中央区 11.94 15.81 16.59
広島市中区 8.24 9.81 13.46
高松市 5.35 5.61 7.20
福岡市博多区 6.86 9.03 13.32
那覇市 6.66 6.79 11.22

 

子供の年齢にあわせて間取りを変える

引っ越して間取りを変えられるのは賃貸住宅のメリットのひとつ。子供が小さいうちは1LDKの物件に住み、子供部屋が必要になる年齢になってから2LDKや3LDKの物件に引っ越すというように、子供の年齢に合わせて間取りを変えるのも家賃を抑える方法のひとつです。

 

無駄なモノを持たないことが家賃を抑えることにもつながる

モノが多いとそれを置くためにより多くのスペースが必要になります。それによって広い家を借りなければならなくなれば家賃も割高になります。

本当に必要なのかよく考え無駄なモノを持たないようにすれば、より狭いスペースでより快適に暮らすことができ、家賃を抑えることにもつながります

 

平均以上の年収ではあるがあまり余裕はない

年収700万円は平均以上の年収ではあるものの、子供のいる家庭ではあまり余裕のケースが多いといえます。手取り収入の最低でも1割、できれば2割以上を先取りして貯蓄や運用に回し、残った部分でやりくりするようにしましょう。

もし余裕があると感じているのであれば、お金を使い過ぎている可能性もあります。家計の支出が理想的な割合から大きく乖離してはいないか、一度確認してみましょう。

 

年収700万円の適正家賃相場に関するまとめ

どのくらいの家賃が適正であるかは、家族構成や考え方などの違いによって一律に決めるのは難しい部分もあります。今回ご紹介した適正額は、実際に物件を探す際の目安として参考にしていただければ幸いです。

 

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