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家に入れるお金、平均はいくら?実家暮らし社会人のお金事情&金額の目安をFPが解説!

家に入れるお金、平均はいくら?実家暮らし社会人のお金事情&金額の目安をFPが解説!

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もろふし ゆうこ

もろふし ゆうこ

FP技能士2級、証券外務員会員一種

大手証券会社、銀行の個人営業職を経験した後、26歳で独立系ファイナンシャルプランナーとして独立。個人を対象にした相談業務やセミナー・講演会の講師業、各種メディア出演を通じてライフプランやマネープランに関する情報提供を行ってきた。現在はFPの知識を活かした執筆活動を中心に活動している。

この記事のポイント

  • 実家にお金を入れている社会人は6〜7割ほど、金額の相場は3万円。
  • 親にお金を渡すかどうか、金額をどうするかは自分や実家の状況次第。
  • 自分自身の収支や実家の光熱費、周辺エリアの家賃、親の意向を元に決めよう。
  • お金のやりくりについて興味を持ち、親とじっくり話し合ってみよう。

実家暮らしの社会人にとって、家に入れるお金をどうするかというのは大きなテーマのひとつです。今回は複数の調査データを踏まえた上で、家に入れるお金について、自分や家族が無理なく納得できるような考え方をご紹介します。

 

そもそもみんなどうしてる?「家にお金を入れるか入れないか」問題

そもそもみんなどうしてる?「家にお金を入れるか入れないか」問題

お金を実家に入れる20代・30代の割合は6〜7割くらい

実家暮らしの20代・30代の社会人は実際、家にお金を入れているのでしょうか?

マイナビニュース会員へのアンケート結果と「SUUMO実家暮らし調査」の結果を総合すると、20〜30代・実家暮らしの社会人の6割前後が家にお金を入れていることがわかりました。男女比で見てもあまり差はありません。詳しい内訳を見てみましょう。

 

実家暮らしの男女に聞いた結果は?

毎月1万・2万・3万・5万円を実家に入れている 58.0%
実家にはお金を入れていない 24.8%

実家暮らしをしている129人の男女への調査によると、24.8%の人がお金を入れていないことがわかります。1万・2万・3万・5万円を入れている人は58.0%です。それ以外の金額を入れている人も含めると、実際はもう少し割合が高くなると思われます。

 

20代〜30代の独身男女に聞いた結果は?

男性 女性
毎月、決まった金額を家に入れている 64.5% 65.5%
毎月入れているが、金額は月によって異なる 4.0% 3.5%
頻度も金額も決まっていないが、時々家にお金を入れている 4.0% 3.5%
家にお金は入れていない 27.5% 27.5%

男性200名・女性200名(どちらも独身未婚の20〜30代)への調査結果は上記のとおりです。男女ともに実家にお金を入れていない人は27.5%、毎月または不定期にお金を入れている人は72.5%で、ひとつ前の結果と同様の水準であることがわかります。

 

データはあくまで目安として考える

「新卒で働き始めたら家にお金を入れるべき」という考え方には賛否両論あると思います。ご紹介した調査では、実家暮らし社会人の3割弱がお金を入れていないという結果になっていますが、自分のお給料をどのように使うかは自分で決めることです。

家に入れるお金があるかないか、ということでその人の善し悪しが決まるわけではありません。データはひとつの参考として捉えましょう。

 

実家暮らしの社会人が家に入れる金額の相場は3万円台

実家暮らしの社会人が家に入れる金額の相場は3万円台

実家にお金を入れている人は、毎月いくらのお金を渡しているのでしょうか?調査によると、相場は3万円台となっています。毎月の金額別、性別、年代別のデータは次のとおりです。

 

実家に入れるお金は毎月いくら?性別ごとに違いはあるの?

金額ごとの割合

先ほどのマイナビニュースの調査で「毎月実家にお金を入れている人」の割合をさらに詳しく見てみると、

  • 毎月1万円入れている:13.1%
  • 毎月2万円入れている:9.3%
  • 毎月3万円入れている:23.2%
  • 毎月5万円入れている:12.4%

という結果が出ています。3万円が最も多く、次いで1万円、5万円、2万円となっています。ここで示されているデータをもとに単純計算してみると、家に入れている金額の平均は毎月およそ2万8156円となります。

 

性別ごとの平均相場

先述したSUUMOの調査では、20〜30代の平均相場は男性3万8774円、女性3万6059円であることがわかりました。やはり、実家で暮らす若い世代が家に入れるお金の相場は、毎月3万円前後であることが読み取れます。

 

20代・30代が実家に入れるお金はいくら?

次に、年代別データをご紹介します。20代から30代へ年齢を重ねるにつれて金額が増える傾向がうかがえます。

 

【20代】2万円〜3万円が主流

男性 女性
20〜24歳 3万1786円 2万4706円
25〜29歳 3万6212円 3万8911円

20代前半と後半では、年齢を重ねるにつれ親に渡す金額がアップしていることがわかります。20代男女の平均相場を単純計算するとおよそ3万2903円です。

 

【30代】後半になると4万円台に

男性 女性
30〜34歳 3万9792円 3万7364円
35〜39歳 4万7308円 4万3255円

30代になると、20代よりも金額がさらに上がります。給与アップや親の高齢化に伴う援助などが背景にあると考えられます。30代男女の平均相場を単純計算すると4万1929円です。

 

「相場がいくらか」ではなく「自分基準」がいちばん大切!

「相場がいくらか」ではなく「自分基準」がいちばん大切!

調査データについて見てきましたが、これらはひとつの「結果」に過ぎません。家計状況はひとりひとり、家庭ごとに異なるもの。環境に合わせて家に入れるお金の有無や金額を決めましょう。そのためのヒントを3つご紹介します。

 

 

1:給料や奨学金返済、親の事情や想いを考慮しよう

家にいくら入れるか考えるときには、自分の収支や家庭事情に合わせたプランを立てることが大切です。

 

給料の金額に応じて割合を決める

特に新卒で入社してしばらくの間は、給料が手取り10万円代という人も多いと思います。また、社会人としての身だしなみや勉強・資格取得の支出など、これまで発生しなかった支出が増える年代でもあります。

それらを視野に入れて家にお金を入れるかどうか、金額をどうするかを決めましょう。

 

奨学金の返済を踏まえて余裕を持つ

大学の費用に奨学金を充てていた人は、返済金額やスケジュールを把握した上で実家に入れるお金について考えましょう。毎月の家計のやりくりは、生活費や奨学金の返済など必要な出費以外に2〜3万円の余裕を持てるようにするとベスト。

この余裕が持てるかどうかで家にお金を入れるかどうか、いくら入れるかということを決めるのも一手です。また、友人の結婚式への参加など、いつもとは違う支出が発生した際にもゆとりある対応ができます。

 

親の事情や想いも受け止める

親からお金は入れなくていいと言われた、逆に親からお金を入れるように強く言われた。もしくは親が高齢になり通院するようになったので援助したいなど、様々な状況があるかと思います。

家計の考え方や状況は家庭ごとに異なるため、まずは親と話し合って、今後の方針について決めていきましょう。

「お金は入れなくていいよ」と言われた場合、そこには「あなた自身のために使ってほしい」「将来のために貯金をしてほしい」という親の想いが隠れていることもあります。

 

2:実家の光熱費や周辺エリアの家賃相場を参考にしよう

実家にお金を入れる場合、金額を決める基準として次の2点を参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

実家の光熱費

あなたのご実家では電気代、ガス代、水道代が毎月どのくらいかかっているかご存じですか?光熱費を把握して、そこから家に入れるおおよその金額を考えてみましょう。

 

実家周辺エリアの家賃相場

もし一人暮らしをしたらどのくらいの家賃がかかるのか、というのもひとつの基準になるでしょう。家賃イコール家に入れる金額、とまではいかなくても、実際の生活スペースや設備、使用頻度などを考慮して金額を決める指標として役立ちます。

周辺エリアの家賃相場がイマイチわからない、という人はこちらの記事を参考にしてみてください。

 

3:「ウチはどうか」という視点を持とう

先ほどご紹介した「3万円」という数字に左右されすぎず、「ウチはどうか」という視点を持つのがおすすめです。

あくまで他人は他人、自分は自分です。自分や親の家計状況を考慮し、家にお金を入れるかどうかを考えましょう。家計状況は人それぞれなので、無理のない選択をすることが大切です。

同時に、ぜひこの機会に親の経済行動・状況にも興味を持ってみましょう。自分自身の将来設計の参考になりますし、親の家計管理の影響を子は少なからず受けると言われています。

親を見本にしていくのか、自分で工夫してやりくり方法を変えていくのかを考え始めるきっかけにもなるでしょう。

これから家計のやりくりについて考えたい、という人はこちらの記事を参考にしてみてください。

 

家に入れるお金に関するまとめ

独身の20代・30代が家に入れるお金の相場は毎月3万円前後となっていますが、これが「正解」ではありません。多い・少ないで判断するのではなく、自分や親の家計状況を踏まえて「我が家の正解」を見つけていきましょう。親と話し合う機会を持って、一緒にじっくり考えてみてはいかがでしょうか。

 

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