- 動物病院は自由診療になるため、病院ごとで治療費が異なる。
- ペットには健康保険の適用がないので、必然的に治療費は高額になる。
- 入院、手術、通院、免責などをしっかり確認しておきましょう。
公開日:2020年5月4日
今回は保険についての解説ですが、ペット保険についてです。ペットも大事な家族の一員ですよね。愛犬や愛猫というように生活には欠かせないパートナーと呼べる存在でしょう。
これまでは人や自動車、家などに保険をかけていましたが、今ではペットにもかける時代です。特に猫を飼っている方向けの記事になりますので、気になる方はご一読ください。
初めに動物病院での治療に関して解説しておきます。というのも、ペット保険は治療を受けた時に使える保険となっています。という事は、動物病院での治療が一体どれくらいお金がかかるのか、治療日数などが気になりますよね。どんな治療でお金はどれくらいかかるのか知っておきましょう。
実は獣医師の診療料金は、独占禁止法によって獣医師会で決めたり、獣医師同士で料金の協定を設定したりする事ができないそうです。つまり自由診療という事になるのです。
人間の場合は初診料や治療内容、投薬などにそれぞれ点数が決まっていますので、全国どこでも同じ料金での治療が受けられます。また健康保険に加入していますので、通常であれば3割負担で済みます。しかし、自由診療となると人間の場合、10割負担となり健康保険の適用はされません。
ペットはこの自由診療と同じ原理となりますので、A病院だと10,000円だけどB病院は15,000円という事もあり得ます。
事前に料金など明らかにしている場合もありますが、治療内容全てをHPなどに掲載している訳ではありませんので、行って治療をして初めて料金が分かるという事もある訳です。
病院に行けば人間同様に初診料があり、診察、治療という流れになります。病気によっては再診しなければならなかったり、お薬を定期的に受け取りに行かなければならない事もあります。この点は人間と何も変わりません。
違いはかかる費用です。ここで、日本獣医師会のアンケートデータを基にどれ位治療費がかかっているのか見てみましょう。(回答数1,365件)
なお、データは平成27年度のものになりますのでご了承ください。また、データが沢山ありますので、金額のかかっている上位5つまでを掲載しておきます。
No | 金額 | 件数 | 割合 |
---|---|---|---|
1 | 1,000円~2,000円未満 | 1,004件 | 73.6% |
2 | 500円~1,000円未満 | 236件 | 17.3% |
3 | 2,000円~3,000円未満 | 47件 | 3.4% |
4 | 無料 | 40件 | 2.9% |
5 | 500円未満 | 18件 | 1.3% |
初診料を見る限りリーズナブルな印象があります。中でも高額なのは15,000円~17,500円未満という回答が2件ありました。自由診療なだけに高額なのですが、いささか高すぎると思います。
No | 金額 | 件数 | 割合 |
---|---|---|---|
1 | 2,000円~3,000円未満 | 742件 | 54.4% |
2 | 3,000円~5,000円未満 | 343件 | 25.1% |
3 | 1,000円~2,000円未満 | 179件 | 13.1% |
4 | 5,000円~7,500円未満 | 34件 | 2.5% |
5 | 500円~1,000円未満 | 20件 | 1.5% |
猫の入院料金ですが、2,000円~5,000円台が多くなっています。入院日数も長くなれば金額が大きくなります。
No | 金額 | 件数 | 割合 |
---|---|---|---|
1 | 10,000円~12,500円未満 | 256件 | 18.8% |
2 | 5,000円~7,500円未満 | 157件 | 11.5% |
3 | 7,500円~10,000円未満 | 155件 | 11.4% |
4 | 3,000円~5,000円未満 | 92件 | 6.7% |
5 | 20,000円~25,000円未満 | 83件 | 6.1% |
猫の手術に伴う輸血料金ですが、10,000円を超える病院が多いようです。また20,000円を超える病院が6%あるという事も判明しました。罹る病気によって治療は異なりますが、自由診療という事になるので、合算していくと大きな金額になりそうですね。
No | 金額 | 件数 | 割合 |
---|---|---|---|
1 | 10,000円~15,000円未満 | 509件 | 37.3% |
2 | 5,000円~10,000円未満 | 340件 | 24.9% |
3 | 15,000円~20,000円未満 | 300件 | 22.0% |
4 | 5,000円未満 | 60件 | 4.4% |
5 | 20,000円~25,000円未満 | 57件 | 4.2% |
オス猫の去勢手術にかかる費用ですが、10,000円以上の金額がかかる病院が多いようです。やはり沢山生まれるとなると、その後が大変になりますので大事な手術だと言えます。しかし、値段だけで見ると決して安い金額とは言えません。
No | 金額 | 件数 | 割合 |
---|---|---|---|
1 | 20,000円~25,000円未満 | 426件 | 31.2% |
2 | 15,000円~20,000円未満 | 324件 | 23.7% |
3 | 10,000円~15,000円未満 | 209件 | 15.3% |
4 | 25,000円~30,000円未満 | 195件 | 14.3% |
5 | 30,000円~40,000円未満 | 68件 | 5% |
メス猫の避妊手術費用は去勢手術よりも高い事が分かります。最も回答の多かった20,000円~25,000円が一般的な料金になると思いますが、中には300,000円以上と回答した病院が4件ありました。さすがに金額を告げられると思わず躊躇してしまいますね。
ここまでは初診料から主に猫の治療費に関するデータを掲載しましたが、合計していくとかなり高額になる事が予想されます。冒頭でも解説しましたが、人間と違って健康保険という制度がありませんので、負担は大きくなってしまいます。
ペットを飼って一生健康でい続けてくれる事はまずありません。人と同じように体調を崩す事もあるでしょう。また言葉を喋る事ができませんし、繁殖力もあります。ペットを飼うという事は決して簡単ではありませんし、人間と同じくお金がかかるという事を改めて認識しておきましょう。
では、ペット保険の選び方について解説していきます。先程は治療に関する金額を解説しましたが、解説した金額が保険でカバーできれば大変助かりますよね。選ぶ際のポイントを解説しますので、参考にしてください。
ペット保険は基本的に更新型となっています。更新型というのは1年間毎の更新となり、ペットの年齢が上がると共に保険料も上がっていきます。この点は人が加入する保険と全く理屈は同じです。
若い頃は割安ですが、高齢になるにつれてリスクが高くなります。保険料が安定している保険を中心に考えるのはポイントですね。
ペット保険は更新型と終身更新型という風に分かれます。更新型は前述の通り年齢と共に保険料が上がります。また、保険が更新できない年齢に到達すると、全く更新できなくなってしまいます。年齢制限がかかると言うべきでしょうか。
半面、終身更新型は一生に渡って更新できるタイプです。ペットが長く生きる事やかかる費用などを考慮すると終身タイプがおすすめですね。
ペット保険によっては、一旦かかった費用を精算し後日保険金を受け取る後日精算のタイプと、保険会社が動物病院と直接支払いのやり取りを行ってくれて、不足分だけ窓口で精算する窓口精算タイプがあります。
時間がある方や保険会社とやり取りする時間を取れる方は後日精算でも良いかもしれませんが、面倒な手続きや時間を取れない方は窓口精算タイプが良いでしょう。
ペット保険は免責期間、免責金額があります。免責とは保険が適用されない事を指し、免責期間であれば加入後即保険が適用されず、1か月間は免責期間だったり、免責金額であれば手出し負担分の事を言います。
ベストなのは、免責がない方が負担を抑えられます。加入前にしっかりとチェックしておきたいポイントですね。
ペットの入院や手術、通院にしっかりと適用されている保険なのかどうなのか確認しておきましょう。中には通院が対象外や、手術も年間〇回までなどの制約があったりします。
もちろん入院、手術の発生頻度にもよりますが、基本的に自由診療であるという事を考えると、全てにおいてカバーしてもらえる保険が良いでしょう。
これは私の持論です。今はネット社会です。気になる情報は直ぐに調べる事ができます。しかも匿名で書く事ができるので、責任の所在はあやふやなまま情報だけが発信される事になります。
気になっている保険が悪い口コミばかり、悪い評判ばかり書かれているのを見ると選びたくなくなるでしょう。そんな時こそ、自分の考えや意見をしっかり持つべきだと思います。これはペット保険に限らずです。周りの評価と自分の評価は違うので振り回されないようにしておきましょう。
では、ここからは私が厳選したペット保険ランキングの発表を行っていきます。先程のポイントを重視して選びましたので、ご一読頂ければと思います。
私が選ぶペット保険第1位はPS保険とさせて頂きました。PS保険の特徴として、補償割合(保険でどれ位の割合をカバーしますかというプラン)を50%、70%、100%と選択する事ができます。
100%全額補償という事であれば保険料も上がりますが、それでも月々3,000円代ですので、家計の負担にはなりません。また、免責金額、期間共になしなので安心の材料としては良いのではないでしょうか。
入院、手術、通院にも対応しており、何より付帯サービスの獣医師に相談できる専用ダイヤルがあるのは大変助かりますね。急な体調不良などにも24時間365日経験豊富な獣医師が対応してくれます。支払いは後日精算となりますが、総合して1位とさせて頂きました。
第2位は、アイペット損保の「うちの子」という商品名のペット保険とさせて頂きました。特徴として入院、通院、手術を補償対象とし、補償割合は50%プランか70%プランとなります。何より、アイペット損保と提携している動物病院で専用保険証を提示すれば窓口精算となります。
終身タイプとなっていますので、長生きしても安心ですし、加入年齢が12歳11か月までと長いのも嬉しいですね。年齢が分からなければ獣医さんによる推定年齢でも加入する事ができます。
少額短期保険会社のFPCから販売されているフリーペット保険が3位にランクインしました。保険料が他社と比べても安く設定されており、終身タイプの更新ですが、値上がりも比較的抑えられています。
高齢になれば保険料の事で悩むかもしれませんが、事前にHPに掲載がありますので参考になるでしょう。また、免責金額もないため負担は軽減できますよ。
今回は猫におすすめのペット保険ランキングという事で解説しました。人が治療するよりも高額な金額がかかるため、できるだけペット保険でカバーしたいですよね。また猫の場合、誤飲やがんといった事で獣医さんにかかる事が多いようです。
日常でいつも見る事はできませんし、言葉が通じない以上は危険を知らせる事も伝える事もできません。治療費をあらかじめ見込んでおき、リスクを軽減しておきましょう。
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