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介護保険を利用して介護サービスを受けるために必要なことは?

介護保険を利用して介護サービスを受けるために必要なことは?介護施設のポイントと選び方も合わせて紹介

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佐藤 元宣

佐藤 元宣

佐藤元宣FP事務所代表、日本FP協会CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士。 税理士や社会保険労務士といった士業事務所経験と保険代理店を行った経験などを活かし、生活する上で避けて通れない「お金」の相談に幅広く応じている独立系FP。家計の収支状況と専門性を融合したプランニングを提供しています。

この記事のポイント

  • 介護保険を利用して介護サービスを受けるために必要なことを紹介しています
  • さまざまある介護施設の特徴や利用できる人をまとめて紹介しています
  • 介護施設の選び方とポイントを紹介しています

介護保険は、年齢が40歳になりますと強制的に加入しなければなりませんが、この介護保険を利用して介護サービスを受けるためには、一定の条件を満たしていなければなりません。

ここで言う一定の条件には、介護サービスを利用する際の年齢や身体の状態が大きく関係してくることになるのですが、まずは、お住まいの市区町村に対して介護認定をしてもらうための申請をすることが必要です。

また、介護施設は何でも利用できるといったわけではありませんので、この辺の基本的な部分も押さえておくことは大切です。

そこで本記事では、介護保険を利用して介護サービスを受けるために必要なことや介護施設のポイントと選び方も合わせて紹介していきます。

 

介護保険を利用して介護サービスを受けるために必要なこと

はじめに、介護保険を利用して介護サービスを受けるために必要なことを以下、箇条書きでまとめて紹介します。

  1. 年齢が40歳以上であること
  2. お住まいの市区町村に対して介護認定の申請を行い、要介護認定を受けていること

上記2つの条件をいずれも満たしていなければ、介護保険を利用して介護サービスを受けることはできないのですが、以下、それぞれの条件について要点をまとめて紹介しておきます。

 

年齢が40歳以上であること

介護保険には、種別が設けられており、大きく第1号保険者と第2号被保険者の2つに分けられるのですが、この種別は年齢によって区分されます。

介護保険の種別 第1号被保険者 第2号被保険者
年齢 65歳以上 40歳以上65歳未満

介護保険を利用して介護サービスを受けるためには、介護保険の第1号被保険者もしくは第2号被保険者のいずれかになっている必要があり、これは、年齢が40歳以上になっている必要があることを意味します。

 

お住まいの市区町村に対して介護認定の申請を行い、要介護認定を受けていること

介護保険を利用して介護サービスを受けるためには、年齢が40歳以上であることに加えて、お住まいの市区町村に対して介護認定の申請を行い、要介護認定を受けていることが必要です。

介護保険の種別 第1号被保険者 第2号被保険者
利用制限 なし

要介護もしくは要支援の認定を市区町村から受ける必要がある

あり

要介護もしくは要支援の認定を市区町村から受ける必要があるほか、特定疾病にかかっている必要がある

ここで言う要介護認定とは、要支援1・要支援2・要介護1~5の7段階の内、いずれかの介護認定をお住いの市区町村から受けていることを指しており、介護保険の第2号被保険者においては、さらに特定疾病にかかっている必要があります。

なお、要介護認定を受けるための身体の状態や特定疾病につきましては、同サイト内で公開している別の記事がありますので、そちらを参考にしてみて下さい。

 

介護保険を利用できる介護施設にはどのようなものがある?

介護保険を利用して介護サービスを受けるためには、年齢が40歳以上で要介護認定を受けていることが必要となりますが、実際に介護保険を利用できる介護施設は、認定された要介護認定の状態によって異なります。

そのため、介護施設であれば何でも利用できるといったことはありません。

このような事情を踏まえまして、ここでは、介護保険を利用できる介護施設にはどのようなものがあって、どのような特徴があるのかポイントをまとめて紹介します。

介護施設名称 特徴 利用できる人 入居対象介護度合い(7段階)の目安
有料老人ホーム(介護専用型) 介護が必要になった場合にスタッフが介護サービスを提供する 入居時に要介護1以上の人 要介護1以上
有料老人ホーム(混合型) 基本的に介護度合いが問われない 基本的に介護度合いが問われないが、要支援1以上であればほぼ利用が可能
特別養護老人ホーム 入所している方の生活の場とした介護施設 常に介護が必要な65歳以上(第1号被保険者)の方で、在宅介護が難しい人 原則として要介護3以上だが、緊急の支援が必要な方から優先して入所できる
介護老人保健施設 在宅と病院の中間的な位置にある介護施設 病状が安定している65歳以上(第1号被保険者)の方で在宅介護が難しい人 要介護1以上
認知症高齢者グループホーム 認知症の高齢者の方がスタッフの支援の下で共同生活を行うための施設 65歳以上の認知症を患っている人が対象。ただし、認知症の状態が安定しており、かつ、共同生活のできる人でなければ利用することができない 要介護1以上であれば、ほぼ利用可能
介護療養型医療施設 医療のケアが手厚い介護施設 65歳以上の人で、リハビリや長期療養が必要な人。ただし、病状が安定していることが必要 要介護1以上

介護施設には、さまざまなものがあるため、上記がすべての介護施設ではありませんが、一度は見聞きしたものがある介護施設のポイントをまとめています。

なお、介護施設ではありませんが、参考情報として、よく見聞きするサービス付き高齢者向け住宅(サ高住と呼ばれます)についても特徴を紹介しておきます。

高齢者向け住宅 特徴 利用できる人 入居対象介護度合い(7段階)の目安
サービス付き高齢者向け住宅 2011年10月に始まった賃貸住宅制度のことで、生活支援サービスを提供する高齢者向けの住宅 60歳以上の人、要支援・要介護認定を受けている人、60歳以上の高齢者と配偶者など一定条件を満たしている人、上記のいずれかに該当する人 介護度合いは問われない

紹介した介護施設などについて、実際に介護保険を利用して介護サービスを受ける際には、介護施設の特徴を再度確認するのはもちろん、次項で紹介するような注意点も考慮した介護施設選びをすることが大切になります。

 

介護施設を選ぶ際に気を付けたいポイント

本記事の最後に、介護施設を選ぶ際に気を付けたいポイントを箇条書きで紹介します。

  • 介護施設に入居する本人の希望(意思)を尊重する
  • 事前に介護施設の情報を収集する
  • 介護施設をすぐに決めようとあせらない
  • 介護施設の完璧さを求めない
  • 生涯に渡って利用できる介護施設なのか確認する
  • 介護施設の見学は必ず行う
  • 介護施設のスタッフ(人)や入居者を確認する
  • 契約を急がせる介護施設ではないか
  • 空き部屋が多い介護施設ではないか
  • 良いことしか言わない介護施設ではないか
  • 聞かれたことに対してあいまいな回答をしないか
  • 見学ができない場所がないか
  • 契約書をあらかじめ渡して確認させてくれるのか

介護施設を選ぶ際に気を付けたいポイントを細かく見ていきますと、まだまだたくさんあると言い切ることができますが、最低限の注意点として上記で紹介したポイントは確実に確認しておくようにしたいものです。

 

まとめ

介護保険を利用して介護サービスを受けるために必要なことは、年齢が40歳以上で要介護認定を受けているといった2つの条件をいずれも満たしていなければならないほか、40歳以上65歳未満の方は、特定疾病にかかっていることも求められます。

このような事情を考慮しますと、介護保険を利用して介護サービスを受ける方は、65歳以上の人が基本的に多いことが予測できます。

また、65歳以上になりますと、身体の状態が他の方からの介護を必要としない、いわゆる健康の状態であったとしても、介護予防といった観点から介護施設を利用することも可能です。

そのため、介護施設を利用するかしないかに関わらず、介護施設のポイントや選び方について、ご自身の将来や両親の介護などのために押さえておきたいことと言えるでしょう。