- クレジットカードのリボ払いとは、支払い残高にかかわらず一定額を支払っていくという方式のこと。
- クレジットカードのリボ払いの返済方法には、大きく分けて四つある。
- 上手な支払い方法をとれば、リボ払いで借金地獄に陥ることを免れることができる。
公開日:2019年11月8日
食指が動くようなリボ払い専門のクレジットカードを見つけたり、紹介されたりして、入会してみようかと心が揺れ動いていらっしゃる方はいませんか?でも、「リボ払いには怖いので手を出さない方がいい」とも聞いているので、入会をためらっている方も多いかもしれません。
実は、クレジットカードのリボ払いは決して怖くなく、便利なこともあるんです!そこで、この記事ではその仕組みから返済していく方法、上手な支払い方法について解説していきます。
そもそも、「リボ払い」とは一体全体何を指して言っているのか、その内容もよくわかりにくいですよね?宣伝や広告などではよく目にする言葉ではありますが、実際に意味を知っている人はそれほど多くないようです。
まずは、その意味や定義、支払い方式やメリット・デメリットについて説明を始めることにします。
まず、リボ払いの「リボ」とはそもそも何なのかについてですが、これは「リボルビング」を略した単語になります。
では、リボルビングとはどういう意味になるかというと、これは英語のrevolvingで、revolveという単語から来ています。このrevolveは、「回転する」のような意味を持っています。支払いを月々回していく、というイメージで捉えるとわかりやすいでしょうね。
つまり、リボルビング払いとはその利用した金額ならびに回数にかかわらず、あらかじめ決めておいた一定金額を毎月支払っていく、という支払い方式のことです。
通常の分割払いでは、利用者は支払い回数を選び取るので利用ごとに毎回の返済金額は変わってきますが、リボルビング払いでは毎回の払い込みをする金額を決めるので、支払い回数の方がそれに応じて変動していくということになります。
リボルビング払いは「新しいものはとりあえず拒否」というような日本の保守的な傾向もあって、利用はそれほど広がってはいません。一方、欧米については一般的なものとなっています。ちなみに、私はめったに高額なものを購入しないため、そのような支払い方をしたことがありません。
リボルビング払いの支払いのスタイルはどうなっているのかというと、それには大きく分けて下記の二つがあります。
以下でそれぞれについて述べていきたいと思います。
まず、定額方式とは、支払い残高が多くても少なくても毎月決められた額を支払い続けていく、という支払いのやり方です。ということで、月々の支払は定額の支払額+手数料となり、それが返済終了まで続いていくことになります。
また、残高スライド方式とは、支払い残高の大きさによって毎月の支払額+手数料が変動してくるという方式です。追加でクレジットカードを途中で利用することがなければ、支払う金額は段々と少しずつ少なくなっていくことになります。
そうしたリボルビング払いのメリットには一体何があるのか気になりますよね?
まずは、「当面手持ちのお金が足りないときにも高額の買い物ができる」という点が利点として挙げられるでしょう。
高額な商品がどうしてもほしい、しかもすぐに購入しないとなくなってしまうという時など、通常持ち合わせのお金がなければ諦めてしまうところです。しかし毎月自分が支払える金額だけを支払うことにすれば、手に入れることができます。
次に、「月々の支払が抑えられるので急に生活に困窮することはない」という利点があります。通常高額な商品を購入してしまったら、その直後は切り詰めないとお金がなくなって生活が破綻してしまうかもしれません。
しかし、毎月の支払をなんとか毎月やっていける程度に設定しておけばそんなことにはなりません。
逆に、リボルビング払いのデメリットとしてはどのようなことがあり得るでしょうか?
まずは何といっても「支払い残高を心得ないで利用し続けると借金地獄に陥る」という点があります。これは、最初に述べた「怖いので手を出さないほうがいい」という巷で言われていることの根拠につながります。
毎月定額の金額だけを支払っているかぎりにおいては、生活への圧迫はそれほど感じません。そうなると、ついたくさん買い物をしてしまいがちになります。やがて支払い総額が大きくなってしまい、いつまでたっても返済が終わらないという地獄になる可能性があります。
また、「分割払いに比べて利息がかかる」という点も見逃せません。一般に、リボルビング払いの利息は分割払いよりもいくぶん高めに設定されています。
支払い総額が多くなってしまうと利息もそれにつれて多くなり、毎月利息ばかり払って支払い総額は少しも減らない、ということにもなりかねません。
クレジットカードのリボルビング払いの返済スタイルにはどのような種類があるのかについて、具体的に見ていくことにいたしましょう。返済方法には、おおよそ下記の四種類があります。
以下で、それぞれのタイプについて説明していきます。
このタイプは、そもそもカードの申し込みをする際にリボルビング払いを選び取ってしまうタイプです。最初から自分の意志でそのように決めてしまいますので、これはこれでわかりやすいですね。こちらが一般的な利用法となっています。
登録するタイプとは、リボルビング払いに変更することを、クレジットカードを利用している最中などに登録するタイプのことです。最初は一括払いや分割払いのみでカードを利用するつもりだったけれども、高額商品を購入する前にリボ払いに変更することにした、というケースになります。
この場合、登録をしている間にはたとえ支払う際に一回払いを選び取ったとしても、実際の支払いはリボルビング払いに変更されているので注意が必要です。もとに戻すには解除の作業などが必要になりますので事前に確認しておきましょう。
こちらは、一度は一括払いや分割払いで支払いを決定したけれども、しばらくして「やっぱりリボルビング払いに変更しよう」と思った場合、カード利用後一定期間内に申し出てリボ払いに変更する、というケースです。
こちらは、別途不意に大きな出費が出てきた場合など、その前にカードで購入してしまった分の月々の支払額をリボ払いに変えて抑えることができ、便利です。
こちらは専用というわけですので、基本的にはリボルビング払い以外を選択することはNGです。また、たとえ支払い時に一回払いを選び取ったとしても、リボルビング払いに変えられてしまいます。
「こんなに条件のよくないクレジットカードなんて、利用する人がいるのだろうか?」と思われるかもしれませんが、実際には消費者に評価の高いリボ専用カードというものが存在します。
なぜ人気があるのかというと、特典が他のカードに比べて圧倒的にお得であるとか、審査基準が緩いとか、それなりのメリットがあるからです。
先ほどもデメリットのところで述べました通り、リボルビング払いだと支払い総額を意識しなくなり、最悪の場合借金地獄に陥ってしまう、という可能性があります。借金で首が回らなくなり、人生を棒に振ってしまうようなことは避けたいですよね。
そこで、以下ではそうならないための注意点や対応策などについて述べていくことにします。
まずは、利用できるリボ払いのタイプを入会時にチェックしておきましょう。実際にはそれを利用するつもりはなくても、人生にはどのようなことが起こるかわかりません。
いざという時に、クレジットカードの支払いをリボルビング払いに変えたいという時が出てくるかもしれません。まずタイプを把握しておけば、いつ切り替えられるのかが判断できます。
次に、手数料率を確認しておきましょう。リボルビング払いを利用することになった場合、手数料などはいったい何パーセントになるのかを知っておけば余計な心配をしなくてもいいですし、利用開始後も使い過ぎに注意するようになるでしょう。
また、入会時に送られてくる利用案内書や規約については、字も細かいし読みにくいですが、面倒くさがらずに目を通しておくようにしましょう。そして、ポイントについて押さえておけば、そうそう無茶な利用はしなくなります。
クレジットカードでリボルビング払いを利用した時に送られてきた利用明細書については、じっくりと中身を読んで支払い残高や手数料を確認するようにしましょう。
そうして、「まだこんなに残高が残っているのか」とか「手数料がこんなに取られているのか」という意識づけをすることが大切です。それが利用をセーブすることにつながります。
また、リボルビング払いが不要になった時には、解除できるタイプのカードであれば忘れずに解除をするようにしましょう。途中でリボルビング払いに切り替えた場合などは、うっかり解除を忘れて、支払い時に一回払いを選択するだけで一回払いになっていると勘違いしがちです。
そして、リボルビング払いの内容について不明なことが出てきた場合には、すぐにクレジットカード会社に連絡して確認するようにしましょう。
ただ、これを読まれている方の中には、リボルビング払いでもう借金地獄に片足を突っ込んでいる方もいらっしゃるかもしれません。そうした方のために、対応策についていくつかご紹介しておきます。
まず、まだ手持ちのお金に余裕のある段階でしたら、一括払いで残高を清算してしまうという手があります。残債をすべて返済してしまえば、それ以降の返済はなくなりますし、手数料もそれ以上増えることはありません。ただしそれ以降の生活は苦しくなります。
それが難しいのであれば、月々の返済額を増やして一刻も早く返済をしてしまうことを考えましょう。多少生活は苦しくなりますが、トータルで支払う手数料は減らすことができます。
これまで述べた方法は全てできないほど重症、という方には最後の手段としておまとめローンを利用するという方法があります。これは、他社でできてしまった借金を借り換えできるというサービスのことです。
この手段を使っても借金が減るわけではありませんが、金利が低いローンに借り換えをして借金をまとめることによって、手数料分だけでも減らしていこうという方法です。
なんでもそうですが、よくわからないままに手を出してしまうと、後でひどい目に遭うリスクが高まります。もしもここまで述べてきた説明を読んでもリボルビング払いについてよくわからないというのであれば、それは利用が時期尚早ということですので、一旦利用を見送るというのも一つの手です。
クレジットカードのリボルビング払いについてこれまで解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
リボルビング払いは、確かに怖い一面もありますが、しっかり注意して利用すればあなたの味方にもなってくれるものです。リボ払い専用カードを作って特典をいっぱい利用するなど、自分なりのお得な利用法を考えてうまく付き合っていきましょう。