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保険料が安いダイレクト型自動車保険の注意点とは?押さえておくべきポイントまとめ

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佐藤 元宣

佐藤 元宣

佐藤元宣FP事務所代表、日本FP協会CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士。 税理士や社会保険労務士といった士業事務所経験と保険代理店を行った経験などを活かし、生活する上で避けて通れない「お金」の相談に幅広く応じている独立系FP。家計の収支状況と専門性を融合したプランニングを提供しています。

自動車保険は、保険会社や保険代理店を通じて加入する自動車保険とインターネットを通じてご自身で保険契約をするダイレクト型(通販型)自動車保険の2つに大きくわけられます。

ダイレクト型自動車保険における最大の特徴は、保険料がとにかく安い部分にあるのですが、昨今では、ダイレクト型自動車保険のインターネット割引が20,000円といった高水準な保険会社も登場し、今後ますます保険料の価格競争が激化することも十分予測されます。

一方、ダイレクト型自動車保険であるからこその注意点も多数あることから、本記事では、保険料が安いダイレクト型自動車保険の注意点と押さえておくべきポイントをまとめて紹介していきます。

ダイレクト型自動車保険に加入するメリットとデメリット

はじめに、ダイレクト型自動車保険に加入するメリットとデメリットについて大まかな部分をそれぞれ箇条書きでまとめて紹介していきます。

 

ダイレクト型自動車保険のメリット

  • 代理店手数料や人件費が保険料に上乗せされないため、支払保険料が安い
  • インターネットを通じて、いつでも見積もりをすることや契約が可能
  • 情報収集をしっかりと行うことによって、粗悪な自動車保険に加入しなくて済む

 

ダイレクト型自動車保険のデメリット

  • 補償内容を自分自身で決定するため、補償内容が不十分な可能性が生じる
  • 補償設計の仕方によっては、かえって支払保険料が高くなる可能性が生じる
  • 申し込みの手続きや保険金請求手続きなどは、自分で行う必要がある

 

なお、保険会社や保険代理店で自動車保険に加入する場合は、メリットとデメリットを逆に置き換えて読み替えることで差し支えありません。

 

ダイレクト型自動車保険に加入する場合のポイント

ダイレクト型自動車保険のメリットとデメリットについて大まかに確認することができましたが、とにかく支払保険料を大きく削減したい方には、ダイレクト型自動車保険が魅力的に感じることと思います。

そこで、ここでは、ダイレクト型自動車保険に加入する場合に押さえておきたいポイントについて紹介していきます。

 

①日常生活に合わせて、運転者限定や年齢限定といった補償範囲を

ダイレクト型自動車保険に加入する場合は、日常生活に合わせて、運転者限定や年齢限定といった補償範囲を限定しておくことが大切なポイントになります。

たとえば、自動車を運転する家族が本人と配偶者しかいない場合は、本人と配偶者に補償を限定することによって、誰でも補償される場合に比べて保険料負担が抑えられます。

また、本人や配偶者が30歳以上などの場合は、30歳以上だと補償対象にするなどといった年齢限定を加えることによって、こちらも誰でも補償される場合に比べて保険料負担が抑えられます。

 

②自動車の使用目的は間違えないようにしましょう

ダイレクト型自動車保険に加入する場合は、自動車の使用目的を間違えないように注意が必要であり、仮に、自動車の使用目的を間違えてしまいますと、自動車保険金が支払われない可能性があります。

ちなみに、自動車保険の使用目的とは、業務用、通勤・通学用、日常・レジャー用の3つがあり、それぞれの使用目的の概要は、以下の通りです。

 

業務用

業務用とは、自動車を仕事で使用する場合のことを指し、具体的には、1年間を通して週5日以上、または、1ヶ月に15日以上、自動車を業務に使用する場合は、自動車の使用目的を業務用として自動車保険に加入する必要があります。

ちなみに、筆者は、独立系FP事務所を営んでいる事業主にあたりますが、毎日仕事で自動車を運転しないまでも、1ヶ月を通じて15日以上運転することはあるため、所有している自動車を業務用としています。

なお、自動車保険の使用目的が業務用の場合は、後述する2つの使用目的に比べて最も支払保険料が高くなってしまい、これは、自動車の運転時間や運転距離が長くなることによる自動車事故のリスクが高くなってしまうと考えられるためです。

 

通勤・通学用

通勤・通学用とは、毎日自動車を運転して勤務先や学校へ通っている方が主に該当し、こちらは、業務用以外で1年間を通して週5日以上、または、1ヶ月に15日以上、自動車を通勤・通学用に使用する場合は、自動車の使用目的を通勤・通学用として自動車保険に加入する必要があります。

意外とありがちな落とし穴として、子供を学校へ送り迎えするために毎日自動車を運転する場合も使用目的を通勤・通学用として保険契約をするのが、通常あるべき形となりますので、この辺には特に注意が必要と言えます。

 

日常・レジャー用

日常・レジャー用とは、休日に買い物やレジャーをする程度のみで自動車を使用する目的がない場合に該当し、これまでの使用目的の中で最も自動車保険料が安くなる使用目的です。

 

すでに解説した業務用や通勤・通学用に該当しない場合は、日常・レジャー用に該当することになります。

 

車両保険は、できる限り加入するように心掛けましょう

ダイレクト型自動車保険に加入するによって補償される基本的な内容は、事故を起こした相手方に対する補償と物損事故に対する補償となり、ご自身が所有している自動車に対する補償は原則としてありません。

仮に、ご自身が所有している自動車に対する補償を望んでいる場合は、保険料が高くなってしまいますが、車両保険に別途加入しておく必要があります。

また、自然災害によって生じた損害や飛び石などによって生じた偶発的な損害も同じように、車両保険に加入していなければ補償されることはありませんので、この辺も踏まえて車両保険の加入を考えておく必要性があります。

 

新車は車両保険への加入が必須!廃車にする予定は車両保険を付けない

所有している自動車が新車の場合や今後も修理して乗り続ける予定がある場合は、車両保険への加入が必須である一方、自動車が古く、故障した場合に買い替える予定や廃車にする予定がある場合は、車両保険に加入しないなどの工夫も時には必要です。

車両保険は、ダイレクト型自動車保険に限らず、任意加入となりますが、車両保険に加入することによって、支払うべき自動車保険料は大きく増加することになります。

そのため、ケース・バイ・ケースでの加入検討がとても大切になってきます。

 

参考:自動車保険料は、保険等級が高くなければ安さを望めない

自動車保険には、保険等級というものがあり、1等級から20等級までの20段階に区分されている特徴があります。

これをノンフリート等級制度と言い、どの保険会社で自動車保険に加入したとしても、この等級が引き継がれる仕組みになっているほか、初めて自動車保険を契約する場合は、6等級から開始する仕組みになっています。(契約条件により、7等級から開始する場合もある)

また、自動車保険料は、保険等級によって保険料の割引率が異なる仕組みになっているため、そもそも、保険等級が高くなければ自動車保険料の安さを望めません。

なお、保険等級の上がり方や下がり方には共通のルールが設けられており、1年間を通じて自動車保険を使わなかった場合、1等級ずつ上昇し、最高等級20等級で頭打ち(それ以上上がらない)の仕組みとなっています。

一方、自動車保険を使った場合は、翌年度の保険等級が3等級ダウンする仕組みになっているほか、飛び石など偶発的な事故によって自動車保険を使った場合は、翌年度の保険等級が1等級ダウンする仕組みになっています。

このようなルールがあることから、自動車保険を使うか使わないかは、ケース・バイ・ケースで判断しなければならず、大きな修理費用がかからない場合などは、自動車保険を活用しない方がかえって得策な場合もあり得ます。

 

まとめ

ダイレクト型自動車保険は、保険料が安い一方で、基本的にはご自身ですべての手続きを行わなければならないため、そもそも自動車保険についてよくわからない方にはおすすめできるものではありません。

とはいえ、たとえば、ゴールド免許所持者で優良ドライバーの方をはじめ、普段から安全運転を心掛けている方であれば、ダイレクト型自動車保険へ加入することによって、支払保険料の負担が大きく軽減されることも確かです。

筆者自身は、ゴールド免許所持者であることに加え、万が一、自動車事故に遭遇してしまった場合については、自分自身で対応できると考えていることから、ダイレクト自動車保険に加入しておりますが、この辺も考慮した上でダイレクト型自動車保険を選ぶことがとても大切になってきます。

 

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