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車両保険の免責金額とは何?決める際の考え方や目安も合わせてご紹介

車両保険の免責金額とは何?決める際の考え方や目安も合わせてご紹介

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佐藤 元宣

佐藤 元宣

佐藤元宣FP事務所代表CFP、1級ファイナンシャルプランニング技能士、経理実務士

税理士や社会保険労務士といった士業事務所経験と保険代理店を行った経験などを活かし、生活する上で避けて通れない「お金」の相談に幅広く応じている独立系FP。家計の収支状況と専門性を融合したプランニングを提供しています。

この記事のポイント

  • 車両保険の免責金額とは、保険会社が保険金を支払わない金額のことを言います
  • 車両保険の免責金額を設けるのであれば、補償と保険料のどちらを優先するか明確にしておくことが大切です
  • 自動車保険料の安さを重視している方であれば、車両保険の免責金額を高く設定すると保険料の削減効果があります

この記事は約4分で読めます。

車両保険は、自動車保険で加入することができる追加の補償のことをいい、主にご自身の自動車が損害を受けた場合に補償される特徴があります。

実のところ、車両保険を付加することによって、自動車保険料は上がることになるのですが、免責金額を設定して契約すると、保険料を安く抑えられる場合があります。

そこで本記事では、車両保険の免責金額とはどのようなもので、免責金額を決める際の考え方や目安も合わせて紹介します。

 

そもそも免責とは?

そもそも免責とは?

免責とは、責任免除のことで、本来ならば責任を負わなければならないものを負わなくても良い(免除される)ことを言います。

つまり、車両保険の免責というのは、保険契約している自動車が、交通事故などで損害を負ってしまった場合に保険会社は、自動車の修理代を保険金として支払わなければなりませんが、この支払いが一部免除されることになります。

この結果、免責された分の修理費用は、加入者が自己負担しなければなりません。

 

車両保険の免責金額(自己負担額)とは?

車両保険の免責金額とは、保険会社が保険金を支払わない金額のことを言います。

通常、車両保険の免責金額は、1回目の免責金額と2回目以降の免責金額が、5-10万円のように表記されるのが一般的で、この場合の考え方は以下の通りです。

  • 1回目の自動車に対する損害は、5万円まで自己負担
  • 2回目以降の自動車に対する損害は、10万円まで自己負担

つまり、自己負担範囲内の修理費用は、車両保険から支払われないことになります。

 

免責金額を決める際の考え方・目安

免責金額を決める際の考え方・目安

車両保険の免責金額は、5-10万円のように、1回目の免責金額と2回目以降の免責金額を保険会社が設定している範囲からご自身で選択できるようになっています。

この時、車両保険の免責金額を決める際の考え方や目安を知りたい方もおられると思います。

以下は、あくまでも参考情報となりますが、車両保険の免責金額を決めるための考え方や目安としてお役立ていただければと思います。

 

1回目は、免責なしのケース

1回目は免責なしのケースですと、表記は0-10万円のように、最初の数字が0になっています。

そのため、自動車保険の契約期間中に初めて車両保険を利用した場合は、補償範囲内の損害であれば、保険金が保険会社から支払われることになります。

仮に、優良ドライバーの方であっても飛び石によるフロントガラスの破損や偶発的な損害によって、自己負担を避けたい場合や自動車運転経験が浅い方は、検討してみるのも良いでしょう。

 

1回目は5万円~10万円のケース

1回目は5万円~10万円のケースですと、表記は5-@万円、10-@万円のように、最初の数字が5や10になっています。

こちらは、すでに紹介しましたように、1回目の修理費用5万円まで、もしくは、1回目の修理費用10万円までは自己負担といった見方になります。

自動車保険料を安くしたい方や軽度の損害があったとしても自己資金から修理するのに抵抗がない方は、検討してみるのも良いでしょう。

 

5-10万円(車対車免ゼロ)=免ゼロ特約について

保険会社によっては、5-10万円(車対車免ゼロ)のような、免ゼロ特約を付加した免責を選べる場合もあります。

通常、5-10万円の場合は、1回目の免責金額は5万円ですが、5-10万円(車対車免ゼロ)の場合は、以下の条件を満たすことで、5万円の自己負担をせずに保険金が支払われる特約です。

  • 保険期間中の1回目の車両事故が他の車との衝突・接触事故であること
  • 相手方の車の登録番号および運転者または所有者が確認できる場合

 

免ゼロ特約の注意点

免ゼロ特約は、前述した2つの条件をいずれも満たしていることが必要であるため、仮に、自動車事故が単独事故や当て逃げの場合は、適用対象外です。

そのため、相手方との自動車事故で、事故相手が確認できなければ免ゼロ特約が活かせないと考えられますが、普段から安全運転を心がけている方ですと、免ゼロ特約を選択するべきか悩むのは確かです。相手絡みの事故は、過失割合も保険金に関係するため、慎重な判断が必要です。

 

1回目および2回目以降も免責なしのケース

車両保険をいつでも必ず補償が受けたいと考えている方であれば、1回目および2回目以降も免責なしで設定することができます。

ただし、車両保険の免責が常になしの場合は、負担する保険料が大きくなりますので、優良ドライバーの方や保険料を重視される方にはおすすめできるプランとは言えません。

 

免責金額の上限は、ご自身の考え方に合わせる

車両保険の免責金額を設けるのであれば、補償と保険料のどちらを優先するか明確にしておくことが大切です。

たとえば、免責金額を10-10万円のような設定ですと、1回目も2回目以降も10万円までの修理代金は自己負担しなければなりませんが、保険料はかなり安くなります。

ただし、この場合は、自損事故や相手からのもらい事故で自動車に損害を受けた際、自己負担を許容できる範囲内なのか考えておく必要があります。

 

車両保険の免責金額は、一般型やエコノミー型の違いを問われない

車両保険の免責金額は、自動車保険の一般型やエコノミー型といった違いを問われることはありません。

あくまでも、それぞれの保険会社で設定している免責金額の範囲内で、ご自身の希望に合わせて選択し決定することができる仕組みになっています。

 

車両保険を使った場合は、更新時の等級ダウンに注意

車両保険を使った場合は、更新時の等級ダウンに注意

車両保険の免責金額を上手に設定して保険料を安くしたとしても、車両保険の使い方には注意が必要です。

この理由は、車両保険を使って保険金を請求した場合、次回更新する際の自動車保険等級が1等級もしくは3等級ダウンしてしまうからです。

自動車保険等級がダウンするということは、自動車保険料が高くなってしまうため、自己負担しても差し支えない程度の修理費用であれば、車両保険を使わない考えを持つことも大切になります。

 

自動車保険料の支払い方にも気を配っておきましょう

自動車保険料の安さを重視している方であれば、車両保険の免責金額を高く設定すると保険料の削減効果があります。

加えて、保険料の支払い方にも気を配っておきたいものです。

たとえば、クレジットカード払いで保険料を決済する場合、一括払いと分割払いを選ぶことができますが、分割払いは、手数料も上乗せされる関係で負担する保険料が高くなります。

そのため、保険料を重視の方は、決済方法にも気を配っておく必要があります。

 

車両保険と免責金額を併用して考える

車両保険は、保険対象の自動車が損害を被った場合に補償されるものである一方、免責金額は、補償される範囲を限定しているものと考えられます。

つまり、自動車の補償を考える上でのメリットとデメリットが相殺されていると捉えることもでき、これらを併用して補償を考えることはとても大切です。

具体的には、車両保険の補償を重視するのか、免責金額による保険料削減を重視するのか、優先度合いによって保険加入の仕方が大きく変わることになります。

 

車両保険の免責まとめ

車両保険の免責金額は、保険会社が保険金を支払わないものであり、自己負担を要する金額です。

自動車事故は、いつ、どのような形で発生するかわかりませんが、所有する自動車に対して確実な補償を求めているのか、自己負担が伴っても良いのかで、免責金額の選び方が変わります。

少なくともお金に余裕のある方は、免責金額を多く設定し、自動車事故を起こすリスクが高い方は、免責金額を少なくするのが基本的な考え方と言えます。

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