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キャッシュレス決済は何種類ある?特徴&メリット・デメリットをFPが徹底比較

キャッシュレス決済は何種類ある?特徴&メリット・デメリットをFPが徹底比較

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小花 絵里

小花 絵里

FP2級、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

不動産会社や住宅メーカーに勤務し、不動産賃貸・売買契約(事業用含む)の他、社宅代行、宅地造成など、不動産の業務に携わっていました。現在は、不動産や金融関係の執筆をするWebライターとして大手メディアなどに多数寄稿。初心者にもわかりやすい言葉で解説しています。

この記事のポイント

  • キャッシュレス決済の主な種類には「クレジットカード」「デビットカード」「電子マネー」「スマホ決済」などがある。
  • キャッシュレス決済の利点として、ポイント還元が受けられる・現金が必要ないなどが挙げられる。
  • キャッシュレス決済の種類によって、前払い・後払い・即時払いなど支払方法が異なる。

2019年10月に消費税が10%に増税されてから、もうすぐ半年が経過しようとしています。増税やキャッシュレス・ポイント還元事業をきっかけに、キャッシュレス決済に興味を持った人がいるのではないでしょうか。

そこで今回は、キャッシュレス決済の種類についてご紹介します。キャッシュレス決済それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説しますので、興味のある人はぜひ参考にしてみてください。

 

 

キャッシュレス決済の仕組みと種類

キャッシュレス決済の仕組みと種類

「キャッシュレス決済に興味はあるけれど、仕組みがよくわかっていない…」という人がいるのではないでしょうか。キャッシュレス決済とは、クレジットカードや電子マネー、スマホ決済など、現金を使用せずに支払いをすることができる決済方法のことをいいます。

したがって、一口に「キャッシュレス決済」といっても種類が複数あるということです。ここでは、主なキャッシュレス決済の種類を挙げて、仕組みを解説していきます。

 

クレジットカード

クレジットカードは、お店などへの支払いをいったんカード会社が立て替えて、後日カード会社から契約者に請求するという後払いの仕組みとなっています。後払いであるという仕組みのため、クレジットカードの申し込みにあたりカード会社で与信審査を行うことが一般的です。

 

デビットカード

デビットカードとは、銀行口座と紐づけて決済を行う即時決済の仕組みを持つカードです。したがって、デビットカードは預金口座の残高以上の支払いができない仕組みとなっています。

 

電子マネー

事前に現金を電子マネーとしてチャージしておき、チャージした電子マネーの範囲でお店の支払いを行います。電子マネーはこのように前払いでチャージする仕組みのものが多いのですが、サービスによっては後払いの仕組みのものも存在します。

 

スマホ決済

現在スマホ決済で代表的なものは、お店のQRコードを読み取ったり、自分のQRコードをお店に読み取ってもらったりして支払いを行う仕組みの「QRコード決済」でしょう。事前にチャージを行ったり、クレジットカードと紐づけたりして支払いを行います。

そのほか、通信料と一緒に請求される「キャリア決済」や、スマートフォンに登録されたクレジットカードなどを読み取って支払いを行う「非接触IC型」の仕組みがあります。

このように、キャッシュレス決済は種類によって仕組みが異なります。それぞれのメリット・デメリットについては後の項目で解説しますので、そちらをご覧ください。

 

キャッシュレス決済の利点

キャッシュレス決済の利点

ここでは、キャッシュレス決済の利点について解説します。キャッシュレス決済を利用しようか検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

ポイント還元

キャッシュレス決済を利用して支払いを行う利点の1つはポイント還元でしょう。キャッシュレス決済の種類やサービスを提供している会社によってポイントの種類や還元率は異なりますが、現金支払いにはない利点です。

現金支払いと比較すると、還元されるポイント分お得に使えるでしょう。さらに、2019年10月から2020年6月までの9か月間は、「キャッシュレス・ポイント還元事業」により通常よりもポイント還元の恩恵を受けられる可能性があります。

 

現金を持ち歩かなくても支払いができる

キャッシュレス決済を利用すれば、現金を持ち歩く必要がありません。特にスマホ決済であれば、スマートフォン1台で支払いが完結してしまいます。外出時の荷物を減らせるという利点も考えられるでしょう。

ただし、キャッシュレス決済に対応しているお店でないと利用できませんので注意しましょう。

 

支払い履歴が残る

キャッシュレス決済を利用すると、いつ・どのお店で・何円の買い物をしたのか履歴が残ります。決済サービスによってはアプリで確認できたり、アプリに家計簿機能を搭載していたりするものがあります。支払い履歴が記録されるという点は、キャッシュレス決済の利点だといえるでしょう。

 

スマホ決済(QRコード決済)はお店側が導入しやすいことも

これはお店側の利点ですが、一部のスマホ決済サービスでは、お店側の導入手数料を期間限定で無料にしていることがあります。スマホ決済を導入するには専用の機械が必要であったり、お店の中で支払いの仕組みを作らなくてはならなかったり、何かと手間と費用がかかるものです。

キャッシュレス決済の種類によっては、お店側が導入しやすいものがあることも利点の1つに挙げられるでしょう。キャッシュレス決済を導入することにより、キャッシュレス決済派の客層を獲得できる可能性があります。

 

キャッシュレス決済のメリット・デメリットを比較

キャッシュレス決済のメリット・デメリットを比較

ここでは、キャッシュレス決済のメリット・デメリットを種類ごとに比較します。キャッシュレス決済のどの種類を利用しようか悩んでいる人は、気になる種類を比較しながら検討してみてください。

 

 

主なキャッシュレス決済一覧

仕組み メリット デメリット
クレジットカード 後払い ・手持ちの現金が少なくても買い物ができる

・支払方法が選択できる

・優待や特典サービスがあることも

・月々の支払いに利用できる

・使いすぎてしまう危険がある

・年会費がかかるものも

・支払方法によっては手数料が発生する

デビットカード 即時決済 ・使いすぎを防ぐことができる

・基本的にはクレジットカードと同じように使用できる

・一部利用できないサービスがある
電子マネー 前払い(チャージ式)

※一部後払いができるものも

・支払いがスピーディ ・残高が補償されないことがある

・チャージ不足に注意

スマホ決済
(QRコード決済)
・チャージ式

・クレジットカード

・スマートフォン1台で支払いが完結する ・スマートフォン次第で利用できくなる

・アプリを起動させるなど手間がある

キャッシュレス決済の特徴を主な種類ごとに上記の表にまとめました。ポイント還元など、キャッシュレス決済に共通するメリット・デメリットは除いて記載しています。各種類の詳しい特徴は次の項目から解説しますので、ご覧ください。

 

クレジットカードの特徴

ここでは、クレジットカードの特徴についてご紹介します。クレジットカードの利用を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

 

メリット①手持ちの現金が少なくても買い物ができる

後払いという仕組みのため、「今は手持ちの現金がない」というときでも買い物をすることができます。カード会社によって支払いスケジュールは異なりますが、実際の請求は翌月となることが多いでしょう。

そのため、クレジットカードでは手持ちの現金が少ないという状況でも、支払いを先延ばしにして買い物ができるというメリットがあるのです。

 

メリット②支払方法が選択できる

クレジットカードでは一括払いのほか、「分割払い」や「リボ払い」といった支払方法を選択することができます。生活スタイルやそのときのお金の状況などに応じて、支払方法を変えるという選択ができるでしょう。

 

メリット③優待や特典サービスがあることも

クレジットカードの種類やカード会社によっては、優待サービスや保険などの付帯サービスが充実していることがあります。クレジットカード選びの際は、サービス内容から選択するという方法もとれるでしょう。

 

メリット④月々の支払いに利用できる

水道光熱費やインターネット使用料、携帯電話の利用料金など、月々の支払いにクレジットカードを利用することができます。興味のある人は、支払いをしたいサービスがクレジットカードの支払いに対応しているか確認してみるとよいでしょう。

 

デメリット①使いすぎてしまう危険がある

後払いという仕組みには上記でご紹介した「手持ちの現金が少なくても買い物ができる」というメリットだけでなく、「使いすぎてしまう危険がある」というデメリットが考えられます。

クレジットカードを利用すると、現在はお金がなくても買い物ができてしまいます。使いすぎてしまわないように、こまめに利用明細を確認するなど対策を考えておくとよいでしょう。

 

デメリット②年会費がかかるものも

クレジットカードには様々な種類があり、年会費がかかるものもあります。中には、年会費が数万円~数十万円することも。年会費がかかるクレジットカードは、その分優待や特典などのサービスが充実していることがあります。クレジットカードを選ぶときには、費用対効果を考えて選択するとよいでしょう。

 

デメリット③支払方法によっては手数料が発生する

クレジットカードには支払方法を選択できるというメリットがある一方で、分割払いやリボ払いでは支払いに手数料が発生することがあります。支払い方法を選択するときには、金利手数料や返済計画をきちんと考えておきましょう。

 

デビットカードの特徴

デビットカードの特徴について解説します。クレジットカードと似ている部分がありますので、比較しながら確認するとよいかもしれません。

 

メリット:即時払いのため、使いすぎを防ぐことができる

デビットカードは即時払いという特徴のため、基本的には預金残高以上の決済ができません。そのため、残高を調整することによって使いすぎを防ぐことが可能です。

 

デメリット:クレジットカードと同じように使用できるが、一部利用できないサービスがある

デビットカードは、基本的にはクレジットカードと同じように使用することができます。ただし、高速道路やガソリンスタンドなど、一部利用できないサービスがありますので注意が必要です。

 

電子マネーの特徴

ここでは、電子マネーの特徴についてご紹介しましょう。

 

メリット:支払いがスピーディ

交通系電子マネーのSuicaやPASMO、商業系電子マネーの楽天Edyなどが代表的な電子マネー。電子マネーでは、カードをかざすだけで支払いが完結します。支払いがスピーディだという特徴があるといえるでしょう。

 

デメリット①残高が補償されないことがある

電子マネーの種類によっては、万が一不正利用などをされた場合でも、チャージされた残高が補償されないことがあります。不安な人は、あらかじめ利用したいサービスに補償があるかどうか確認しておくとよいでしょう。また、チャージは少額のみにしておくという対策も考えられます。

 

デメリット②チャージ不足に注意

一部後払いの電子マネーもありますが、電子マネーで代表的なサービスは前払い式(チャージ式)が多いでしょう。チャージ不足の場合は決済できないため、注意が必要です。

 

スマホ決済(QRコード決済)の特徴

ここでは、スマホ決済の中でもQRコード決済に焦点を当てて解説していきます。

 

メリット:スマートフォン1台で支払いが完結する

スマホ決済のメリットとして、スマートフォン1台あれば支払いが完結するという点が挙げられるでしょう。支払いにあたり、現金や財布が必要ありません。買い物に出かける際の持ち物が少なくてよいというメリットも考えられます。

 

デメリット①スマートフォン次第で利用できくなる

上記のように「スマートフォン1台あれば支払いが完結する」というメリットがある一方で、スマートフォンが利用できない状況にあると支払いができなくなるというデメリットが考えられます。

例えば、電波障害やスマートフォン本体の故障時などは利用できない可能性が高いので、この場合は別の決済手段も考えておく必要があるでしょう。

 

デメリット②アプリを起動させるなど手間がある

スマホ決済(QRコード決済)では、一般的に専用アプリを利用して決済が行われます。そのため支払いまでに、アプリを起動してQRコードを表示する(読み取る)という手間がかかるという点はデメリットだといえるでしょう。

 

セキュリティの比較

クレジットカード ・多くのカード会社で「盗難補償」「不正利用補償」を行っている

・不正利用の可能性が発覚するとカードの利用が停止することも

・実店舗では本人のサインや暗証番号の入力を行うことがある

デビットカード ・各金融機関で補償制度を設けていることが多い

・不正利用の可能性が発覚すると口座を一時凍結する場合がある

電子マネー ・残高補償がないサービスがある

・記名式でないと本人が特定できないので補償を受けられない可能性がある

スマホ決済(QRコード決済) ・サービスを提供している会社によってセキュリティ対策や補償内容が異なる

キャッシュレス決済の種類を「セキュリティ」という観点から表にまとめてみました。キャッシュレス決済の種類によって補償制度があったり、補償を受けるために条件があったりするなど違いがあることがわかります。

なお、細かい内容や補償制度はサービスを提供している会社によって異なりますので、気になる人は各会社の規約などを確認してみるとよいでしょう。

 

キャッシュレス決済の種類&選び方に関するまとめ

キャッシュレス決済の種類の選び方として、次のようなものが考えられます。

  • ポイント還元率やポイントの使い道から選択する
  • よく利用するサービスやお店などから選択する
  • 補償制度からキャッシュレス決済の種類を選ぶ

例えば、ポイント還元率が高くてもポイントの利用先が限定されていると恩恵を受けにくいですよね。キャッシュレス決済の種類を選ぶときには、ご自身の生活スタイルやよく行くお店、キャッシュレス決済の目的などから選択することをおすすめします。

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