- 死亡保険には「定期」と「終身」の2種類がある。
- 「定期」で最も安いのはメディケア生命。
- 「終身」で最も安いのはオリックス生命。
- 楽天生命は1年更新タイプの死亡保険で定期よりも保険料が割安。
公開日:2020年5月25日
死亡保険、医療保険、ガン保険などを総称して【生命保険】と呼びますが、その中でも今回は【死亡保険】をテーマに取り上げます。【死亡保険】とは、その名のとおり【死亡したときに支払われる保険】のことです。
以前は保険会社の職員の訪問による販売や、銀行窓口での対面販売が主流でしたが、現在では非対面で加入できるインターネット完結型の生命保険も主流になってきました。
今回は、保険料が安い死亡保険をテーマに、対面販売の商品、インターネット完結型の商品のどちらも織り交ぜて紹介します。
医療保険、ガン保険に関しては、こちらの記事を参考になさってください。
【死亡保険】とは、被保険者〈保険の対象になる方〉が亡くなったときに、契約どおりの保険金額が受取人に支払われる保険です。
医療保険のように、病気やケガの部位によって、給付金が出るか出ないか所定の審査に時間がかかるものと違い、死亡保険は《亡くなったら保険金が出る》というシンプルな内容です。
死亡保険には【終身】と【定期】の2種類があります。どちらも《亡くなったら保険金が出る》という基本は同じですが、保険の仕組みが少々違います。【終身】では保障は一生続くのに対し、【定期】では一定期間のみです。
簡単にまとめると、【終身=内容は充実しているが掛け金高い】【定期=とにかく掛け金が安い】というイメージでよいでしょう。ここから各特徴について詳しく解説します。
生命保険の払込方法は、月払いや年払いなどが一般的ですが、ほかに《一時払い》という払い方があります。《一時払い》とは、保険期間すべての保険料を一括で払い込んでしまう方法です。本記事では掛け金の比較なども行うことから、前提条件として一般的な《月払い》と想定し執筆しています。
終身の死亡保険は一般的に《掛け金が高い》です。まず、終身とは何なのか?というと《保障が一生続く》ということです。つまり、保険期間は《加入してから死ぬまで》ということになります。保険の更新もなく、加入時の保険料が一生変わりません。
では、なぜ高いのかと言うと《貯蓄性のある商品だから》です。
終身保険とは、生命保険の中でも【養老保険】や【個人年金保険】などの貯蓄をメインとした保険商品の次に、貯蓄性の高い生命保険商品です。
このあとに詳しくまとめますが、【定期】はいわゆる掛け捨てと言われており、解約返戻金がありません。一方【終身】では、保険期間中、所定の利率で解約金が貯まっていく仕組みです。
この特性を生かし、【終身】の死亡保障は、通常の「亡くなったら遺族に支払われる保険金」としてだけではなく「生きている間にも解約して使える一時金の準備」として活用することもできます。
【終身】では、貯まっている解約金を解約して取り出すだけでなく【契約者貸付制度】という制度を利用して一時的な資金として解約金の一部を取り出すことができます。概要は、貯まっている解約返戻金のうち、保険会社が定める範囲内で貸付として引き出すことができるというものです。
返済の際に所定の利率はかかりますが、ほかの金融機関で審査を経て借り入れる前に検討してみるのもよいでしょう。(ただし商品によってはこの制度が利用できない場合もあります)
従来の【終身】は貯蓄性が高く、ある程度まとまった額の解約返戻金を期待できる商品のことを指します。同じ【終身・死亡保険】ですが、近年「低解約返戻金型終身保険」という新たな商品も発売されています。
こちらも保障は一生続きますが、保険料の払込期間中を「低解約返戻期間」と設定し、その期間内で解約をすると、かなり少ない解約返戻金しか戻ってきません。
しかし、商品の基本は【終身保険】として貯蓄性もあるため、「低解約返戻期間」が過ぎて解約すれば、大きな解約返戻金が期待できます。
【定期】とは【掛け捨て】の保険のことです。掛け捨てなので【終身】のような貯蓄性は全くないと言えます。(保険会社によっては多少解約返戻金が発生する定期タイプもあります)
貯蓄性がありませんので、純粋に「亡くなったときの保険金」を準備するだけの目的です。
掛け捨ての死亡保険では、とにかく保険料が格安で、大きな死亡保障を持つことができるところが一番のポイントです。
例えば、独身の方で保障は最低限でよいと考えている方や、ご家族が多く、誰かひとりの保険だけに多くの保険料を払うことができない場合などは、掛け捨てで格安の保険料の死亡保障で十分です。
掛け捨てでは、保険期間を過ぎると保険契約が消滅します。保険期間満了時に次の保険が不要であれば問題ありませんが、その後も保険を継続したい場合は要注意です。
特に高齢者の場合は、新規加入の年齢制限や、既往症などの理由から新たに保険加入ができない場合もあります。保険に加入する際は、更新の有無や、いつまで継続できるのかなどをしっかり把握し、よりニーズに沿った内容で加入しましょう。
ここまで、死亡保険の種類とそれぞれの特徴についてまとめました。ここからは、現在販売されている実際の保険商品の中から、筆者がおすすめする5つの商品をご紹介します。
あくまでも筆者が選んだものであり、実際の加入に際しては、各社の無料見積もりなどで詳細をお調べになってから検討されることをおすすめします。
以下、保険料比較の前提条件は【40歳男性】とします。いずれも各社公式ホームページの無料見積もりにて試算しました。
インターネット完結型の生命保険の先駆けであるライフネット生命の「定期死亡保険」は、顧客のニーズに合わせて細かい設定ができるところがオススメです。
保険金設定も500万円から100万円刻みで調整できます。保険期間は10年、20年、30年、65歳まで、80歳まで、90歳まで、と幅広く選ぶことができます。
ライフネット生命を筆頭に、インターネット完結型の生命保険の最大のメリットは、人件費や宣伝広告費を徹底して排除することで、顧客が支払う保険料を安く抑えることができているところです。
顧客が自分で保険を選ぶことを前提にしているため、いずれの公式ホームページも見やすく、わかりやすい表記で安心して利用できます。
メディケア生命はインターネット完結型の生命保険会社ですが、国内大手生命保険会社である住友生命グループです。2018年9月に商品をリニューアルし、業界最安水準の保険料を最大のセールスポイントとしています。
死亡保険金は300万円から100万円刻みで設定可能なため、死亡保障は最低限でよいと考える方にもオススメです。
楽天生命「スーパー定期保険」は、1年更新の死亡保険です。健康状態に関わらず、最長80歳まで更新可能なので、長期間加入する場合でも安心です。なお、1年更新ごとに毎年の保険料も少しずつ値段が上がります。
また、楽天生命では、掛け金に対して楽天ポイントが付与されます。楽天ポイントは、楽天グループ各社にて1ポイント1円としてお得に使うことができ、決してあなどれません。生命保険でもポイントが貯まりますので、お得に活用されたい方にはオススメです。
アフラック「かしこく備える終身保険」は、低解約返戻金型終身保険のため保険料を割安に抑えています。オススメポイントは「非喫煙者割引(ノンスモーカー割引特約)」がある点です。
所定の喫煙検査と告知が必要ですが、たばこを吸わない方にはありがたい割引制度です。また、新規加入年齢が20歳から満85歳まで可能というところもうれしいですね。
オリックス生命の「終身保険RISE(ライズ)」は、低解約返戻金型終身保険のうち、最も安い保険料です。低解約返戻期間が過ぎれば、その後解約してもまとまった額の解約金を受け取ることができますので、万が一の流動資金の準備として使うこともできます。
保険期間が一生続く安心感と、加入した年齢の保険料が一生変わらないことで将来的な出費の把握がしやすい点がオススメポイントです。
保険会社名 | 保険料 | 保険期間 | 保険金額 |
---|---|---|---|
ライフネット生命 | 1,925円 | 10年定期 | 1,000万円 |
メディケア生命 | 1,847円 | 10年定期 | 1,000万円 |
楽天生命 | 1,770円 | 1年更新・最長80歳まで | 1,000万円 |
アフラック | 3,768円 | 終身 | 200万円 |
オリックス生命 | 3,502円 | 終身 | 200万円 |
同条件で比較した場合、定期タイプの最安値は「メディケア生命」です。終身タイプの最安値は「オリックス生命」です。
楽天生命は、保険料だけで比較すると全体で最も安いですが、1年更新で、更新後に毎年少しずつ価格が上がる点は注意です。長期的な加入を希望する場合は、1年更新ではなく、保険期間と保険料の決まった定期保険に加入するほうが安い場合もあります。
死亡保険のうち、終身と定期の2種類の特性が全く違うことはお分かりいただけたのではないでしょうか。
終身、定期、それぞれ死亡保障を準備するほかに、この2つの真逆の特性を活かし、保障性も貯蓄性も備えながら保険料も抑える合わせ技の加入パターンもご紹介します。以下、加入するまでの流れに沿って解説していきます。
保険加入を考えている方の属性に応じて、Web上で無料で簡単に算出できるシミュレーションを活用し、まず必要保障額(死亡保険で準備したほうがよい金額)を割り出します。
例えばシミュレーションをした場合、死亡保障として3000万円が必要であると算出されたとします。この場合、3つの死亡保険の備え方があります。
死亡保障で3000万円の準備をしようとしたとき、3パターンの加入方法が考えられます。
一般的に、年齢が高くなるにつれて保険料は上がります。若くて健康状態も良好なうちに、少し多めに終身保険に加入しておき、その年代ごとに必要な保障額を格安の定期保険で上乗せしていくことをおすすめします。
ここまで、保険料比較と、おすすめの保険加入方法をまとめました。では実際に、FPとして私がおすすめするプランをご紹介します。前提条件は「40歳男性・3000万円の死亡保障を検討中」と仮定します。
業界最安値のメディケア生命で加入するのが最安値です。
ちなみに、一般的な定年時期に合わせて60歳までの保険期間と設定してみましょう。
在職中は保険の更新がないので、保険手続きの手間も省けてよいのではないでしょうか。
いくら死亡保険とはいえ、少しは貯金にもなれば安心である、と考えている方へおすすめはこちらです。定期+終身の組み合わせにより、更新後のプランも立てやすく合理的です。
まず、メディケア生命の「60歳まで更新なし・1300万円」がベースとなります。これで一般的な定年時期である60歳までの保障は確保です。
もう1つのベースとなるのが「オリックス生命・終身保険・200万円」です。終身払込にすることで、月々の保険料は抑えていますが、終身の性質上、解約金もあり貯蓄性も期待できます。この2つの保険金合計で1500万円です。
希望する3000万円にはあと1500万円足りませんが、ここで「楽天生命・1年更新1500万円」が登場します。1年更新ではありますが、実際の保険料は5歳刻みで段階的に値上がりします。
保険料が上がるタイミングで、保障を下げるなどの工夫をすることで、保険料の負担を抑えることができます。
実質、見直しをするのは楽天生命のみであり、あとは定年まで、あるいは一生続く死亡保険なのでおすすめです。
いかがでしたか。本記事で取り上げた生命保険商品は、すべてインターネットにてご自身で試算できるものばかりです。個人情報の登録もせずに、無料見積もりだけ利用できますので、その後の勧誘も気にせずにどんどん試算してみましょう。
実際に見積もりを出してみて、保険料だけで比較するのか、そのほかの付帯サービス面も重視するのかなど、検討するポイントは多々あります。独身の方かファミリーの方かという条件によっても、何を重視するかは変わってきますよね。
しかし、保険料が安くて不快な気持ちになる方はあまりいないのではないでしょうか。安くて、中身も満足であれば、それに越したことはありません。よりご自身のニーズに沿った死亡保険に加入できますよう、本記事でお手伝いできれば幸いです。
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