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住宅ローンの連帯債務とは?仕組み&メリット・デメリットをFPが解説

住宅ローンの連帯債務とは?仕組み&メリット・デメリットをFPが解説

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田中祐介

田中祐介

住宅ローンアドバイザー、2級ファイナンシャルプランナー

大学卒業後、大手金融機関にて融資業務を担当。その後外資系生命保険会社にスカウトされ転職。 主にライフプランニングを中心に活動。以後、保険代理店へと移籍。移籍後は数多くの企業と提携し 個人向けマネーセミナーを開催中。金融業界で経験した知識、経験を基に「お金」にまつわる幅広い知識を 「いかに分かり易くお伝えするか?」をモットーに日々活動しています。

この記事のポイント

  • 連帯債務は予算を大きくする事ができる。
  • 同居の家族であれば合算可能。
  • 夫婦の場合は離婚に気を付ける。

この記事は約7分で読めます。

今回は住宅ローンを組む方法の一つである「連帯債務」について解説していきたいと思います。私もクライアントさんを担当していますが、住宅購入に関する相談は多く、どんな組み方が良いのか、どの金利が良いのかといったご質問は多く受け付けています。

クライアントさんの中でも既に調べていて、共同で組む事が出来るという事でご存知の方も多い様です。気になる仕組みやメリット、デメリットをお伝えしていきますので、気になる方は是非ご一読下さい。

 

連帯債務の仕組みは?他の方法も合せて解説します

連帯債務の仕組みは?他の方法も合せて解説します

最初に仕組みについて、どんな組み方になるのかを解説していきます。また参考までに他の組み方についても解説しておきますので、比較の為にご覧頂ければと思います。

 

連帯債務でローンを組む

まず連帯債務ですが、基本的には「一つのローンを二人で契約する」という事になります。住宅ローンは単独で借りる事が多いですが、この方法は二名で組みます。

例えば一人だと4,000万円まで借りられるとします。しかし間取りやオプションを拡充させたいなど、予算的に大きくしたい場合に二名で審査をしてもらいます。審査に問題が無ければ二人合計で4,000万円以上借りる事ができます。

単独融資に続いて人気があり、ご相談頂くクライアントさんにもおすすめしたりしています。また後述しますが住宅ローン控除の適用もありますので節税を意識している方にはおすすめです。

 

連帯保証人を付けてローンを組む

次に連帯保証人を付けてローンを組む場合です。一人では審査に通りそうにない場合、連帯保証人を付けて借入をする事があります。この時「一つのローンを組む」事になりますが、この方法は、借主が支払えなかったら、代わりに支払いをしなければならない義務を負う事になります。

他人に頼む場合は敬遠されやすいですが、夫婦でも認められるケースもありますので、共働きであれば審査に出してみるのも一つの手です。

また連帯保証人は団信の加入がありません。もし債務を負う事になった場合、団信ではなく民間の保険に加入し死亡リスクに備える必要がありますので憶えておいて下さい。

 

夫婦ペアローンで組む

ペアローンは夫婦で組むローンの方法で、夫婦で二つのローンを組む」という事になります。契約が一つではなく二つに分かれ、合算で希望借入額に届かせる方法になります。

支払いはそれぞれがバラバラに支払う形になる為、引落日などの管理は少し大変になります。また結婚している夫婦だからこそ組みやすい点はあるでしょう。

お互いに連帯保証する事になりますので、どちらかが支払い不能になってしまった際にはどちらかに不能分の支払いの義務が発生する事になりますので注意が必要です。

 

単独でローンを組む

これは借主が「一人で一つのローンを組む」方法で一番メジャーな方法ですね。一人だけの資力で組む事が出来る為、上記3つのローンの様に、配偶者や他の誰かに借入を依頼したり、連帯保証人になってもらう必要はありません。

金利タイプの縛りなども無い為、比較的様々なローンを選びやすい点はメリットになるでしょう。

 

ローンプランのまとめ

ローンプランのまとめ

ここまでに四つの組み方について解説してきました。いずれも特徴があり、一人で借りるのか二人で借りるのかと分かれます。一旦まとめておきますので下図を参考に比較にご利用下さい。

ローンの種類 必要人数 連帯保証人 ローン契約件数 特徴
単独融資 一人 不要 一つ 一人で組む事が出来るので、誰にも迷惑は掛からない
連帯債務 二人 不要 一つ 借入額を多く借りる際の手段。ローンが一つなのが特徴
連帯保証人 二人 必要 一つ 一つの契約に返済義務を伴う方を付ける契約。夫婦でも可能な場合有り
夫婦ペアローン 二人 必要(双方でなる) 二つ 夫婦でそれぞれのローンを組む。お互いに連帯保証人になる

 

連帯債務で契約できる条件は?

連帯債務で契約できる条件は?

ではここから連帯債務で契約できる条件について解説していきます。また契約条件や他のローンプランとの比較も行っていきますので、参考にして下さいね。

 

 

気になる条件は?

契約をする際に求められる条件は、安定した収入がある事が挙げられます。例えば夫が正社員で、妻も正社員であれば夫婦共に安定した収入があると判断されます。

夫婦のいずれかがパートの場合も審査にかけて貰える事もありますが、おおよそ年収が高くなければ難しい事もありますので気を付けておいて下さい。

他には同居している家族であれば連帯債務者として審査できますので、何も夫婦に限った契約形態ではありません。事例として、父、息子といった様に契約する事も可能です。そして連帯債務者の所得は全額合算される事はなく二分の一までが対象になります。

先程の夫婦で例を挙げると、夫が500万円、妻が300万円の所得だとします。このケースで妻が連帯債務者になる場合は半分の150万円を夫の500万円に合算しますので、合計650万円で審査にかけられる事になります。

住宅を検討する際に予算等の打ち合わせになるかと思いますが、折角マイホームを買うならと良いオプションを付けたり、少し間取りや庭など広くしたい思いもあるでしょう。

しかし単独での融資だと希望額に届かない場合に二人で合算できれば予算に届く事もありますので、夢に一歩近づけそうですね。ちなみに親子でローンを組む場合は「リレーローン」という商品名になります。

 

金利や返済方法は?

次に金利や返済に関してですが、一般的な住宅ローンと何も変わりはありません。しかしローンがフラット35に限られる事になります。

フラット35とは全期間固定金利で契約できる住宅ローンの事。変動金利、固定期間選択型(〇年固定)と違って金利が最も高くなる。
主な特徴として、借入期間から完済に至るまで金利がずっと固定されており、毎月の支払額が一定の為、返済計画など立てやすい点が挙げられる。
様々な金融機関で取り扱われており、団信(団体信用生命保険)も任意加入になる為、健康状態に不安のある方でも審査対象となる。

このフラット35は金利が高い反面、他の金利タイプと異なり、融資条件や審査が緩めな点があります。返済方法は毎月返済が一般的で繰上返済も出来るので、他のタイプと比べても遜色はありません。

毎月の返済負担や、返済総額が増える点がありますので、連帯債務を検討するなら支払いの面を中心に検討するのが良いでしょう。

逆に連帯保証やペアローンに関しては変動金利や固定期間選択型から選ぶ事ができますので、金利負担等を考慮してどの形態が自分たちにとって良いのか比較が大事ですね。

 

手数料や諸費用は?

融資に関する手数料や諸費用ですが、単独融資と殆ど差はありません。強いて言うなら金融機関によっての違い位になりますので、借入をしたい金融機関ごとの比較をする事が良いでしょう。

また連帯保証・単独融資は契約が1つの為、同じ諸費用になりますが、ペアローンの場合は契約が2つになりますので、諸費用や手数料も2契約分となります。

諸費用は現金で納める事が一般的なので、2契約分となると高額な金額を負担しなければならなくなります。この点は今手元にある資金と相談しながら検討すべきでしょう。

 

連帯債務で組むメリット・デメリット・注意点を解説します

連帯債務で組むメリット・デメリット・注意点を解説します

ではここからメリットやデメリットについて、また注意点に関して解説していきます。早速メリットから見ていきましょう。

 

 

連帯債務のメリットは何?

借入希望額を大きく借りる事が可能になる

連帯債務で組む場合のメリットですが、1つは収入合算で見てくれますので、借入希望額を大きく借りる事が可能になる点です。単独融資の場合、1人の収入や勤務先、勤続年数等を審査にかける事になります。

家族構成や、同居の計画等を考えた時にどうしても高額な物件になりがちな場合、同居の家族の年収を合算で見てくれる点は大きいでしょう。

 

住宅ローン控除がそれぞれに適用される

2つ目に住宅ローン控除がそれぞれに適用される事が挙げられます。1人分の節税より2人分の方が効果は大きくなります。また所得によっては住民税まで減税される事になりますので、支払い総額や減税効果等考えると、連帯債務はお得な方法だと言えます。

この点に関して言えばペアローンも同様に適用になりますが、単独融資はもちろん、連帯保証人付きの契約はあくまで借主だけが減税対象となりますので憶えておいて下さい。

住宅ローン控除に関しては過去に詳しく解説した記事がありますので、気になる方はコチラをご覧ください。

 

団信が双方に適用される

3つ目に団信が双方に適用される事は大きなメリットでしょう。通常団信は借主が亡くなった場合に住宅ローン債務を一括で清算できる生命保険ですが、2人でローンを組んだ連帯債務の場合、「連生団信」というものもあります。

これは一方が亡くなった場合、もう一方の債務も含めて清算できる団信の事です。この団信に加入しておく事でしっかりと住宅を遺す事ができますので、一つのメリットと言えるでしょう。

 

連帯債務のデメリットは何?

次にデメリットになりますが、もしもどちらかが返済不能に陥った時に、一方に全額返済の義務が発生しますのでこの点はデメリットになるでしょう。

先程のメリットで解説しましたが、単独融資での借入額を超えて2人で借りる訳です。つまり金融機関が審査した単独融資額以上の負担を1人が背負う事になりますので、支払いは非常に厳しくなる事になります。この点はペアローンも同様の考え方になります。

返済が困難になる理由はいくつかあり、病気になる、転職や休職によって収入が大幅に変わる等があります。連帯債務を考える際には借り入れしてから返済が終わるまで、健康状態や収入が一定である事が一つの要件と考えます。

先々転職する、健康状態に若干の不安が有る場合等は無理をしない方が得策になるかもしれません。

他のデメリットとして夫婦で組んだ場合には離婚する事がデメリットになります。お互いに住む事で購入した家も離婚する事になれば、話が変わってきます。

この場合の詳しい解説はコチラをご覧頂ければと思います。

 

連帯債務の注意点は?

メリット、デメリットと解説しましたが、注意点としては、将来的に今と変わらない収入なのか、夫婦でい続ける事は出来るのかという事です。しかし、先々の話になりますので、どんなに見通しを立てても状況が変わる事は誰にだってあります。

この話をしだすと住宅購入など出来なくなってしまいますので、深く考え過ぎない事です。また返済が困難になった場合も結構大変な事になってしまいます。

その解説も過去に書いていますので宜しければご覧ください。

 

住宅ローンの連帯債務に関するまとめ

今回は連帯債務に関して解説を行ってきました。メリット、デメリットと色々ありますが、しっかりと話し合った上で、ご家族が納得できるお買い物になると良いですね。

 

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