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家計と借金問題について独立系FPが語る!将来を考えた借金と上手な付き合い方とは

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佐藤 元宣

佐藤 元宣

佐藤元宣FP事務所代表、日本FP協会CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士。 税理士や社会保険労務士といった士業事務所経験と保険代理店を行った経験などを活かし、生活する上で避けて通れない「お金」の相談に幅広く応じている独立系FP。家計の収支状況と専門性を融合したプランニングを提供しています。

独立系FPという職業に就いておりますと、様々なお金の相談を受けるのですが、その中でも、家計の借金問題やクレジットカードを活用したキャッシングに対する相談も多い印象を持っています。

特に、クレジットカードを活用したキャッシングや消費者金融からの借金、銀行系カードローンを活用した借金は、簡単にお金を借りられる一方で、家計が少しずつ窮地に陥りやすく、借入に依存しやすい特徴があります。

そこで本記事では、これらの借金を抱えている人が、将来を考える上において、これらの借金と上手な付き合い方について紹介していきます。

借金は悪いものではない。良い借金と悪い借金について考える

借金という言葉だけを見聞きしますと、どうしても悪いイメージを持ってしまいがちですが、借金には、良い借金と悪い借金があると筆者は考えています。

たとえば、良い借金として考えられるのは、スキルアップをするための借金があげられ、資格や免許を取得して、将来得られる収入を増やすための自己投資としての借金であれば、それは、良い借金であると思います。

一方、悪い借金として考えられるのは、計画性のない娯楽費やショッピングといったものがあげられ、自分の収入の範囲を超えた借入や安易な借入がわかりやすいでしょう。

住宅ローンや自動車ローンといった借金も、家族の将来を考えた大きな借金にあたりますが、筆者個人としましては、生活の質が上がるためのものと考えており、身の丈に合ったものであれば、良い借金の部類に属すると考えています。

 

家計における悪い借金って何?

家計における悪い借金を考えた時、真っ先に思いつくのが、生活を維持するための借金です。

生活を維持するために借金をするということは、そもそも収入よりも支出の方が多い表れであり、これでは、貯金はもちろんできませんし、毎月の借金の返済が家計に重くのしかかってしまいます。

このような場合は、すぐにでも生活水準を下げ、改善するための早期対策が必要となるのですが、実際に相談されにくるお客様は、もう首が回らなくなってしまった状態で来られるのがほとんどです。

正直な所、極度の多重債務に陥っている場合においては、いくらお金の専門家であるFPであっても、対策やアドバイスの施しようがない場合があるのも現状なのです。

 

多重債務の場合は、債務整理をただちに検討しましょう

多重債務とは、多くの借金を抱えて家計のお金が回らなくなってしまっている状態を言いますが、末期症状の世帯の場合は、夫と妻が、いずれもキャッシングや銀行系カードローンを活用して複数社から借入している状態が多く見られます。

また、これらに加えて、自動車ローンや住宅ローンを抱えている方もおられ、これによって、毎月返済する元金と支払利息の負担が家計を大きく圧迫し、いつまで経っても借金は減らず、お金も貯まらない悪循環を引き起こしていると考えられます。

併せて、多重債務に陥っている方は、いわゆる自転車操業を繰り返すことで、その場しのぎの借金返済を繰り返している場合がほとんどです。

このような自転車操業の状態では、借金が減り続けていくことはまずもってなく、いつまで経っても将来の貯えができずに時間だけが経過することになるため、将来のことを考えますと、結果として、早めの債務整理が功を奏することにつながります。

 

債務整理は、大きく分けて4つの方法がある

債務整理とは、現在抱えている借金を法的手続きによって解決する方法で、基本的な専門家は、弁護士や認定司法書士となります。

また、債務整理には、大きく分けて4つの方法があり、任意整理・特定調停・個人再生・自己破産といった方法に分けられます。

本記事では、これらの債務整理についての具体的な紹介はしませんが、弁護士や認定司法書士との話し合いの上で借金の状況やその他の状況を精査した結果、適切な方法によって債務整理が実行されます。

 

債務整理にかかるお金が心配な場合は、法テラスに相談してみよう

法テラスという言葉を一度は見聞きしたことがある人もおられると思いますが、法テラスとは、日本司法支援センターの略称です。

法テラスでは、経済的に余裕がない個人に対して、法律相談援助・代理援助・書類作成援助などといった民事法律扶助を行っており、仮に、債務整理にかかるお金がない方や心配な方であっても気軽に相談することが可能です。

実際に、法テラスで民事法律援助を受けるためには、資力や保有資産に一定の要件があるほか、お住まいの地域によってサービスを活用するための基準が異なっていることから、まずは、法テラスに相談して、サービスを活用できるかどうかについて確認されることが望ましいでしょう。

法テラスホームページ

 

独立系FPという立場から考える債務整理の必要性

家計の借金問題について深刻な場合は、苦しい思いをしながら自転車操業を続けていくのではなく、早期に専門家に相談し、解決策の提案を受けることがとても大切であると筆者は感じています。

債務整理という法的手続きは、いわば、家計再生をするためのやり直しができるチャンスを与えてもらえることにあたり、注意点やデメリットも当然あるものの、将来のことを考えた時にプラスに作用する場合がほとんどです。

以下、参考までに債務整理を行うことによって得られるメリットをはじめ、おもなデメリットや注意点などを紹介しておきます。

 

債務整理を専門家へ依頼すると精神的に楽になることは確実

債務整理を弁護士や認定司法書士といった専門家に相談し依頼しますと、基本的に相手方からの催促の電話などは、一切来ないようになります。

そのため、返済の遅延による催促の電話などで精神的に疲弊することが無くなり楽になることは確かです。

 

債務整理を検討した方が、家計の立て直しが早い

実際に手続きを行う債務整理によって異なるものの、債務整理をすることによって、これまで返済していた借金は、元金のみを返済すれば良いことになり、高い利息を支払わなくて良いメリットが得られます。

そのため、債務整理をする前とは異なり、借金が確実に減少し続けることにつながり、結果として家計の立て直しが早くなります。

 

債務整理をすると5年から10年程度に渡ってローンが組めない

こちらも実際に手続きを行う債務整理によって異なりますが、債務整理をすると、5年から10年程度に渡ってローンを組んだり、クレジットカードを新たに作ったりすることはできません。

これは債務整理をする上において、大きなデメリットであることは確かですが、筆者としては、この期間に家計再生のための準備を行い、これまでのような借金に依存しない生活スタイルやお金の計画を確立するべきだと考えています。

実際のところ、債務整理をして更生する人と同じことを繰り返す人とどちらもおられるのが現状ですが、もう一度、人生をやり直して頑張りたいと思っている人にとって債務整理は強い味方になってくれることは確かでしょう。

 

まとめ

家計の中に悪い借金が多い場合、結果として、自分だけではなく、周りの家族の人生にも大きな影響を与えてしまうことにつながります。

借金をする理由は、人それぞれではありますが、借金問題を解決するためには、早期に対策を行うことがやはり大切です。

毎日の生活をしていく中で、ちょっとお金が苦しくなってきたと思えるようになった時に、早期に家計の見直しと借金について、いま一度考え、具体的な対策を施していくのが、深みにはまらない解決策であると筆者は感じます。

 

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