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教育ローンはどの金融機関を選ぶべき?三菱UFJ銀行etc.主要な金融機関をFPが徹底比較!

教育ローンはどの金融機関を選ぶべき?三菱UFJ銀行etc.主要な金融機関をFPが徹底比較!

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著者名

佐藤 元宣

佐藤 元宣

佐藤元宣FP事務所代表CFP、1級ファイナンシャルプランニング技能士、経理実務士

税理士や社会保険労務士といった士業事務所経験と保険代理店を行った経験などを活かし、生活する上で避けて通れない「お金」の相談に幅広く応じている独立系FP。家計の収支状況と専門性を融合したプランニングを提供しています。

この記事のポイント

  • 国の教育ローンと民間の教育ローンの特徴を比較して紹介しています。
  • 教育ローンを比較した結果を受けて、専門家目線で考えるポイントを紹介しています。
  • 教育ローンに頼らない教育資金準備について触れています。

教育ローンは、国の教育ローンと金融機関が独自に取り扱っている民間の教育ローンといった2つに大きく分けられる特徴があります。

これら2つの教育ローンは、金利の種類や限度となる借入金額をはじめ、申し込みをすることができる方の対象など、様々な条件がまったく異なるため、教育ローンの申し込みをする前には、それぞれの教育ローンを比較検討することがとても重要となります。

そこで本記事では、主要な金融機関として、国の教育ローンにあたる日本政策金融公庫と民間の教育ローンとして、日本の三大メガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)および、ろうきんの教育ローンを比較検討し、これらから考えられることを専門家目線で紹介していきたいと思います。

教育ローンについての説明は以下記事を御覧ください。

 

 

主要な金融機関における、おもな教育ローンの特徴を比較

主要な金融機関における、おもな教育ローンの特徴を比較

はじめに、平成30年10月現在における日本政策金融公庫、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、ろうきんの教育ローンの特徴について、各社のWEBサイトおよび教育ローンの商品概要説明書を下に比較した表を紹介します。

金融機関 日本政策

金融公庫

三菱UFJ銀行 三井住友

銀行

みずほ銀行 ろうきん

(東北労金)

金利 固定金利 変動金利 変動金利 変動金利

固定金利

変動金利

固定金利

年利 1.76% 3.975% 2.975%

(有担保型)

3.475%

(無担保型)

3.475%

(変動金利)

4.300%

(固定金利)

2.525%

(変動金利)

2.450%~3.150%

(固定金利は、完済年数によって利率が異なる)

保証関係 (公財)教育資金融資保証基金、または、連帯保証人のいずれかが必要 なし なし なし なし
借入金額 最高350万円まで。ただし、海外留学資金(一定の条件付き)の

場合は最高450万円まで

30万円以上500万円以内

ただし、医歯薬系学部・研究科、航空パイロット養成の場合は、30万円以上1,000万円以内

10万円以上300万円以内(無担保型)50万円から3,000万円(有担保型) 10万円以上300万円以内

ただし、今回の借り入れと他の無担保借入金残高(カードローン極度額を含みます)との合計が前年度税込年収の原則50%以内であることが条件

最高2,000万円
借入期間 原則15年。ただし、世帯年収200万円以下の方や母子家庭・父子家庭など、特殊事情がある方の場合は18年 6ヶ月以上10年以内。ただし、医歯薬系学部・研究科・航空パイロット養成の場合は、6ヵ月以上16年以内 1年~10年以内(無担保型)

 

1年~30年以内(有担保型)

6ヵ月以上10年以内 変動金利は、最長20年で固定金利は、最長で10年
備考 子供の人数と世帯年収に応じて、申し込みの可否が異なる。なお、世帯年収200万円以下の方や母子家庭・父子家庭などには優遇制度もある 前年度の税込年収(事業所得の方は申告所得)が200万円以上で勤続年数が1年以上無い場合は申し込みができない 前年度税込年収が200万円以上(個人事業主の方は所得金額)で、現在安定した収入のある方でなければ申し込みができない 前年度税込年収(個人事業主の方は申告所得)が200万円以上で安定かつ継続した収入の見込める方で勤続年数(自営の方は営業年数)2年以上でなければ申し込みができない

金利特典あり

安定継続した年収(前年税込み年収)が150万円以上の方で原則として勤続年数が1年以上の方(自営業者等の給与所得以外の方は3年以上)

金利特典あり

 

比較検討した結果を専門家目線で考えてみる

比較検討した結果を専門家目線で考えてみる

三菱UFJ銀行など5つの教育ローンを比較しますと、それぞれの金融機関によって特徴の似ているところがありながらも、細かく見ていきますとそれぞれ異なっていることが確認できます。

この比較結果を踏まえた上で、あくまでも参考となりますが、専門家目線で考えておきたいことを紹介していきたいと思います。

 

 

教育ローンは、国の教育ローンを優先して考える

教育ローンにおける実際の借入希望金額は、人それぞれ異なりますが、やはり、国の教育ローンにあたる日本政策金融公庫からの融資条件が最も金利が低く、かつ、固定金利であるため、返済計画が立てやすいメリットが大きいことは確かです。

そのため、ある程度の教育資金を準備しているものの、教育資金が少し足りない方やさほど大きな借入をしなくても良い方などは、民間の教育ローンよりも国の教育ローンを優先して考えるべきでしょう。

 

民間の教育ローンは、メガバンクよりもろうきんに軍配

民間の教育ローンの比較として、メガバンク三行と、ここでは東北労金を例に比較しておりますが、金利がご自身のニーズに合わせて変動金利と固定金利から選べることや、年利率がメガバンクに比べて低いことを踏まえますと、少なくともメガバンクよりも東北労金に軍配が上がると言えます。

また、東北労金は、借入金額が最高で2,000万円までとなっていることに加え、申し込みをすることができる方のハードルが低めに設定(自営業を除く)されている点を比較しても軍配を上げても良いのかなと感じるところもあります。

少なくとも、民間の教育ローンを検討している方であれば、ご自身がお住いの地域におけるろうきんを一度確認されてみる価値は十分にあると思われます。

 

教育ローンの金利特典が、適用になるかどうかを確認しましょう

みずほ銀行や東北労金のWEBサイトでは、教育ローンの金利特典が一定の条件を満たしていることで適用になることが確認できました。

ただし、金融機関のWEBサイトでは、金利特典について、私たちユーザーが、気が付きにくいことがあるのも確かですので、ご自身が申し込みを検討している金融機関に対して、希望の融資条件では、どの程度の金利になるのかしっかりと確認しておくことが大切です。

 

教育ローンは、家計の収支状況と照らし合わせて考える

教育ローンを取り扱っている金融機関によって、借入可能金額、適用金利、返済期間、返済方法がそれぞれ異なりますが、毎月の返済金額は、これらの条件が決まることによって算出されることになります。

この時、実際に算出された金額と家計の収支状況を照らし合わせて、無理なく返済していける金額であるかどうかを確認しておくことがとても重要です。

また、教育ローンの返済では、返済元金を据え置いて、利息のみを返済していく方法も多くの金融機関で認めているため、このような選択や奨学金と教育ローンを併用する選択など、家計が苦しくならないような収支状況を作り出しておくことが大切です。

 

教育ローンに頼らない教育資金準備がやはり重要

教育ローンに頼らない教育資金準備がやはり重要

教育ローンは、長い期間に渡って返済していかなくてはならない借金であることを考えますと、やはり、教育ローンに頼らない教育資金準備が重要になってくることは確かです。

また、教育資金は、ある程度まとまった金額が必要であることも踏まえますと、短期間に準備するのはとても難しいため、長い時間をかけて、少しずつ計画的に無理なく準備していくことが理想形と言えます。

なお、まとまった教育資金を長い時間をかけて準備する方法としては、おもに、積立預金、学資保険、積立投資などがあげられますが、現在では、つみたてNISAを活用した積立投資が群を抜いておすすめの方法です。

この理由につきまして、本記事では割愛をさせていただきますが、同サイト内では、つみたてNISAを活用した教育資金準備について紹介しておりますので、併せて読み進めてみることをおすすめします。

 

教育ローンの金融機関選びに関するまとめ

教育ローンは、金融機関によって融資条件がそれぞれ異なっているため、あらかじめ時間的な余裕を持った上で比較検討することがとても大切であることをお分かりいただけたと思います。

本記事では、国の教育ローンとして日本政策金融公庫と、民間の教育ローンとして三菱UFJ銀行などメガバンクやろうきんを紹介させていただきましたが、お住まいの地方銀行やその他の金融機関も比較検討し、納得した教育ローンを借入することが理想的です。

なお、どこから教育ローンを借入するにしても、資金計画や返済計画も綿密に立てておくことが重要ですので、この部分をおろそかにしないように心掛けておくようにしたいものです。

 

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