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子育て世帯へ伝えたい!教育資金の準備について実務経験からFPが思うこと

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佐藤 元宣

佐藤 元宣

佐藤元宣FP事務所代表、日本FP協会CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士。 税理士や社会保険労務士といった士業事務所経験と保険代理店を行った経験などを活かし、生活する上で避けて通れない「お金」の相談に幅広く応じている独立系FP。家計の収支状況と専門性を融合したプランニングを提供しています。

子育て世帯の皆さまにとって、将来のお金に対する何かしらの不安はお持ちだと思います。

その中の1つとして、教育資金や将来の教育費について不安を感じている方やまとまったお金を準備できるのか心配されている皆さまも多いということを、筆者自身、普段の実務経験を通じて率直に感じています。

そこで本記事では、あくまでも筆者個人の主観となりますが、教育資金の準備と将来の教育費について実務経験からFPが思うことをお伝えし、それに対する対策方法や考え方をまとめてご紹介します。

子供のための教育資金準備に時間的制限や金額制限を設けない

はじめに、筆者が率直に感じ、子育て世帯の多くの皆さまへお伝えしたいと感じていることは、子供のための教育資金準備に時間的制限や金額制限を設けないといったことがあります。

ここで言う、子供のための教育資金準備に時間的制限や金額制限を設けないとは、たとえば、以下のような考え方を指しています。

  • 0歳の子供のための教育資金準備をするために、高校を卒業するまでの18年間でまとまったお金を準備しなければならない
  • 10歳の子供のための教育資金を準備するために、高校を卒業するまでの残り8年間でまとまったお金を準備しなければならない
  • 〇年後までに〇万円準備しなければならない

上記のように、子供のための教育資金準備に時間的制限や金額制限を設けてしまいますと、生活の質が落ちてしまう恐れがあるほか、充実した人生を送ることができない恐れがあると筆者は率直に感じています。

子供の将来を考えることは、親としての責務である一方、ご自身の人生も大切にしなければならないと筆者はいつも感じるのですが、皆さまはいかがでしょうか。

 

自分の人生と教育資金の準備を両立させるための考え方

自分の人生と教育資金の準備を両立させるための考え方について、筆者自身が実際に行っている考え方や方法をここでは紹介していきます。

すべての方に対して最善の方法であるとは限りませんが、ぜひ、今後の参考になされてみることをおすすめします。

 

子供のための教育資金準備は、余裕を持って行う

自分の人生と子供の教育資金の準備を両立させるためには、あくまでも余裕のある家計の範囲内で行わなければなりません。

たとえば、無理をして教育資金を準備しようとしますと、毎日がとても窮屈ですし、おこづかいや自由に使えるお金を削り過ぎてまで行うべきものではありません。

この理由として、そもそも子供が将来、どのような進路を辿って人生を歩んでいくのかわからないからです。

そのため、親としてできる範囲で無理なく教育資金を準備することが大切で、後は以下に後述するような方法を考えてみることをおすすめします。

 

教育ローンを申し込むことができる信用状態を保っておく

教育ローンは、親が債務者となり、子供の進学費用を借入するものになりますが、国の教育ローンにあたる日本政策金融公庫からの借入や民間金融機関が融資する教育ローンなどが、おもな教育ローンとしてあげられます。

言うまでもなく、日本政策金融公庫の教育ローンは、民間金融機関が取り扱っている教育ローンよりも金利が低いメリットがあるのですが、最高借入金額が少ないデメリットもあります。(平成30年9月現在で最高350万円・海外留学資金(一定の条件付き)の場合は最高450万円)

また、教育ローンは、親が債務者となるため、借入する親自身の信用状態が良好でなければならず、極端な例えですが、借金まみれであったり、教育ローンの申し込みをする過去5年程度の間で債務整理を行った場合などのように、親の信用状態に問題がある場合は、借入自体が非常に難しくなります。

そのため、いざという時は、教育ローンを申し込むことができる信用状態を保っておくことがとても大切です。

 

奨学金の申し込みを検討する

奨学金は、子供が債務者となるもので、大学などを卒業し社会人になってから、返済が開始される借金です。

親としますと、子供に借金を背負わせたくないといった考え方をお持ちの方もおられますが、このような時代でありますから、中々、親の収入ですべての教育資金をまかない切れないといった方が多いのも決して珍しいことではありません。

このような時は、一時的に奨学金を借りてもらい、時期をずらして援助をするといった柔軟な考えを両親の皆さまには持っていただきたいと思っています。

具体的な考え方は、以下の通りです。

 

奨学金の返済が始まる時期に合わせて資金援助をする

たとえば、4年生の大学に進学をした場合、奨学金を借りた4年間といった期間は、少なからず親としては、子供の教育費の負担が大きく軽減されます。

そのため、この期間中も含めて、あらかじめ何年も前から計画的な貯蓄や資産運用を行うことで、卒業後の返済を資金援助で助けることができます。

これは、大学を進学する19歳に照準を合わせているのではなく、大学を卒業して社会人になる23歳に照準を合わせている方法で、これによって、時間的な余裕を作り出すことができるわけです。

 

結婚資金や住宅取得資金で資金援助を代替する

親として十分な教育資金を準備することができれば望ましいのですが、どうしても難しいのであれば、子供が将来結婚して住宅を購入するなど、それぞれの大きなライフイベントに備えて資金援助をするといった方法もあると筆者は考えています。

要は、教育資金は援助することができなかったけれども、その代わりに結婚資金や住宅取得資金を援助するといった代わりの資金援助です。

ちなみに、これら結婚資金や住宅取得資金を援助することは、贈与にあたり贈与税の課税対象になるのが原則的な考え方ではありますが、国税庁では、これらの資金援助をした場合、一定の条件の下、非課税制度を設けています

そのため、資金援助を受けた子供が、国に対して贈与税を納める必要がないため、このように柔軟な考え方をもっておくこともとても大切なのではないかと筆者はいつも感じています。

 

教育資金の準備は、つみたてNISA一択が基本

教育資金を準備するには、王道の貯蓄や学資保険といった方法が一般的ですが、平成30年1月からつみたてNISAが始まったことに伴い、教育資金の準備は、つみたてNISA一択で十分だと筆者は考えています。

皆さまがご存知の通り、預金利息にはまったく期待できない状態が続き、この状況は今後も改善される見込みがないことに加え、学資保険の満期返戻金もリターンが小さく、とても十分な教育資金が準備できるとは言えない状況になっています。

一方、つみたてNISAは、金融庁が指定している投資信託やETF(上場投資信託)と呼ばれる金融商品を毎月積立投資する資産運用ですが、最大20年間、継続して積立することで、貯蓄や学資保険とは比較にならないほど、大きなお金を準備することが可能です。

なお、つみたてNISAにつきましては、同サイト内でどのようなものなのか、どのくらいの教育資金が準備できるのかなどを紹介した記事がありますので、気になる方は、併せて読み進めてみるのをおすすめします。

 

まとめ

筆者自身は、3人の子育てに奮闘中の父親ですが、末っ子は0歳で、これから3人の教育費用が大きくかかってくる状況下に置かれています。

とはいえ、本記事で紹介したような考え方で、決して気負うことなく、自分のやりたいことをしながら、計画的に時間をかけて少しずつ教育資金を準備しています。

子供のための教育資金準備に時間的制限や金額制限を設けない考え方は、とてもおすすめで、少なくとも筆者は、自分の人生を楽しみながら親としての責務を今のところ全うできていると思っています。

ちょっとした考え方や行動で気持ちに余裕が持てたり豊かになれるきっかけがあると思いますので、本記事をきっかけに、一度、ご自身の考え方や家計を見直してみてはいかがでしょうか。

 

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