- ご祝儀相場は3万円が一つの目安
- ご祝儀袋は「ふくさ」に包むのが上級マナー
- 結婚式なしなら代わりにプレゼントを!?
公開日:2019年1月18日
こんにちは、婚活FP山本です。結婚式において誰もが気にしてしまう事の一つに「ご祝儀」が挙げられます。一体いくら包めばいいのか、お返しはどうすればいいのか……最近では結婚式の形も様々ですから、尚更に悩む方も多いようです。もし相手に不満や失礼を感じさせてしまえば、以後の人間関係にも悪影響を及ぼしかねませんからね。そこで今回は、結婚式のご祝儀について、その基本マナーやお返しまでを様々にお伝えします。あなたの結婚式に、お役立て下さいませ。
目次
まずは、もっとも基本的なご祝儀の相場についてです。ご祝儀の金額は新郎新婦との関係性によって変わってきます。あなたから見て相手が同僚や友人という関係なら、その相場は3万円が一つの目安でありマナーです。親族など、より近しい人なら金額を上げましょう。
また一般論として、どんなに近しい間柄の人であっても「10万円」を超えるような事は滅多にありません。ご祝儀は少なすぎても問題ですが、多すぎても新郎新婦にお返しなどの点で負担を感じさせることに繋がります。なるべく適度な金額というのを意識しましょう。
ちなみに中には、ご祝儀とは別に何らかのプレゼントを渡す方もいますが、それをご祝儀の金額に含めるか否かは自由です。高額なものを渡すなら、合計で3万円とすると良いかもしれません。
最近では従来の結婚式ばかりでなく、例えば食事会を披露宴として開催する新郎新婦もいます。こういう場合は、ご祝儀の代わりに参加費を徴収する会費制を取っていることも多いです。こんな時は、指定された金額をそのまま支払えば問題ありません。
ただし、会費制では1~1.5万円程度が相場となっているので、祝いたい気持ちに足りない事も多いです。そんな時には、別に何かプレゼントを贈り、気持ちと帳尻を合わせましょう。
次はご祝儀袋の選び方と書き方についてです。ご祝儀袋も様々なものがあるのですが、深く考えずに立派そうなものを使えば特に問題ありません。1万円程度しか贈らないなら不適当ですが、相場通りに3万円程度以上を包むのなら、特に不釣り合いとはなりません。
またご祝儀袋には、それに付いている「短冊」の下部に送り主の名前を書きます。複数名で送るなら全員分の名前、あるいは「〇〇一同」などと書きましょう。そしてご祝儀袋は、中包み(小さめの封筒)に入れるものですが、これには中に入れた金額を漢字で書きます。
新郎新婦側は、最終的に「名前と金額」を元に、後のお返しなどの作業をする事もありますから、大切な情報です。新郎新婦を困惑させないよう、しっかり配慮をしていきましょう。
結婚式のご祝儀袋に入れるお金(お札)は、なるべく銀行で「新札」を手に入れ、それを包むようにしましょう。新札でなくても、なるべく新札に近いキレイなものを使うのがマナーです。使い古されたヨレヨレのお札では、受け取る側の気分をゲンナリさせてしまいます。
またお札は、金額を書いた面が表になるように(お札を出した時に肖像が見えるように)入れましょう。なお、中包みの裏には氏名や住所も書いておくのが基本的なマナーです。
今度は、少し上級なマナーについてです。実は結婚式で渡すご祝儀袋は、ハダカで持ち歩くより「ふくさ」に包んでおくことがマナーとされています。「ふくさ」とは、簡単にいえばご祝儀を包むための小さな風呂敷のことです。直接入れられる「ふくさばさみ」もあります。
きっとあなたも、参加した結婚式で年配の方がご祝儀を何かに包んでいるのを見かけた事があるのではないでしょうか。ようは、あれの事です。若い方でふくさに包んでいる方は少数派かもしれませんが、だからこそマナーを守ると一目置いてもらえるかもしれませんよ。
ふくさは単なるマナーだけでなく、ご祝儀袋を折れたり汚れたりすることから守るために使われます。せっかくキレイにご祝儀を用意したのなら、そのキレイなまま相手に渡しましょう。
ふくさに包むのは確かに大切なマナーなのですが、若い方ばかりがゲストとして参加している結婚式では、かえって浮いてしまう事もあります。誰もがやっていないのに一人だけ実行していると、時には疎外感を生みかねません。正しい事が絶対ということでもない訳ですね。
このため、ひとまずはふくさに包んでおき、周囲の状況によっては少し前に包みから出しておくことも一つの配慮です。結婚式は新郎新婦の舞台ですから、ゲストの目立つ行動は控えましょう。
さらに新郎新婦側のお返しについてです。一般的な結婚式では、新郎新婦側はご祝儀をもらう代わりにゲストへ一定のお返しをします。よくあるのは、帰り際などに渡す「引き出物」でお返ししますが、そのお返し相場は「ご祝儀の半額程度」が一般的です。
ちなみにこれは、結婚式には不参加ながら内祝いなどを貰った方も同様になります。何かを貰ったなら、その半額程度をお返しとして贈る訳です。実際に何を贈るかは様々ですが、ひとまずゼクシィのアンケート調査によると、一番人気は「お菓子セット」でした。
関係性が近しい人なら、ご祝儀の金額も上がりやすいのですが、それで引き出物の内容を変えることは稀で、どちらかといえば別途、新婚旅行のお土産などを渡すケースが多いです。
ご祝儀のお返しとは別ですが、結婚式では遠方からの参加者に対して交通費を「御車代」などとして渡すことがあります。これにも様々なマナーがあるのですが、基本的にはご祝儀を受け取ったと同時に手渡すのが基本的なマナーです。早期に経済的負担を解消しましょう。
ちなみに御車代などは、その金額が1万円以下などの少額なら「ポチ袋」に入れて渡すのが基本です。その場合でも、できればご祝儀同様、新札を使うほうが望ましいといえます。
最後は結婚式なしでのご祝儀の扱いについてです。近頃では昔とは違い、婚姻届を提出しても結婚式を挙げない夫婦もいます。その理由は経済的なものが最多ですが、多忙で時間が取れない、結婚式などの派手なことが苦手ということも多いです。本当に様々といえますね。
その一方、それでも結婚したのだからと中にはご祝儀だけをくれる方もいます。また渡すべきかを悩むかたもいますが、実はこれに対して明確なマナーは存在しません。このため、渡すか否かは自由である一方、仮にもらったのなら半額程度はお返しをするのが基本といえます。
強いて言えば、直後に結婚式を挙げないだけで落ち着いたら式を挙げるつもりという夫婦も多いため、焦ってご祝儀をあげる必要はないのかもしれません。
関係者の中には、どうしても結婚に対して一定のお祝いをしたい方もいるものです。そういう場合は、ご祝儀に代えて何らかのプレゼントを贈るのもアリといえます。あるいは夫婦に式の予定を聞いておき、あまりに先のようなら「前祝い」とする考え方もアリです。
いずれにしても、大切なのは一般的なマナーではなく「相手がどう思うか」となります。相応の関係性があるなら相手の心情も相応に分かるでしょうし、押し付けにならない範囲でお祝いしましょう。
どうしても結婚式のご祝儀などでは汎用的なマナーが気になる方も多いですが、そもそもマナーとは「気遣いの気持ちを形にしたもの」です。ただでさえ最近では人の多様化が叫ばれていますから、汎用性以上に当人のことを考え、祝福の気持ちを形にしていきましょう。