公開日:2019年11月23日
お正月になりますと、子供を持つ親御さんや親族に子供のいる方、または知り合いにお子さんがいらっしゃる方は、悩ましい気持ちになるのではないでしょうか?そう、「お年玉としていったいいくらお金を渡しておけばいいのか?」が気になってしまいますよね。
また、特に年頃のお子さんがいる人は、「渡したあとのお金の管理をどうしようか?うちの子供は金遣いが荒いので、すぐに無駄遣いしてしまうかも。でも、あんまりうるさく言うと、本人も成長しないし…」ということが気になります。
そこでこの記事では、お年玉に関する以下の項目について解説していきます。
まず、一番気になるのが「年齢・学年ごとに、一体いくら渡せばいいのか」ということではないでしょうか?あんまり多く渡してしまっても教育上良くないでしょうし、少なすぎても子供がかわいそうです。といっても、なかなか判断が難しいですよね?
そこで、ここでは様々な調査結果をもとに比較・検討して、学年別の平均額を算出いたしました。お子さんに渡す時の参考の一助になれば幸いです。
あなたが幼児だったころの記憶を辿ってみて下さい。お正月にお年玉をもらったという記憶をお持ちの方、いらっしゃいますでしょうか?おそらく、あまりいないと思います。実際、未就学児にはお金を渡さない、という場合も多いようです。もらっても使えませんしね。
ただし、幼稚園くらいになると、渡す場合もあるようです。その際の平均額を調べますと、850円という結果が得られました。大体500円から1,000円の間でしょうか、そのあたりが妥当のようです。
子供が小学生の場合の平均額ですが、これは1~3年生の低学年と4~6年生の高学年に分けて考えた方がいいでしょう。実際低学年はまだまだ子供ですが、高学年になると、特に女の子などは思春期を迎えるので子供扱いは多少控えた方が良いようです。
まず、低学年の平均金額ですが、
となりました。ただし、2,000円のように割り切れる数は良くないと思われる方は、1,000円から3,000円の間を選んで渡すとよいでしょう。
次に高学年の場合ですが、
が平均額という結果が出ました。だいたい3,000円から4,000円くらいが妥当というところでしょうか。
続いて、中学生の場合の平均額です。あなたにも記憶があるかもしれませんが、普段は反抗期真っ盛りで親の言うことなど聞きもしないのに、お金をもらう時だけは従順になって「ありがとう」などと言うのもこの頃ですね。
というのが平均値です。まあ4,000円~5,000円というのが相場でしょう。
高校生や大学生になってくると、渡す金額も大きくなって親の懐を直撃しますね。まずは高校生の平均額ですが、
となりました。だいたい5,000円から10,000円というのが一般的です。
次に大学生ですが、ここは後で述べますが「もう渡さない」というパターンもあり、浪人・留年などということもありますので学年別には分けません。
というのが平均額でした。
このように金額を見てきましたが、驚いたことに何十年も前に、私が各学年でもらっていた額とほとんど変化がありません。いかに日本がインフレが進まず、経済が停滞しているのかがこんなところにも表れていますね。
ここまで、各学年における平均額という観点で見てきましたが、一方各地域や立場によって金額に違いがあったりするのでしょうか?以下では、そうしたことに関して金額の平均ではなく、ばらつきに着目して説明していきます。
まずばらつきが見られるのが、「いくつになるまで正月にお金を渡すべきなのか」という点に関してです。
まず、「成人になったら、もう渡すのはやめよう」という考え方があります。具体的には、18歳、20歳までですね。
ただし、大学生の場合にはまだ定収入があるわけではなく、一般には手持ちのお金が少ないので、卒業までの22歳やそれ以上までお金を渡す、というケースもあります。
ただ、これに関しては各家庭や渡す側がそれぞれで判断すればいいかと思われます。他人もとやかく口を挟むべきではないでしょう。
私の場合は盛大に浪人をしていましたので、浪人中はお年玉をもらいましたが、大学入学後はアルバイトもしていましたので「いらない」と言って断りました。
これも、都道府県によって多少金額にばらつきがあるようです。ただし、地方だから少ない、都会だから多いといった相関関係はないようですね。
これも、渡す側が金額を各自で設定してしまって構いませんが、特に子供が小さいうちなどは他の子供よりあまりに少ないとかわいそうです。その頃は、多少周りに金額を合わせるなどの配慮をしたほうがいいでしょう。
次に、あげる方の立場による金額の差について考えてみましょう。これは、あなたの経験を思い返してみれば明らかかもしれません。
子供の頃、お正月に年始回りをしたとき、誰からもらうお年玉が一番多くて楽しみでしたか?もちろん、おじいちゃん、おばあちゃんですね。ポチ袋に「○○ちゃんへ」というおばあちゃんの手書きの文字が書かれていたのもなつかしい思い出です。
そして、叔父さん、叔母さんなどはまだ若いのであまり期待もせず、実際親からもらうよりは金額が少なかったでしょう。「まあそんなものだろうな」と気にしなかったと思います。
自分が祖父・祖母や叔父・叔母になった時のお年玉のあげ方の基準は、まさにそれでいいわけです。立場をわきまえて、金額を決めるようにしましょう。
次に悩ましい点は、渡した後のお金の行方についてです。「自分の子供に、もらったお金をどう使わせようか?」と考えてしまいます。そのお金を全部子供の管理に任せてしまってよいのか、特にもらった金額があまりに多額な場合には心配になりますよね。
そこで、以下ではお金の管理方法について説明していきます。
まず、特に子供が小さいうちは、まだまだお金の使い方がわからないことも多いです。そこで、親がいったん全部管理するというやりかたもあります。それは各家庭の方針ですので、それが悪いわけではありません。
ただし、子供が大きくなってきますと、子供にも自我が芽生えますし、お金の管理の仕方を学ばせるためにも段々と管理はしないようにしていく方がいいでしょう。子供はいつかは親から離れていくものですから。
ということで、ある程度子供が大きくなってきたら、一部は子供にお金を渡して使い方を学ばせるとよいでしょう。
特に毎年高額なお金をもらっている場合には、いっぺんに全部管理させるのではなく、親が一部を銀行口座に預けるなどある程度管理したほうがいいかもしれません。割合は、子供の金遣いの荒さに応じて変えましょう。
子供が成人に近くなると、もう自由にさせるためにもお金は全額渡してしまってよいでしょう。ただし、子供がお金にしっかりしていて、もう大丈夫だと親が判断すれば、もう少し小さいうちから全額渡してしまってもかまいません。
その際、高額であればその子のゆうちょ口座の開設をサポートしてあげてもいいでしょう。
色々と申し上げてきましたが、一番大事なのは子供の性格と親の考えに合わせて、各家庭で管理のルールを決めておくことです。それがしっかりしていれば、あとあと問題になることはないでしょう。
ただし、一度決めたルールは親の都合で勝手に変えないことが大事です。これに関しては、私に嫌な経験があります。
私が小学校低学年のころ、母親が「お年玉を銀行口座に入れてあげる。好きな時に出し入れしていい」と言われたので、お小遣いまで貯めて母親にせっせと渡していました。すると、高額になって母親が青ざめていました。
ある日、「あのお金はお前の将来のために、自分(母親)が取っておく」と言われ、取り上げられました。
それからは、お金はもらったらもらっただけきっちりと使うようになったことは言うまでもありません。あれは本当に良くなかったですね。あなたはそんなことはしないでください。
お年玉の相場について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
子供にいくら渡していいのかと、色々と気に病むことがあるかもしれませんが、なあに、実は自分がもらっていた額をそのまま子供に渡せばいいんです。これに関しては、日本は安定または停滞しているので自分のケースが参考になるわけですね。