- 不動産投資詐欺の勧誘方法にはしつこい電話・訪問営業やセミナーなどがある。
- 不動産投資詐欺を見極めるためには「きっぱり断る、不動産投資の知識を身につける、不動産会社の実態を調べる」などが大切。
- 詐欺をする人は人を騙すプロ。詐欺被害に遭わないためには対策が必要。
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将来へのお金の不安を抱えている人は多いのではないでしょうか。資金を捻出するためには「支出を減らす」もしくは「収入を増やす」ことになるでしょう。
後者の「収入を増やす」ための手段の1つとして考えられるのが、不動産投資。不動産投資は家賃収入という安定した副収入を得られる反面、初期投資が大きくなりがちなので、不動産投資詐欺などの被害に遭わないか不安に感じる人がいるかもしれません。
そこで今回は、不動産投資詐欺に遭わないための見分け方について解説します。
不動産投資詐欺とは、不動産投資に興味のある人や不動産投資を行おうとしている人をターゲットにした詐欺のことをいいます。
具体的には、手付金を受け取ったあとに音信不通となる業者や、実際は収益の見込めない物件を騙して購入させる、親密な関係になってから割高な不動産を購入させるなどの手口があります。
不動産に馴染みのない初心者は知識や経験が乏しいため、業者の言いなりになりやすく詐欺の被害に遭ってしまうことがあるのです。
不動産投資詐欺の勧誘方法にはどのようなものがあるでしょうか。ここでは、いくつか具体例をご紹介します。
不動産投資詐欺の手口でよくあるのが「しつこい電話勧誘」です。世の中には、断るのが苦手な人・気の弱い人など、強い人からの押しに弱い人が存在します。不動産投資詐欺のグループは、こうした断りにくい人をターゲットとしていることがあります。
「もう少し押せば買ってくれそう」と思われたら、相手は根負けするまでしつこい電話を止めません。詐欺グループの中には、電話をかけるリストを作成していることがあります。
訪問営業から詐欺を行うことがあります。訪問営業を行うターゲット層の1つは、土地を所有している人。登記簿謄本などから該当の土地所有者を探し当て、実際に訪問するのです。ほかにも、賃貸居住者に対して資産運用などと話を持ち掛けることもあるようです。
悪質な訪問営業の場合、話を聞く前にドアを閉じようとすると足を挟んでくることも。1度家に上げてしまうと、熱心な営業トークが始まってしまいます。
しつこい電話勧誘と同じく、契約するまで何度でも訪問したり、次につながる言葉が聞けるまで家から出て行かなかったりすることがあります。
不動産投資セミナーの中には、詐欺目的の悪質なセミナーが存在しています。不動産投資セミナーは、不動産投資に関する知識やノウハウなどを学べる有益なセミナーであることが一般的でしょう。セミナーでは書籍だけでは知り得ない情報を知ることができる場合があるからです。
しかし、詐欺目的の悪質な不動産投資セミナーでは、セミナー参加者に価値の低い物件を購入させることを目的としています。悪質な不動産投資セミナーは無料で開催されていることがありますので、注意が必要です。
不動産投資詐欺では、様々なテクニックを駆使して知識の乏しい初心者などを騙そうとしています。ここでは、詐欺で用いられるテクニックをいくつかご紹介しましょう。
不動産投資の物件選定において、利回りは重要な項目の1つです。高い利回りの物件は、収益性が高く大変魅力的に見えるでしょう。しかし、利回りには種類があります。表面利回りで計算されている場合、実際の経費などが一切含まれていません。
したがって、利回りが高く収益性の高い物件のように見えても、諸費用や諸経費を含めて計算される実質利回りは大きく下がることがあるのです。
自己資金なしで不動産投資を始める場合、かなり余裕を持たせた資金計画でないと、何かあったときに破綻してしまう可能性が高いでしょう。不動産投資詐欺を行う人たちは、物件を購入させることが目的です。
したがって、顧客が購入した後の運用についてはきちんと計算していない可能性があります。フルローンで購入する場合は特に、余裕のある資金計画を立てることをおすすめします。
上記のように、不動産投資詐欺の場合は「非公開にしているお特な物件だけど、あなたには特別に教えてあげます」というスタンスで紹介してくることがあります。
しかし、一般公開されているか否かは不動産投資の物件選定に影響を与えません。言葉巧みに説明されるとお得な物件のように思えるかもしれませんが、物件を購入するときにはそのほかの条件をきちんと確認しましょう。
不動産投資詐欺に遭わないためには、詐欺グループの付け入る隙を与えないように断ることが大切です。なぜかというと、上記で解説したように「相手が根負けするまでしつこくする」という詐欺グループがいるからです。ここでは、不動産投資詐欺の断り方や見分け方について解説します。
購入する気のない物件の話を最後まで聞く必要はありません。最後まで話を聞くことで「この人はしつこく押せば根負けして購入してくれるかもしれない」と期待させることになる可能性があります。
不動産投資詐欺に遭わないためには、営業トークの途中であっても「迷惑だ」ときっぱりと断ることが大切です。
利回りの計算方法や資金計画など、相手が提示している数字の根拠となる計算方法について質問するとよいでしょう。実際に運用するにあたって必要な項目がきちんと入っているか、必ず確認してください。
悪質なものでは、実際の収益がマイナスになってしまう物件があるようです。収益を得るために不動産投資を始めるはずなのに、マイナスとなっては本末転倒です。必ず詳細まで確認するようにしましょう。
不動産投資詐欺という観点だけでなく、不動産投資を行うのであれば「ある程度自分で判断できる力」を身に着ける必要があります。業者の言いなりでは、不動産投資詐欺とまでいかなくても収益性の低い物件を購入して後悔することになる可能性があるでしょう。
書籍を読んだり不動産投資セミナーに参加したりするなど、積極的に勉強することをおすすめします。
相手の不動産業者に不信感を持ったり、不動産投資セミナーの実施団体に不審に感じる点があったりすれば、不動産業者について調べるとよいでしょう。会社の所在地・電話番号だけでなく、宅建協会などの所属団体も確認しておくことをおすすめします。
誰しも、詐欺の被害に遭おうと思っているわけではありません。詐欺を行うグループは、人を騙すプロです。不動産投資詐欺に遭わないためには、不動産投資に関する知識を身に着けたり、詐欺業者を見分けたりするなどの対策が必要でしょう。
不動産投資に興味のある人は、ぜひ詐欺被害に遭わないよう十分注意して行動しましょう!