- PayPayは、ヤフー株式会社とソフトバンク株式会社が共同出資してできたPayPay株式会社が運営しているスマホ決済サービス。
- PayPayにはお得なキャンペーンの開催や中・小規模の加盟店が多数あることなどのメリットがある。
- 一方で、PayPay残高へのチャージ方法が限定的などのデメリットもある。
- PayPayでは2018年末の不正利用発覚以降、安全対策のための様々な取り組みを行っている。
公開日:2019年9月29日
スマホ決済の中でも代表的な存在の1つである「PayPay」。PayPayという名前はCMなどで聞いたことがあるけれど、実際どのようなサービスなのかよく知らないという方がいるのではないでしょうか。
そこで今回は、PayPayのメリット・デメリットなどについて解説します。この記事を読むことによって、PayPayの特徴やお得な使い方についての知識が深まるでしょう。
PayPayとは、PayPay株式会社が運営するスマホ決済サービスのこと。PayPay株式会社は、ソフトバンク株式会社とヤフー株式会社が共同出資して作られた会社です。
PayPayではスマートフォンアプリに表示されるQRコードをお店側に読み取ってもらったり、お店のQRコードを読み取ったりすることなどで支払いができる仕組みです。スマートフォン1台があれば決済ができるため、誰でも簡単に利用できることが特徴です。
PayPayではお店などへの支払いの他にも様々な機能があります。ここでは、PayPayで具体的に何ができるのか機能をご紹介しましょう。
PayPayの支払い方法は2種類。1つはPayPay残高、もう1つはPayPayに紐付けたクレジットカードから支払う方法です。現在はYahoo!マネーにも対応していますが、2019年9月30日(予定)よりPayPay残高へ統合されることとなりました。
PayPay残高へのチャージは、Yahoo!ウォレットと連携させている銀行口座やヤフーカード、セブン銀行ATMからの現金チャージなどの方法があります。なお、PayPayに紐付けできるクレジットカードはVISA・Mastercard・JCB(ヤフーカードのみ)です。
PayPayでは、PayPay残高を送ったり受け取ったりする個人間送金が可能です。PayPay残高の送金方法としては、「受け取り側のQRコードを読み取る」「携帯電話番号もしくはPayPayID宛てに送る」「受け取りリンクを作成して送る」という3種類があります。現金のようにお札や小銭が不要ですので、手軽にお金のやり取りができることが特徴です。
支払い対象の人がPayPayアプリを導入していれば、飲み会や旅行などの場面で割り勘ができます。幹事の人がPayPayアプリでわりかんイベントを作成し、対象の人がPayPayアプリから支払うという流れとなります。アプリ上で割り勘が完結しますので、大変便利な機能と言えるでしょう。
PayPayのほか、おすすめのスマホ決済ランキングを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
PayPayではお店などでの支払い以外にも、上記のような様々な機能があります。それでは、PayPayを利用することのメリット・デメリットにはどのようなものがあるでしょうか。ここでは、PayPayのメリット・デメリットについてご紹介します。
PayPayのメリットについて以下4点について解説します。
PayPayといえば、2018年12月に行われた「100億円あげちゃうキャンペーン」が大きな話題になりました。利用金額の20%がポイント還元され、さらに抽選結果によっては全額キャッシュバックという内容です。当初は4ヶ月の期間を設けていましたが、わずか10日間で終了するほどの大盛況でした。
現在はここまで大々的な規模のキャンペーンは行っていませんが、お得なキャンペーンが随時開催されています。
出典:エキテン総研「中小事業者におけるキャッシュレス決済導入の実態調査」(調査期間:2019年6月10日~7月3日)
エキテン総研が実施した「中小事業者におけるキャッシュレス決済導入の実態調査」によれば、中小事業者が導入しているQRコード決済(複数回答)で1位となったのがPayPay。
PayPayは全国にチェーン展開している店舗も対応していますが、中小規模の加盟店も多数あるのも特徴です。対応している店舗についてはPayPayアプリから確認することができます。
PayPayでは、東京電力や東京ガスなど一部の公共料金支払いに対応しています。払込票のバーコードをPayPayアプリで読み込むことにより決済することができます。
2019年9月30日よりヤフーアプリでの払込票の支払いがPayPay請求書払いと統合される予定です。現在よりも多くの会社・自治体が対応となる予定ですので、さらに便利になりますね。
日本でキャッシュレス決済が進まない理由の1つに、事業者が負担するキャッシュレス決済導入の費用がかかることが挙げられます。PayPayでは、初期導入費・月額固定費・決済システム手数料・入金手数料すべてが無料で導入できます。
ただし、決済システム手数料が無料となるのは2021年9月30日まで、入金手数料が無料となるのはジャパンネット銀行の場合です。その他金融機関の場合でも2020年6月30日まで無料となります。スマホ決済サービスを導入する費用面でのハードルが低いというのが、PayPayの魅力ですね。
ここでは、PayPayのデメリットである以下4点について解説します。
PayPayだけでなくスマホ決済サービス全般に言えることですが、スマートフォンの状況次第で使えなくなってしまうことはデメリットの1つでしょう。バッテリーが切れてしまったり、通信が切れてしまったりすれば、PayPayが使用できなくなってしまいます。
本人認証サービスを利用しない場合、クレジットカードでの支払い時の上限が過去30日間で5,000円となっています。さらに、本人認証サービスを利用しないとクレジットカードからPayPay残高にチャージができません。本人認証後であれば過去30日間で5万円、過去24時間で2万円まで上限が引き上げられます。
PayPayの支払い方法には、PayPay残高とクレジットカードがあります。例えば、PayPay残高で足りない部分はPayPayに紐付けたクレジットカードで支払うということができません。PayPayでは支払い方法の併用ができないというデメリットがあるのです。
ちなみに、PayPayで分割払いはできません。分割払いをしたい場合はクレジットカード会社の方法に従いましょう。
PayPay残高へのチャージ方法としては、銀行口座やヤフーカード、セブン銀行ATMからの現金チャージなどがあります。ただし、銀行口座はすべての金融機関が利用できるわけではなく、三菱UFJ銀行など一部の金融機関は対象外となっています。
さらに、クレジットカードでチャージする場合はヤフーカードのみ。PayPay残高へのチャージ方法が限定的ということは、デメリットの1つであるといえるでしょう。
スマホ決済を利用する上で、安全性と危険性について気になる人がいるのではないでしょうか。ここでは、PayPayの安全性と危険性について解説します。
2018年12月に行われた「100億円あげちゃうキャンペーン」の大々的な宣伝により知名度を上げたPayPayでしたが、その一方で「クレジットカードの利用履歴に、身に覚えのないPayPayからの請求があった」という声が続出しました。
この問題の背景には、既に何らかのところから漏洩しているクレジットカード情報がPayPayに登録できてしまうことにありました。この問題を受けてPayPayは2018年12月18日にアプリのアップデートを行い、セキュリティコードの入力上限を設けるなど対策を行っています。詳細については次の項目をご覧ください。
不正利用が発覚した当時はニュースなどで大々的に報じられていましたので、PayPayに対して「怪しい」「不安」などという悪い評価を持った方がいるのではないでしょうか。PayPayは不正利用があったことを受けて、利用者が安全に利用できるように様々な改善を行いました。
本人認証サービス(3Dセキュア)とは、自身で決めたパスワードをあらかじめ設定しておくことで、第三者に利用されることを未然に防ぐサービスのこと。決済時やサービス登録時などにおいて、本人認証パスワードが必要となります。
現在では、PayPayにクレジットカードを登録する際、本人認証サービスの有無により利用限度額に異なる制限が設けられています。
本人認証なし | 本人認証あり | |
---|---|---|
クレジットカードでの支払い上限 | 5,000円(過去30日間)
※過去24時間での制限はなし |
20,000円(過去24時間)
50,000円(30日間) |
PayPay残高へのチャージ
※ヤフーカードのみ |
チャージ不可 | 20,000円(過去24時間)
50,000円(30日間) |
第4条 補償内容
当社が利用者に提供する補償内容は以下に規定する内容とします。
(1)当社は、本件不正利用の内容に応じてPayPay残高または現金で利用者が本件不正利用によって直接被った損害を補償するものとします。また、補償を行う際に発生する手数料は、当社負担とします。
(2)前項にかかわらず、当社は、本件不正利用された金額(PayPayアカウントおよびPayPay残高に係る手数料を含みます)から、当社以外の第三者から回収できた金額を差し引いた金額を補償します。
(3)第1項にかかわらず、本件不正利用による損害について、利用者が当社以外の第三者から補償を受けられる場合は、損害の額が第三者からの補償額を超過する場合にかぎり、その超過額について補償します。
上記はPayPayの規約から引用しています。PayPayでは、万が一不正利用による被害があった場合に補償をすると規約に明記しています。他のスマホ決済サービスでも不正利用のニュースが報じられていることから、不正利用の被害にあったときの対応について不安視している人がいるでしょう。
スマホ決済サービスの中には不正利用の補償がないものがありますので、全額補償を規約に明記しているPayPayは安心ですね。
万が一PayPayが悪用されて不正取引が行われた場合でも、原則、加盟店に取引金額の全額を入金してもらえます。PayPay不正利用の被害者への補償についてはPayPayが行いますので、加盟店側に重大な故意・過失があった場合でなければ、原則加盟店側に負担を強いることはないと公式サイトに明記されています。
PayPayで利用者ができる安全対策の1つとして、「端末認証」があります。 PayPay端末認証を有効にすると、アプリを起動するときに端末で認証されているパスコードの入力などが求められます。
アプリ内の「セキュリティ設定」から端末認証の有効・無効が設定できますので、セキュリティ性を上げたい方は設定すると良いでしょう。また、スマートフォンは情報の宝庫です。PayPayアプリだけでなくスマートフォン自体のセキュリティ設定を行うことをおすすめします。
PayPayを利用するのであれば、お得に使いたいですよね。ここでは、おすすめしたいPayPayの使い方についてご紹介します。
PayPayでは、VISA・Mastercard・JCB(ヤフーカードのみ)のクレジットカードを登録することができますが、PayPayに紐付けるクレジットカードはヤフーカードにすることをおすすめします。ヤフーカードとその他のクレジットカードにおいて、ポイント還元率が大きく変わってしまうからです。
参考までに、通常時のPayPay利用特典を表にまとめています。
支払い方法 | 付与率 |
---|---|
PayPay残高
ヤフーカード |
1.5% |
その他クレジットカード | 対象外 |
これまではその他クレジットカードの利用でも付与率が与えられていましたが、2019年10月より対象外となってしまいました。PayPayで開催されるキャンペーンでも「ヤフーカード以外のクレジットカードは対象外」と明記されているものがありますので、PayPayでクレジットカードを利用するのであればヤフーカードがおすすめです。
PayPayでは期間を定めて様々なキャンペーンを行っています。例えば、2019年10月1日~11月30日までに行われる「まちかどペイペイ第1弾」では、対象店舗で最大10%が還元されるというキャンペーンとなっています。
最大10%の還元を受けるためには、対象店舗でPayPay残高またはヤフーカードで決済するという条件があります(上限あり)。キャンペーンの内容によって条件は異なりますので、条件をきちんと確認してキャンペーンを賢く活用しましょう。
LOHACOで買い物をする際、PayPayから支払いができるようになりました。チャージした金額がLOHACOで利用できますので、大変便利ですね。さらに、ポイントサイトを経由してLOHACOを利用すればポイントサイトでのポイントを獲得することができます。
LOHACOで買い物をする際にポイントサイトを経由し、決済はPayPayを利用することでポイントの二重取りが実現するのです。
スマホ決済の先駆けであり、代表的な存在となっているPayPay。キャッシュレス・消費者還元事業など、政府がキャッシュレス決済を推進しています。どのスマホ決済サービスを利用しようか悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にPayPayを検討してみてください。