公開日:2018年10月3日
つみたてNISAは、平成30年1月から新たに始まった投資制度ですが、独立系FPという職業に就いている筆者としては、つみたてNISAは、新たな貯蓄方法であると考えています。
投資なのに貯蓄ってどういうこと?といった声が聞こえてきそうですが、家計のお金をできる限り多く手元に残すためには、スポーツの勝ち負けと同じように、作戦を立てて攻めと守りのバランスを上手く活用しなければなりません。
本記事では、家計のお金を攻めで残すための方法として、つみたてNISAで成功するための3ステップを紹介します。
また、投資初心者向けの資産運用に関する知識や、つみたてNISAの金融機関選びについては以下記事を参考にどうぞ。
目次
タイトルにもありますように、本記事を読み進めていく上で投資知識は一切不要ですが、そもそも、つみたてNISAとはどのようなものなのかわからないと話が進みません。
そこで、本項では、つみたてNISAのポイントを箇条書きで紹介し、大まかなイメージを持っていただきたいと思います。
つみたてNISAは、投資初心者向けの投資制度と言われますが、上記のポイントは、積立預金に置き換えて考えるとイメージを持ちやすいです。
積立預金は、銀行などの預金口座に毎月一定金額を積立預金していくのに対して、つみたてNISAは、金融庁が指定した投資信託かETFと呼ばれる金融商品を毎月積立投資します。
つまり、預金へ積立していくか、投資信託などへ積立していくかといった違いであり、将来のまとまったお金を貯めるといった目的については、どちらも共通しています。
投資は100%儲けることができると言ってはならないとされておりますが、つみたてNISAという投資制度を活用し、毎月継続して積立投資を長い期間行えば、ほぼ100%に近い確率でまとまったお金を準備することができると筆者はあえて言い切ります。
また、つみたてNISAは、積立預金に比べて利息部分にあたる運用益が圧倒的に大きいため、同じ時間と同じ金額を毎月積立するのならば、つみたてNISAを活用した方が賢い攻め方であり、将来的な家計を考えると豊かになれるはずです。
ちなみに、つみたてNISAを活用した積立投資で成功するための秘訣は、とにかく継続して積立をすること、投資期間が長ければ長い程成功しやすいこと、積立投資をする投資信託選びの3つが決め手です。
前項では、つみたてNISAを活用した積立投資で成功するための秘訣を3つ紹介しましたが、つみたてNISAで成功するために必要な具体的な考え方について、ここでは3つのステップに分けてそれぞれ紹介します。
つみたてNISAは、10年後や20年後といった将来にまとまったお金を準備することができる投資制度でありますから、まずは、つみたてNISAでお金を用意する目的を明確にしておきましょう。
たとえば、子供のための教育資金のため、将来のリフォーム費用のため、老後生活資金のためなどが主な目的としてあげられますが、将来が漠然と不安なため、とにかくいくらでもお金を貯めておきたいといった理由でも筆者は良いと考えています。
つみたてNISAでまとまったお金を準備するためには、積立している途中でお金を引き出さないようにすることが大前提です。
これは、積立預金と異なり、運用益が保有している投資信託などの数によって変化するためであり、一言で申し上げると、投資信託などの保有数量が多ければ多い程、大きな運用益を手にすることができます。
そのため、いざ必要になった時にいつでも引き出しすることができるお金を別に貯めておき、つみたてNISAでまとまったお金を手にする時は、前項で紹介した目的が到来した時といったように、あらかじめ分けておくことをおすすめします。
つみたてNISAを活用することで、10年後や20年後といった将来にまとまったお金を準備することができますが、実際に積立投資をするために選んだ投資信託などによって、最終的な資産形成金額はすべて異なります。
また、積立投資をする上で、それぞれがお持ちの考え方も異なり、たとえば、とにかくお金を減らしたくない方、それなりにまとまったお金を準備したい方、できる限り大きなお金を準備したい方の考え方や目標金額によって、選ぶべき投資信託などが変わってきます。
つみたてNISAで教育資金を準備したい子育て世代の方には以下記事もおすすめです。
つみたてNISAが将来のお金を準備しやすいとはいえ、具体的にどのくらいの金額が貯められるのかわからなければ始めようがないと思います。
そこで、先に紹介したつみたてNISAで成功するためのステップをすべて守っているという前提で、つみたてNISAの期待効果を毎月の積立金額ごとに紹介します。
なお、期待効果の金額は、20年間に渡ってつみたてNISAを継続したものとし、途中換金しなかったものとします。
毎月の
積立金額 |
20年後の概算金額
(とにかくお金を減らしたくないタイプの方) |
20年後の概算金額
(それなりにまとまったお金を準備したい方) |
20年後の概算金額
(できる限り大きなお金を準備したい方) |
---|---|---|---|
100円 | 32,830円 | 41,103円 | 58,902円 |
500円 | 164,151円 | 205,517円 | 294,510円 |
1000円 | 328,302円 | 411,034円 | 589,020円 |
3000円 | 984,906円 | 1,233,101円 | 1,767,061円 |
5000円 | 1,641,510円 | 2,055,168円 | 2,945,102円 |
10000円 | 3,283,020円 | 4,110,337円 | 5,890,204円 |
15000円 | 4,924,530円 | 6,165,505円 | 8,835,306円 |
20000円 | 6,566,040円 | 8,220,673円 | 11,780,408円 |
25000円 | 8,207,550円 | 10,275,842円 | 14,725,510円 |
30000円 | 9,849,060円 | 12,331,010円 | 17,670,612円 |
33000円 | 10,833,966円 | 13,564,111円 | 19,437,674円 |
たとえば、20年後に1000万円を準備したいのであれば、上記表を見ることで、どのように積立して投資をすれば良いのか大まかな部分を簡単に把握することができます。
これまで紹介した3つのステップを振り返りつつ、上記表の金額をあてはめて、計画的につみたてNISAを始めることをおすすめします。
冒頭では、家計のお金をできる限り多く手元に残すためには、スポーツの勝ち負けと同じように、作戦を立てて攻めと守りのバランスを上手く活用しなければならないことをお伝えしました。
仮に、毎月の積立で将来のお金を準備することを考えた時、つみたてNISAは、攻め、積立預金は守りといった位置付けで家計のお金を考えてみることを筆者は強くおすすめします。
スポーツで勝負に勝つためには、攻めと守りのバランスが重要であるように、豊かな家計を築くためには、手元にあるお金を攻めと守りで賢く工夫した家計作りがとても大切なのです。
積立NISAを始めるには口座を開設する必要があります。銀行や証券など多くで取扱いがございますが、おすすめはSBI証券か楽天証券です。業界屈指の格安手数料や、豊富なサービス・商品ラインナップを誇るネット証券業界最大手の2社です。