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20代・30代女性は必見!結婚前後を考えた生命保険の考え方についてFPが解説

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佐藤 元宣

佐藤 元宣

佐藤元宣FP事務所代表、日本FP協会CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士。 税理士や社会保険労務士といった士業事務所経験と保険代理店を行った経験などを活かし、生活する上で避けて通れない「お金」の相談に幅広く応じている独立系FP。家計の収支状況と専門性を融合したプランニングを提供しています。

結婚は、人生の大きな節目の1つにあたりますが、これからの将来を考えますと、パートナーや子供のことも考えた生命保険選びが大切なポイントになり得ます。

また、結婚前から生命保険に加入している女性の方であれば、結婚後の人生が大きく変化することも珍しくないため、現在だけではなく、将来を考えた生命保険の保障設計が極めて大切です。

本記事では、結婚と女性の生命保険の関係について、知っておくべき生命保険の考え方とポイントを紹介していきます。

女性も自分の生命保険を持っておく時代です

夫婦共働き世帯が専業主婦のいる世帯よりも増加していることに伴い、女性が社会で活躍する時代が今後ますます大きくなっていくことが十分予測されます。

仮に、結婚を機に寿退社される方であったとしても、引き続き仕事を継続する方であったとしても、現在では、女性が自分の生命保険を持っておくことは、極めて重要であると筆者は考えています。

ちなみに、ここで言う自分の生命保険を持っておくとは、女性自身が、保険契約者(保険料を支払う人)で、かつ、被保険者(加入している生命保険の保障対象になる人)であるという意味です。

では、なぜ、女性も自分の生命保険を持つ必要があるのでしょうか?

あくまでも筆者個人の考え方によるものですが、その理由について、次項から紹介していきたいと思います。

 

①離婚をしたとしても保障が確保される

女性が自分の生命保険を持っておく必要がある1つ目の理由は、仮に、離婚をしたとしても保障が確保されるところにあります。

結婚した後、一生涯に渡って婚姻関係が継続している場合であれば、女性が自分の生命保険を持っておく必要性が多少なりとも薄れることは確かですが、もしも、離婚をして、夫がご自身(妻)の生命保険契約を解約した場合はどうでしょう?

言うまでもなく、生命保険の保障が無くなってしまうことにつながり、結果として、ご自身で何かしらの生命保険に加入しなければならず、年齢を重ねている程、保険料負担が重くなってしまいます。

このようなリスクを回避するためにも、ご自身の生命保険を持っておくことが大切であると考えられます。

 

②保険金を確実に受け取ることができる

女性が自分の生命保険を持っておく必要がある2つ目の理由は、保険金を確実に受け取ることができるところにあります。

一般に、生命保険は、保険料を支払っている保険契約者が、保険金受取人を決定したり変更したりすることができるため、たとえば、自分(妻)以外を保険金受取人に設定している場合は、保険金を受け取ることができません。

子供ならばまだしも、それ以外の親族や借金などの債権者、よりによって愛人などが保険金受取人であったとすると、将来の生活が脅かされることにもつながり兼ねません。

夫婦の多くは、生命保険の保険金受取人が配偶者になっている場合が多い傾向にあるものの、結婚後の夫婦関係の悪化やその他の理由によるリスクを回避するためにも、ご自身の生命保険を持っておくことが安心です。

 

③夫の保険契約を引き継ぐことで相続税が課される可能性がある

女性が自分の生命保険を持っておく必要がある3つ目の理由は、夫の保険契約を引き継ぐことで相続税が課される可能性があるところにあります。

たとえば、保険契約者が夫で被保険者が妻の生命保険契約があったと仮定し、病気や事故などで保険契約者である夫が死亡した場合、新しく保険契約者となった人が契約の権利を引き継ぐことになります。

この時、これまで加入していた生命保険契約に関する権利は、一定のルールの下、財産評価され、その評価された金額が相続税の課税対象となることになっています。

ケース・バイ・ケースではありますが、死亡した夫の財産状況によっては、相続税が課される可能性があることから、このようなリスクを回避するためにも、ご自身の生命保険を持っておくことが安心と言えます。

 

生命保険の加入の仕方によってかかる税金が異なる

生命保険は、保険料を支払う保険契約者、保険の保障対象となる被保険者、保険金を受け取ることができる保険金受取人といった三者の関係が必ず発生し、これらが誰なのかによって、実際に保険金受取人に課される税金が異なります。

以下、ここでは、結婚をして子供がいる世帯であることを想定し、いくつかのパターンに分けて、三者間と税金の関係をまとめて紹介します。

保険契約者 被保険者 保険金受取人 課される税金
本人 本人 配偶者・子 相続税
本人 本人 法定相続人以外の人 相続税

(非課税措置なし)

本人 配偶者 本人 所得税

(一時所得扱い)

本人 配偶者 贈与税

なお、表で紹介した課される税金は、保険契約の内容や家族構成、その他の事情によって変わることになるため、必ず税金を納めなければならないわけではありません

ただし、生命保険と税金の関係につきましては、一筋縄ではいかない複雑な部分もあるほか、結婚前後といった状況の変化によっても考え方が変わるため、少なくとも、上記税金の関係について、保険契約や見直し前にFPなどの専門家へ尋ねて確認されることを強くおすすめします。

 

医療保険や介護保険などから支払われる給付金は非課税

生命保険には、死亡や高度障害によって保険金が支払われるものもあれば、入院した場合の医療にかかるものや介護にかかるものなど実にさまざまです。

以下、一例となりますが、保険会社が販売している医療保険や介護保険をはじめ、がん保険などから支払われる給付金(保険金)の内、受け取ったお金に税金がかからないものもありますので紹介しておきます。

  • 入院給付金
  • 手術給付金
  • 通院給付金
  • 疾病(災害)療養給付金
  • 障害保険金(給付金)
  • 特定損傷給付金
  • がん診断給付金
  • 特定疾病(三大疾病)保険金
  • 先進医療給付金
  • 高度障害保険金(給付金)
  • リビング・ニーズ特約保険金
  • 介護保険金(一時金・年金) など

上記の給付金(保険金)は、保険会社によって呼び名は異なることがありますが、給付の内容が同じ性質のものであれば、税金がかかることはありません。

 

筆者が勧めたい結婚前後を考えた生命保険の考え方

本記事の最後に、筆者が勧めたい結婚前後を考えた生命保険の考え方について紹介します。

 

独身の女性は、結婚前から生命保険に加入しておくのが吉

筆者は、女性が自分の保険を持つ考え方が大切であることをお伝えしましたが、独身の女性は、結婚前の若い内から生命保険に加入しておくのが得策です。

これは、若い内から生命保険に加入して万が一の備えをしておくことは、保険料負担が少なく抑えられることに加え、離婚や寡婦(夫と死別や離別した女性)になったとしても、生命保険の保障が確保されるためです。

また、生命保険は高ければ高い程、良いものではありませんが、都道府県民共済などのような、安物買いの銭失いとなる備えだけを確保するのは避けるようにして下さい。

これは、都道府県民共済が悪いものと言っているのではなく、若い内からしっかりとした生命保険に加入しておき、足りない保障やその他の事情が起きた時に、上乗せの備えとして補填するなどの考え方を持ってほしいという意味です。

 

結婚している女性は、家族の将来を考えた生命保険に加入

結婚している女性は、家族の将来を考えた生命保険に加入するのが最重要ですが、子供がいる場合は、ライフプランを考えるのと同様に、末っ子を基準に考えることが大切です。

これは、末っ子が社会に出て独立するようになって、初めて子育てが一段落し、お金がかからなくなってくるといった節目となり、親の責任がひとまず一段落するポイントであるためです。

結婚している女性であっても、自分の保険を持つことの大切さに変わりはありませんが、専業主婦なのか共働きなのかをはじめ、社会保障と家計をどちらも考慮した生命保険に加入することも重要になります。

それぞれの家計や置かれている立場によって生命保険の考え方や適切なプランというのはまったく違うため、型にはまって紹介することはできませんが、今とこれからをどのようにしていきたいのか明確であればあるほど、より、しっかりとした生命保険に加入しやすくなることは確かです。

 

まとめ

結婚という節目によって、特に女性は今後の人生が大きく変わる可能性が高く、それによって、生命保険の考え方も変化します。

結婚前後の置かれている状況にもよりますが、女性が自分の生命保険を持っておくことについては、プラスに働くことが多い一方でマイナスに働くことは基本的にありません。

女性も男性と同じように社会で活躍し、さらに家庭での働きもあるため、見方を変えると男性以上に負担が大きい場合も十分考えられます。

これらを全体的に広い視野で考え、今だけでなく一生涯までを考えた良い生命保険に加入することが、とても大切であることは確かです。

 

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