- 生命保険に加入している世帯は88.7%で、世帯年間払込保険料は平均38.2万円。
- 生命保険の平均掛け金は、男性が年間22.8万円、女性が年間17.4万円、所得の約6%を掛け金として支払っている。
- 生命保険の月額世帯保険料の相場は、20代 1.95万円、30代 2.83万円、40代 3.22万円、50代 3.9万円、60代 3.24万円となっている。
- 生命保険の保険料の相場は参考にする程度にし、ご自身に必要な保障を用意することが大切。
公開日:2019年6月17日
他人がいくらの生命保険に入っているのか気になっている方は意外と多いです。経済状況や家庭環境、保障内容が違うので身の回りの人がいくらの保険に入っているのかはあまり関係ありませんが、実際、知人の掛け金を聞くと自分と同じくらいの金額だった場合は安心してしまいます。
また、生命保険に加入する際や見直しをする際は、生命保険の掛け金の相場を知っておくと参考になります。
今回はご自身の生命保険の判断材料の一つの要素である、生命保険の掛け金の相場をご紹介します。
目次
平成30年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、生命保険に加入している世帯は88.7%で、世帯年間払込保険料は平均38.2万円です。
万一のときの生活を守るための生命保険の掛け金(保険料)の相場は、年間平均と月額平均で見ることができます。ここでは、男女別の生命保険年間平均掛け金と月々の掛金相場をご紹介します。
生命保険の平均掛け金は、男性が年間22.8万円、女性が年間17.4万円です。
日本の平均給与が422万円(ここではそのうちの80%である337万円を手取りとして考える)で、所得の約6%を掛け金として支払っていると言えます。
収入が少ない場合は所得の10%以上の掛け金を支払う場合もあります。それを10年以上の長期契約で支払い続けます。生命保険が家の次に高価な買い物と言われる所ゆえんです。
男性では年間12~24万円未満の掛け金が一番多く、次に年間12万円未満の掛け金が多いです。年間24万円以上の掛け金を支払う男性は女性に比べて12%高いことから、男性は女性に比べて高額な掛け金を支払っています。
昔ほどではありませんが、男性が一家の大黒柱である場合が多いのでそのような傾向がみられるのでしょう。
女性では年間12万円未満の掛け金が一番多く、次に年間12~24万円の掛け金が多いです。高額な年間掛け金を支払っている女性は男性に比べて少ないです。
現在は共働きの世帯も増えているので、女性の生命保険の掛け金も男性の掛け金に近い形になっているべきですが、男女の掛け金には差があります。
男性、女性の月々の生命保険掛け金の相場は下表です。男性は月平均1.9万円、女性は月平均1.45万円の平均掛け金を支払っています。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
平均月額掛け金 | 1.9万円 | 1.45万円 |
最も多い月額掛け金 | 1~2万円(33.6%) | 1万円未満(40.8%) |
2番目に多い月額掛け金 | 1万円未満(26.7%) | 1~2万円(31.8%) |
3番目に多い月額掛け金 | 2~3万円(16.7%) | 2~3万円(13.5%) |
4番目に多い月額掛け金 | 3~4万円(9.5%) | 3~4万円(3.7%) |
5番目に多い月額掛け金 | 5万円以上(5.2%) | 5万円以上(3.0%) |
男性では月の掛け金が1~2万円が最も多く約33%、女性では1万円未満が多く約40%です。
男性の約60%、女性の約70%が2万円以下の掛け金を支払っていますが、その一方で、男性の約35%、女性の約22%は2万円以上の掛け金を毎月支払っています。男女ともに2万円の掛け金を境にして相場が分布しています。
ここでは平成30年度の世帯主年齢別に見た生命保険月額世帯保険料の平均をご紹介します。
以下が世帯主年齢別生命保険月額保険料の平均を表にしたものです。年齢が上がるにつれて前の年代よりも月額世帯保険料は上がっていますが、60代では50代の月額世帯保険料を下回ります。
20代から60代の50年間こちらの平均月額保険料を支払った場合の保険料の合計は1,816万円です。以下に年代別に詳しく見ていきます。
世帯主年齢 | 生命保険月額世帯保険料 |
---|---|
20代 | 1.95万円 |
30代 | 2.83万円 |
40代 | 3.22万円 |
50代 | 3.9万円 |
60代 | 3.24万円 |
世帯主が20代の生命保険の月額世帯保険料の相場は、1.95万円です。
20代では未婚の方が多く、結婚している場合も所得が少なかったり、子がいない場合が多いです。たくさん保障を用意する必要がないので、生命保険の保険料の相場はすべての世代で最も低くなります。
20代は生命保険に関心がない方が多いですが、生命保険は年齢が若いほど保険料が安い特徴があります。必要最低限の生命保険には若いうちに加入しておきましょう。
世帯主が30代の生命保険の月額世帯保険料の相場は、2.83万円です。
平成27年の平均初婚年齢は、男性30.7歳、女性29.0歳です。30代で結婚する方が増え、そこから出産、育児を行う世帯が多くなっています。結婚すると保険を見直し、子どもが生まれると保険を上乗せする方が多いので20代に比べると保険料の相場が上がっています。
世帯主が40代の生命保険の月額世帯保険料の相場は、3.22万円です。
40代は子の進学や住宅購入などで支出が増え、それに対する保障が必要になり保険を上乗せするので保険料の相場は上がっています。また、男女ともに体の不調を感じるようになり、それに合わせて生命保険の見直しや追加で生命保険に加入する方が増えます。
世帯主が50代の生命保険の月額世帯保険料の相場は、3.9万円です。
50代は世代別の生命保険月額保険料の相場で最も高くなります。所得がアップし生命保険で老後に備える方が増え、子の進学などにより最も保障が必要な時期で生命保険の上乗せをしている方が多いからです。
別の理由としては、更新するごとに保険料が上がる定期保険に加入している方が多いことも挙げられます。
世帯主が60代の生命保険の月額世帯保険料の相場は、3.24万円です。
60代は退職や子の独立、老後の生活が始まるため、生命保険を見直し、必要最低限の生命保険を残して必要のなくなった生命保険を整理する方が増えます。
60~64歳までの月額保険料の相場は3.62万円ですが、65~69歳までの月額保険料の相場は2.83万円と差があります。これは退職似合わせて生命保険を見直している方が多いからだと考えられます。
生命保険保険料の相場はわかりましたが、生命保険は相場通りに掛け金を支払っていればいいわけではなく、よく考えて保険に入る必要があります。
生命保険を考える上で重要なことは3つあります。
これらのことに注意し、ご自身に必要な生命保険を用意するのがベストな生命保険の掛け方です。
生命保険を考える上で大切なのは必要な保障を用意することです。保険料は必ずしも生命保険の掛け金相場に近い金額である必要はありません。相場と同じ金額でも、ご自身に必要な保障をカバーしていない場合もありますし、保険料を払いすぎている場合もあります。掛け金は高くても安くても必要な保障が用意できていれば問題ありません。
重要なのは保険料ではなく、生命保険の保障内容です。万一の時にご自身の生活を維持できる生命保険を用意し、その過程で生命保険保険料の相場を参考にされてください。
生命保険は一度加入するとそのままにしておくのではなく、年代が変わるごとに必要に応じて見直ししていく傾向がありました。今回ご紹介した生命保険保険料の相場を参考にし、ご自身に必要な生命保険を準備されてください。
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