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失敗しない「がん保険」の「選び方」

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岩崎真明

岩崎真明

独立系ファイナンシャルプランナー、CFP歴20年の資格保持者です。現在は独立系FP会社の代表として、外資系金融機関に勤務した経験も活かしつつ、幅広い金融知識を簡単にわかりやすくお伝えし、ご相談者の生活に役立てていただく相談業務を中心に活動しています。保険のセールスを一切行わないという真にお客様の立場での保険相談業務にも定評があります。

この記事のポイント

  • がん保険を失敗しないように選ぶには、自分のニーズと商品の特徴とをしっかりと理解して、上手にマッチングさせることが重要です。
  • 自分のニーズをしっかりと理解するには、自分が一番不安に思っていること、手当てしたい保障・期間、どれぐらい保険料を払うのか、などを整理しておくことです。
  • 商品の特徴をしっかりと押さえるポイントとしては、保障の内容・金額・期間、保険料、付帯サービスが挙げられます。

どのように検討すれば、失敗せずにがん保険を選ぶことが出来るでしょうか?

「おススメのがん保険」や「人気がん保険ランキング」といった記事を参考に検討したことがあるが、それらが本当に自分に合っているのか不安に感じるという方も少なくありません。

今回は、失敗しない「がん保険」の「選び方」というテーマでわかりやすく説明していきたいと思います。

 

がん保険についての基本的な仕組みはこちらの記事をご覧ください。

 

STEP①:自分のニーズをしっかり捉える

まず最初に考えるべきなのは、がん保険を検討しようとした動機、すなわちあなた自身のニーズです。

 

一番最初に考えるべきこと

ここでいう自分のニーズとは、あなたが必要と考えているがんの保障、ということです。

このニーズを捉えないままに、色々ながん保険の商品を見始めてしまうとどうなるでしょうか?

これもイイね、あっちも良さそう、と色々な商品に目移りしてしまって、商品を選ぶことが出来ない、という迷路に入り込んでしまいます。

あるいは、この商品はとりあえず保障も充実していそうだから大丈夫だろうと選んでしまって、結果的に自分に不必要な保障も含んだ保険に入ってしまう、ということもあり得るのです。

  1. 最初に考えること:自分のニーズ

 

自分のニーズを捉える観点

それでは、自分のニーズをどのように確認していけばいいのでしょうか?

次の4つの観点でニーズを整理しておくことがよいでしょう。

  • どんな保障が欲しいのか(どんな不安を解消したいのか)
  • いつまで保障が欲しいのか
  • どれぐらいの保障金額が欲しいのか
  • いくらぐらい保障に払うのか

具体的に数値で考えてもいいですし、ある程度漠然としていてもよいので、これらの観点でニーズを整理して、自分で理解しておくことが重要です。

これをしっかり整理しておくことで、先程お伝えした通り、いろいろな商品に目移りすることなく、商品の特徴を見定めていくことができます。

 

STEP②:商品の特徴をしっかり押さえる

自分のニーズがしっかりと理解できた後に考えるのが、商品の特徴です。

  1. 最初に考えること:自分のニーズ
  2. 次に考えること:商品の特徴

 

商品の特徴を見るポイント

では商品の特徴をどのように見ていけばよいのでしょうか?

次のポイントを押さえていけば、商品の特徴をほぼ網羅して比較することが可能になります。

  • 保障の内容
  • 保障の金額
  • 保障の期間
  • 保険料
  • 付帯サービス

保障の内容とは、どんな時に保険会社からお金が支払われるか、ということです。

がんと診断された時に一時金として支払われる診断給付金、ガンで入院した時に1日あたり支払われる入院給付金が代表例です。

保障の金額は、支払われる際に、どれぐらいの金額なのかということですが、1回だけなのか、複数回支払われるのか、無制限なのか、といったところが注意点です。

保障の期間は、いつまで保険として続くか、ということです。10年間なのか、一生涯続く終身といわれる期間なのかがチェックポイントとなります。

保険料は、保険に加入してから、加入者であるあなたが保険会社に支払うお金です。保障を買うお金ということもできます。毎月いくら支払うのか、いつまで支払うのかを確認しましょう。

最後は付帯サービスの有無です。お金が支払われる保障ではないのですが、無料で受けられる電話相談やセカンドオピニオンなどがあり、がんに罹患した際には心強いサービスといえます。

 

STEP③:もう一度ニーズを整理する

これまで見てきた通り商品の特徴を押さえた後に、やっておきたいことがあります。

それは、もう一度自分のニーズを整理する、見直す、ということです。

商品特徴を見たことによって、最初にニーズを考えた時には気づかなかったニーズが見えてくることがあります。それらを含めて、自分のニーズを再度整理しておきましょう。

  1. 自分のニーズ
  2. 商品の特徴
  3. 自分のニーズ(再整理

 

STEP④:最後は上手にマッチングさせる

自分のニーズを理解して、商品の特徴を押さえることができると、自分のニーズを満たしてくれる商品としてどれが一番いいのかを考えることが出来るようになります。

  1. 自分のニーズ
  2. 商品の特徴
  3. 自分のニーズ(再整理)
  4. マッチング

それぞれ重視するニーズ・商品特徴からマッチングをパターン別に考えていきましょう。その際に具体的な商品も取り上げて紹介していきたいと思います。

 

保障の手厚さを第一に考えるなら

「がんに罹患した時には手厚い保障が欲しい」

「がんで入院した場合の費用や収入減がとても心配である」

このように、保障の手厚さを第一に優先したい方は、がん罹患やがん治療に幅広く、かつ保障金額を大きく設定できる商品を中心に検討されると良いでしょう。

具体的な商品を取り上げて、どんな保障となっているのかを見てみましょう。

紹介するのは、東京海上日動あんしん生命の「がん診断保険R」です。

がん診断保険RのHPはこちら

診断給付金 1回300万円
入院給付金 1回3万円(日数無制限)
手術給付金(放射線治療含む) 1回60万円(回数無制限)
治療給付金(抗がん剤治療) 1ヶ月ごと10万円
通院給付金 1回3万円(1回の入院後の退院45日まで)
先進医療給付金 先進医療にかかる技術料(通算2千万円まで)
健康還付給付金 70歳まで払い込んだ主契約保険料累計相当額(ただし診断給付金を受け取った場合はその額を除いた額)

特徴的なのは、がん診断給付金が300万円である(と設定できる)ところです。

加えて、入院給付金、放射線治療を含む手術給付金、放射線治療などの治療給付金、通院給付金、先進医療給付金など幅広い保障が揃っています。

また、この商品は保障が終身期間ですが、特徴として70歳まで払い込んだ主契約の保険料合計額が、健康還付給付金として支払われます。ただし診断給付金の支払いがあった場合はその額を差し引きます。

30歳女性の例で考えると、月払保険料は、12,599円ですが、70歳までの主契約の払込保険料合計は4,536,000円となり、診断給付金支払いがない場合は、この金額が健康還付給付金として支払われるのです。

 

保険料の安さや最低限の保障を第一に考えるなら

「がんの保障は欲しいけれど毎月の保険料負担は押さえたい」

「他の保険もあるから、一時期だけがんの上乗せ保障が欲しい」

このように、がん保障は最低限必要な物を確保しつつ、保険料負担を少なくしたいという方には、10年間で保障を絞った商品が適しています。

このような場合に、ご紹介するのはアクサダイレクト生命のがん定期です。

アクサダイレクト生命のがん定期のHPはこちら

がん診断給付金 一時金として 100万円
がん入院給付金 1日につき 1万円
がん手術給付金 1回につき 10万円
がん先進医療給付金 先進医療の技術料の実費(通算500万円限度)
退院後療養給付金 がん入院後療養のため退院した時 10万円

1つ前の東京海上日動あんしん生命の保障内容と比べて、シンプルな保障になっていることがわかると思います。

なお、同じ30歳女性で保険料を比較すると、アクサダイレクト生命のがん定期は月払650円であり、保険料負担が相当押さえられています。

 

女性特有の保障は必須と考えるなら

「女性なので、女性ならではの保障が欲しい」

「女性特有の場合には手厚い保障の商品が望ましい」

こうした女性向けのがん保険商品についても、いくつかの保険会社から女性向け商品・レディースプランといった名称で発売されていますので、そうした商品を中心に検討されるとよいでしょう。

ここでは、女性向けがん保険の具体例として、アメリカンファミリー生命の「生きるためのがん保険Days1レディースプラン」を紹介しましょう。

生きるためのがん保険Days1レディースプランのHPはこちら

診断給付金 一時金として がんの場合 50万円(上皮内がんの場合 5万円)
特定診断給付金 一時金として がんの場合 50万円
入院給付金 1日につき 1万円
通院給付金 1日につき 1万円
手術治療給付金 1回につき 20万円
放射線治療給付金 1回につき 20万円
抗がん剤・ホルモン剤治療特約(抗がん剤治療給付金・ホルモン剤治療給付金) 治療を受けた月ごと 20万円(乳がんのホルモン剤治療の時 10万円)
女性がん特約 女性特定ケア給付金 50万円

乳房再建給付金 20万円

がん先進医療特約 がん先進医療給付金  先進医療にかかる技術料のうち自己負担額と同額(通算2千万円限度)

がん先進医療一時金  1年に1回が限度  15万円

診断給付金複数回支払特約 複数回診断給付金 1回につき 50万円
特定保険料払込免除特約 免除事由該当後に保険料はいただきません
外見ケア特約 外見ケア給付金

(1)頭部・顔の手術、手足の切断術 20万円

(2)頭皮の脱毛症状 10万円

ご覧頂いた通り、女性向けであることが一目で分かるのが「女性がん特約」です。

この女性がん特約の保障内容は、がんの治療を目的とする乳房観血切除術、子宮全摘出術、卵巣全摘出術を受けたとき1回につき20万円が支払われる「女性特定ケア給付金」と、がんの治療を目的とする乳房観血切除術を受け、その乳房について乳房再建術を受けたとき1回につき50万円を受け取れる「乳房再建給付金」となっています。

それ以外にも頭皮の脱毛時に保障される外見ケア特約なども女性向けと考えられる保障内容となっています。

 

最後はバランスを図る

具体的な商品をご紹介しながら、ニーズと保障内容とをマッチングさせるパターンをいくつかご紹介してきました。

実際には細かいところで、この保障は必要、あるいは不要、といった判断をしていくことになるはずです。

また、手厚い保障も欲しいが、保険料も節約したい、という同時には実現できないニーズがある場合には、どちらかに比重を置きつつ、自分が納得できるところでバランスをさせた商品を選ぶ必要があります。

最近の商品を紹介するウェブサイトでは、ネット上で簡単にこうした保障内容と保険料試算を手軽に試算できますので、活用してみるのもよいでしょう。

 

まとめ

失敗しないがん保険の選び方は、まず、自分自身のニーズをしっかりと理解するところから出発します。

次に、各種の情報源を利用して、様々ながん保険の商品特徴をしっかりと把握しましょう。

最後に、全体として自分のニーズが満たせるが多い商品を選択するのです。この時に気をつける点は、全てのニーズを満たそうとすると矛盾が生じてしまうことがあるため、バランスを考慮して決めるようにしましょう。