公開日:2019年1月15日
「免責期間なし」というがん保険をご存知でしょうか?そもそもがん保険でよく聞く「免責期間」とはどういう内容でしょうか?また、「免責期間なし」の商品と「免責期間」のある商品とではどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、通常のがん保険にある「免責期間」と、逆に「免責期間なし」の商品についてわかりやすく説明していきたいと思います。
そもそもがん保険って?という方は以下の記事をご覧ください。
まず、がん保険にある「免責期間」とは一体どういう内容でしょうか?
免責とは責任を免れる、ということですが、誰の責任かというと保険会社の責任です。保険会社が保険金・給付金を支払うという責任から免れる期間、というのが「免責期間」ということになります。
「免責期間」を考える前に、まず保険会社が責任を持つ、ということについて確認していきましょう。
保険に加入すると、具体的に保険会社はいつから保険金・給付金の支払いに責任を持ってくれるのでしょうか?
保険会社が保険金・給付金に責任を持ち始めるタイミングを責任開始(日)といいます。
がん保険であれば、がんに罹患した場合や治療になった場合に、商品内容で約束した給付金を支払う責任が開始される日のことです。
がん保険以外の保険であれば、次の3つが揃った日から責任開始となります。
通常の保険であれば、上記の3つが揃って、保険会社が責任を開始するのですが、がん保険に免責期間があるということは、この責任開始のタイミングが、がん保険では他の保険と異なる(遅くなる)ということになるのです。
ではがん保険の「免責期間」はどれぐらいの長さなのでしょうか?
実はがん保険の「免責期間」は90日間となっています。
責任開始の3つ(申込、告知・診査、保険料払込)が揃ったとしても、そこから90日は免責期間として保障は開始されません。
このため免責期間のことを保障が開始されるまで待つ期間という意味で、待機期間と呼ぶこともあります。
万が一、この免責期間(待機期間)中にがんに罹患した場合はどうなるのでしょうか?
保険契約は無かったこととなり、支払った保険料が返還されることになります。もちろん、がんと診断されていたとしても、そのがん保険から給付金は支払われません。
なぜがん保険には、こうした「免責期間」が設定されているのでしょうか?がん保険には「免責期間」があるのに、その他の保険にはなぜ「免責期間」がないのでしょうか?その理由を考えてみましょう。
実はがん保険は、「がんに罹患したかもしれない」という自覚症状がある方が加入することを排除しきれない、という宿命があります。
どういうことなのか、具体例で説明しましょう。
例えば乳房にしこりのようなものがある、と気づいた女性がいたとしましょう。
健康診断や病院の検査に行く前に、がん保険に加入をします。
保険会社の責任が開始する3つの条件として、申込、告知・診査、保険料払込をご紹介しましたが、がん保険の加入の際は、ほとんどが医師による診査はなく、加入するご自身の健康状態を告知することになります。
この時には、健康診断も病院の検査も受けていませんので、告知は問題なく、保険に加入することが出来るのです。
そしてがん保険の加入の後に、病院の検査を受けて、乳がんと診断されると、入ったばかりのがん保険から一時金などの給付金が支払われることになります。
金額だけで考えるならば、数千円から1万円程度の保険料を払って、100万円〜300万円の一時金を受け取ることが可能となってしまいます。
こうした、いわば一時金の受け取りを目的として保険に入ってくることを避けるために、90日間という「免責期間」を設けて、保険加入者の人達の公平性を保つようにしているのです。
仮にがんの自覚症状がある方が加入したとしても、病院にも行かずに我慢し続けることは出来ない期間を考慮して90日間が設定されていると言われています。
がん保険になぜ「免責期間」があるのか、その理由を確認してきました。では逆に「免責期間なし」のがん保険はあるのでしょうか?
実は数が少ないながらも、「免責期間なし」のがん保険は存在します。それでは次に「免責期間なし」のがん保険を紹介しましょう。
「免責期間なし」のがん保険『アクサ生命の「治療保障」のがん保険』です。さっそく具体的な商品内容を確認しましょう。
支払事由 | 支払限度 | 支払額 |
---|---|---|
手術
ガンにより手術を受けたとき |
何度でも保障
入院しなくても保障 |
1回につき20万円 |
手術
ガンにより以下の手術を受けたとき |
何度でも保障
入院しなくても保障 |
1回につき20万円 |
放射線治療
ガンにより放射線治療を受けたとき |
入院しなくても保障
60日に1回を限度として何度でも保障 |
1回につき20万円 |
化学療法(抗がん剤治療)
ガンにより化学療法(抗がん剤治療)を受けたとき |
入院しなくても保障
月1回、通算60ヵ月限度 |
1回につき10万円 |
緩和ケア(緩和療養)
ガンによる疼痛などの緩和のために緩和ケアを受けたとき |
入院しなくても保障
月1回、通算12ヵ月限度 |
1回につき10万円 |
上皮内ガン
上皮内ガンにより手術を受けたとき |
何度でも保障
入院しなくても保障 |
1回につき20万円 |
上皮内ガン
上皮内ガンにより放射線治療を受けたとき |
入院しなくても保障
60日に1回を限度として何度でも保障 |
1回につき20万円 |
上記の商品内容の通り、「免責期間なし」商品の特徴は、一時金としての保険金・給付金がなく、手術などの比較的少額の給付金に絞られていることです。
これは、さきほど確認した「免責期間」を設けている理由と整合がとれています。
100万円を超えるような一時金の給付金がないことで、自覚症状のある方が申し込みの手間をかけて、かつ保険料まで払い込んで加入してくる動機を減らせることが出来るからです。
では、こうしたがんと診断された場合に給付される一時金は必要なのでしょうか?
結論からいうと、こうしたがん保険の一時金こそ、がん保険を他の保険と区別する特徴と言うことができます。
「免責期間なし」のがん保険を検討する際には、こうした一時金の有無について十分に理解することが前提となります。
「免責期間なし」のがん保険について確認をしてきました。
そもそも「免責期間」がある理由は、がんの罹患について自覚症状を伏せたまま、がん保険に加入することが出来るため、そうした方が有利に保険金支払いを受けてしまうためです。
こうした事態を避けて、保険に加入する人達の公平性を保つために、保険に加入してから90日間はがんに罹患しても保険金や給付金の支払いがないという「免責期間」を設けているのです。
「免責期間なし」という商品もありますが、そうした商品には、がんと診断された場合の一時金給付がありません。100万円単位となる一時金がなければ、自覚症状を伏せてまで保険に加入されるリスクを減らせることになるからです。
「免責期間なし」で診断一時金もない商品がよいのか、「免責期間」があるものの診断一時金がある商品がよいのかは、ご自身の目的と照らし合わせて慎重に検討されることが大切です。
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