- 楽ラップは楽天証券が提供するロボアドバイザー。
- 楽ラップのメリット:「無料診断で最適なコースを選んでくれる、積立投資が可能、下落ショック機能(TVT)がある、楽天ポイントキャンペーン」
- 楽ラップのデメリット:「元本割れのリスクがある、NISAに対応していない、スマホアプリがない」
- 楽ラップは手数料を選ぶことができ、TVT(下落ショック機能)があることがウェルスナビやテオとの大きな違い。
公開日:2019年4月26日
楽ラップは、楽天証券が運営するロボアドバイザーです。条件を一度設定すれば、後は楽ラップにすべてお任せすることができるので、忙しいサラリーマンや主婦に人気のあるサービスです。
今回は、楽ラップのメリットやデメリットを、ウェルスナビやテオなど他のロボアドと比較して詳しく解説します。
まずは、人気ロボアドバイザーのウェルスナビやテオとの違いを見てみましょう。以下の表をご覧ください。
楽ラップ | ウェルスナビ | テオ | |
---|---|---|---|
サービス開始 | 2016年7月 | 2016年7月 | 2016年2月 |
運用者数 | 2万人 | 34万口座(※2) | 6万人 |
預かり資産 | 非公表 | 3000憶円(※2) | 315憶円 |
投資対象 | 投資信託 | 海外ETF | ETF |
最低投資金額 | 10万円 | 10万円 | 1万円 |
運用報酬料 | 0.99% | 1%(※1) | 1%(※1) |
リバランス | 3カ月に1度 | 半年ごと | 月1回 |
自動積立 | 1万円~ | 1万円~ | 1万円~ |
公式サイト |
公式サイト | 公式サイト |
(※1)ウェルスナビ、テオ共に3000万円以上の分は0.5%になります。また、テオでは毎月積み立てしている利用者を対象に運用報酬料割引制度がございます。
(※2)2020年10月9日時点の数値になります。
詳しくは「THEO(テオ)の評判は?運用実績を元に金融の専門家が評価します。」をご覧下さい。
それでは、楽ラップについて詳しく解説します。
楽ラップは、楽天証券が提供している運用一任型のロボアドバイザーです。10万円から始めることができ、AI(人工知能)が投資する銘柄を選定し運用を行います。最低投資金額を比較すると以下のようになります。
テオが一番少額から始めることができます。
楽ラップの手数料は、次の2つから選ぶべます。
楽ラップを契約している方のうち、約70%が「固定報酬型」を選択しています。どちらが得かは運用成績次第ですが、1年間の収益率が2%を超えると、「固定報酬型」がオトクになります。
出典:楽天証券
ウェルスナビ、テオともに1%(3,000万円以下)なので、楽ラップの方がわずかながら手数料が安くなります(ただし、3000万円以上は両社とも0.5%になります)。
続いて、投資対象を確認しましょう。
楽ラップは世界中の株式や債券・REIT(不動産)に投資しますが、国内の投資信託を投資対象としています。「為替ヘッジあり」の投資信託にも投資しているので、為替の影響も含めて資産運用をおまかせすることができます。
ウェルスナビやテオは海外ETF(上場投資信託)が対象です。海外ETFの銘柄数は多いものの、購入・換金時に為替の影響を受けます。
時間の経過とともに投資したファンドの価格が変わり、基本となる資産配分からズレがでてくることがあります。その場合に、ファンドの売買を行うことでズレを修正します。これを「リバランス」といいます。
楽ラップでは資産状況が毎日チェックされ、基本となる資産配分からズレが生じた場合には、自動的にリバランスが行なわれます。そして3カ月に1度、運用コースの基本となる資産配分が見直され、中長期的な見通しが変われば新たな資産配分に変更されます。
楽ラップには、主に次の4つのメリットがあります。
それぞれ詳しく解説します。
楽ラップでは、16の質問に答えるだけで最適な運用コースを決めてくれます。ロボアドバイザーによる無料診断は20万人以上が体験しており、2万人以上が楽ラップで資産運用を開始しています。運用コースは以下の9つです。
出典:楽天証券
*TVTについては後ほど詳しく解説します。
楽ラップでは、最適なコースをロボアドバイザーが提案してくれますが、自分で好きなコースを選ぶこともできます。しかし、「多くの種類があってどれがいいかわからない」という人がほとんどだと思います。
そこで、実際にどのコースの人気があるのか確認しましょう。以下の表をご覧ください。
出典:楽天証券
最も選ばれた運用コースは1000600(やや保守型:TVTあり)でした。2番目に選ばれたのが1000200(やや保守型:TVTなし)で、約半数の人が「やや保守型」のコースを選択しています。
まずはリスクを抑えてじっくり運用をしていこうと考える人が多いようです。
楽ラップでは毎月自動的に追加投資(買付)を行う、「積立投資」が可能です。ただし、積立投資だけ行うことはできません。必ず楽ラップを契約する必要があります。
出典:楽天証券
買付のタイミング(積立指定日)は、10日または25日(休日の場合は翌営業日)のどちらかを選べます。契約後でも積立金額や積立指定日を変更できるので、柔軟な対応が可能です。
楽ラップ独自のサービスがTVT(下落ショック機能)です。以下の表をご覧ください。
出典:楽天証券
楽ラップは、株式市場に投資します。株式市場が大きく下落すれば、楽ラップの損失も膨らみます。そこで、株式市場の値動きが大きくなったときは、株式の比率を減らし債券の投資割合を増やします。
TVTは損失を緩和できるので、投資家の精神面を支えることができます。実際の運用においても、TVT機能ありのコースを選択する人が多くなっています。
出典:楽天証券
楽天を利用している方は、ほとんどの人がポイントを活用していると思います。特に楽天カードはポイントが貯まりやすいことで有名です。楽ラップを運営している楽天証券も、他の楽天グループ同様、各種取引に応じてポイントが貯まる仕組みになっています。
楽ラップのキャンペーンも定期的に開催しているので、積立投資を始める時はうまく利用して、ポイントをゲットしましょう。
それでは、楽ラップのデメリットについても確認しておきましょう。
楽ラップは、投資信託で分散投資することやTVT機能などでリスクを軽減できますが、元本保証ではありません。マイナスになることもあります。ただし、これはウェルスナビやテオなど他のロボアドバイザーでも同様のリスクがあります。
楽ラップの実績については以下の記事をご覧ください。
楽ラップはNISA(少額投資非課税制度)に対応していません。NISAは年間120万円の範囲内であれば、投資資金に対する運用益を非課税にするという制度です。楽ラップでは、通常の株式や投資信託と同じように、運用益に対して20.315%(所得税15.315%、住民税5%)が課税されます。
ただ、これはウェルスナビやテオなど他のロボアドバイザーも同じです。
ウェルスナビやテオにはスマホアプリがありますが、楽ラップにはありません。スマホで株価などをチェックする人が多いと思いますので、楽ラップもスマホに対応することが望まれます。
いかがでしたでしょうか。楽ラップは手数料を選べたり、TVT(下落ショック軽減機能)があったりとウェルスナビやテオにはない特徴があります。比較表をもう一度確認しましょう。
楽ラップ | ウェルスナビ | テオ | |
---|---|---|---|
サービス開始 | 2016年7月 | 2016年7月 | 2016年2月 |
運用者数 | 2万人 | 34万口座(※2) | 6万人 |
預かり資産 | 非公表 | 3000憶円(※2) | 315憶円 |
投資対象 | 投資信託 | 海外ETF | ETF |
最低投資金額 | 10万円 | 10万円 | 1万円 |
運用報酬料 | 0.99% | 1%(※1) | 1%(※1) |
リバランス | 3カ月に1度 | 半年ごと | 月1回 |
自動積立 | 1万円~ | 1万円~ | 1万円~ |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
(※1)ウェルスナビ、テオ共に3000万円以上の分は0.5%になります。また、テオでは毎月積み立てしている利用者を対象に運用報酬料割引制度がございます。
(※2)2020年10月9日時点の数値になります。
人気のロボアドバイザーであるウェルスナビやテオとメリット・デメリットを比較・検討し、楽ラップの特徴を十分理解した上で資産運用を始めるようにしましょう。