- リノシーは入居率99.5%を誇る中古ワンルームマンション投資。
- リノシークラウドファンディングは、一口一万円からの不動産投資型クラウドファンディング。
- リノシークラウドファンディングは運用期間3カ月で利回り8%と高利回りが魅力。
- 募集は抽選式なので、申し込んでも買えるとは限らない。
- 2018年の開始からまだ10本しか実績がないので、ファンド数を増やすなど今後の運営に注目。
公開日:2019年8月23日
リノシークラウドファンディングは、2018年に始まった人気の高い不動産投資型クラウドファンディングです。1万円から不動産投資ができ、8%の高い利回りが人気になっています。
今回は、リノシークラウドファンディングの評判とメリット・デメリットについて解説します。
目次
出典:Renosy(リノシー)
Renosy(リノシー)は、東証マザーズに上場する株式会社GA technologiesが運営しています。主に次の2つの業務を行っています。
まずは、中核事業である中古マンション投資から見てきます。リノシーの中古マンション投資は、不動産投資にAI(人工知能)を活用していることが話題になっています。
リノシーの中古マンション投資は、主に年収500万円以上、上場企業勤務3年以上など銀行与信の対象となるサラリーマン向けの中古マンション投資支援サービス。不動産投資用の物件探しから賃貸管理まで一貫してサポートしてくれます。
つまり、リノシーを利用して不動産投資をすると、「管理しない大家さん」になれるのです。
出典:Renosy(リノシー)
具体的には、リノシーが取り扱っているマンションを購入し、毎月の家賃収入を得ます。マンションの管理や家賃の集金はリノシーがすべて行います。
出典:Renosy(リノシー)
リノシーを運営しているGA TECHNOLOGIES(テクノロジー)は、東証マザーズ上場企業で中古ワンルームマンション投資を手がけています。物件の管理やデータ解析などに人工知能(AI)を活用し、効率的な不動産投資を行っています。
GAテクノロジーが保有している物件を売却することで仲介手数料0円を実現し、入居率は業界トップの99.5%、サービス満足度は93.5%を誇ります。
出典:Renosy(リノシー)
物件情報の管理ツールや社内運用システムを自社で開発。削減した運営コストを顧客に還元しています。さらにこれらのシステムを用いて、契約からその後のサポートまでをすべて効率的に行います。
堅実な不動産投資ができるように情報を独自のデータベースに蓄積し、適切な物件を選びます。立地・周辺情報や建物情報などを独自にスコアリングし、将来に渡り安定した収益が期待できる価値の高い物件を提案します。
出典:Renosy(リノシー)
リノシーの中古マンション投資は、主要都市の中古ワンルームマンションに特化。ワンルームマンションは不動産投資の中で最も小さい区分所有で、多額の資金を用意しなくてもムリなく投資できます。
また、主要都市のワンルームマンションは人口集中などにより希少性が高くなることが予想されているので、安定した需要と資産価値の維持が期待できるのです。
出典:Renosy(リノシー)
リノシーでは、OWNR by RENOSY(オーナーバイリノシー)というアプリを提供しています。所有物件の情報や、新着販売物件の確認まで不動産投資に関する情報を得ることができます。
賃貸管理業務は、家賃の金額にかかわらず月額1,080円。煩わしい管理業務の手間が省けるので、仕事しながらでも安心してマンション経営を行うことができます。
魅力的な中古マンションに投資できるリノシーですが、不動産投資なのでまとまった資金が必要です。不動産投資は金融機関から資金を借りる必要があるので、ハードルが高いと感じる人もいるでしょう。
そこで、リノシーが初心者でも1万円から始められる不動産投資として始めたのが、「リノシークラウドファンディング」です。
リノシークラウドファンディングは、不動産投資型クラウドファンディング。不動産投資型クラウドファンディングは、資金を不動産事業に投資し、金銭的リターンを目指すクラウドファンディングです。
不動産投資型クラウドファンディングでは、以下のように投資案件の概要や住所などもわかるので安心です。
リノシークラウドファンディングは、不動産業務支援ツール「Techシリーズ」を利用。自社で開発したAIを活用しています。リノシーのクラウドファンディング専門チームが選定した中古マンションにオンライン上で出資者を募り、物件の運用と売却によって得た利益を出資者に分配するのです。
期間が3ヵ月と短いうえ、予定分配金利回りが8%程度と高いことから、非常に人気があります。
リノシークラウドファンディングは、不動産特定共同事業法によって顧客と匿名組合契約を結び、優先出資・劣後出資の方式で運用します。
顧客は、リノシーと匿名組合契約を締結して出資金を払います。顧客の出資金は「優先出資」となり、「劣後出資」部分はリノシーが負担。不動産の運用や売却で得た利益は、優先出資者である顧客にまず配分され、残りを劣後出資者であるリノシーに分配するのです。
優先出資者である顧客は、元本の安全性も高くなります。運用している不動産の評価額が下落した場合、その下落額は、劣後出資者であるリノシーが負担。リノシーが全額負担できない場合に優先出資者の元本が減少する仕組みになっています。
たとえば、優先出資と劣後出資の比率が70:30だった場合、不動産評価額が運用開始時評価額の30%超下落しなければ、顧客の元本に変動はないのです。
リノシークラウドファンディングが取得する不動産は公開されています。不動産の価値が3割以上の大幅下落、もしくは運営会社が倒産もしくは経営破綻を起こさない限り、損失リスクがなくて高い利回りが期待できるのです。
リノシークラウドファンディングは、申込みから契約・配当金の受取りまで、すべてオンライン上で完結できます。運用期間も最短3ヵ月、投資資金も一口1万円からと不動産投資のハードルを大きく下げ、誰でも気軽に不動産での資産運用が可能です。
リノシークラウドファンディングの契約の流れは、以下の通りです。
まずは、必要事項の記載を行い、リノシーに会員登録します。マイページから出資者登録をするために、必要事項の記載を行います。リノシーから送られてくるハガキに本人確認コードがあるので、マイページから入力します。
ファンド一覧から、投資案件を選びます。「成立前書類」に同意し、出資口数を入力して応募。1万円から投資できますが、出資の上限額は原則として100万円です。出資が確定したら、「匿名組合契約書」がメールで送られてくるので同意して、リノシーに入金します。
運用が開始すると、マイページの「収益明細」で運用状況を確認することが可能です。運用期間が終了したら、財産管理報告書が送られてきます。償還日に登録している口座に分配金が振り込まれます。
リノシークラウドファンディングは、高い利回りが魅力です。これまでのファンドの利回りは8%であり、他の投資型クラウドファンディングの利回り(5%前後)に比べても高い水準です。
また、期間も3ヵ月と短いので実際の利幅は少ないのですが、長期間のファンドに比べリスクを抑えられます。
リノシークラウドファンディングは1万円から投資できるので、不動産クラウドファンディングを試してみたい人も気軽に投資可能です。ただし、上限も100万円と決まっているので、大口の投資家には物足りないかもしれません。
少額の資金のうちはリノシークラウドファンディングで、まとまった資金の運用はリノシーの中古マンション投資と分けるといいでしょう。
リノシークラウドファンディングは、不動産投資型クラウドファンディングです。同じようなサービスとしてソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)があります。
リノシークラウドファンディングでは、リノシーが不動産に直接投資しますが、ソーシャルレンディングでは、不動産に投資する事業者に融資をします。つまり、「投資」と「融資」の違いがあるのです。
ソーシャルレンディングは融資であるため、貸金業法の関係で融資先に対する情報が原則として公開されません。ソーシャルレンディングでは事業者がわからないため、事業者が投資している物件もわからないのです。
しかし、リノシークラウドファンディングでは物件情報が公開されています。たとえば、2019年8月に募集した第10号ファンドの物件情報は、以下の通りです。
所在地や物件の写真が確認できるので、自分で物件を見に行くことも可能です。不動産投資のポイントは何といっても物件選びです。自分の目で確認できるというのは大きなメリットでしょう。
ソーシャルレンディングでは、原則中途解約ができません。しかし、リノシークラウドファンディングは中途解約が可能です。ただし、途中解約手数料が1,080円(税込)かかります。3ヵ月の短期運用なので、中途解約することはほとんどないと思いますが、急な出費が必要になったときでも安心です。
リノシークラウドファンディングは、投資ですので元本や利息が保証されているわけではありません。優先出資や、ファンドの期間を短くすることでリスクを抑えていますが、損失がでる恐れがあることは理解しておきましょう。
リノシークラウドファンディングのリスクとしては、主に以下の3つがあります。
これらの事象により、不動産の評価額が著しく減少した場合は、出資元本に損失が出る恐れがあります。
また、リノシーの信用リスクもあります。万が一、リノシーが倒産した場合には、出資金の全額が返済されないリスクがあるのです。利回りも、物件ごとの配当利回りが保証されているわけではなく、対象不動産の賃貸利益額に応じて減ることもあります。
他の不動産型クラウドファンディングは先着順がほとんどの中、リノシークラウドファンディングは抽選式となっています。10倍を超えるような人気ファンドもあるので、申し込んでも当選しないこともあります。
また100口応募しても50口だけ当選など、応募した口数と当選口数が一致しないこともあります。
高い利回りで人気のあるリノシークラウドファンディングですが、サービス開始は2018年8月。2019年8月までの1年間で10本しか募集していません。2019年も8月になって、やっと3本の募集がなされたのみです。
条件の合う物件がなかなかないのかもしれませんが、募集をいつしているかわかりにくいというデメリットがあります。また募集期間も短いです。たとえば、2019年8月に募集された3本の募集期間は以下の通りです。
短期間で物件の見極めや投資金額を決めなければならないのは困難だという人もいるでしょう。
それでは、リノシークラウドファンディングの口コミを見ていきましょう。
不動産投資サービスの会員数
リノシー:31,849人
GA Technologiesがやってる中古不動産のマーケットプレイスTATERU Funding:82,178人
TATERUがやってる不特法によるCFOwenersbook:14,541人
ロードスターキャピタルがやってるソーシャルレンディングリノシーって四半期で6,981人も増えてるのか pic.twitter.com/V3ESmnpukq
— 廣川航(๑•̀ㅂ•́)و✧ (@tosyokainoouzi) 2019年2月5日
ブログ更新しました!この勢いでリノシーが次の人気SL業者となるか!?
Renosy(リノシー)がまさか連続案件募集。GA technologyがクラウドファンディングで攻めの姿勢! https://t.co/EnWWsPGPsq
— クロノ@投資家 (@chrono_investor) 2018年9月27日
今月からファンド募集開始され話題のRenosyさんにインタビュー!👀 / Renosy(リノシー)クラウドファンディング事業責任者インタビュー クラウドポートニュース https://t.co/3YZkACyKY9
— suumin (@suuminbot) 2018年8月31日
リノシーは落選しましたが、本日のオーナーズブックには申し込めました、とはいえ相変わらずの争奪戦。月一回出金無料とか、申し込み後の入金制とか、間に合わなかった人にも優しいシステムを検討してほしいなぁ。
— りきちろ (@riki_chiro) 2018年8月16日
口コミでもリノシークラウドファンディングの人気が高いことが分かります。ただ、注目度は高いものの、ファンドの本数が少ないことや募集が抽選であることなどから、なかなか当選しないという意見も目立ちました。
今回はリノシークラウドファンディングの評判とメリット・デメリットについて解説しました。期間が3ヵ月で8%(年率)という高い利回りが期待できるリノシークラウドファンディングは、注目を集めています。
「まとまった資金が必要」「専門的な知識が必要」とイメージがある不動産投資ですが、1万円と少額から不動産投資に参加できるのです。ただし、募集案件が少なく抽選倍率が高いことや、当選しても申込口数すべてが申し込めないなど不便な点もあります。
まだ始まったばかりですが、ファンド数を増やすなど今後の運営が注目されます。
Renosy(リノシー)クラウドファンディング公式サイトはこちら