- アルバイトでも確定申告が必要な事もある。
- アルバイトの確定申告は税金を取り戻す行為。
- 確定申告は「お金の勉強」に最適。
公開日:2019年12月18日
こんにちは、婚活FP山本です。会社員なら普通に、アルバイトであっても基本的に税金のことは年末調整で済みますよね。しかし、中にはアルバイトでも確定申告が必要な事もあれば、確定申告したほうが得なこともあるのが実情です。
「自分には関係ない」と思い込んでいると、思わぬ失敗に繋がることもあるので注意しましょう。そこで今回は、アルバイトの方の確定申告についてお伝えします。あなたの人生に、お役立て下さいませ。
目次
まずは、アルバイトの方の確定申告について基本をお伝えします。冒頭でも触れた通り、アルバイトなら基本的に税金のことは年末調整で済みますが、例えば以下のような時には確定申告が必要です。
年末調整というのは一ヶ所でしかできず、年末調整していないのなら確定申告が必要になります。また例外的にアルバイトの場合は、稀に「そもそも年末調整がない」という事もあり、そんな時にも確定申告が必要です。
いずれにしても、アルバイトの方であっても確定申告が必要になる可能性は十分にあるといえます。少なくとも他人事と思い込むのは危険ですから、注意しましょう。
確定申告というのは、納税者が勝手に損をする分には特に問題視されませんが、納税の義務を怠る分には強力に問題視されます。
「他の人はちゃんと納税している」という公平性を保つためです。金額が大きいほどに問題視されますが、金額が小さくても許されるものではありません。
怠った程度に合わせたペナルティもあり、最悪の場合は「脱税」と見なされる可能性もあります。特に、アルバイト以外の大きめの収入がある方は注意しましょう。
次は、アルバイトで確定申告の対象となる条件についてお伝えします。先ほどは年末調整との関係で確定申告が必要なケースをお伝えしましたが、他にも例えば以下のような場合は確定申告が必要です。
アルバイト代そのものは、すでに税金を源泉徴収されている事が多いので、実は年末調整すら不要なこともあります(本人にとって損ですが)。しかし他の収入があった時や税金上の恩恵を受けたい時などは、確定申告が必要になる可能性が出てくる訳です。
特にアルバイトの場合は収入が少ないので、他の方法で上げる努力をしていたり、周囲が支援していたりすることも多々あります。確定申告が必要なら、しっかり対処しましょう。
近ごろは多様性の時代などと言われますが、今は本当に多くの人が様々な活動をしています。その結果、自分で自分のことがよく分からないという事も多く、確定申告の必要性についても同じです。
そんな時、条件に合うのか分からないなら、確定申告は「する前提」でいることをおすすめします。
確定申告は、けして「やったほうが損」なものではありませんからね。確定申告に必要なのは労力くらいで、金銭的には「やったほうが得」なことも多いです。
アルバイトなら、すでに源泉徴収で税金を取られている訳ですから、尚更といえます。未経験なら、練習の意味も込めてやってみましょう。
今度は、確定申告の誤解についてお伝えします。税金について知らない方の中には、確定申告を「税金を取られる行為」だと考えている方も多いです。
けして間違っている訳ではないのですが、アルバイトの方にとっては「税金を取り戻す行為」となるのが基本といえます。
というのも一般的なアルバイト代は、最初から源泉徴収という形で所得税などを差し引かれていることが多いですよね。この毎月の所得税を精算するのがアルバイトの方の確定申告です。
つまり確定申告で正確な税金額を計算して、多く払っている状態なら還付金として返してもらえる事になります。
もちろんこの理屈は、年末調整で済む方であっても同じです。そして年末調整や確定申告をしなかった場合は、税金が精算されませんから、還付金もナシとなります。しっかり確定申告して、税金を返してもらいましょう。
年末調整というのは「簡易的な確定申告」と言えるものです。このため、年末調整ではできない事もあり、確定申告したほうが多くの還付金をもらえるケースも多々あります。
「病院に通っている」方なら、医療費は年末調整では処理できないので、特に当てはまるケースです。
より多くの還付金がもらえる可能性があるなら、確定申告したくなってきたのではないでしょうか。確定申告の意味やメリットを正しく理解し、必要に応じて確定申告にも積極的に取り組んでいきましょう。
なお、あなたが今は退職して無職であるなら以下記事も参考にどうぞ。
ここからは、確定申告そのものについてお伝えします。そもそも確定申告というのは、自分で自分の納税額を計算しなければなりません。だからこそ、計算するための数字を集めることが必要です。アルバイトの方なら、最初は源泉徴収票の確認からでしょうね。
また他の収入もあるなら、そちらの確認も必要です。そして税金とは、収入から経費を差し引いて計算しますから、経費の確認も必要になります。
収入を得るために必要だった経費とともに、家族など「税金計算上の経費」も重要ですから、自分の全てを把握しましょう。
ちなみに確定申告では、基本的に収入も経費も「裏付けとなる証拠書類」が必要です。自分で勝手に「このくらいだったかな?」などと決めず、ちゃんと書類を揃えましょう。
書類を通して給料や控除(経費)金額を確認できたら、次は納付額の計算です。初めて確定申告するなら、国税庁サイトにある「確定申告書等作成コーナー」を使うと良いでしょう。細やかな説明もありますし、納付額も自動計算してくれますからね。
この結果すでに納めた税金が多かった場合は、差額を還付金として返してもらえることになります。ただし、事情によっては税金が足りない事もありますから、必ず還付金がもらえる訳ではない点に注意しておきましょう。
数字を確認して、確定申告書類を作り上げたら、あとは必要書類を添付して提出するだけです。どんな書類の添付が必要かは様々ですが、ひとまず確定申告書の作成に使った書類は全て必要と考えておきましょう。あと最近では「マイナンバーカード」のコピーも必要です。
また提出する方法は複数ありますが、初めての確定申告なら、その場で簡単にチェックしてもらえるので「税務署へ持参する」方法がおすすめといえます。最近の税務署は、確定申告の期間中は土曜でも空いているところが多いので、平日行けない人でも大丈夫です。
ちなみに確定申告の期間とは、毎年「2月16日~3月15日」となっています。土日の関係で毎年、少しずつズレますけどね。期間を超えると延滞税などペナルティを課されることもあるので、期限内にしっかり提出しましょう。
書類の作成を含めて、初めての確定申告なら色々と分からない部分も出てくることが多いです。そんな場合は、適当に作り上げるのではなく税務署で相談することをおすすめします。確定申告の期間中は、専用の無料相談コーナーを作っている税務署も多いですからね。
また近所の税理士に相談する手もありますが、その場合は有料なのが基本です。アルバイトの方なら収入が少ないことも多いですから、そういう意味でも税務署を活用していきましょう。
ちなみに税務署は、しっかり納税しようとしている方には優しいですから、ご安心下さいませ。
最後に、確定申告についての補足をお伝えします。そもそも確定申告の前に、あなたは「お金の勉強」をしたことはあるでしょうか?
お金とは、ただ働いてアルバイト代をもらい、適当に使うだけに存在している訳ではありません。稼ぎ方も、使い方も色々とあります。
またアルバイトというのは、多くの場合で最低賃金であり、大きな上昇も見込めません。このままずっとアルバイトでは、いずれ生活に行き詰まる可能性も高いといえます。
その状況を変えるには、より良いアルバイト先を探すのもアリですが、お金そのものを知ることも大切ではないでしょうか。
確定申告は自分で自分の納税額を計算しますから、ひいては税金に強くなります。また確定申告は毎年のことですから、勉強対象としても最適です。
今後、年収が高くなれば、それはそれで確定申告が必要になるかもしれません。ぜひ確定申告を最初の第一歩と考えて、今後はお金の勉強にも励んでいきましょう。
ハッキリ言って、お金は知れば知るほど得できます。税金知識を使って節税に励み、還付金を増やしたり税金を減らしたりするのは最たる例です。その損得の差は、「お金のことを知っているか否かの違いだけ」といえます。
また最近なら、お金の知識を使って投資をすることも可能です。お金の知識は、けしてムダにはならず、あなたの人生を豊かにしてくれます。
勉強が嫌いな方も多いですが、アルバイト生活を抜け出すには勉強が必須です。ぜひ人生を変えるためにも、これからは前向きに勉強していきましょう。
なお、別角度で確定申告を知りたい方は以下記事も参考にどうぞ。
アルバイトは収入が少ない事も多いですよね。だからこそ確定申告を通して、少しでも得したほうが賢明ではないでしょうか。
アルバイトの方であっても、できることは色々とあります。まずは確定申告を経験して、どんな事をすれば得になるのかを学んでいきましょう。
なお、あなたが副業でアルバイトをしているなら以下記事も参考にどうぞ。
領収書の管理~確定申告までスマホで完結できるクラウド会計サービス「freee」を使うと簡単に確定申告できます。
確定申告のやり方がわかない方も心配ありません。ステップに沿って質問に答えるだけで確定申告書類を作成してくれます。