- カードローンをまとめるために、各金融機関でおまとめローン等のサービスがある。
- まとめると、返済総額が減るなどのメリットがある。
- 一方、場合によっては支払い総額が逆に増えてしまうなどのデメリットが生じる場合もある。
公開日:2020年3月16日
今現在、複数のカードローンを抱えていらっしゃるのでしょうか。「今度はいつ、どこにいくら返せばいいのかな?」と毎日そんなことを考えながら生活している方も多いかもしれません。
でも実は、そんな風にいくつもの金融機関で抱えてしまった負債を一つにまとめてしまうことができるんです!それに、そうすることによって得をする場合もあります。
そこで、この記事では返済をまとめてしまう方法とそのメリット・デメリットについて解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
でも、借金を一本化するといわれても一体どういうことなのか、あまりピンときませんよね?それに、そもそも自分がそんなことをしてもいいのかどうかすぐには判断がつきません。
そこで、ここではまずお金をまとめる仕組みや具体的に利用する場面、またはまとめる理由やそうすることに適した人について述べていきます。
実は、そのように借りたお金をまとめることは一般に行われていて、各金融機関では「おまとめローン」などという名前で商品化されていたりします。もちろん、金融機関によって色んな呼び方をされています。
そして、このおまとめローンとは複数の借入を借り換え専用ローンで一本化するということを指します。つまり、これまでA社、B社、C社それぞれでいくらかずつ借りていたとすると、それぞれの借金をいったん完済して合計額を別で借りる、ということになります。
このような仕組みを持った商品は、銀行でも取り扱っていますし消費者金融会社でも取り扱っている場合があります。仕組みは同じですが金利などは各社で違っていることがありますので、利用する前には資料を集めて比較検討することが大切です。
あるいは、このようにパッケージとして用意されたものの中に気に入ったものがなければ、自分で通常のローンを一本にまとめる合計用として設定して各社の金額をまとめる、ということも可能です。
その場合でも特に不利になることはありませんが、自分で設定していくのが少し手間になるかもしれません。
では、そんなふうに借金をまとめる具体的な場面とはいったいどのような時に発生するのでしょうか?以下でいくつか紹介していきます。
まずは、当たり前かもしれませんがカードローンを何社も利用している場合があります。
「多額のお金が急に必要になって、借りてしまった。そしてそれを返済している間にさらに生活が苦しくなって、でも前の借金では限度額を超えてしまう。なので別の所で・・・」の繰り返しが発生したケースとなります。
また、クレジットカードのショッピング利用分に充てるという場合もあります。
「普段から買い物が好きでデパートなどに頻繁に行き、そのたび金額を気にせず色んなクレジットカードで決済をしていた。いざ支払いの段になってクレジットカード各社から何通も請求書が届き、どうしてよいかわからない・滞納にも気づかない」といったケースです。
さらに、住宅ローンの借り換えという場合もあります。住宅を購入し、何社かの借入を利用していて、何年か経ってその残高が大分減ってきたので、このあたりで1社にまとめてしまおうというケースです。
先ほどはおまとめローンを利用するシーンについて説明いたしましたが、今度は角度を変えてそれを使う理由について述べていきます。
まず、「急いで多額のお金が必要だったから」という理由があります。人生において、急にお金がたくさん入用になったということは誰にでも起こる可能性があります。
とはいえ、一か所では借りれる限度額があるので、急な場合には何社か分散して借金せざるをえないこともあります。そして、落ち着いたところで一つにするということになります。
つぎに、「金欠でお金が苦しいため」という理由があります。これは少し悲惨な状況ではありますが、貧困になり借金を繰り返すなかで、いつのまにか数社から少しずつお金を借りている結果となっている場合です。
こうなると自分でもどこからいくら借入をしているのか把握しきれなくなり不安ですので、まとめてしまおうということになります。
最後に突発的な場合として、「連休の関係で月に2回返済がある」という理由があります。普段は複数の会社に月1でお金を返していても、たまたま2回となると返済回数も2倍になってわずらわしい、いっそまとめてしまおうというケースになります。
借金を抱えている人のなかでも、特にこうした負債をまとめるサービスを利用するのにふさわしい人がいます。どのような人なのかについて特徴を挙げていきます。
まずは、「キャッシングの借入件数が2~3件以上ある」という方はこのサービスの利用を検討した方がいいでしょう。このような方は後に述べるメリットを享受することができます。
次に、「金利の負担が重い」という人もおまとめローンに適しています。実は、まとめることによって金利を減らすことができます。最後に、「自分で管理をするのが苦手」という人にもおすすめです。一つになっていれば、自分がいくら借りているかもわかりやすいですね。
カードローンを一本にすると返済が楽になる事があるというのはこれまでの説明からおわかりかと思いますが、利点を具体的に下記として挙げておきます。
以下でそれぞれについて解説いたします。
個々の金融機関からお金を借りた場合、総量規制がかかります。具体的には、年収の三分の一以上の借入はできないようになっています。
ところが、おまとめローンはこの総量規制の対象外となります。ということで、一つにしたとしても心配はありませんし、場合によっては借入額を増やすことも可能です。
複数の借入先に分散している負債を合計すると、総額は当然のことながら大きくなります。そして、借入残高の規模が大きくなると金利が下がります。
これは金利の金額そのものを考えるとわかると思いますが、借りた額が少ない場合金利を上げないとある程度の利息を取ることができません。逆に多い場合には、金利を下げても一定以上の利息が入ってくるため安く設定されます。
ということで、借金をまとめると全体としては金利が下がり、結果として返済総額が減るという嬉しい効果を得られます。
いくつもの金融機関にお金を借りていますと、それぞれに毎月返済をしなければならず手間がかかってしまいます。これをまとめてしまいますと、借入先ごとに返済する必要がなくなり、一社への返済で済みます。
また、月1回だけ返済すればよくなりますのでわずらわしさがなくなります。特にそれぞれの場所に足を運んでお金を返していた場合には、大分楽になります。
借りている先がたくさんあると、どこにいくら返さないといけないのかがわからなくなることがあります。その結果、返済を忘れてしまって最悪の場合延滞ということになってしまいます。
ということで、まとめてしまうと借入残高がはっきりとわかり、返すことを忘れることもなくなります。管理が苦手な人もこれなら安心ですね。
一方で、借金を一つにすることによるデメリットも存在します。せっかくおまとめローンを申し込んで審査も受けたのに不利になっては元も子もありませんが、これは本人が気を付けていれば避けられることが多いです。
具体的には、下記の点があります。
以下でそれぞれについて述べていきます。
借金をまとめた後に、まとめた先で追加で負債を増やしてしまう場合があります。理由をきちんと把握しているのであればまだしも、一本化して整理した後になんとなく無駄遣いをしてお金が足りなくなり、気づいて見ればまたお金を借りていたという場合はNGです。
また、まとめた分の返済期間を長く設定してしまうと、せっかく金利が低くなったのに今度は期間が長くなったせいで利息を払う期間が長くなり、結局返すお金が増えてしまったという笑えない結末になります。
借金をまとめる際には、返済総額がどうなるかきちんと計算した上で設定するようにしましょう。
おまとめローンを利用した場合、返済を終えるまで他で借りることはできません。これまで色々な所で借金をしていた場合、つい癖で「また別の所で借りよう」と思いがちですがそれはできませんので注意が必要です。
また、実際にお金を借りなくても他社と契約をすることもできません。
ローンをまとめると、いったん他社の分は完済することになります。これが、「完済した」という錯覚を生んでしまうことになります。気が大きくなってしまって、金遣いが荒くなってしまうことがあります。
ただし、借金そのものはまとまっただけで実際には減っていません。返済時期がやってきてやっと現実に帰りますが、その時にはお金がなくなっていたりします。お金を返している間は極力無駄遣いや大きな買い物は控えるようにしましょう。
数か所で借金をしていると、詐欺に引っかかることがあるので注意しましょう。相手はまさに数社にお金を借りている点をついてきます。
「ローンをまとめてあげますよ」と言葉巧みに近づいてきて、「追加の借入が筆意用です。お金を郵送してください」などと言ってきます。お金を渡すと連絡がとれなくなる、というのがお決まりのパターンです。
このようなことにならないように、借りたお金を一本化する時には必ず大手のサービスを利用するようにしましょう。
借りたお金をすっきりとさせることについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?借金を一つにするにはおまとめローンという商品が利用できます。またそうすることによるメリットもありますが、同時にデメリットもあります。
借入れたお金の合計は、動かしただけではなくなりません。きちんと返していくことが重要です。そこさえ認識しておけばいつかは返し終わることができるものです。
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