- 個人事業主専用の法人カードがある。
- 個人事業主でも法人カードを持つことで、支払い面においてビジネスとプライベートの区分けができる。
- 法人カードを選ぶポイントは「付帯サービス」と「年会費」、「ポイント還元率」の3つ。
公開日:2020年4月8日
独立して個人事業主になるとビジネス用の口座を作る方は多いかと思いますが、法人カードを作る方はそう多くないのではないでしょうか。
本記事では、個人事業主が法人カードを作るメリット・デメリットや審査のポイントなどお伝えすると共に、個人事業主の方におすすめの法人カード7種類について、それぞれの特徴やポイントを比較しつつご紹介していきます。
目次
個人事業主として起業・独立しても法人を設立していない場合、法人カードなどビジネス向けのクレジットカードを作ることはできるのでしょうか?
実は、法人カードには個人事業主向けの商品があります。こうした法人カードの中には、個人名義でも屋号名義でも利用できるなど個人事業主向けに特化しているものもあります。
個人事業主は事業用の経費も個人名義のクレジットカードで対応できますが、それでも法人カードを持つのにはどんなメリットがあるのでしょうか?ここでは、個人事業主が法人カードを持つメリットとして以下の3つをご紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
個人事業主は個人用のクレジットカードでも事業の経費を支払うことができますが、法人カードと分けて持つことで、ビジネス用の支払いとプライベート用の支払いを分けて管理することが可能になります。
法人カードを作成してビジネス用の支払いとプライベート用の支払いを分けることで、クレジットカードの明細で経費を管理できるようになることから、確定申告の際に便利です。
一般的に法人カードは個人向けのカードより限度額が大きくなっています。このため、ビジネスで大きな出費がある場合でも対応しやすくなります。
一方、個人事業主が法人カードを持つデメリットとしては年会費がかかることが挙げられるでしょう。
一般的に法人カードは個人向けのクレジットカードより年会費が高く設定されていることが多く、場合によっては負担が大きく感じてしまうことがあるでしょう。なお、法人カードの年会費は経費として計上することができます。
法人カードを作るには審査を通過する必要がありますが、その審査内容はどんなものなのでしょうか?
個人向けのクレジットカードの場合、申し込む人の属性や年収等が審査されることになりますが、法人カードの場合は行っている事業の信頼性に重点が置かれることになります。具体的には、設立年数や業績がみられるようです。
法人カードの詳細な審査基準などは公開されていませんが、個人事業主の場合は信用面・資金面などが乏しいのが一般的で、貸し倒れのリスクも大きいことから慎重に審査が行われます。
法人カードが必要な事情がある場合には、1カ月程度以上は余裕を見て手続きを進めておくとよいでしょう。
法人カードの申し込みの流れは、基本的には個人向けクレジットカードと同じと考えて問題ないでしょう。
法人カードの一般的な必要書類は以下の通りです。
ただし、個人事業主の場合は本人確認書類と個人の銀行口座番号が分かれば問題ありません。コピーを事前に取っておけばスムーズに進められる程度で、特に気構える必要もないでしょう。
個人事業主が法人カードを選ぶ際、どのような点に注目するとよいのでしょうか。ここでは具体的に以下のようなポイントをご紹介していきたいと思います。
それぞれについてご紹介します。
法人カードにはさまざまなサービスが付帯されているものがありますが、どのようなサービスが付帯されているかは法人カードを選ぶ一つのポイントとなるでしょう。
具体的には、出張が多い方は出張の手続きや手荷物の宅配サービスなどトラベルサービスがついているものや、国内外の旅行傷害保険のついたもの、国内外の空港ラウンジを利用できるものなどを選ぶとよいでしょう。
法人カードの年会費は個人向けクレジットカードより高めに設定されていることが多いですが、具体的な額はカードにより大きく異なり、数千円のものから数万円のものまであります。
先述したような、トラベルサービスや保険など付帯サービスの充実した法人カードは年会費も高く設定されていることが多いため、普段からそうしたサービスを利用するかを想定したうえで、年会費を支払うだけの価値があるかを判断する必要があるでしょう。
カード利用代金に付与されるポイントやマイルも法人カードを選ぶポイントとなります。
特に事業用の支払いにクレジットカードを利用していると、毎月結構な額の支払いが発生するため、還元率の高いカードを選べばバカにならない金額になります。そうして付与されたポイントを事業用の消耗品購入代金に充てるなどすれば、経費削減に役立てることもできます。
ここからは、個人事業主におすすめの法人カードを具体的にご紹介していきたいと思います。ここでご紹介する法人カードは以下の7種類です。
それぞれ見ていきましょう。(※年会費は全て税抜きで記載しております。)
JCBが提供する数々の付帯サービスが魅力の法人カード。年会費は1,250円と非常に安く利用しやすくなっています。国産のブランドということもあり、海外で丁寧な日本語サービスを受けられるという隠れたメリットがあります。
旅行傷害保険(海外2,000万円、国内1,000万円)やショッピングガード保険など充実した補償がありながら、年会費2,000円で利用できる人気の法人カード。年間の利用額によってポイント還元率が変動するシステムとなっており、最大還元率は1.2%と非常に高くなっています。
アメリカンエキスプレスの法人カードはステータス性の高さや出張手続き、手荷物の宅配サービス、空港ラウンジの利用など各種付帯サービスが充実した法人カードです。年会費は31,000円と高めですが、納得の内容となっているといえるでしょう。
なお、インターネット上から申し込むことで初年度年会費が無料になるキャンペーンを実施しているので、新規開設を考えているのであれば利用することをおすすめします。
ちなみに、年会費を12,000円に抑えたアメリカン・エキスプレス・ビジネスカードもあります。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード申し込みはこちら
楽天ビジネスカードは個人向けクレジットカード「楽天プレミアムカード」と2枚1セットの所有が前提となる法人カードで、通常は法人の事業性などに着目して審査がなされる中、楽天ビジネスカードは経営者個人の年齢や収入が審査の目安となります。
このため、起業したばかりの個人事業主の方でも比較的審査に通りやすいといわれています。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは、一流ホテルの宿泊などのプラチナ会員限定サービスや空港関連サービスなどを多数利用できる法人カードで、年会費は20,000円となっています。
また、年間200万円以上のショッピング利用で年会費は半額の10,000円となります。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード申し込みはこちら
三井住友ビジネスカード for Ownersは、回数払いやリボ払いなど支払方法が充実していることから人気の高い法人カードです。
その他、個人事業主であればキャッシングが可能な点や、法人カードでは珍しくApplePayに対応しているといった点も個人事業主の方には嬉しいポイント。年会費も1,250円と安く、その使い勝手の良さからコストパフォーマンスは非常に高いといえるでしょう。
三井住友ビジネスカード for Owners申し込みはこちら
NTTファイナンスBizカード レギュラーは最高2,000万円の国内外旅行保険が付帯していたり、さまざまな複利厚生優待サービスが利用できたりとサービスの充実した法人カードです。
ポイント還元率は1.0%。ポイントモール利用でポイントが最大26倍となるなど、メリットも大きいのにも関わらず年会費が無料という魅力的な内容となっています。
個人事業主におすすめの法人カードについて、そもそも個人事業主が法人カードを所有するメリット・デメリットや、法人カードを選ぶときに注意しておくべきポイントをお伝えしたうえで、7種類の法人カードを比較しながらご紹介していきました。
法人カードの審査は簡単ではないので、必ずしも目当てのカードを所持できるわけではありませんが、本記事でご紹介した付帯サービスや年会費、ポイント還元率など、ご自分のビジネスやライフスタイルの合ったものはどれかといった視点で比較検討してみてください。
なお、個人事業主の銀行口座の作り方についてはこちらの記事をご覧ください。
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