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あなたの家計は大丈夫?生命保険料の支払いが多い家計に共通する3つの法則と対策をご紹介!

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佐藤 元宣

佐藤 元宣

佐藤元宣FP事務所代表、日本FP協会CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士。 税理士や社会保険労務士といった士業事務所経験と保険代理店を行った経験などを活かし、生活する上で避けて通れない「お金」の相談に幅広く応じている独立系FP。家計の収支状況と専門性を融合したプランニングを提供しています。

家計の支出を全体的に考えた時、住宅ローンの返済に次いで多い支出が、生命保険料の支払いであると言われています。

中には、生命保険料の支払いが、ほぼ住宅ローンの返済と変わらないほど多くなっている場合も見受けられ、いわゆる保険貧乏家計になっているパターンもあります。

そこで本記事では、筆者自身の経験則となりますが、生命保険料の支払いが多い家計(=保険貧乏家計)に共通する3つの法則と対策方法を紹介していきたいと思います。

保険貧乏家計に共通する3つの法則

①すべてのリスクに備えようと心配性

生命保険は、死亡や高度障害をはじめ、病気やけがによる入院や通院、がん、女性疾病、介護など保障の対象は様々であり、いざとなった時に家計の負担を助けてくれるものであることは確かです。

しかし、すべてのリスクに備えようと心配性である方の場合、生命保険に加入しすぎていたり、保障が極端に過大であったりすることも多く、収入に見合っていない場合が多々見受けられます。

はっきりと申し上げますと、生命保険に加入することですべてのリスクに備えようとしますと、まずもって多くの家計では保険貧乏になってしまうことがほとんどであると考えられ、優先順位を決めた割り切りがどうしても必要になります。

たとえば、子育て世帯であれば、家計の収入の中心である夫もしくは共働き夫婦の死亡や高度障害による収入の減少がリスク回避のための優先項目と考えることができます。

また、病気や事故などによって入院した場合における収入の減少や医療費の大きな負担といった意味におきましては、医療保険の加入も優先順位としてあげられるでしょう。

これらに加えて、がん、女性疾病、介護なども含めて完璧にリスクに備えようとしますと、負担する保険料が極めて大きくなってしまい、保険貧乏家計になってしまうことは明白です。

 

②保険屋さんに言われるがまま保険に加入した

生命保険に加入することで、死亡、高度障害、入院、通院、がん、女性疾病、介護などといった様々な保障を確保できることは理想ではあるのですが、これらすべてを1つの生命保険でまかなうのは極めて難しいのが現状です。

実際のところ、前述したすべての保障を予算内で確保するには、多くの特約を付加している場合がほとんどあり、形式的にはオールマイティーのように見えますが、保障期間が限定的でいざといった時に機能がはたせないと推測できるような契約が多くなっている印象を受けます。

また、どのような場合に保険金が支払われるのか曖昧な特約も多く、表面上では理想形であったとしても、いざ保険金請求する場合に保障対象外であったりする場合もあることから、無駄な保険料を支払っている場合も見受けられます。

一般に、保険代理店などの保険屋さんは、不安を煽ることも保険を売る意味合いにおいてのセールストークになり得るわけで、仮に説明をしていることが正しかったとしても、基本的に保険屋さんに言われるがまま保険に加入した方の場合は、保険貧乏家計になっていることが多い傾向にあります。

 

③最も重要な保障内容が、極めて薄い

生命保険は、おもに、主契約と特約といった2つの内容から構成されており、特約のみで保険設計することはできず、必ず主契約を盛り込まなければなりません。

ちなみに、主契約とは、保険期間に渡っていつでも保障され、特約は、主契約に期間限定で上乗せ保障する役割を持っています。

このような特徴があることから、生命保険に加入する時は主契約は大きくすることが基本となりますが、主契約を大きくすることによって、支払保険料がどうしても高くなってしまうデメリットがあります。

そのため、悪い保険屋さんや保険担当者にあたってしまいますと、主契約は小さく特約を大きくすることによって、大きな保障があるように見せかけるような保険設計をしており、保険貧乏家計の方は、基本的にこのような生命保険に加入している場合が多く見受けられます。

また、意外に思われる方も多いと思いますが、友人や知人が生命保険に携わっていることなどから直接保険契約をした場合、友人や知人であるからこそ、しっかりとした生命保険の設計をして自分のことを考えてくれたと感じる方がほとんどであると思います。

しかし、ここに大きな落とし穴があり、すべて良い保険設計になっているとは限らないといった衝撃の事実があるため、このような経緯で生命保険に加入している場合は、念のため一度、第三者の方へ、生命保険の保障内容について、ご自身のニーズと合っているのか確認されることをおすすめします。

話が少し反れてしまいましたが、生命保険で最も重要なのは、主契約の保障内容が厚くなっていることであるため、期間限定保障の特約が異常に大きい場合は、無駄な保険料を多く支払っている可能性が高く、結果として、家計にも相当マイナスの影響を与えている場合がほとんどのため注意が必要です。

 

保険貧乏家計から抜け出すための対策方法

保険貧乏家計から抜け出すためには、現在加入している生命保険を再度見直してみることは大前提となりますが、保険を見直す上でおさえておくべきポイントをご紹介いたします。

 

生命保険の契約は、加入目的を持ってシンプル、かつ単体で契約

生命保険で最も重要なのは、主契約の保障内容が厚くなっていることをすでに紹介しておりますが、そもそも生命保険に加入する目的を持っていれば、主契約のみのシンプルな保険契約で十分事足ります。

たとえば、筆者の場合ですと、葬式費用や万が一のための加入目的として終身保険に加入しておりますが、特約は付けていません。

また、子供が3人いるため、末っ子が社会人として独立するまでに何かあったら困るため、そのリスクを補填する目的で、特約を付けない収入保障保険に加入しています。

もちろん、病気やけがによる入院に備えるための医療保険にも同じような考え方で加入しており、1つひとつの生命保険に加入目的を持って、主契約のみのシンプル、かつ、単体で契約をしています。

あくまでも、生命保険を見直す方の家族状況や加入目的などによってケース・バイ・ケースで判断がわかれるところもありますが、極度にたくさんの特約を付けるよりも主契約をメインに保険契約をする方が、ご自身の保障と資産確保がしやすくなります。

いつ、何が起こるかわからないからこそ生命保険に加入しているわけでありますから、いつでも同じ保障が受けられる体制を構築するのが最も合理的です。

 

社会保障を考慮して生命保険契約をすることでロスを抑える

日本では、国民皆保険制度といった制度の下、健康保険や国民健康保険など、すべての方が何かしらの公的保険に加入することが義務付けられています。

そして、これらの制度にある高額療養費制度や年金制度にある遺族年金をはじめ、健康保険の被保険者が対象の傷病手当金などは、生命保険契約を考える上で絶対に欠かすことができない要素になります。

つまり、これらの制度を加味した保険設計をすることによって、無駄な保険料を抑えられ、保障が過大になり過ぎることを防止できる効果があることを意味します。

実際のところ、これらの制度は、家族構成や職業などによって変わることになるため、一概に型にはまった考え方をすることはできませんが、少なくとも保険設計をする方の知識やスキルによって大きな差が生じることも確かです。

そのため、保険設計においての説明において、これらの制度に触れていない場合は、いったん契約を保留し、セカンドオピニオンで他の方へ相談してみるなどの工夫が必要不可欠になると考えられます。

 

まとめ

保険貧乏家計から抜け出すためには、生命保険に加入する目的をしっかりと持ち、加入している生命保険の保障を理解しておくことが大切です。

少なくとも、主契約の保障金額や特約の種類と金額を確認し、主契約が小さく、特約が大きい場合は、生命保険の見直しによって、無駄な部分が改善でき、保険貧乏家計から抜け出せる可能性が高いと思われます。

少ない保険料でオールマイティーな生命保険などありませんので、気になった方は、一度、保険証券の内容を再確認されることをおすすめします。

 

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