- iDeCo(イデコ)の掛金は1年に一回変更可能。
- iDeCo(イデコ)の掛け金を変更する場合は、運営管理機関に「加入者掛金変更届」を提出する。
- 理論上は、掛け金は最大限に出した方がトータルでお得になりやすいが、注意点もある。
公開日:2018年10月27日
iDeCo(イデコ)の掛金を変更する方法&掛け金を変更するときに知っておきたいポイントを徹底解説!
自分の老後に自分で備える、自分のための「もう一つの年金」それが個人型確定拠出年金、通称iDeCo(イデコ)です。
加入はもちろん、掛け金の設定、運用商品の選定まで自分の意思で行います。そして、掛け金は月換算当たり最低5,000円から出せます。
でも、働き方や収入が変わって、掛け金を増やしたり減らしたりしたい時には、どのようにするのでしょうか?
今回はiDeCo(イデコ)の掛け金変更について見てみましょう。
また、iDeCo(イデコ)の掛け金の金額について知りたい方には以下記事がおすすめです。
目次
iDeCo(イデコ)の掛金は1年に一回変更可能です。
ここでの1年とは「12月分から翌年の11月分まで」の1年間です。
iDeCo(イデコ)の掛け金を変更する場合は、運営管理機関に「加入者掛け金変更届」を提出します。
運営管理機関とは、例えば「楽天証券」「SBI証券」「マネックス証券」などです。電話などで連絡をして、書類を送ってもらいます。なお、加入者区分(主婦や会社員など)によって、書類が異なります。
後は、金額などを記入して送ります。
掛金を変更したくなったら、いつでも行えます(繰り返しですが、年に一回しか変更はできません)。
出典:イデコ公式HP
※画像:加入者掛け金額変更届(加入者区分に応じて書式が異なります)
iDeCo(イデコ)の掛金は年に一回変更することができ、変更する場合は、各々の運営管理機関に連絡して「加入者掛金変更届」を取り寄せて提出する。
iDeCo(イデコ)の掛け金の変更ですが、月々最低5,000円から始められ、1,000円単位で、各々の上限(上限金額については後述)まで自由に設定できます。
掛金は1,000円単位で変更できる(各々の上限まで)
掛け金変更の方法は同様です。各々の運営管理機関に連絡して、「加入者掛金変更届」を取り寄せ・記入・返信します。詳細は、各運営管理機関にお尋ねください。
掛金を増やしたものの、銀行口座などの残高が不足して引き落とせなかった場合、その月の掛け金は後から出すことができません。
原則として、毎月の掛け金は「翌月の26日(休業日の場合は翌営業日)に銀行などの(あらかじめ自分で定めた)預金口座などから振替納付されます。
また、平成30年1月より、年一回以上の任意の月にまとめて納付することもできます。
(例:11月の掛け金は12月26日に指定の口座から引き落とされる)
iDeCo(イデコ)の掛け金は年に一回、変更できることが分かりました。ただ、問題はいくらにすべきなのか?というところではないでしょうか。また、iDeCo(イデコ)ではその人の働き方によっても掛け金の上限が異なります。
以下3つのポイントを順番にチェックしてみましょう。
働き方によって、iDeCo(イデコ)に出せる掛け金の上限は異なります。自分の場合は、いくらか、下の表をチェックしてみましょう。
加入者区分 | 月額(単位:万円) | 年額(単位:万円) | |
---|---|---|---|
第1号被保険者(自営業など) | 6.8(国民年金基金または国民年金付加保険料との合算枠) | 81.6(国民年金基金または国民年金付加保険料との合算枠) | |
第2号被保険者(会社員・公務員など) | 会社に企業年金がない会社員 | 2.3 | 27.6 |
企業型確定拠出年金に加入している会社員 | 2.0 | 24 | |
確定給付企業年金・厚生年金基金と企業型確定拠出年金に加入している会社員 | 1.2 | 14.4 | |
確定給付企業年金・厚生年金基金のみに加入している会社員 | |||
公務員など | |||
第3号被保険者(専業主婦・主夫など) | 2.3 | 27.6 |
iDeCo(イデコ)の掛金上限は働き方によって異なる
iDeCo(イデコ)の掛け金上限が分かりました。それでは、掛け金はいくらにするべきでしょうか?
これは、各々が考えて決めるべきことなので、一方的に決めつけることができません。ただ、それをふまえた上で「理論上はどうなのか?」を見てみましょう。
「理論上は、掛け金を最大限に使った方がトータルでお得だと考えられる」となります。何しろ、iDeCo(イデコ)には大きな節税効果(掛け金の全額所得控除・受け取り時の各種控除)とお得な資産運用の効果(非課税・再投資のこと)がありますので、これを最大限に発揮させるためには、最大限に使った方がお得と考えられます。
ただ、現実問題として、引き出し時期が原則として60歳以降になります。そのため、その前にお金に困っては本末転倒です。いざという時のためのお金(例えば百万円)が貯まるまでは、iDeCo(イデコ)の掛け金を低めに抑えるのも現実的かもしれません。
理論上は、掛け金を最大限に使った方がお得だと考えられるが、原則として60歳まで引き出せないので、その点をしっかり考える
iDeCo(イデコ)は老後のお金を自分で積み立てる制度です。今すぐには役に立たないかもしれませんが、将来は大きな力になり得ます。
また、iDeCo(イデコ)では価格変動リスク(つまり損をする可能性がある)のある投資商品(投資信託)で積み立て投資をすることもできます。
仮のお話ですが、人によっては、出したお金の3倍程度を受け取ることができる「可能性」もあります。多くの現役世代にとっては、「老後はまだまだ先の話」と感じるかもしれませんが、それだけに今からできることを最大限に行うことが得策だと感じます。
老後資金の重要性の実感がわかない人は、次のざっくりとした計算をしてみましょう。
一例として、Aさん(女性)で行ってみます。女性は4人に一人がおよそ100歳まで生きる時代です。
上記は、あくまでもざっくりとしたものです。もちろん、公的年金の受取額は個人によって異なりますし、相続や、そのほかの個人年金などのある・なしで条件は異なります。
ただ、多くの人にとっては、④のお金を現役時代のうちに積み立てで用意しておくことが重要だと考えられます。
そして、それを用意するのに、節税もでき、運用益の非課税もあるiDeCo(イデコ)を活用するのはとても合理的だと考えられます。
iDeCo(イデコ)の掛金変更は、やってみると意外と簡単です。生活に余裕がある方は、掛け金を少し増やすことを検討しても良いかもしれません。
また、生活に余裕がない方であれば、より一層、節税などでお得なiDeCo(イデコ)を最大限に使うために、掛け金を増やすことを真剣に検討すべきかもしれません。老後のあなたを助けるのは、今のあなたかもしれません。
転職・離職時に必要なiDeCo(イデコ)に関する手続きは、こちらの記事をご覧ください。
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