- ネット証券選びでは、「手数料」「取扱商品数」「取扱顧客数」がポイント。
- ネット証券選びで迷ったら、「自分が利用している関連会社」を検討しよう。
- ネット証券の手数料は破格の安さ。
- ネット証券は、初心者向きの投資信託を多く扱っているところがある。
- ネット証券を選ぶ際は、NISAやiDeCoも視野に入れよう。
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昔は、ネット証券でのオンライントレードはできないところがほとんどでしたが、今やオンライントレードができない証券会社はおそらくないでしょう。
今回は、資産運用が初めてという方でも簡単にネット証券を選べるように、いろいろな項目をランキング形式でご紹介しようと思います。ぜひ、口座選びの参考にしてください。
さて、ネット証券でオンライントレードをするにあたって、どういうポイントを見ていけばよいでしょうか?資産運用は千差万別とはいえ、いくらかは誰にでも共通する部分があると思います。
例えば手数料です。手数料は収支が確実とはいえない資産運用の世界で、唯一計算できるものです。ですので、なるべく安いほうがよいでしょう。
取扱商品の多さというのも気になります。株式1つとっても、東京証券取引所で売買される株式しか取り扱っていないという証券会社もあります。
また、投資信託や外国株などは如実に証券会社の方針が出るところで、取扱商品数に差が出ます。例えば、投資信託でいえば、取扱数が2本という会社から数千本という会社までいろいろです。
また、信用という面ではどうでしょうか?証券会社は実にたくさんあるので、大手というところもあれば、そうでないところもあります。何をもって大手というかは意見の分かれるところかもしれませんが、取扱顧客数が多いところは大手であり、信用もあるといえるのではないでしょうか。
サービスよりも安心安全を重視するという方も少なくないと思います。自分の財産を預けるのですから当然ですよね。そこで、取扱顧客数を表す取扱口座数に着目してみてはいかがでしょうか。
こういったポイントをまとめて、以下にランキング形式でご紹介させていただきますので、口座選びのご参考にしてみてください。
ではさっそく、各項目のランキングに寸評を入れてご紹介していきたいと思います。最初に断っておきますが、これらのデータは主に各社ホームページの内容を参考に、2020年5月時点での情報をもとに作成しております。
証券会社のサービスの変更にともなってランキングの順位・内容も変化する可能性があるので、その点はご注意ください。
順位 | 証券会社名 | 口座開設数 |
---|---|---|
1位 | SBI証券 | 約500万件 |
2位 | 楽天証券 | 約400万件 |
3位 | マネックス証券 | 約185万件 |
4位 | 松井証券口座 | 約120万件 |
5位 | auカブコム証券 | 約115万件 |
6位 | GMOクリック証券 | 約42万件 |
口座開設数ランキングは、やはり有名大手ネット証券が並びます。ネット証券だけあって、IT企業関連が多いです。SBI証券はソフトバンクグループ、楽天証券は楽天グループ、auカブコム証券はKDDIの関連会社です。
株式初心者の方はこのネット証券の中から選べば間違いないでしょう。強いてこの中から選ぶとしたら、自分がよく利用しているサービスがあれば、その関連のネット証券を選ぶのがよいかもしれません。
例えば、楽天のサービスをよく使っているのであれば、楽天ポイントを使ったり貯めたりできる楽天証券を選ぶとか、住信SBIネット銀行の口座を持っているならSBI証券という風にです。
同じグループの銀行を使っていれば、ネット証券の口座にお金を移行する際に、手数料がかからないなどの優遇を受けられます。そのような細かい点での違いが出てきますので、使っている銀行などを確認してみましょう。
また、このランキングに出てきたネット証券は、ほかのネット証券が新しいサービスを打ち出すと、追随して同じようなサービスを同じような値段で提供することがあります。ですので、そこまで証券会社ごとの違いを気にしなくてもよいかもしれません。
特に上位3社のSBI証券・楽天証券・マネックス証券はサービス競争が激しく、同程度の質のサービスをすぐ打ち出してくる傾向があるようです。とはいえ、いろいろな証券会社の違いが気になる方は、以下のランキングを参考にしてみてください。
順位 | 証券会社名 | 手数料 |
---|---|---|
1位 | ライブスター証券 | 88円 |
1位 | DMM.com証券 | 88円 |
3位 | GMOクリック証券 | 96円 |
4位 | SBI証券 | 97円 |
5位 | auカブコム証券 | 99円 |
6位 | 岡三オンライン証券 | 108円 |
こちらは、10万円の取引をした際の手数料をランキングにしたものです。手数料は各社いろいろな価格設定をしており、その区分もネット証券によって異なるため、一番多いであろう10万円取引時のランキングにしました。
ですので、ほかの価格帯、例えば50万円や100万円という金額の場合はランキングの順位も当然異なります。また、松井証券のように1日合計50万円の取引までは無料というサービスをしているところもあり、単純な比較は難しくなっています。
このランキングはあくまで、通常の10万円分の株式を売買した際の取引のランキングだということにご注意ください。
10万円取引時手数料ランキングからいえるのは、総じてネット証券は手数料が安いということです。10万円の取引に約100円の手数料ですから、およそ0.1%しか手数料がかかっていません。
店舗に直接電話注文して売買するところもありますが、数千円かかることもあるので、比べるとネット証券は格安だということがわかります。
順位 | 証券会社名 | 投資信託数 |
---|---|---|
1位 | SBI証券 | 2651本 |
2位 | 楽天証券 | 2635本 |
3位 | 松井証券 | 1254本 |
4位 | auカブコム証券 | 1182本 |
5位 | マネックス証券 | 1176本 |
6位 | 岡三オンライン証券 | 542本 |
次は取扱投資信託数ランキングです。投資信託とは簡単にいえば、投資家が投資信託を購入したお金を使って、プロのファンドマネージャーが株式や債券などの金融資産を選んで買うもの。つまり、有望な金融商品をプロに選んで貰うものです。
また、中には人が選ぶのではなく、一定の基準を満たした金融商品を機械的に買っていく投資信託というものもあり、そういったタイプはおおむね手数料が安くなっています。
この投資信託は聞き馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが、1つの投資信託で複数の金融資産を購入できるので比較的安全で、初心者の方にぜひおすすめしたい金融商品となっています。
証券会社によっては投資信託の取り扱いがほとんどないようなネット証券もありますので、ネット証券選びの際は注意しましょう。
投資信託というのは非常に多岐にわたる商品が出ており、1位のSBI証券の場合、2000本を超える取扱数となっています。
このランキングに載っているネット証券であれば、かなりの投資信託を取り扱っていますから、「いざあの投資信託が欲しい」というときでも購入できないということはないでしょう。
投資信託に興味のある方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
順位 | 証券会社名 | 取扱数 |
---|---|---|
1位 | マネックス証券 | 約3600銘柄 |
2位 | SBI証券 | 約3300銘柄 |
3位 | 楽天証券 | 約3000銘柄 |
4位 | DMM.com証券 | 約1000銘柄 |
唐突ですが、皆さんはGAFAMという言葉をご存知でしょうか。これは、Google・Apple・Facebook・Amazon・Microsoftの5つの企業を表す言葉で、各会社の頭文字をとって名付けられました。どれも超有名企業ですから、1つ1つの会社のことはきっとご存知だと思います。
最近、このGAFAMの5社で、日本の東証1部約2170社の時価総額合計を上回ったというニュースが報じられました。簡単にいってしまえば、日本を代表する2000社以上の会社の合計より、GAFAMのほうが大きくなったということです。
GAFAMのほうが大きくなったということには異論がある方もいらっしゃるかもしれませんが、時価総額という根拠のある数字でGAFAMのほうが上回ったということは事実ですので、この5社の勢いはほかの会社と比べて別格であるといえます。
基本的にはこの5社はIT企業ですので、今後も当面は勢いが衰えないと考えられます。そのような外国の株にも、今やネット証券を通じて投資できるようになりました。このランキングは、ネット証券ごとにどれだけ米国株を扱っているかのランキングです。
このランキングは4位までとなっていますが、米国株は取り扱っていない証券会社も多く、取り扱いがあっても銘柄数が少なすぎる証券会社もあるので、そのようなところは省略しました。
また、米国株とは別に中国株を扱っている証券会社もあり、特にマネックス証券・SBI証券・楽天証券の3社は中国株の取り扱いも多いです。
さて、ここまで口座数・手数料・投資信託数・米国株といろいろなランキングをご案内してきましたが、ランキングとはあくまで数字で表現できることに順番をつけているだけですので、このランキングがすべてというわけではありません。
例えば、手数料のランキングで1位になったライブスター証券ですが、手数料の安さでは大変魅力的ですが、名証・札証・福証などの市場以外の地方単独上場銘柄を取り扱っていません。
これはどういうことかというと、株式を取引する場所として東京証券取引所が有名です。学生の時に学校の社会科見学で行ったという方も少なくないと思います。しかし、日本には東京証券取引所以外にも大阪取引所や名古屋証券取引所などが存在しています。名前のとおり大阪や名古屋にあります。
このような東京以外の取引所では、その取引所でしか取り扱っていない株式が存在し、その多くは名古屋証券取引所であれば名古屋の企業という風に、地元に密着している企業が多いです。
そういった地方でのみ扱っている株式の銘柄は、ライブスター証券では売買できないということになります。これは興味のない方には全く問題のないことですが、もし地方で取り扱っている銘柄をどうしても欲しいということであれば、取り扱っている証券会社の口座を開くより仕方ありません。
証券会社の口座は、銀行の口座と一緒で複数持つことが可能ですから、手間のことを考えなければ特に問題はありませんので、その方次第ということになるかもしれません。
ここで注意して欲しいのがNISAという制度です。NISAという言葉を聞いたことがあるという方は結構多いかもしれません。NISAとは2014年から始まった、株式取引などで発生する税金に対する優遇制度です。
通常、株の取引で利益を出した場合、利益に対して20.315%の税金が課税されます(所得税が15.315%、住民税が5%)。しかし、NISAが適用された口座であれば、この税金が免除されます。
20%近い税金が免除されるのですから大変お得な制度なのですが、このNISAが適用される口座というのは1人1口座しか持つことができません。変更は可能ですが手続きが必要で、私自身したことがありますが、だいたい1~2週間ぐらいかかります。
ですので、NISAを適用するメインの証券会社はここだと決めて、そこでNISA用の口座を開くのが賢明といえるでしょう。
余談ですが、2018年からはつみたてNISAという積立て向けのNISAが開始され、NISAとは厳密には別の制度が開始されました。NISAとつみたてNISAは別ですので併用はできません。どちらかを選ぶことになります。
NISAは利用者にとって大変よい制度ですが、変更が多く、限度額や上記のつみたてNISAの開始など、2~3年おきぐらいに何かしら新しい変更があります。利用する際はよく確認することをおすすめします。
また将来的には、このNISAとつみたてNISAは一本化され一緒になる予定とのことです。
NISAに興味のある方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
また、株式取引とは少し離れますが、金融会社ではiDeCoという年金のための制度にも加入できます。これは会社で積立てている年金とは別に、自らがお金を出し年金にプラスするという制度なのですが、これも前述のNISA同様1人1口座しか持てません。
今やほとんどの証券会社でiDeCoの口座を持つことが可能ですので、興味のある方は証券会社で口座を開く際に、合わせて確認したほうが後々手間がかからなくてよいでしょう。
今回、いろいろなテーマでランキングを発表しましたが、特に前述のランキングに複数載っているSBI証券・楽天証券・マネックス証券がおすすめです。
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