- 生命保険の解約は切り替え加入が完了してから行うこと。
- がん保険に関しては免責期間を考慮しておくこと。
- 担当者の抵抗は毅然として対応することが大事。
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生命保険を見直したり、切り替えたりするときに前の契約を解約にすることになります。他社へ切り替えるとき、担当者がいる場合は解約する連絡を入れることに躊躇してしまう方もいらっしゃいます。
今回のテーマは、解約するときの手続きに関する方法、注意点を解説していこうと思います。今まさに解約をしようとお考えの方はぜひご一読ください。
では、生命保険の解約についてどのような状態になるのか、どんなことが起こるのか解説しておきます。
生命保険を解約すると当然ですが、保障がなくなります。保障内容も死亡保険なのか、医療保険なのか、解約した内容によって異なります。
解約が成立する要件として、解約の申し出をするだけでなく、書類を保険会社に返送し、到着した日が解約日となりますので、覚えておいてくださいね。
保障がなくなりますので、次に新たな保障を掛けておくのか、全く保障がない状態にするのか分かれます。新しい保障の場合は切れ間がないようにしておきましょう。
いったん解約が成立してしまうと、それまで契約していた内容に戻すことは不可能です。やっぱり元に戻したいということであれば、解約用紙が保険会社に到着する前に連絡を必ず入れるようにしておきましょう。連絡がなければ解約の意思ありと判断されて処理されてしまいます。
生命保険を解約すると、保険内容によっては解約金が返ってくることがあります。貯蓄型保険というものであれば支払った保険料(掛け金)が少しずつ貯まっていて、解約のタイミングで貯まった金額全額が手元に返ってきます。
使い道の有無で解約の意味合いも変わるかもしれませんが、お金が返ってくることに対しては素直にうれしいですね。
では、生命保険の解約手続きについて解説しておきます。最近の解約方法はネットを通じて申請できるものもあります。その手順についても解説していきますので、ご自身の契約が該当するのか確認しておきましょう。
通常の解約手順に関してですが、まず解約しますという意思を伝えなければなりません。どこに連絡すればよいのかということですが、担当者が付いている契約(1社のみで加入している場合)は担当者へ直接連絡します。
また大手の生命保険会社ではお客様窓口があることもありますので、窓口へ出向いて解約することもできます。保険代理店で加入し複数にわたり加入している場合は、直接担当者へ連絡するか、各保険会社のカスタマーサービスセンターへ連絡を入れると解約書類を送ってくれます。
まとめると次のようになります。
解約用紙が自宅に届くと、解約用紙のほかに必要な書類を求められます。通常、署名のみで解約書類を返信すれば問題はありません。また、署名に加え捺印が必要な会社もあります。
そして保険会社によっては、保険証券を同封し解約書類と一緒に返送しなければならないこともあります。もし保険証券が手元になければどうしたらよいのでしょう。
保険証券が手元になければ、本人確認書類のコピーを取って同封すれば解約できますので安心してください。持ち物の中で一番身近な本人確認書類であれば運転免許証でしょう。次に健康保険証、パスポートです。運転免許証を所有していない方は確認書類が2点必要になることもあります。
ここでご注意いただきたいのは、本人確認書類の住所と書類が送られてきた住所が一致していることです。例えば、運転免許証は更新まで住所の書き換えは裏面に記載されることになります。
表面だけコピーして裏面のコピーがなければ不備と見なされ、返送されることになります。再度提出が必要になり、解約金を何かの支払いに充てようとお考えの場合は返金のタイミングがズレることも考えられますので、注意が必要です。
解約金が200万円を超えるような大きなご契約の場合ですと、住民票が必要になることもあります。
200万円以上の解約金ですので、保険会社としては契約するときも解約するときもマネーロンダリングを警戒しなければならず、徴求する書類も簡単な書類に加え、本人しか取得できない書類をお願いすることになります。ご自身の契約が高額な解約金となっている場合は覚えておいてください。
一部保険会社では、ネットで解約書類の発送手続きを行っている保険会社もあります。手続きの方法は保険会社のHPより行いますが、お客様専用マイページというアカウントを作成し、ご自身の契約が分かる状態にしておかなければなりません。
ネットに抵抗がない方、他社でさまざまなアカウントを作成したことがある方にとっては簡単な作業だと思います。
マイページより解約を選択し、その後は書類の発送が行われ、返送すると解約となりますので、保険会社への連絡がないという点がメリットになるでしょう。
また、あんしん生命では解約用紙を送るのではなく、解約専用のQRコードが記載された書類が送られてきます。やり方は簡単で、送られてきたQRコードを読み込んで画面を進めるだけで完了します。
送られてきた日に手続きを完了するとその日が解約日となりますので、郵送でのタイムラグがなくなる点はお客様にとってもかなりメリットとなるでしょう。
生命保険を解約することは少なからずデメリットも生じます。契約を元に戻せないことを考えると、少し慎重になったほうがよいかもしれません。また解約書類が届き、保険会社に届いてから解約となりますので、郵便事情なども考慮して解約金を受け取るタイミングを確認しましょう。
では次に、契約期間が短いときの解約について解説しておきます。短いと言っても、ここでは2年以内のことを指して解説していきます。どんなことに注意が必要なのでしょうか。
契約後2年以内に解約となると、保険外交員の給料に反映され給料が減ることがあります。理由として、保険外交員および保険代理店は販売手数料で成り立っています。そして、契約を継続していただけることで成績評価されることになります。
この考え方は保険に限ったことではないと思いますが、加入後解約したいと担当者に伝え、解約を引き止められたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
よくある抵抗ですが、切り替えた保険会社の詳細に関して聞いてくる担当者は多いようです。保障内容や入院日額や入院対象期間など何か付け入るスキを狙ってきます。ここで皆さんにご理解いただきたいのが、保険は各社一長一短が存在します。パーフェクトな保険商品はありません。
その理由は各社競争しなければならないからです。「○○はうちのほうがよい、○○はこうなっていますが大丈夫でしょうか?」というように重箱の隅を突くように解約を防止する担当者もいます。
相談した担当者にメリット・デメリットをしっかりと確認した上で、納得して新しい契約に加入しているのであれば何ら問題はないと思いますが、このように言ってくる担当者もいるということだけ認識しておいてください。
論外な抵抗ですが、成績やお給料のことで困る担当者が、解約させずに2年は何とか持たせたいために、支払いを申し出るケースが稀にあるようです。このような場合はハッキリと断りましょう。なぜなら、トラブルの原因になるからです。
最近ではあまり見かける抵抗ではありませんが、保険業法を無視した活動が行われているかもしれませんし、お客様自身にとっても何1つよいことはありません。このような抵抗に遭った場合はトラブルを回避したいということを告げてお断りしましょう。
冒頭で解説しました、解約の連絡に関してカスタマーサービスセンターへの連絡であれば抵抗はありません。しかし、担当者がいる場合の契約に関しては直接電話するしかありません。
中には担当者を迂回してカスタマーサービスセンターへ連絡を入れた場合でも、担当者から連絡させますと回答がくることがあります。
加入前にちゃんと継続できるかできないか、しっかりと判断することは大切ですが、たとえ解約したくなったとしても担当者の事情は関係ありません。担当者に解約を引き止められても、継続できないという意思をハッキリと伝えましょう。
担当者も経験値の浅い方からベテランまでさまざまいます。解約の意思を伝えた際に当然継続してもらいたいので、何かと抵抗はあるのが当然だと考えるべきです。ではその際の対処法に関していくつか解説しておきたいと思います。
理由の1つに、身内から加入したと言ってみましょう。人間関係で加入することは保険業界の中では当たり前のようにあります。第三者である担当者と自分に近しい身内であれば、身内を応援しているからという考え方でもよいでしょう。
このとき加入内容の詳細を聞いてくるベテランもいます。他社を批判することは保険業法で禁止されていますので、そのことは覚えておいてください。
理由としては最もだと言えます。保険料の支払いに関してはお客様自身が行うことになります。経済的に支払いが困難になると保険を見直さなければなりません。継続したいが現状の掛け金であれば困難であることを伝えましょう。
ただし、コンサルティングセールスと呼ばれるライフプランを受けている場合に関しては、担当者にご自身の経済的な事情まで事前に知られています。預貯金や世帯年収など筒抜けになっていますのでこの理由は通用しないかもしれません。
解約する際の理由として切り替えが済んだと伝えてみるのも1つでしょう。
切り替える理由としてはさまざまありますが、替えなければならない理由があったから切り替えただけであり、掛け金が高いのか、同じ掛け金でも保障内容がよくなったのか、積立の割合が高くなったからなのかといろいろあります。
切り替え後は、前の契約を解約しなければ支払いが重複してしまいます。速やかに解約しなければ家計は圧迫されかねません。この理由を使う場合は、本当に切り替えを済ませておかなければ後述する注意点に該当しますので慎重に伝えましょう。
最後に生命保険を解約する際の注意点を解説しておきます。どんな点に注意が必要なのか憶えておきましょう。
新しい契約に見直しし、加入の引き受けが完了してから前の契約を解約するようにしましょう。新しい契約が引受完了にならない状態で解約が成立すると、万が一新しい契約が引き受けできない場合、無保険の状態となりリスクが急激に高まってしまいます。
前述しましたとおり、解約後は契約を元に戻すことはできません。無保険状態を回避するためには、新しい契約の引受完了報告を待ってから解約してください。
特にがん保険に関してですが、各社免責期間というものを設けています。
がん保険の免責期間とは、加入後すぐにがんの保障はされず、一般的には引受完了後90日間は保障されない期間のことを指します。よって90日後に前の契約を解約して保障されない期間をなくすことが多いです。
このようにがん保険や保険料払込免除のがんに関する部分は、90日間の対象外期間が存在します。切り替えたからといってすぐに保障されませんので、注意が必要です。
新たに契約する際にはこの点をしっかりと把握し、約3カ月間は支払いを重複させることで回避できますので覚えておいてください。
見直しするということは、少なくとも契約年齢が数年上がっています。年齢によって保険料は上昇していきますので、見直しや切り替えの際には保険料が上がることは十分考えられます。
急に保険料が上がることは誰でも嫌でしょう。見直しの際は保険料をしっかりと確認して納得して契約に臨んでください。
今回は生命保険の解約に関する解説でした。解約する際のデメリットを確認した上で手続きに進んでください。また、担当者からの抵抗に遭うことも想定されます。多少なりとも抵抗が予想されるのであれば、毅然とした態度で伝えることが大切です。
保険はご自身の契約であり、担当者のための契約ではありません。このことを踏まえ解約手続きに臨みましょう。
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