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仮想通貨の半減期とは?仕組み&今後の予想を金融の専門家が徹底解説!

仮想通貨の半減期とは?仕組み&今後の予想を金融の専門家が徹底解説!

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著者名

山下 耕太郎

山下 耕太郎

証券外務員1種

一橋大学経済学部卒業。証券会社でマーケットアナリスト・デリバティブディーラーを経て個人投資家に転身。投資歴は20年以上。現在は、日経225先物を中心に、現物株、FX、CFDなど幅広い商品に投資しています。証券会社勤務と実際の投資経験を活かし、初心者の方にもわかりやすい記事作成を心がけています。

この記事のポイント

  • 仮想通貨には、マイニング報酬が半減していく「半減期」がある(半減期がない通貨もある)。
  • ビットコインは、2020年5月12日に3回目の半減期を迎えた。
  • 半減期のある仮想通貨では、希少価値が上がるとの思惑から価格が上がりやすい傾向にある。

仮想通貨には「半減期」があります。代表的な仮想通貨である「ビットコイン」は、2020年5月12日に3回目の半減期を迎えました。なぜ仮想通貨には半減期があるのか、半減期を迎えるとどのような値動きになるのかについて解説します。

 

仮想通貨の半減期の仕組み

仮想通貨の半減期の仕組み

半減期とは、仮想通貨のマイニング報酬が半減することです。なぜ半減期があるのかというと、ビットコインをはじめとする仮想通貨には、発行上限が決められていて、同じ量を発行し続けるとすぐに枯渇してしまうからです。

半減期はビットコインだけでなく、ビットコインキャッシュ、モナコイン、ライトコインなどのアルトコインにもあります。ドルや円などの法定通貨は、発行上限が決められていないので、いくらでも作り出せます。

しかし、ビットコインをはじめとする仮想通貨には、以下のように発行上限が決められていることがほとんどなのです(発行上限がないものもあります)。

  • ビットコイン:2,100万BTC
  • ビットコインキャッシュ:2,100万BCH
  • モナコイン: 1億512万MONA
  • ライトコイン:8,400万LTC
  • イーサリアムクラシック(イークラ):2億1,000万ETC

 

ブロックチェーンとマイニング

ブロックチェーンとは

半減期について知るためには、「ブロックチェーン」と「マイニング」について理解しておく必要があります。

ブロックチェーンは、ビットコインを支える中核技術として、ビットコインの考案者である「ナカモト サトシ」によって生み出されたアイデア。一言でいうと「仮想通貨を取引したデータをつないだもの」です。

 

マイニングとは

そしてマイニングとは、新たなブロックを生成し、その報酬として仮想通貨を手に入れることです。一般的には、採掘を英訳した「マイニング」という名前で定着しています。

ブロックチェーン上でビットコイン取引を承認する作業をする人を「マイナー」と呼び、承認作業の対価としてビットコインを得ることができるのです。

 

半減期になると、マイニングの作業報酬も半減する

半減期になると、マイニングの作業報酬も半減します。半減期を迎えることにより、マイナーがマイニング報酬として得ていたビットコインの枚数が、半減期前と比べて半分になります。ただ、仮想通貨の取引量によって変わってくるため、半減期を迎える時期は通貨によって異なります。

ビットコインはマイニングによって、かつては約10分ごとに50BTCずつ増えていましたが、約4年~4年半ごとの半減期が訪れるたびにマイニング報酬が半減してきました。

初めての半減期は2012年11月で、報酬が50BTCから25BTCに下がりました。2016年7月の半減期で12.5BTCになり、2020年5月12日の半減期で6.25BTCに減ったのです。

最終的には、2140年ごろに692万9,999番目のブロックが作られると、発行上限の2,100万BTCに達するので、それ以上マイニングできなくなる予定です。

 

多くの仮想通貨には発行上限がある

発行上限は、仮想通貨によって異なります。代表的なアルトコインである「ライトコイン」は、発行上限が8,400万LTCでビットコインの約4倍。ブロックが作られるのは2分30秒とビットコインの4分の1の時間になっています。

ビットコインをはじめとする多くの仮想通貨は発行上限があるため、限りがある資源なのです。ただ、ビットコインが発行上限に達するのは100年以上先ですから、実際にどうなるかを予測するのは困難です。

とはいえ、発行上限に達したときもビットコインに対する需要が高いままであれば、数が限られているビットコインの争奪戦になるため、価格が高騰する可能性が極めて高いといえるでしょう。

 

半減期を迎えた仮想通貨のこれまでの推移と今後のリスク

半減期を迎えた仮想通貨のこれまでの推移と今後のリスク

半減期を迎えるとマイニング報酬が減るので、マイナーの採掘意欲は低下し、市場に大量のビットコインが出回るのを防ぐことができます。ですから、ビットコインの希少性は高まると考えられています。

前回2016年7月の半減期ではこれが投機的な需要を刺激し、1BTC=400ドル程度だったビットコインは、半減期が近づくにつれて700ドルを突破。ほぼ2倍となり、2017年末の最高値2万ドル近くをつけるバブルのきっかけになったのです。

 

 

半減期による価格の影響と将来性の予想

半減期のある仮想通貨では、採掘量が減るとその通貨の希少価値が上がるとの思惑から、価格が上がりやすい傾向にあります。そして、実際に半減期を迎えると利益確定の売りが増えることから、半減期を迎える前に上昇は終わり、その後は下落の値動きになりやすいのです。

ですから、半減期を迎える場合はビットコインなどの仮想通貨を買うロング戦略、半減期を過ぎた後は証拠金取引を使ってショート戦略、というようにイベント前後で戦略を変えることも可能です。

 

値動きのパターンと投資戦略

値動きのパターンとしては、約1か月前から徐々に急騰し、その後急落する傾向があります。また半減期前後で価格が1段階上がることも多いため、急騰する前に買い、急騰後に売るなどの投資戦略が立てられます。

ただ、長期的に見ると半減期によってビットコイン価格は上昇しやすい傾向にあります。2016年7月10日に半減期が到来したときは、半減期前に価格が大きく上昇し、半減期直後から下落しました。しかし、その後は緩やかに上昇し、長期的に見ると価格が上昇しています。

ほかの通貨でも似たような動きをしているので、半減期時の動きは、いったん急騰した後に値下がりし、再び上昇するという傾向があるので狙い目だと覚えておきましょう。急騰前や値下がりしたタイミングは、ビットコインを買うチャンスになります。

2020年のビットコインは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的なリスク回避の影響で売りを浴び、3月14日には4,000ドル台まで下落していました。しかし、前回2016年の半減期前に上昇が続いたことを意識した買いが入り、半減期を控えた5月7日に1万ドルまで上昇したのです。

今後は、半減期後の需給引き締まりや景気回復を受け、ビットコインは2019年の高値14,000ドルまで上昇するという指摘もあります。一方、急上昇の反動で利益確定の売りが膨らみ、相場の頭を押さえる可能性もあります。

 

新型コロナウイルスの感染拡大がマイニングに与える影響

新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、マイニング事業にも影を落としています。

ビットコインのマイニングなどを手掛けるライオット・ブロックチェーン(米国)は、SEC(米証券取引委員会)に提出した文書で、中国の出荷制限によってマイニング機器を修理する際に必要な部品の入手などに支障が出るリスクを挙げ、サプライチェーンの混乱がマイニングビジネスに与える影響を懸念しています。

マイニング業界では、拠点を中国の奥地やモンゴル・アイスランドなどの電気代の安い地域に置く傾向があるからです。そして、遠隔操作が中心のため、保守要員も最小限。

そのため、サプライチェーンの動揺によりメンテナンスがうまくできず、ハッキングやそのほかの事件が起きたときにも対応する余裕がないのです。

 

ビットコインSVとビットコインキャッシュ

ビットコインの派生コインであるビットコインSVとビットコインキャッシュは、一足早く半減期を迎えました。

しかし、ビットコインキャッシュでは採掘速度を示すハッシュレートが半減期前の水準から一気に2分の1になったり、半減期後にブロックが2時間ほど生成されなかったりするなどの影響が出ています。

また、ビットコインSVはハッシュレートが3分の1程度まで急落しました。ネットワークセキュリティの低下やマイナーの利益確定売りが懸念材料として浮上しています。

 

金融緩和策による影響

ただ、新型コロナウイルスの経済への影響を抑えようと世界中の中央銀行が金融緩和に走り、ドルや円など法定通貨の供給量を増加。理論的には貨幣の価値が下がれば物価が上昇する「インフレ」になりやすくなります。

そして、新規供給量が減少し続けるビットコインは価値が上がりやすくなると考えられます。

ビットコインの半減期は2140年まで続く見通しで、あと30回ある計算です。その過程でマイナーの報酬は段階的に減り、最終的には手数料しか入らなくなります。

マイニングするためのPCや電気代など、設備投資にかかる金額は変わらないのに、半減期を迎えると報酬は半減するのですから、利益はかなり少なくなります。

そこで利益を上げるにはいくらの価格になればよいのか、これまでのように倍々ゲームにどこまで投資家がついて来られるかという懐疑的な見方も少なくありません。

 

株価が仮想通貨に与える影響

ビットコインなどの仮想通貨は、株や債券などと足並み揃えることのない相関関係が低い資産であると見られていました。しかし新型コロナショック以降、株式市場に追随しているように見えます。

株式市場は3月に大きく下落しましたが、ビットコインも2月の1万ドルから3月12日の4,841ドルまで急落したからです。新型コロナウイルスによる在宅勤務の拡大や外出自粛は、個人投資家にとって追い風となってもおかしくありません。

実際、株式取引ではオンライン売買が大きく膨らんだ時期もありました。しかし、世界各国で今後の経済に不透明感が広がるなか、仮想通貨を積極的に取引するという動きは見られなかったのです。

 

半減期だからといって、必ず仮想通貨の価格が上がるわけではない

半減期によって、必ず仮想通貨の価格が上がるというわけではありません。「供給量が減ったから価格が上がる」という単純な構造ではなく、仮想通貨の価格が低下する可能性もあるのです。

たとえば、半減期を迎えてマイニング報酬が減り、その後の価格がなかなか上昇しない場合、マイナーは利益を出しにくくなります。そうするとマイニングの競争倍率が低下してマイニングの寡占化が進み、結果としてネットワークの価値が弱まって仮想通貨の価格が低下する可能性もあるのです。

また半減期がいつ起こるか決まっているので、その要因がすでに価格に織り込まれている可能性もあります。するとこれから半減期を迎えるタイミングでも、価格がまったく上昇しないリスクもあるのです。

 

ビットコインが回復基調をたどるかは不明

今後、ビットコインの価格が回復基調をたどるかは不明です。仮想通貨の時価総額全体に占めるビットコインのシェアは、足元で6割台と2017年の8割台から低下しています。

中央銀行が発行するCBDC(デジタル通貨)の登場も、ビットコインにとっては逆風になります。資産の裏付けのある通貨が出てくれば、ビットコインの存在価値が低下する可能性もありそうです。

 

仮想通貨の半減期に関するまとめ

今回は、仮想通貨の半減期の仕組みや値動きについて解説しました。ビットコインなどの仮想通貨は、半減期を迎えると価格が上昇しやすくなる傾向にあります。

ただ、半減期になるとマイニング報酬も半減するので、マイナーの報酬はかなり少なくなります。これまでビットコインの価格は、半減期を迎えると倍々ゲームで上昇してきましたが、今後も同じ動きが継続するかは注意が必要です。

 

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