- 積立型のがん保険についてランキング形式で、その特徵と評価を紹介しています。
- ひとくちに積立型といっても、積立の内容には商品ごとに違いがあります。
- 積立の内容の違いだけではなく保険料負担額なども考慮したうえで、ご自身に適したがん保険を選ぶのがおすすめです。
公開日:2019年6月15日
がん保険には色々なタイプの商品がありますが、積立型タイプのがん保険があることをご存知でしょうか。今回はこの積立型がん保険をランキング形式で紹介しながら、積立型タイプの特徴についてわかりやすく説明していきたいと思います。
なお、掛け捨てのがん保険の加入については別記事で詳しく説明していますので、掛け捨てのがん保険も検討してみたいという方は、こちらも参考にしてみてください。
目次
それではランキング形式で積立型がん保険を紹介していきたいと思います。今回のランキングの検討に際しては、がん保険だけではなく、がんの保障を含んでいる保険も調査対象としています。(小規模短期保険を除きます)
また、今回の評価ポイントとしては、確実に積立となっているかどうかという観点を重視して、筆者独自の判断で順位づけをしました。
第5位は、東京海上日動あんしん生命のがん診断保険Rです。ペットネームのRはリターン(Return)の頭文字からとったものだと推測されますが、まさにこのリターンということが積立型がん保険であることを表しています。
最初に、商品概要を一覧表で見てみましょう。
プラン | 診断給付金100万円タイプ |
---|---|
保険期間 | 終身 |
保険料払込期間 | 終身 |
月払保険料(35歳女性) | 6,094円 |
診断給付金 | 1回につき100万円 |
診断給付金(悪性新生物初回診断特約) | 1回 100万円 |
入院給付金 | 1日につき1万円 |
手術給付金 | 1回につき20万円 |
治療給付金 | 1回につき10万円 |
通院給付金 | 1日につき 5,000円 |
先進医療給付金 | 技術料相当額(2,000万円限度) |
健康還付給付金 | 1,411,200円(70歳の契約応当日) |
がん診断保険Rの積立内容ですが、70歳時(厳密には70歳の年契約応当日)に、主契約の払込保険料相当額を「健康還付給付金」(上表の場合は合計6,094円のうち、主契約分3,360円の35年間分である1,411,200円)として受け取れることです。
逆に言うと特約の保険料は掛け捨てになっていて、主契約の保険料が積立型であるといえるでしょう。上記の例でも約140万円となりますので、それなりにまとまった金額の積立になります。
しかしながら注意点としては、70歳になるまでは還付されないため、途中で解約しても受け取れません。
また、70歳までの間に主契約の診断給付金100万円を受け取っていたとすると、それは健康還付給付金から差し引かれます。(上記の例でいうと、1,411,200円マイナス1,000,000円で411,200円が受け取れます。)
第4位は楽天生命の総合保障保険 スーパー2000です。2000というのは毎月の保険料負担を一律2,000円としているところから名付けられています。
それでは具体的な保障内容を確認していきましょう。
プラン | 1口 |
---|---|
保険期間 | 1年(最長65歳まで更新可能) |
保険料払込期間 | 1年 |
月払保険料(35歳女性) | 2,000円 |
疾病・災害入院給付金 | 1日につき6,000円 |
災害通院給付金 | 1日につき2,000円 |
ガン治療給付金 | 20万円 |
死亡・高度障害保険金 | 100万円(不慮の事故は200万円) |
健康祝い金 | 1年間入院がない場合5,000円 |
冒頭でも紹介しましたが、総合保障保険 スーパー2000の最大の特徴は保険料が一律2,000円と設定されており、月々の保険料負担を軽くしていることです。
また積立型の内容ですが、1年間入院がない場合に5,000円を受け取ることが出来ます。年間の保険料負担は24,000円ですから、支払った保険料の2割を受け取れることになります。
注意点としては、がん以外の保障が備わっているため、人によっては要不要が分かれると思います。
次の注意点は、年齢が上がるにしたがって保障額は減っていくという点です。これは保険料を一律2,000円にしていることで生じる結果です。(通常は保障額を一定にするために保険料が上がっていきます。)
最後に、保障が1年更新となっていることに注意してください。最長65歳までは更新をして保障を継続していくことが出来ますが、一生涯の保障ではありません。
第3位は、アクサダイレクト生命のがん終身です。こちらもまずは保障内容をご覧ください。
プラン | 入院1日1万円タイプ |
---|---|
保険期間 | 終身 |
保険料払込期間 | 終身 |
月払保険料(35歳女性) | 3,970円 |
診断給付金 | 1回につき100万円 |
抗がん剤治療給付金 | 1月ごとに10万円 |
入院給付金 | 1日につき1万円 |
手術給付金 | 1回につき10万円 |
退院後療養給付金 | 1回につき10万円 |
がん先進医療給付金 | 技術料相当額(500万円限度) |
がん無事故給付金 | がんにならなかった場合3年ごとに5万円 |
アクサダイレクトのがん終身の積立内容を確認していきましょう。がんにならなかった場合という前提条件はありますが、3年ごとに5万円の無事故給付金を受け取ることができます。
3年間の保険料合計は上記の例ですと142,920円となり、保険料の約35%が受け取れる計算となるので保険料に占める積立の割合は多いと言えるでしょう。
注意点としては、3年間のうちにがんとなってしまった場合には無事故給付金は受け取れないという点です。それ以外はがん保険としてもバランスの取れた内容になっています。
第2位は、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命のリンククロス ピンクです。特徴的な保障内容となっていますので、まずは保障内容を確認してください。
プラン | リンククロス ピンク |
---|---|
保険期間 | 終身 |
保険料払込期間 | 終身 |
月払保険料(35歳女性) | 3,290円 |
がん診断給付金 | 20万円 |
女性特定がん診断給付金 | 100万円(がん診断給付金20万円含む) |
がん無事故給付金 | がんにならなかった場合2年ごとに5万円 |
リンククロス ピンクの積立内容ですが、がんにならなかった場合という前提条件になりますが、2年ごとに5万円が受け取れるという内容になっています。
上記の例ですと2年間の保険料合計は78,960円ですから、実に6割を超える金額が積み立てられているということになるのです。
また、がん保険の特徴としては、女性専用であることに加えて、がん診断給付金の保障に絞った内容となっており、追加加入を考える際にも対象としたい積立型がん保険と言えるでしょう。
第1位は損保ジャパン日本興亜ひまわり生命のフェミニーヌです。フェミニーヌというと女性保険というイメージが強いのですが、がん保障も兼ね備えた積立型の保険といえるのです。
それでは保障内容を確認していきましょう。
プラン | プラン2 |
---|---|
保険期間 | 終身 |
保険料払込期間 | 終身 |
月払保険料(35歳女性) | 6,234円 |
疾病・災害入院給付金 | 1日につき7,000円
(女性特有の病気やがんの場合1万円) |
入院一時金 | 1入院につき10万円 |
手術給付金 | 1回につき3.5、7、14、28万円 |
退院後通院給付金 | 1日につき7,000円 |
先進医療給付金 | 技術料相当額(2,000万円限度) |
死亡保険金 | 300万円(高度障害の場合230万円) |
生存給付金 | 3年ごとに105,000円 |
フェミニーヌは入院の保障をベースに、がんになった場合に給付金が上乗せされるという保障内容となっています。積立の内容としては、3年ごとに105,000円を受けることが出来ます。
2位から5位までの積立型がん保険とは異なり、がんであろうが入院をしていようが、生存している限りは受け取れる給付金となっています。これがフェミニーヌの最大の特徵です。
上記の例ですと、3年間の保険料合計は224,424円となっていますので、105,000円はその約47%となりますので、およそ半分弱の積立になっているということがわかります。
積立型のがん保険について、ランキング形式で紹介をしてきました。
積立型といっても、がんの給付に関係なく支払われるタイプの商品や、がんにならなかった場合に支払われるタイプの商品など、積立型の内容に違いがあることを押さえてください。
そのうえで、当然ながらがんの保障と、保険料負担額を考慮して、ご自身に合った積立型がん保険を選ばれることが大切です。
特に積立型の貯蓄性が高まるほど保険料負担額は重くなりますので、途中で続けられなくなる、ということがないように注意してください。
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