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退職後の住民税はどうなるのか?手続き&納付方法などの基礎知識をFPが解説!

退職後の住民税はどうなるのか?手続き&納付方法などの基礎知識をFPが解説!

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田中祐介

田中祐介

住宅ローンアドバイザー、2級ファイナンシャルプランナー

大学卒業後、大手金融機関にて融資業務を担当。その後外資系生命保険会社にスカウトされ転職。 主にライフプランニングを中心に活動。以後、保険代理店へと移籍。移籍後は数多くの企業と提携し 個人向けマネーセミナーを開催中。金融業界で経験した知識、経験を基に「お金」にまつわる幅広い知識を 「いかに分かり易くお伝えするか?」をモットーに日々活動しています。

この記事のポイント

  • 次の転職先の有無で納付方法が変わる。
  • 転職先が決まっていない場合は退職時期で納付方法が変わる。
  • 普通徴収に切り替えた場合失念しやすいので注意が必要。

この記事は約5分で読めます。

今回は退職をされた方向けの住民税に関する解説を行っていきます。これまでは会社が給与天引きで住民税を徴収して納付していましたが、会社を離れるとどうすればいいのか、手続きや納付の方法を解説していきます。

 

住民税の計算の仕組み

まず住民税はどの様に算出されるのかを理解しておきましょう。住民税は前年の所得を元に計算され翌年の6月から支払いが開始する仕組みとなっています。サラリーマン等の特別徴収の場合は12ヶ月に渡って給与天引きされます。

個人事業主等の普通徴収は4期(6月、8月、10月、1月)に分けて支払うか6月に一括で支払う等の方法になります。図解したものがこちらになります。

住民税の計算の仕組み

 

税金の支払い方法は2種類のみ

ここで支払方法について触れておきます。サラリーマンであれ、個人事業主であれ、または退職者であったとしても住民税の支払い方法は2種類のみとなります。

 

特別徴収とは

まず特別徴収ですが、先程も解説しましたようにサラリーマン、パート、アルバイトなど一定の所得がある方はこの徴収方法になります。給与を支払う企業が従業員の住民税を納付する方法です。

従業員は毎月の給与から12カ月に分割された住民税を、6月から翌年5月にかけて天引きされる仕組みです。住民税の納付忘れ等が無いため、一般的な納付方法とされています。

 

普通徴収とは

個人事業主や歩合制のお給料を貰っている方はこの普通徴収に該当します。計算は特別徴収と同じですが、6月に自宅宛てに納付書と呼ばれる請求書のような用紙が送られてきます。

中身は住民税の総額が記載されたもの、4期に分かれた納付期限が記載されてある振込用紙が入っています。

普通徴収の場合6月、8月、10月、1月の4回に分けて自分自身で期限までに払うか、6月に一括で4期分まとめて払うか、手続きによって指定の口座から引き落としをかけるかと選択できます。

特別徴収と違い自分で管理しなければなりませんので、うっかり納付を忘れる事が無いように注意しましょう。

 

会社を退職後、住民税の手続きはいつまでにどうするのか?

会社を退職後、住民税の手続きはいつまでにどうするのか?

ではサラリーマンなどの特別徴収で住民税を納めていた方が退職した場合、どのような手続きが必要なのかを解説していきます。

 

就職先が決まっている場合といない場合を解説します

ここからの解説は、就職先が決まっているケース、決まっていないケースでの手続きについて解説していきます。

 

就職先が決まっている場合

このケースでは通常、会社同士で情報をやり取りし特別徴収を引き継ぐ事が一般的です。つまり、わざわざ就職先に申請しなくても特別な手続きは不要になります。

 

このケースで気を付けておきたい事

気を付けておくべき事は2点あり、1つは手続きに若干時間がかかる為、スムーズに移行できない場合です。その際は一旦普通徴収に切り替えて、その後、特別徴収に戻せば大丈夫です。

2つ目は元の勤務先に就職先を知られるという事です。企業間でやり取りを行ってくれる事は非常に助かりますし有難いですが、転職が全て円満でいくとは限らないケースもあります。

例えば同業他社に行く場合等、元の勤務先に知られたくない方もいらっしゃるかと思います。その場合は元の勤務先に普通徴収の旨をハッキリ伝えておく事で行き先が判明しなくなりますので、必要な方は上記の措置を取りましょう。

 

就職先が決まっていない場合

次の就職先が決まっていない方は退職時に普通徴収の切り替えを伝えておきましょう。その後は普通徴収と同様に自分自身で納める事になります。また何も伝えていなくても、自動的に普通徴収にはなりますので特に手続きは必要ありません。

しかし、行き先が分からなければ会社の担当の方も特別徴収にした方が良いのか、普通徴収なのか分かるだけでも業務量が異なりますので、大人の対応としてしっかり伝えておきましょう。

 

就職先が決まっていない方の退職期間で納付方法は変わる

就職先が決まっていない方の退職期間で納付方法は変わる

ここからは就職先が決まっていない方の退職に関するタイミングについて詳しく触れたいと思います。実は退職の時期によって納付方法が変わります。その期間について以下解説をしていきますね。

 

 

納付方法が変わるキーワードは「6月」

会社を1月~5月(以下上半期)までの間に退職するか、6月~12月(以下下半期)の間に退職するかという事で納付の方法は変わります。憶えやすい方法として6月より前か後かで憶えておくといいでしょう。

 

上半期に退職した場合

上記期間中に退職をした場合、住民税は給与天引きの期間中です。退職した月の給与で残りの残額を一括で徴収される事が一般的です。

気を付けるポイントとして、所得が高い場合は一括での引落は大きな出費になります。その場合はお勤め先の会社に相談し普通徴収に切り替えて貰いましょう。切り替える事で一括での支払いを免れる事が可能です。

この様に上記期間中は何の手続きも必要無く住民税の精算は完了しますので、特に心配はありません。

 

下半期に退職をした場合

この期間中に退職した場合は住民税の支払いがスタートしたばかりですので、パターンとして2つ支払い方法があります。

 

パターン①

退職する月まで特別徴収で引き去りを行い、その後は普通徴収に切り替える。この場合はお勤めの会社にその旨を伝えておく方がベストです。気を付けるべきはこれまで天引きでしたが、自分自身で納付する事になる為、納付期限を失念しない事でしょう。

 

パターン②

最後の給与または退職金等から、翌年5月までの住民税を一括で引き落としてもらう。こうする事で、来年5月までは支払いの事を考えなくて済みます。但し、大きな金額になる事は間違いありませんので、退職金や給与等と納付額を検討した方が無難でしょう。

また今後の生活に必要なお金も残しておかなければなりませんので慎重に計算しておきましょう。このパターンを利用する場合は必ず会社へ相談しなければなりません。

 

就職先の有無に関わらず請求は必ず来る

就職先の有無に関わらず請求は必ず来る

就職先の有無で特に書類の提出や役場へ出向くなど特別な事は何一つありません。意外とスムーズにいくのが住民税の特徴です。しかし就職先が決まっていても、決まっていなくても請求は必ずやってきますので、しっかりと支払いを計算に入れておきましょう。

 

納付期限は変わらない為どの様に支払うかがポイント

原則納付期限は変わる事はありませんので、ご自身のお財布事情と照らし合わせて支払い方法を検討して下さい。尚手続きに関しては会社に報告しなければならないパターンばかりです。

自分自身で役場に行かなくても問題はありませんが、会社にはしっかりと支払の方法を伝えて退職しておく事が大切です。

 

退職しても前年所得があれば住民税は発生する

冒頭でも解説しましたが、住民税は基本的に後払いの感覚です。勤めている間に天引きされているのは昨年度の住民税ですので混同しない様にして下さい。

特に次の就職先が決まっていない方、結婚などで専業主婦(夫)になる方、パート、アルバイトになる方等は収入が無い中で納税を強いられます。

どれ位納税するかは今天引きされている金額を確認するか、6月に会社から受け取る住民税の決定通知書に記載がありますので、確認しておきましょう。

 

退職後の住民税に関するまとめ

今回は退職した後の住民税について解説してきました。特別な手続きなどは必要ありませんが、ちゃんと納税できる様にお金の確保をしておく事が重要ですので、退職前にしっかり確認しておきましょう。

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