- 家計簿をつけることには向いている人とそうでない人がいる。
- メリット・デメリットがあるので、つければいいというものではない。
- 家計簿を継続してつけるには工夫をしたほうがよい。
- 家計簿で節約するには、平均額の把握、支出分析、貯金額の設定がポイント。
公開日:2020年1月18日
なかなかお金が貯まらず、「もう少し節約して貯金を増やしたい。家計簿でもつけようかな」と考えていませんか?
少しでも手持ちのお金を増やすために家計簿をつけることを思いついた、その気持ちはよくわかります。でも、ただ機械的につけているだけでは、お金が残らないどころか、時間を取られてストレスになってしまうこともあるんです!
それに、そうしたことに向いている人とそうでない人がいます。向いていない人が無理してつけようとすると、色々と問題が出てきます。ですがもちろん、そんな人でもやり方はあります。
そこで、この記事では節約に結びつけることができる家計簿の活用方法について、述べていきます。
家計簿に向いている人と向いていない人とは、一体どうやって見分ければいいのでしょうか?それに、何でもそうかもしれませんが家計簿にもよい面と悪い面があります。まずは、そういう部分について述べていきます。
まずは、下記のチェックリストをごらんください。
上記のうち、3つ以上当てはまる人は、家計簿をつけることに不向きだといえるでしょう。ただし、これはなにも人間として劣っている、ズボラだ、などということではありません。例えば細かい作業は苦手でも、行動力はズバ抜けている、など他に取り柄があるものです。
それでは、メリットとしてはどのようなことが考えられるでしょうか?おおよそ下記となります。
「見える化」については、支出について日々文字や数字として帳簿やアプリ上に記入・入力するわけですから、見たいときにいつでも内訳を確認できるようになります。となると、後で述べるように分析が可能になって「この買い物はいらなかったな」などの無駄も見えてきて節約に効果的です。
また、「習慣」の力は大きいもので、毎日いくら何に使ったかを記録していると、普段生活をしていても「これは食費に分類、と」などと支出のたびに家計簿のことが頭に浮かぶようになります。そうなると、自然に無駄遣いは減っていきます。
さらに「幸福感」については、お金自体が増えるわけではありませんが、だんだんと自分が向上していっているというような気分の良さ、明日への希望といったものはお金には替えられません。それが家計簿で得られるのであれば、つけるに越したことはありません。
逆に、デメリットには何があるでしょうか?
「時間と手間」に関しては、特に始めたばかりの頃はやり方がわからないので、かなりかかってしまいます。
専業主婦のような方ならそれでもある程度時間をとることもできますが、お勤めをしている方なら到底そんな暇はない、という場合もあり得ます。特に、子育てに追われる共働き主婦の場合などは、挫折してしまう可能性も高いです。
また、「今日はなんとかできた。でも、明日も記入しないといけないのか」などと考え始めると、家計簿が心の重荷になってしまうことがあります。その状態が長引くと、ストレスを抱えることにもなりかねません。
それから、あまりにも厳しい節約を自分に課してしまった場合には、一気に反動がきて家計管理を全て投げ出し、散財を重ねてしまう、という最悪の結果になりかねません。あまり無理をしすぎないように自分に言い聞かせましょう。
というように、家計簿をつけさえすれば万事OK、というわけではありません。また、何もわからず闇雲に自己流でつけ始めても、飽きや記入忘れが発生してそのうちやめてしまう、ということにもなりかねません。正しい方法を身に付けておく必要があります。
そこで、以下で上手に継続するコツとテクニックについて解説していきます。
まず、手書きの家計簿を選ぶのであれば、大きな書店や文具店などに行って一通り商品を手に取って見て回りましょう。そして、「このくらいの管理のゆるさなら続けられそう」というような家計簿を選んで、運用を始めるのがよいでしょう。
また、デザインやフォント、あるいはシールの有無なども案外無視できない要素です。お気に入りの家計簿であれば、記入するモチベーションも上がるというものです。記入する筆記具についても、できれば多色ボールペンなど遊び心のあるものを選んだ方が長続きします。
それから、1日のうちで家計簿をつける時間を決めてしまうのがよいでしょう。忙しい方なら、時間ではなく「寝る前につける」などと行動に組み込むのもありです。また、カレンダーやメモ帳の予定に組み込んでおくとつけ忘れを防止できます。それでも不安な方は、スマホなどでアラーム設定をしておくと完璧です。
要するに、家計簿をつけることを習慣化してしまえば、かえってつけないと気持ち悪いくらいになりますので、先に述べたデメリットを避けることができるというわけです。もちろん、きつすぎる目標を決めてしまうとつらくて習慣にはできませんので、それが目標再設定への警告になります。
「そうは言っても、自分は文字や数字を書くのも面倒だ」という方もいるでしょう。現在はIT技術が発達していますので、そのような方向けに家計簿アプリやウェブ上のシートが提供されています。
アプリでは、レシートをスキャンするだけで読み取りを行い、入力すら不要な場合もあります。もちろん、ソフトが計算を自動で行ってくれます。なかには家計の分析までする機能を持ったものもあります。
ということで、現代は家計簿をつけるためのハードルがかなり下がってきている、と言っていいでしょう。
それでは、家計簿を活用して手持ちのお金を増やしていく方法について述べていきます。家計簿は、ただ漫然とつけているだけでは意味がありません。
せっかく記録として残しているわけですから、目標を設定し、それに従って家計をやりくりし、結果を分析し、問題があれば改善策を立てて実行していくことによって、節約が実現するのです。
以下では、そのための具体的なポイント3つについて述べていきます。
特に家計簿をつけはじめの頃は、「それぞれの費目について月々いくらぐらい支出するのが妥当なのか」についてよくわからないものです。そこで、その物差しとして、ネットや雑誌などで色々な家計のデータの平均を収集してみましょう。
収集といってもおおげさなことではなく、費目ごとの支出額をザッとながめる程度で構いません。
そのなかで、家族構成や勤務形態などで自分に合ったモデルを見つけ、それを自分の物差しにしましょう。そして、そのモデルをもとに、自分の固有の事情を加味した家計の計画を家計簿に記せばよいでしょう。
家計簿をつけ始めたら、月々の支出の結果を費目ごとに集計し、先に設定した計画との差異を出しましょう。そして、差異の大きい費目については理由を考えてみるのです。特に計画を大幅に超過してしまった費目については、改善策を立てて次に実行していきましょう。
ただし、家計簿で計画を立てる際には、「節約して貯金に回す額」を必ず設定しておきましょう。これがないと、せっかく計画通りにやりくりしても、お金が残らなかったということになりかねません。
ただし、「自分はお金はあるだけ使ってしまう」という方であれば、給料の一部を社内預金や自動積立などであらかじめ引いた状態でスタートしましょう。
また、貯金は一部を積み立てNISAなど投資に回して、リスクを取ってお金を増やすようにしましょう。そうしないと貯金はなかなか増えていきません。
最後に、家計簿をつけずに節約をする方法を紹介します。
まず、毎月収入があったら、使う額を現金化して費目毎に小分け袋に入れ、必要のたびにそこからお金を出して使っていく、という方法があります。これなら毎月袋の中に残っている額が節約できた額になります。
それが面倒臭い場合には、「節約できる行動をリストアップして、その行動を習慣化する」というやり方があります。「スーパーへは週一回しか行かない」「お酒は金曜日にだけ飲む」などと決め、無意識にできるようになるまで習慣にしてしまうのです。これならお金のことを考えなくても自然に節約ができます。
家計簿にはいい面も悪い面もありますので、無理につける必要はありませんし、つけなくても節約は可能です。ただ、つけると決めたら、工夫して途中でやめないようにすることが大切です。
そして、家計簿はただつけるのではなく、上手に活用して節約につなげていきましょう。家計簿を生かすも殺すも、あなた次第です。
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