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貯金ができないのはなぜ?節約が苦手な人の特徴&生活を見直す対策をFPが解説!

貯金ができないのはなぜ?節約が苦手な人の特徴&生活を見直す対策をFPが解説!

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大野 翠

大野 翠

芙蓉宅建FPオフィス代表、宅地建物取引士、2級FP技能士(きんざいFPセンター正会員)

芙蓉宅建FPオフィス代表。金融業界歴10年目(2020年現在)。お金と不動産の専門家。生命保険、損害保険、各種金融商品の販売を一切行わない「完全独立系FP」として、プロの立場から公平かつ根拠のしっかりしたコンサルティングを行っています。一般消費者の金融に関する苦手意識を払拭すべく、ライフワークとして「超・初心者向けマネー勉強会」を毎月テーマを変えて開催しています。

子どもの頃、お年玉をもらうと「無駄遣いせずに貯金しなさい」と言われ、社会人になってもなかなかお金が貯まらず「貯金できない」という悩みは結局永遠の課題である方がほとんどではないでしょうか。

この「貯金ができない」ということには、何か原因があるのでしょうか。なかなかお金が貯まらない人の傾向や、その対策について今回は深堀りしていきます。

節約しているのになかなかお金が貯まらない方は、まず以下の記事をお読みいただいてから本記事に進むことをオススメ致します。

 

 

なぜ貯金ができないのか?理由は大きく3つ!

なぜ貯金ができないのか?理由は大きく3つ!

貯金ができない!と一口に言っても、その原因はいくつもあります。一つの理由だけで貯金できないのか、いくつかの理由が重なって貯金できないのか、その方の環境によって理由は様々です。

以下、貯金ができないことで考えられる主な理由を挙げますので、ご自身に当てはまる項目がないかチェックしてみてください。

  1. クレジットカードの支払いや借入金返済が多すぎる
  2. 知らない間に生活費がかさんでいる
  3. そもそも給料が低くて生活費が足りない

 

1. クレカ支払いや借入金返済が多すぎる

貯金ができない理由の一つ目である「クレジットカードの支払いや借入金返済が多すぎる」場合ですが、このような場合には貯金をするよりまずは借入金返済を優先してください。ただし、住宅ローンや自動車ローン、教育ローンや奨学金返済の場合はこの限りではありません。

 

毎月の返済額・利用明細を必ず確認

クレジットカードの使いすぎは、実は貯金や節約ができない方の多くに見受けられます。

というのも、クレジットカードの利用料は自動的に口座から引き落としされますので、利用明細を確認せずに一体いくら引き落としされたのかわからない場合が多いからです。

この「利用明細を確認しない」や「知らない間に勝手に引き落としされている」という状態は、貯金ができないことに直結します。必ず利用明細や返済額は毎月確認し、いくら利用しているのか把握するようにしてください。この金額の確認を習慣づけるだけでも貯金や節約へ意識が向くようになります。

 

給料に対して返済が多すぎる場合は債務整理も

たとえば消費者金融などの借り入れが多すぎるために貯金ができない場合は、債務整理を検討することも視野に入れましょう。安易に選ぶべきものではありませんが、どうしても今の生活が維持できないほど返済に追われて家計がひっ迫するようであれば、迷わず専門家へ相談してみるのも改善の一歩です。

▼極限の債務整理!イストワール法律事務所

 

2. 知らない間に生活費がかさんでいる

知らない間に生活費がかさんでいることが理由で貯金ができない場合は、他の理由よりも改善の余地があります。

そして、比較的簡単なことから貯金や節約の効果を感じることが出来るので、劇的に「貯金体質」に変わる方も多くいらっしゃいます。まずは「現在のお金の流れを知る」ことから始め、どれだけ何にお金を使っているのか把握しましょう。その後にムダを省いていけば少しづつ節約体質に変わっていきます。詳しくは、この後で紹介していきます。

節約や貯金といえば、昔ながらの「家計簿」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。現在の家計簿の主流はスマートフォンアプリです。中にはレシートを写真撮影するだけで管理ができるアプリもあり、非常に手軽に家計簿をつけることができます。いろいろな家計簿アプリを比較してみて、一番ご自身が使いやすそうなアプリで家計簿を始めてみませんか?

 

3. 給料が低くて生活費が足りない

クレカも利用せず、借入金も無く、それでも毎月の生活費だけで手元にお金が残らない場合、思い切って転職を考えるという選択肢もあります。

今のお仕事のキャリアが長ければ長いほど転職するのは勇気がいることではありますが、最近大きく取り上げられた「老後資金2000万円不足問題」のこともあり、自分の老後には自分で備える時代が今後主流になってくると予想されています。よいチャンスがあれば転職して生活改善をはかるのも、貯金ができるだけの生活の余裕を生むことになります。

転職までいかなくても副業を始めるという選択肢もおすすめです。サラリーマンにおすすめの副業は以下の記事で紹介しています。

 

節約が苦手な人の特徴

節約が苦手な人の特徴

ここまでに紹介してきた通り、貯金ができない理由にはいくつかあり、ご本人がどう頑張ってもどうしようもない理由も中にはあります(そもそもの給料が低い場合など)。

しかし、節約はどなたでも取り組むことが出来ます。「欲しいものをすこし我慢する」「外食を控える」といった簡単にスタートできるものから、「家計簿をつけて細かい数字まで把握する」など少々ハードルが高くて面倒に感じることまで幅広く節約対策は考えられます。

節約が苦手な人のタイプは非常に多岐にわたりますが、中でも割合として多いのは以下の2タイプの方です。

  • コンビニの利用頻度が高い
  • レシートをもらわない。すぐに捨てる。

コンビニを利用せず、スーパーやディスカウントショップを利用することで、かなりの節約になります。また、レシートを確認しないということは、ご自身のお金の流れを把握していないという事であり、気付かぬ間に生活費が減ってしまう大きな原因です。必ず「いつ、いくら使ったか」は把握しましょう。

 

中高年の一番の節約は「健康」

中高年になると、生活費以外に生命保険料や医療費にお金がかかってくることが考えられます。この時期になると、一番の節約は「健康でいること」です。適度な運動を心がけ、調子が悪いと思ったら早めに病院へ行って病気を治すなど、健康を心がけるだけで医療費の出費は抑えることが出来ます。そして何よりご自身が健やかに過ごして楽しい人生を送ることは、お金には代えられない何よりの財産になります。

 

共働き夫婦の節約方法

共働き夫婦の方でも、貯金が出来ず困っている方も多いようです。共働きの方は、ご夫婦ともに忙しく、特に食費での出費がかさむ場合が多いようです。ご夫婦でよく話し合い、貯金を目指して無理なくできるところから節約に取り組んでみませんか?

共働き夫婦の貯金については、こちらの記事をご一読ください。

 

単身者の節約方法

単身者(ひとり暮らし)の方向けの節約については、以下リンク先の記事をご参照ください。

 

 

生活スタイルを見直すことが第一歩

生活スタイルを見直すことが第一歩

家計の改善をはかるために一番手軽に取り組めることは「生活スタイルの見直し」です。しかし、暮らしのあらゆる場面で「節約」を意識付けしすぎるとストレスがかかってしまい、結果として節約も貯金も長続きしません。生活スタイルの改善は節約や貯金へのスタートではありますが、決して無理をせず、ご自身の苦にならないところから始めても良いのではないでしょうか。

家計の見直しについて具体的な対策は、こちらの記事に詳しくまとめてあります。

 

すぐに家庭でできる節約

すぐに家庭で実践できる節約として、いくつか紹介します。

  • 食事はなるべく手作り。コンビニは利用しない。(食費の節約)
  • こまめに電気を消したり、水を出しっぱなしにしない。(光熱費の節約)
  • 極力、現金で生活する。(クレカ支払いを止めて現金生活に移行する)

 

不安なことは共有してツラさ半減

節約しながら貯金をすることは、非常にストレスがかかる行為です。ご家族や気心の知れた友人に節約していることを打ち明け、応援してもらうことも時には必要です。

他人に打ち明けることはもう一つメリットがあり、「有言実行」として敢えて他人に話してしまうことで、目標達成に向けて常に意識を持つことが出来ます。

いずれにしても、辛い時は無理をせず少し節約を休んで、また再開すれば良いだけです。

 

節約は家族の協力あってこそ

単身者はご自身の意思を強く持つことで節約が可能です。一方、ご家族で生活されている場合は、なぜ節約しているのかという事をご家族と話し合い、家族みんなで協力して節約から貯金を達成していくことが望ましいでしょう。

休日のたびに家族皆でいつも車で遠出していたのを、お弁当を作って自転車で出かけるようにしたり、節約を楽しむためにいつもとは違う行動をとることも少なからず出てくると思います。家族で目標をもって節約を楽しむようにしましょう。

 

節約と生活改善に関するまとめ

いかがでしたでしょうか。貯金ができず、節約が苦手な方には少々耳が痛い内容も含まれていたかもしれません。

節約も、貯金するための生活改善も長期戦です。途中で息切れしないように、当初の目標をきちんと定めて、それに向かってご自身なりにどのようなルートでゴールを目指すのがベストなのか計画を立て、時に周りの協力も得ながら頑張りましょう。

「辛くなったらひとやすみ」という事も忘れずに。

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